レポートナンバー 0000011409
革新的燃焼技術による高効率内燃機関開発最前線
株式会社エヌ・ティー・エス
発刊日
2015/07/08
言語日本語
体裁B5/420ページ
ライセンス/価格420ページ
0000011409
レポート概要
ガソリンエンジンの高効率化に向けて近年、産官学で活発に展開されている多様な研究開発をまとめた貴重な1冊!
内燃機関の熱効率向上へのブレイクスルーに資する最新技術と業界動向を詳解!
レポート詳細
監修者
村瀬 英一 九州大学大学院工学研究院 教授
執筆者
掲載順
村瀬 英一 |
九州大学大学院工学研究院 教授 |
津江 光洋 |
東京大学大学院工学系研究科 教授 |
中谷 辰爾 |
東京大学大学院工学系研究科 准教授 |
平等 拓範 |
大学共同利用機関法人自然科学研究機構分子科学研究所 分子制御レーザー開発研究センター 准教授 |
常包 正樹 |
大学共同利用機関法人自然科学研究機構分子科学研究所 分子制御レーザー開発研究センター 研究員 |
金原 賢治 |
株式会社デンソーエンジン機器技術部 担当次長 |
田上 公俊 |
大分大学工学部 教授 |
田中光太郎 |
茨城大学工学部 准教授 |
北川 敏明 |
九州大学大学院工学研究院 教授 |
森吉 泰生 |
千葉大学大学院工学研究科 教授 |
窪山 達也 |
千葉大学大学院工学研究科 准教授 |
飯島 晃良 |
日本大学理工学部 助教 |
庄司 秀夫 |
日本大学名誉教授 |
辻村 拓 |
国立研究開発法人産業技術総合研究所エネルギー・環境領域 再生可能エネルギー研究センター 水素キャリアチーム長 |
桑原 一成 |
大阪工業大学工学部 教授/学科長 |
酒井 康行 |
福井大学大学院工学研究科 講師 |
安東 弘光 |
イマジニアリング株式会社 技術顧問 |
柴田 元 |
北海道大学大学院工学研究院 准教授 |
遠藤 浩之 |
三菱重工業株式会社機械・設備システムドメインエンジン事業部技術部 次長 |
調 尚孝 |
株式会社日本自動車部品総合研究所 監査役 |
中瀬 善博 |
株式会社日本自動車部品総合研究所研究1 部 室長 |
店橋 護 |
東京工業大学大学院理工学研究科 教授 |
志村 祐康 |
東京工業大学大学院理工学研究科 准教授 |
河原 伸幸 |
岡山大学大学院自然科学研究科 准教授 |
冨田 栄二 |
岡山大学大学院自然科学研究科 教授 |
冬頭 孝之 |
株式会社豊田中央研究所機械1 部反応流体研究室 主任研究員 |
福井 健二 |
株式会社豊田中央研究所機械1 部反応流体研究室 研究員 |
堀 司 |
大阪大学大学院工学研究科 助教 |
畑村 耕一 |
株式会社畑村エンジン研究事務所 代表取締役 |
里川 明 |
元・株式会社ギャレットターボ 製品開発主任研究員 |
島田 敦史 |
株式会社日立製作所基礎研究センタ 主任研究員 |
石川 敬郎 |
株式会社日立製作所基礎研究センタ 主任研究員 |
白川 雄三 |
株式会社日立製作所基礎研究センタ |
浜口 仁 |
GS Caltex Corporation 技術顧問 |
副島 光洋 |
九州産業大学工学部 教授 |
山﨑 由大 |
東京大学大学院工学系研究科 准教授 |
島崎 勇一 |
イータス株式会社SA4 ダイレクター/チーフエンジニア |
高木 靖雄 |
東京都市大学名誉教授 |
首藤登志夫 |
首都大学東京大学院理工学研究科 教授 |
安枝 信次 |
株式会社GDEC 代表取締役 |
宋 太賢 |
株式会社住商アビーム自動車総合研究所 ストラテジスト |
山川 正尚 |
マツダ株式会社パワートレイン技術開発部 主幹 |
原 悠輔 |
ダイハツ工業株式会社久留米開発センター |
松井 千典 |
ダイハツ工業株式会社久留米開発センター 主査 |
