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レポートナンバー 0000032315

テラヘルツ波産業創成の課題と展望

株式会社シーエムシー出版

Challenges and Prospects for Terahertz Wave Industry

発刊日 2022/05/31

言語日本語

体裁B5/317ページ

ライセンス/価格317ページ

0000032315

書籍版 71,500 円(税込)

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ポイント

THz-TDS、テラヘルツ光源、高感度検出器、イメージング技術など実用化に向けた基盤技術の更なる進展を詳解!
情報通信(ICT)、バイオ・医療、非破壊検査・安全安心分野など多様な応用が期待されるテラヘルツ波技術の最新動向!
Beyond5G・6Gを支える基幹技術として検討が進むテラヘルツ無線の今後の動向は!?

レポート概要

【刊行にあたって】

 テラヘルツ波は、概ね周波数として100GHzから30THzの電磁波で、古くより電波天文や物質科学を始め、学術的に強い関心が持たれていた。ところが、2000年頃から産業応用という観点で大きな転機が訪れた。例えば、テラヘルツ時間領域分光法は、物性分析や物質可視化(イメージング)のためのツールとして徐々にその真価を発揮し、その中で最も重要な要素技術であるテラヘルツ光源の進展を促すことになった。
 我が国では、テラヘルツ分野を、テラヘルツセンシング、テラヘルツエレクトロニクス、テラヘルツフォトニクスが融合した境界分野として再定義し、大きく分けて、1)情報通信、2)バイオ・医療、3)非破壊検査・安全安心、の三分野での応用が期待されている。
 まず、将来最も大きな市場が期待されているのが,大容量無線通信を始めとする情報通信分野である。NTTとフジテレビジョンは、2008年に開催された北京オリンピックにおいて、120GHz帯を使った、非圧縮高精細映像の無線伝送技術をライブ放送の中で試用し、その有用性と実用性を示した。その後、2010年代には国内外でテラヘルツ無線の研究開発が活発化し、今や、Beyond5Gあるいは6Gを支える基幹技術として本格的な検討が始まっている。
 前著「テラヘルツ波新産業」では、テラヘルツ技術が拓く新産業応用の可能性を取りまとめたが、本書では、さらに具体的な産業展開に向けた取り組みと今後の課題について、基盤技術とシステム応用技術の双方からまとめている。
(本書「刊行にあたって」より抜粋)

レポート詳細

監修

斗内政吉

著者一覧

斗内政吉   大阪大学
永妻忠夫   大阪大学
尾辻泰一   東北大学
鈴木左文   東京工業大学
浅田雅洋   東京工業大学
藤田和上   浜松ホトニクス(株)
佐藤 昭   東北大学
平川一彦   東京大学
張  亜   東京農工大学
伊藤 弘   北里大学
冨士田誠之  大阪大学
加藤和利   九州大学
村手宏輔   名古屋大学
川瀬晃道   名古屋大学
Gong Chen  大阪大学
安井武史   徳島大学
池辺将之   北海道大学
門内靖明   東京大学
片山郁文   横浜国立大学
武田 淳   横浜国立大学
有川 敬   京都大学
田中耕一郎  京都大学
寳迫 巌   (国研)情報通信研究機構
原 直紀   富士通(株)
西田陽亮   ローム(株)
藤島 実   広島大学
紀和利彦   岡山大学
小川雄一   京都大学
芹田和則   大阪大学
山崎祥他   (国研)情報通信研究機構
立崎武弘   東海大学
坂口怜子   産業医科大学
亀井謙一郎  京都大学
廣理英基   京都大学
大谷知行   (国研)理化学研究所;東北大学
縄田耕二   (国研)理化学研究所;現:東北工業大学
瀧田佑馬   (国研)理化学研究所
野竹孝志   (国研)理化学研究所;現:石巻専修大学
南出泰亜   (国研)理化学研究所
福永 香   (国研)情報通信研究機構

