目次
第1章 官能評価の概要
1.官能評価の定義と目的
2.官能評価の標準化への動き
3.官能評価の実験で大切なこと
3.1 実験環境
3.2 サンプル
3.2.1 準備
3.2.2 調理
3.3提示
4.味わい方
5.パネル
6.パネル管理
6.1 パネルの確保
6.2 維持管理
6.3 嗜好型パネル
7.ことば(評価用語)
8.試料の評価法
8.1 独立評価
8.2 比較評価
9.評価の妥当性
10.マーケティングの知識と官能評価の学び
10.1 マーケティングの知識
10.2 官能評価の立ち位置
10.3 官能評価の学び方
第2章 様々な官能評価手法の特徴とその選択
1.分析評価型官能評価法と嗜好方官能評価法の違いについて
2.試験法について
2.1 精神物理的方法
2.2 実験美学的方法(評定法)
2.3 テスト法
3.生理学的方法について
第3章 官能評価における被験者選択、管理について
1.試験実施に影響する課題について
2.被験者の選出における集落化、層別という2つの考え方
3.被験者の特性の違いによる評価試験への影響について
4.評価基準作りについて
5.美白化粧料評価の為の被験者選択について
第4章 官能評価試験計画のポイント
1.官能評価試験計画
1.1 評価の目的を明らかにする
1.2 評価方法を決める
1.3 評価条件と評価手順を決める
1.4 官能評価スケジュール
2.官能評価試験の留意点
2.1 実使用評価の重要性
2.2 専門評価パネルの重要度と評価尺度の共有
2.3 官能評価情報の見える化
2.4 評価参考品の選択
第5章 官能評価における評価用語選択と評価実施時の留意点
1.官能評価のプロセス
2.評価用後の設計
2.1 評価用後の設計における留意ポイント
2.1.1 誰が評価するのか?(評価対象に合致した評価用後の設定)
2.1.2 何を評価するのか?(評価目的と対照資料範囲の明確化)
2.1.3 評価用紙に記載する項目として何を組み込むか?(評価用語の絞込み)
2.1.4 誰に結果を伝えるのか?(評価用語の解釈の正確な伝達)
2.2 評価用語の概要
2.2.1 用語の分類
2.2.2 注意すべき用語の特性
2.2.3 消費者用語
2.2.4 専門家評価用語
2.3 評価用後の設定
2.3.1 Step1. 評価用語の収集
2.3.2 Step2. 評価用語の整理Ⅰ(定性的集約法)
2.3.3 Step3. 評価用語の整理Ⅱ(定量データの採取)
2.3.4 Step4. 評価用語の整理Ⅱ(統計解析による定量的集約)
2.3.5 Step5. 評価用語の定義書・標本見本の設定とパネルの共有化
2.3.6 Step6. 実サンプルの評価結果解析による評価用後の確定
2.4 評価尺度
2.4.1 尺度とは?
2.4.2 尺度の妥当性
2.4.3 尺度の段階
2.4.4 尺度の分類
3.官能評価実施の留意点(バラツキを少なくするポイント)
3.1 試料(サンプル)の調整
3.1.1 試料調整上の留意点
3.1.2 資料提示上の留意点
3.2 評価設備と環境
3.2.1 個室法(クローズドシステム)
3.2.2 円卓法(オープンシステム)
3.2.3 ホームユース法(HUT)
第6章 官能データの分析・解析のポイント
1.官能評価データ解析における統計用語および必要な知識
1.1 官能評価データの性格
1.2 統計処理の種類と目的
1.2.1 記述統計
1.2.2 推測統計
(a)統計的推定
(b)統計的検定
1.2.3 相関分析
(a)単相関係数
(b)相関比
c独立係数(クラメールの関連係数)
1.2.4 多変量解析
(a)重回帰分析
(b)判別分析
c主成分分析
(d)因子分析
(e)構造方程式モデリング
2.Excelを利用したデータの解析方法
2.1 Excelの基本機能で行える統計処理
(a)基本等計量
(b)回帰分析
2.2 Excelアドインソフトで行う多変量解析
第7章 品質管理と外観検査
1.外観検査の課題と品質管理の役割
(1)製造工程と検査工程
(2)品質保証体系の構築と検査項目の設定
(a)致命欠点
(b)重欠点
c軽欠点
2.外観検査におけるバラツキの問題と対処
2.1 あいまいさの問題と対処
(1)検査基準、限度見本などのあいまいさの問題と対処
(2)検査方法、作業手順所などのあいまいさの問題と対処
(a)検査方法、作業手順書などのあいまいさの問題と対処
(b)作業手順の標準化と検査の単純化
(3)検査環境の不適切さによる問題と対処
(4)検査院の能力のばらつきと作業疲労の影響の問題と対処
(a)肉体・精神的な健康
(b)勤務時間と休憩
2.2 外観検査のあいまいさの品質管理
3.外観検査院の教育・訓練