丹羽 伸二 |
ダイハツ工業株式会社久留米開発センター 主担当員 |
倉地 克昌 |
ダイハツ工業株式会社久留米開発センター 主担当員 |
野口 究 |
スズキ株式会社四輪エンジン第一設計部第四課 係長 |
村田 真一 |
三菱自動車工業株式会社開発本部パワートレイン設計部 担当部長 |
村瀬 栄二 |
トヨタ自動車株式会社ユニットセンターエンジン制御システム開発部 エンジン制御システム要素設計室 グループ長 |
鈴木 智章 |
トヨタ自動車株式会社ユニットセンターエンジン設計部エンジン企画6G 主幹 |
安岡 正之 |
日産自動車株式会社パワートレイン技術開発本部 パワートレイン先行技術開発部 主管 |
佐々木 礼 |
富士重工業株式会社スバル技術本部エンジン設計部 主査 |
山根 健 |
山根健オフィス 代表 |
目次
序論 内燃機関の熱効率向上 (村瀬 英一)
1. はじめに
2. 熱力学の理論サイクルからみた熱効率向上手法
3. 実際のサイクルのP-V 線図からみえてくる各種損失と図示熱効率ηi
4. 正味熱効率ηe
5. おわりに
第1編 基盤技術と応用開発
第1章 点 火
第1節 混合気の点火 (津江 光洋,中谷 辰爾)
1. 火花放電と点火
2. 火花点火過程
3. 混合気の点火性
4. 放電特性と点火性
第2節 レーザ点火 (平等 拓範,常包 正樹,金原 賢治)
1. はじめに
2. レーザ点火の原理
3. マイクロ固体フォトニクス
4. マイクロ固体フォトニクスによるレーザ点火
5. まとめ
第3節 非平衡プラズマによる点火 (田上 公俊)
1. はじめに
2. 熱プラズマと非平衡プラズマ
3. 非平衡プラズマの点火機構
第2章 燃焼反応とノッキング
第1節 内燃機関の燃焼反応と最適化 (田中 光太郎)
1. 内燃機関の燃焼反応
2. 燃焼反応の最適化
第2節 エンジン内乱流と火炎伝播 (北川 敏明)
1. はじめに
2. シリンダ内流動
3. 予混合層流火炎
4. 予混合乱流火炎
5. 乱流火炎構造
6. まとめ
第3節 ノッキング抑制 (森吉 泰生,窪山 達也)
1. はじめに
2. 圧力波の固有振動
3. 圧力波伝播の理論解析
4. 実機での計測例
5. ノッキング対策
6. おわりに
第4節 低速プレイグニッション(LSPI) (飯島 晃良,庄司 秀夫)
1. はじめに
2. 火花点火機関の異常燃焼とLSPI
3. LSPI 現象の研究事例
4. まとめ
第3章 燃焼反応モデリング
第1節 エンジン燃焼における化学動力学モデリング技術 (辻村 拓)
1. 化学動力学モデリング技術の必要性
2. 燃料の分類
3. 化学動力学モデリングの流れ
4. 炭化水素の化学動力学モデルの構成
5. 反応機構の簡略化
6. まとめ
第2節 ガソリンサロゲート燃料の着火反応機構 (桑原 一成,酒井 康行,安東 弘光)
1. はじめに
2. 炭化水素燃料の着火特性
3. 炭化水素燃料の着火過程
4. アルカンのオクタン価を決めている因子
5. イソオクタンとノルマルヘプタンを混合することの意味
6. おわりに
第3節 ガソリンエンジンにおける燃料設計 (柴田 元)
1. ガソリン基材(ベースガソリン)
2. 製油所におけるガソリンの製造
3. エンジン用途に適したガソリン設計の例
第4節 エンジン開発における燃焼シミュレーション技術 (遠藤 浩之)
1. はじめに
2. 現象論的モデル
3. 三次元数値流体解析(三次元CFD)
4. 最適化技術との組合せ
5. 今後の展開
第4章 燃焼計測
第1節 噴霧/燃焼の可視化 (調 尚孝,中瀬 善博)
1. はじめに
2. ガソリンエンジンにおける噴霧/燃焼の可視化
3. ディーゼルエンジンにおける噴霧/燃焼の可視化
4. おわりに