目次

第1章 テラヘルツ波産業創成の課題と展望
1 基盤技術
2 テラヘルツICTにむけた技術革新と課題
3 バイオ・医療・創薬分野開拓への新展開と課題
4 セキュリティ・非破壊検査応用
5 テラヘルツ波工学発展の推移

【基盤技術編】
第2章 デバイス技術
1 総論
1.1 はじめに
1.2 テラヘルツギャップ
1.3 テラヘルツ波の発生法とデバイス技術
1.4 テラヘルツ波の検出法とデバイス技術
1.5 むすび

2 共鳴トンネルダイオードテラヘルツ発振器
2.1 はじめに
2.2 共鳴トンネルダイオードテラヘルツ発振器
2.3 テラヘルツ応用への展開
2.4 まとめ

3 室温テラヘルツ量子カスケードレーザ
3.1 はじめに
3.2 従来型テラヘルツ量子カスケードレーザ
3.3 テラヘルツ非線形量子カスケードレーザ
3.4 まとめ

4 プラズモニック/グラフェンデバイス
4.1 はじめに
4.2 プラズモニックTHzディテクタ
4.3 グラフェンTHzデバイス
4.4 むすび

5 MEMS共振器を用いた室温動作・高速・高感度テラヘルツボロメータ
5.1 はじめに
5.2 MEMS共振器テラヘルツボロメータの作製と動作原理
5.3 MEMSボロメータの感度
5.4 MEMSボロメータの信号読み出しと動作速度
5.5 さらなる高感度化への取り組み
5.6 まとめ

6 フェルミレベル制御バリアダイオード(FMBダイオード)
6.1 はじめに
6.2 フェルミレベル制御バリアダイオード(FMBダイオード)の特徴
6.3 直接検波特性
6.4 ヘテロダイン検波特性
6.5 アレイ型検出器の開発
6.6 まとめ

第3章 フォトニクス技術
1 総論

2 テラヘルツ誘電体回路
2.1 はじめに
2.2 誘電体シリコンを用いたテラヘルツ伝送路
2.3 シリコン誘電体回路の入出力インターフェースとその応用
2.4 おわりに

3 フォトニックビームステアリングと高セキュリティ通信
3.1 はじめに
3.2 ビーム形成とビームステアリング技術
3.3 フォトミキシングと位相制御
3.4 テラヘルツ波ビーム形成とステアリング
3.5 ビームステアリングを利用した高セキュリティ無線伝送システム

4 テラヘルツ波パラメトリック発生検出システム
4.1 テラヘルツ波パラメトリック光源
4.2 光注入型テラヘルツ波パラメトリック発生器
4.3 テラヘルツパラメトリック検出
4.4 テラヘルツ波パラメトリック発生 / 検出を用いた分光システム
4.5 多波長テラヘルツ波パラメトリック発生によるリアルタイム分光

5 エアープラズマテラヘルツ光源
5.1 はじめに
5.2 エアープラズマテラヘルツ光源
5.3 物理的モデル
5.4 プラズマTHz光源の最新動向
5.5 プラズマTHz光源の応用

第4章 システム基盤技術
1 総論

2 イメージングセンサ
2.1 はじめに
2.2 デバイスプロセスとテラヘルツ光イメージング
2.3 テラヘルツ光センサの構成
2.4 ピクセルの2次元アレイ化
2.5 テラヘルツ光イメージセンサとComputational Photographyの融合
2.6 おわりに

3 デュアルTHzコム分光
3.1 はじめに
3.2 光コムとTHzコム
3.3 測定原理
3.4 実験装置
3.5 実験結果
3.6 THzコムのギャップレス化
3.7 まとめ

4 テラヘルツビームステリングとレーダー応用
4.1 テラヘルツビームステアリングの必要性と課題
4.2 漏れ波ビームステアリングに基づく集積型テラヘルツレーダー
4.3 おわりに