3.1 外観検査院の教育・訓練の基本
(1)資格認定制度
(2)初期教育訓練
(3)外観検査員の適性判断
(4)OJT(On the Job Training)
(5)定期認定
(6)再訓練
(7)定期教育
3.2 多能工化の推進
第8章 官能評価と機器分析データの考え方
第1節機器使用者の考え
1.官能評価と機器分析それぞれの特徴
2.機器部分席データをとる目的
2.1 官能評価データの裏づけ
2.2 微細な差の検出
2.3 官能評価データの応用
2.4 多試料の同時評価
2.5 機器分析による官能評価の置き換え
3.官能評価と機器分析のデータを使う上での注意点
3.1 どんな官能評価用語を用いるか
3.2 どんな機器分析をもちいるか
3.2.1 含有成分の定量分析
3.2.2 非成分系の分析
3.2.3 生体計測
3.3 どんな統計解析手法を用いるか
3.3.1 重回帰分析
3.3.2 PLS回帰分析
3.3.3 階層的クラスター分析
3.3.4 主成分分析
3.3.5 共分散構造分析
4.事例紹介
4.1 缶コーヒー(ミルク入り)での分析型・嗜好型官能評価、機器分析データの相関解析事例
4.2 粉末コーンスープの分析型・嗜好型官能評価、機器分析データの相関解析事例
4.3 缶コーヒー(ムトウブラック)での分析型官能評価と機器分析データの相関解析事例
第2節 機器メーカー編
1.成分量と感覚量をつなげる検知閾値
2.においの強度を機器分析と合わせ込む
3.においの質
4.検知閾値、弁別閾値を簡易に短時間で測定する方法の提案
第9章 マーケティングと官能評価の考え方と商品開発への応用
1.マーケティングと食品品質(Eaiting Quality)
2.マーケティングにおける官能評価
3.商品開発への応用
3.1 官能評価による生ハムの食感品質と購買評価に関する研究
(1)はじめに
(2)実験方法
(3)結果と考察
3.2 官能評価による食感品質と惣菜製品のシリーズ化に関する研究
(1)はじめに
(2)実験方法
(3)結果と考察
3.3 官能評価による海外産鶏肉の特徴分析
(1)はじめに
(2)実験方法
(3)結果と考察
第10章官能評価の事例
第1節 食品における官能評価の実施事例について
1.食品の官能評価の特徴について
2.食品の官能評価とパネルの訓練(記述的評価法について)
3.食品の官能評価と順序効果(シェッフェの一対比較法について)
4.食品の官能評価と租借中の変化(TI法について)
第2節 男性化粧品のフレグランス
1.方法
2.結果・考察
2.1 嗜好性
2.2 主成分分析
第3節 香り評価における官能評価実施事例
1.紅茶葉の種類別の官能評価
2.コーヒー豆の焙煎度違いの官能評価
第4節 医薬品開発における官能評価
1.官能評価の基礎(基準物質の味の強度の数値化)
2.薬物の苦味の評価
2.1 等価濃度試験による薬物の苦味強度評価
2.2 閾値濃度による薬物の苦味強度評価
3.製剤の苦味の評価
3.1 溶液製剤の苦味強度評価
3.2 固形成剤の苦味強度の評価
3.3 苦味強度とその抑制度の評価例(固形製剤)
第5節 口臭における官能評価事例について
1.背景
2.官能検査の具体的手法
3.口臭データの解析
3.1 対象および方法
3.2 官能検査の判定結果と機器分析の測定値の関連
3.3 パネルによる客観的評価と本人の主観的評価の関連
4.考察
第6節 手触りにおける官能評価の実施事例
1.モノの手触りの評価方法
2.水の手触りの官能評価
3.皮膚の食感の官能評価
4.化粧用スポンジの食感の官能評価
5.石けんで洗った皮膚の食感の官能評価
第7節 においの感じ方に及ぼす色をになう材料と色の影響
1.官能評価法の手順
2.官能評価の実際
2.1 刺激
2.1.1 におい
2.1.2 色
2.1.3 色をになう材料
2.2 形容語の選定
2.3 パネルの選定
2.3.1 パネル数
2.3.2 パネル
2.4 実験方法
3.においの感じ方に及ぼす色を担う材料と色の影響
3.1 重回帰分析の結果
3.2 因子分析の結果
3.3 布の場合
3.4 紙の場合
3.5 液体の場合
3.6 CRTの場合
3.7 第一因子得点に表れた色の影響
第11章 官能評価における特許の現状と問題点
1.特許出願での発明の技術的効果
(1)明細書中での技術的効果記載はなぜ必要か
(2)官能評価使用の有効性
2.特許での官能評価利用の状況
3.官能評価の問題点
4.特許での官能評価使用の注意点
(1)客観性
(2)物理化学的測定による結果の併用
(3)官能評価項目を増やす
(4)ランク分けを多くする
(5)パネラーの評点の数字を活用する。
5.まとめ