第2節 エンジン内乱流燃焼計測とメカニズム解明 (店橋 護,志村 .康)
1. はじめに
2. 流体速度計測法の進展と乱流成分の抽出
3. おわりに
第3節 燃焼過程の光計測技術 (河原 伸幸,冨田 栄二)
1. はじめに
2. 点火プラグ近傍未燃混合気濃度,温度,流速の計測技術
3. 初期火炎核形成過程の計測技術
4. おわりに
第4節 筒内レーザ計測技術 (冬頭 孝之,福井 健二)
1. はじめに
2. 可視化エンジン技術
3. 筒内レーザ計測技術
4. まとめ,今後の展望
第5章 損失低減技術
第1節 高効率内燃機関開発のためのエクセルギー損失最小化技術 (堀 司)
1. はじめに
2. エクセルギーの計算方法
3. エクセルギー損失
4. 定容燃焼サイクルの解析
5. 低温ディーゼル燃焼のエクセルギー解析
6. おわりに
第2節 内燃機関性能向上をもたらす吸排気弁の制御 (畑村 耕一)
1. はじめに
2. 吸排気バルブタイミングの制御の自由度
3. 吸排気バルブタイミングの役割と制御
4. 最適バルブタイミングの設定
5. まとめ
第3節 ターボチャージャーからみたガソリンエンジン過給
-1979 年からの30 数年間とこれからの可能性- (里川 明)
1. はじめに
2. ターボチャージャー
-燃焼器をもたないガスタービン-
3. エンジンのターボ過給
4. 指圧線図から考えるターボチャージャーへのエンジン排気特性
5. 物理特性の違いからみたターボチャージャーのエンジン過給
-速度型機械を容積ポンプで駆動する時の注意点-
6. 日本市場からみるターボガソリンエンジンの性能進化
-1979 年からのガソリンエンジンのターボ過給の流れ-
7. ターボチャージャー進化の可能性
-分割型ハウジングとブローダウンエネルギーの活用-
第4節 排熱回収による燃料改質 (島田 敦史,石川 敬郎,白川 雄三)
1. 排熱回収による燃料改質の概要
2. 熱効率向上効果
3. 実機検証結果
4. 実用化の展望
第6章 エンジン作動系におけるトライボロジー
第1節 潤滑油による摩擦低減技術 (浜口 仁)
1. はじめに
2. エンジンの摩擦損失
3. エンジン油の低粘度化
4. 境界摩擦の低減
5. 高効率エンジンとエンジン油
6. まとめ
第2節 エンジン動弁系摩擦損失の低減 (副島 光洋)
1. はじめに
2. すべり接触(カム・スリッパーフォロワ)の場合
3. ころがり接触(カム・ローラフォロワ)の場合
4. エンジン油のLow-SAPS 化と対策(すべり接触カム・フォロワの場合)
5. DOHC 直接駆動式動弁系カム・弁リフタ摩擦の低減
6. おわりに
第7章 エンジン制御
第1節 次世代エンジンのモデリングとその制御技術 (山? 由大)
1. 革新的燃焼技術と制御
2. エンジンの「制御」とは
3. 従来のエンジン制御と課題
4. モデリングと制御
5. センシング技術
6. 適 合
7. 今後のエンジン制御像
第2節 エンジン制御における適合とMBD(モデルベースデベロップメント)手法 (島崎 勇一)
1. エンジン開発の課題
2. 従来適合手法の課題
3. フロントローディングによる工数削減
4. ベンチエンジン単体実験の効率化
5. DoE(実験計画法)
6. MBD:モデルベースデベロップメントからバーチャリゼーションへ
第8章 新型内燃機関の開発
第1節 高効率直噴水素エンジンの開発 (高木 靖雄)
1. まえがき
2. 研究に用いた試験機関・噴射弁と実験方法
3. PCC 燃焼により得られた性能の特徴
4. PCC 燃焼の燃焼特性
5. 燃焼室空間における水素噴流位置が熱効率に与える影響
6. まとめ
第2節 次世代燃料を用いた高効率エンジンシステム (首藤 登志夫)