5 THz-STM
5.1 はじめに
5.2 THz-STMの原理
5.3 THz-STMの応用と今後の展望

6 テラヘルツ近接場イメージング
6.1 はじめに
6.2 装置構成
6.3 システム性能
6.4 測定例
6.5 まとめ

【応用展望編】
第5章 ICT分野
1 総論
1.1 テラヘルツ帯無線への期待

2 6 Gに向けたテラヘルツ帯無線通信の展望と課題
2.1 はじめに
2.2 6 Gに向けたテラヘルツ帯無線通信の展望
2.3 テラヘルツ帯無線通信の課題
2.4 おわりに

3 共鳴トンネルダイオードによる高精細映像無線伝送
3.1 はじめに
3.2 共鳴トンネルダイオードの無線通信応用の進展と非圧縮4K 映像伝送
3.3 共鳴トンネルダイオードの同期検波,増幅検波と非圧縮8K 映像伝送
3.4 おわりに

4 テラヘルツCMOS通信と応用
4.1 はじめに
4.2 テラヘルツ通信とフェーズドアレイ
4.3 テラヘルツ通信:エレクトロニクスとフォトニクスによるアプローチ
4.4 300GHz CMOSトランシーバー
4.5 結論

5 テラヘルツ無線の標準化
5.1 標準とは
5.2 ICT分野における標準
5.3 これまでのテラヘルツ無線分野における標準化
5.4 これからのテラヘルツ無線分野における標準化

第6章 バイオメディカル分野
1 総論

2 テラヘルツ分光法からバイオセンサへ
2.1 はじめに
2.2 培養細胞の分光スペクトル
2.3 分光スペクトルに基づくバイオセンサ
2.4 おわりに

3 テラヘルツ波ケミカル顕微鏡
3.1 はじめに
3.2 テラヘルツ波ケミカル顕微鏡
3.3 テラヘルツ波ケミカル顕微鏡による腫瘍細胞検出
3.4 まとめ

4 走査型テラヘルツ点光源による非染色早期がん検査システムとマイクロ流路チップ
4.1 はじめに
4.2 光整流によるTHz点光源の生成
4.3 SPoTS顕微鏡と早期がん検査システムへの応用
4.4 THzマイクロ流路チップと微量センシングへの応用
4.5 おわりに

5 テラヘルツ波照射による細胞機能制御
5.1 はじめに
5.2 テラヘルツ波の特徴
5.3 アクチンタンパク質の機能と特性
5.4 THz波によるアクチン繊維構造の操作
5.5 THzパルス波によるアクチン繊維構造の操作
5.6 結論と今後の展望

6 ヒト由来iPS細胞への高強度テラヘルツパルス照射効果
6.1 はじめに
6.2 高強度THzパルス発生
6.3 ヒト由来iPS細胞への照射効果
6.4 培養hiPSCsへの高強度THz照射の実際
6.5 hiPSCsにおける高強度テラヘルツ起因の遺伝子発現変化
6.6 まとめ

第7章 安全安心・非破壊検査応用
1 総論

2 テラヘルツレーダーと安全安心応用
2.1 はじめに
2.2 300GHzウォークスルーボディスキャナーシステム
2.3 まとめと展望

3 次世代畜電池検査装置
3.1 はじめに
3.2 テラヘルツ波ケミカル顕微鏡による電位計測
3.3 リチウムイオン電池電位計測
3.4 まとめ

4 半導体R&D支援テラヘルツ放射顕微鏡
4.1 テラヘルツ放射顕微鏡
4.2 半導体ウェファー評価
4.3 pn接合
4.4 金属-絶縁体-半導体(MIS)構造
4.5 LSI故障箇所絞込み技術
4.6 まとめと展望

5 テラヘルツ波パラメトリック光源を用いたリアルタイム危険ガス検知
5. 1 テラヘルツ波ガスセンシング
5. 2 テラヘルツ波微量ガス検出実験
5. 3 ウォークスルー型テラヘルツ波危険ガス検知システムと実験結果
5. 4 まとめ

6 超短パルス波技術の文化財科学への応用
6.1 電磁波を用いた文化財の科学調査
6.2 超短パルス波を用いた時間領域分光および内部構造の可視化
6.3 模擬試料を用いた検証例
6.4 修復前調査例
6.5 過去の修復の観察例
6.6 文化財と先端科学技術

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