執筆者一覧
●加藤 浩 (日本大学)
●田村 良介 (ライトハウス国際特許事務所)
●野中 剛 (Rita特許事務所)
●栗原 弘幸 (栗原特許事務所)
●奥 佳晃 (OKU国際特許商標事務所)
●三田 浩章 (特許業務法人創成国際特許事務所)
●中野 睦子 (特許業務法人三枝国際特許事務所)
●前田 均 (前田・鈴木国際特許業務法人)
●中村 美保 (株式会社野村総合研究所)
●宮坂 一彦 (セイコーエプソン株式会社)
●宮澤 貴士 (セイコーエプソン株式会社)
●林田 幹夫 (三井化学株式会社)
●田中 淳二 (牛木国際特許事務所)
●櫻田 賢 (森永製菓株式会社)
●白坂 一 (白坂国際特許事務所)
●青木 哲平 (富士ゼロックス株式会社)
●斉藤 達也 (インスパイア国際特許事務所)
●河野 英仁 (河野特許事務所)
目次
第1章 拒絶理由通知の基礎と特許審査の概要
1.特許審査の概要
1.1 特許審査の基本方針
1.2 特許審査の流れ
1.3 特許審査における論点
1.4 先行技術調査について
2.拒絶理由通知の基本事項
2.1 拒絶理由通知の趣旨
2.2 拒絶理由通知の種類
2.3 拒絶理由通知の留意事項
2.4 審査対象から除外してもよい発明
3.拒絶理由通知の具体的運用
3.1 一回目の拒絶理由通知
3.2 二回目以降の拒絶理由通知
3.3 出願人との意思疎通の確保
3.4 査定
第2章 拒絶理由通知書の構成と拒絶理由通知への対応
第1節 拒絶理由通知の読み方と対応のポイント
1.拒絶理由の把握
1.1 基本情報の把握
1.2 請求項との関係整理
2.新規性
3.進歩性
4.特許法第29条の2
5.特許法第39条
6.特許法第36条
6.1 特許法第36条4項1号及び特許法第36条6項1号
6.2 特許法第36条6項2号
7.産業上の利用可能性
8.発明の単一性
第2節 拒絶理由通知への対応
1.反論構築の考え方
1.1 拒絶理由の妥当性、反論の難易度の検討
1.2 ギリギリの線で争う? 若しくは、確実に早期権利化を図る?
1.3 時間管理に気をつける
1.4 審査基準は事前に把握しておく
1.5 実践による経験の蓄積が貴重な情報源
2.技術レベルの把握
2.1 引用文献から技術レベルを把握する
2.2 第三者の特許権侵害を注意する
3.分割出願制度の活用
3.1 分割出願とは
3.2 拒絶理由通知に対する戦術としての分割出願
4.変更出願制度の活用
4.1 変更出願とは
4.2 分割出願と変更出願の組み合わせ
5.放棄
6.共同出願の場合の注意点
7.米国のIDS(Information Disclosure Statement:情報開示陳述書)の提出義務に注意
7.1 IDSとは
7.2 拒絶理由通知を受けた時に注意すべきこと
第3節 数値限定(パラメータ発明等)の時の対応方法
1.サポート要件 −概略−
2.サポート要件 −留意すべき類型−
3.サポート要件 −類型3−
4.サポート要件 −類型4−
5.サポート要件 −まとめ−
6.明確性要件 −概略−
7.明確性要件 −事例−
8.明確性要件 −拒絶理由への対応−
9.明確性要件 −まとめ−
10.実施可能要件 −概略−
11.実施可能要件 −まとめ−
12.新規性 −概略−
13.進歩性 −概略−
14.新規性・進歩性欠如への対応 −効果の固有性−
15.新規性・進歩性欠如への対応 −方向性の決定−
16.新規性・進歩性欠如への対応 −「第29条の2」の場合の留意点−
17.補正の留意点 −実施例の数値の請求項への導入−
第3章 意見書・手続補正書の作成について
1.様式・記載要領
1.1 意見書の様式
1.2 意見書の記載要領
1.3 手続補正書の様式
1.4 手続補正書の記載要領
2.意見書の作成
2.1 意見の内容
2.2 拒絶理由の要点
2.3 本願発明の説明
2.4 補正の根拠の明示
2.5 引用発明の説明
2.6 本願発明と引用発明の対比
2.7 記載不備の指摘事項に対する対処
2.8 むすび