1. エンジンにおける次世代燃料
2. 水素を利用したエンジン
3. メタノールを利用したエンジン
4. アンモニアを利用したエンジン
5. バイオ燃料を利用したエンジン
第3節 HCCI エンジンの実用化研究 (窪山 達也,森吉 泰生)
1. はじめに
2. HCCI 燃焼の実現方法と課題
3. HCCI 運転成立範囲の拡大
4. 燃料性状がHCCI エンジン性能に及ぼす影響
5. ブローダウン過給HCCI エンジン
6. おわりに
第4節 産業用ガスエンジン (安枝 信次)
1. 背 景
2. ガスエンジンの分類
3. 最新技術
第2編 社会の期待とメーカの開発事例
第1章 国内外における内燃機関効率化に対する社会の期待 (宋 太賢)
1. 環境・エネルギー制約への対応における自動車用内燃機関の重要性
2. グローバル自動車市場の規模遷移とパワートレイン別シェア
3. 内燃機関の効率化に向けた取り組み
4. 内燃機関に対する消費者の期待
第2章 メーカ各社の開発事例
第1節 SKYACTIV-G テクノロジー (山川 正尚)
1. はじめに
2. 高圧縮比化の課題
3. 高圧縮比の燃焼形態
4. 高圧縮比エンジンのノッキング改善技術
5. SKYACTIV-G の性能
第2節 e:S テクノロジー (原 悠輔,松井 千典,丹羽 伸二,倉地 克昌)
1. 開発の背景
2. e:S テクノロジー技術の変遷
3. 燃費向上技術
4. まとめ
第3節 デュアルジェットエンジンテクノロジー (野口 究)
1. はじめに
2. 開発のねらいと概要
3. エンジン主要諸元
4. 燃料消費率と出力特性
5. 熱効率向上技術
6. 結 言
第4節 吸気連続可変リフトシステム(MIVEC)テクノロジー (村田 真一)
1. はじめに
2. 高膨張比サイクル
3. 各条件に対する早閉じ/遅閉じの優位性
4. 早閉じと遅閉じの使い分け
5. “MIVEC” エンジン
6. アイドリングストップとの組合せ
7. 車両搭載性・生産性
8. おわりに
第5節 レクサスNX 搭載次世代型ターボチャージャーエンジン (村瀬 栄二,鈴木 智章)
1. はじめに
2. ESTEC D-4ST 高速燃焼システム
3. エンジンのパフォーマンス
第6節 次世代3 気筒スーパーチャージャエンジン (安岡 正之)
1. はじめに
2. 開発のねらい
3. エンジンの概要と主要諸元
4. 性能を向上するための要素技術
5. 燃費性能,動力性能の向上
6. まとめ
第7節 次世代ボクサーエンジンテクノロジー (佐々木 礼)
1. 第3 世代水平対向エンジンの誕生まで
2. FB16DIT エンジン開発コンセプト
3. 燃焼設計
4. 燃費性能向上技術
5. まとめ
第8節 BMW M3/M4 搭載の高性能エンジン (山根 健)
1. はじめに
2. M3 の系譜
3. 最新のM3/M4 の概要
4. M3/M4 に採用されたS55B3000 エンジン
5. エンジン性能
第9節 TSI エンジンコンセプト (資料提供:フォルクスワーゲングループジャパン株式会社)
1. はじめに
2. 技術的特徴
3. 卓越する燃費効率とドライバビリティ
4. ダウンサイジングとTSI の歴史
5. TSI コンセプトの究極形:1.2 L TSI エンジン
6. TSI とハイブリッド
第10節 EcoBoostTM エンジンコンセプト (資料提供:フォード・ジャパン・リミテッド)
1. はじめに
2. INNOVATION
3. 革新的環境性能を手にした新世代エンジン
※本書に記載されている製品名,サービス名等は各社もしくは各団体の登録商標または商標です。
なお,本書に記載されている製品名,サービス名等には,必ずしも商標表示(R,TM)を
付記していません。