3.意見書だけで反論する場合
3.1 拒絶理由が妥当でない場合
3.2 進歩性欠如の拒絶理由の場合
3.3 意見書による反論例
4.ダメな意見書
4.1 嫌われる意見書
4.2 全く意味のない意見書
4.3 的外れの意見書例
5.手続補正書の作成
5.1 拒絶理由が妥当な場合
5.2 減縮補正
5.3 新規事項の追加禁止
5.4 シフト補正(発明の特別な技術的特徴を変更する補正)の禁止
5.5 最後の拒絶理由通知に対する補正の留意点
5.6 削除補正
5.7 分割出願
第4章 拒絶理由通知を見越した明細書作成のポイント
1.拒絶理由通知を見越した明細書作成の必要性
2.進歩性不備による拒絶理由通知を見越した明細書作成のポイント
2.1 進歩性の判断
2.2 特許請求の範囲の階層的記載
2.3 発明特定事項の優先順位を考慮した特許請求の範囲の記載
2.4 明細書の記載
3.記載要件不備による拒絶理由を見越した明細書作成のポイント
3.1 記載要件不備による拒絶理由
3.2 サポート要件違反を見越した明細書作成のポイント
3.3 発明の明確性要件違反による拒絶理由を見越した明細書の記載
3.4 実施可能要件違反による拒絶理由通知を見越した明細書作成のポイント
4.発明の単一性不備による拒絶理由通知を見越した明細書の作成
第5章 拒絶理由が解消せず拒絶査定となった場合の対応
1.拒絶査定不服審判の概要
1.1 拒絶査定
1.2 請求期限
1.3 請求対象
1.4 請求人
1.5 審判請求書
1.6 審判請求書の「請求の理由」の記載に関する留意点
2.拒絶査定不服審判における実体的な手続
2.1 審判請求にあたり検討すべき事項
2.2 審判における実体審査・審理
3.拒絶査定不服審判における審決とそれに対する対応
3.1 審決の種類
3.2 拒絶審決に対する対応
3.3 判決
第6章 各分野における対応ポイントと事例
第1節 機械(構造)関連発明における拒絶対応ポイント
(機械分野における拒絶理由対応関連テクニックや事例について)
1.具体的対応事例
1.1 新規性、進歩性の拒絶(法第29条第1項および第2項)対応事例について
1.2 記載不備の無効理由(法第36条)に対する対応事例について
1.3 発明の成立要件の拒絶(法第29条第1項柱書き)に対する対応事例について
第2節 ソフトウエアにおける対応ポイント
1.ソフトウエア特許によくある拒絶理由
1.1 第29条第1項柱書
1.2 第29条第2項
1.3 第36条
1.4 その他
2.対策
2.1 出願時
2.2 拒絶理由対応時
3.実装からの乖離の当否
第3節 電子デバイスにおける対応ポイント
1.クレーム・カテゴリーの問題
1.1 流通製品を念頭においたクレーム・カテゴリー検討
1.2 将来の技術動向を踏まえたクレーム・カテゴリー検討
1.3 留意点
2.製造プロセスの発明
2.1 物の生産方法と併せて物のクレームを検討
2.2 痕跡から技術的特徴を捉えた物のクレーム
2.3 留意点
3.複合的・多次元的に発明を捉える
3.1 自由なクレーム記載の許容
3.2 電子デバイス分野の複合性・多次元性
3.3 複合性・多次元性に着目した発明の抽出
3.4 留意点
4.全体的な留意点
5.クレーム作成の際の文言及び表現上の留意点
5.1 修飾句が長くなり被修飾句との関係が不明瞭になる場合について
5.2 「前記」、「該」等の既出の語句を指定する連体詞の使用について
5.3 複数と単数の区別
6.勝てる特許の特許請求の範囲の構成
7.特許無効に強い特許の特許請求の範囲の構成
8.特許請求の範囲の構成のまとめ
第4節 化学品分野における対応ポイント
1.化学品分野の特許出願における対応ポイント
1.1 化学品特許で用いられる不純物特許の対応ポイント
1.2 化学品特許に用いられるプロダクトバイプロセス特許への対応ポイント
1.3 化学品特許で用いられるパラメーター特許における対応ポイント
第5節 医薬における対応ポイント
1.医薬・バイオ分野の特許の種類と特徴
2.医薬分野の特許制度の特徴−薬事制度との連動
2.1 特許権の延長登録制度
2.2 もう一つの実質的独占的実施制度:薬事法による再審査制度
2.3 虫食い申請と2課長通知
2.4 薬価制度への特許権の影響−薬価維持特例(新薬創出・適応外薬等解消加算)の導入
3.医薬分野の特許請求の範囲、及び、特許明細書等の記載
4.医薬特許の拒絶理由とその対応
4.1 医薬関連発明の拒絶理由
5.拒絶理由への対応
5.1 新規性欠如
5.2 進歩性欠如
5.3 実施可能要件・サポート要件違反
5.4 単一性違反
5.5 先願及び拡大先願(準公知)違反
5.6 明確性要件違反
5.7 新規事項追加の補正違反
6.医薬関連発明に特徴的な拒絶理由とその対応
6.1 医薬用途発明と産業上利用可能性違反(第29条1項柱書違反)
6.2 除くクレーム
6.3 実験成績証明書による拒絶理由に対する釈明
6.4 一行記載に基づく新規性・進歩性欠如の拒絶理由とその対応:引用適格の問題
第6節 食品における対応ポイント
1.特許法第29条の拒絶理由に対する対応
2.特許法第36条の拒絶理由に対する対応
3.出願当初に準備すべき留意点
3.1 語句を辞書で確認する
3.2 語句、用語を明細書で定義する
第7章 国内と海外における拒絶理由通知の対応の違い
第1節 米国と日本との違いについて
1.米国での拒絶理由について
2.限定・選択要求について
2.1 限定要求(requirement for restriction)について
2.2 選択要求(Election of Species Requirement)について
3.オブジェクション(Objection)とリジェクション(Rejection)について
4.法定主題・有用性・ダブルパテント(特許法第101条)違反について
4.1 法定主題違反について
4.2 有用性について
4.3 ダブルパテントについて
5.記載要件違反について
6.新規性(米国特許法第102条)違反について
6.1 米国特許法第102条(a)
6.2 米国特許法第102条(a)(1)の例外について
6.3 米国特許法第102条(a)(2)の例外について
6.4 新規性における日本との違いについて
7.非自明性(第103条)について
8.補正(Amendment)について
9.継続審査請求(RCE)について
10.分割出願・継続出願・一部継続出願について
11.審判請求について
12.審査フロー図
第2節 欧州と日本との違いについて
1.欧州特許出願に対する拒絶理由通知対応の概要
1.1 全体像
1.2 出願ルート
2.サーチレポート等に対する応答
2.1 直接出願
2.2 Euro-PCT出願
3.拒絶理由通知書(オフィスアクション)に対する応答
3.1 オフィスアクション
3.2 応答期間
3.3 応答方法
4.補正
4.1 時期的要件
4.2 内容的要件
4.3 補正根拠の明示
4.4 主請求と副請求
5.意見書
5.1 単一性要件違反に対する応答
5.2 新規性要件違反に対する応答
5.3 進歩性要件違反に対する応答
6.口頭審理
7.分割出願
7.1 時期的基準
7.2 内容的基準
8.継続処理請求
第3節 中国と日本との違いについて
1.主要拒絶理由
2.サポート要件
2.1 サポート要件違反がなぜ多いか
2.2 サポート要件違反を低減する方法及び拒絶理由対応
3.明確性
3.1 NGワード
3.2 略(ほぼ)の取り扱い
4.必要な技術的特徴の記載
5.創造性
5.1 創造性の判断基準
5.2 創造性の判断手順
5.3 技術的啓示の存在
5.4 創造性についての拒絶理由を受けた場合の対応
6.審査の流れ
6.1 拒絶理由通知
6.2 早期審査と早期公開
6.3 面接審査
6.4 拒絶査定に対する対応
7.補正の時期
8.補正の範囲
8.1 自発補正及び受動補正共通の要件
8.2 受動補正特有の要件
9.分割出願
9.1 分割することができる時期
9.2 分割することのできる範囲
10.登録後の補正