通信ネットワークのワイヤレス化、電子デバイスの短小化・微細化とともに、全てのモノがインターネットにつながり、IoT(Internet of things)の時代が到来している。なかでも、ウェアラブルデバイス/ウェアラブルコンピュータはポスト・スマートフォンを担う、そしてIoT世代に相応しい、次世代技術の寵児として衆目を集めている。
現在、ウェアラブルデバイスでは、処理モジュールやセンサー、アクチュエータなどの小型化、ネットワーク化が試みられ、ヘルスケア、医療器具・医療サービス、生体認証技術、教育、スマート家電、VR 、ロボティックスなど幅広い分野での実用化・応用が期待され、研究開発の対象となっている。
本白書は、M2Mやビッグデータなど最新技術によって生み出されるウェアラブルデバイス/ウェアラブルコンピュータの先端技術、最新商品、市場、多元的な利用可能性、その他近未来シナリオ等について、学際的なアプローチで分析・解説したものである。
内容編成(目次)
序
第1章 ウェアラブルデバイス/ウェアラブルコンピュータ概説
1-1 ウェアラブルコンピュータ概説
−ウェアラブルデバイス概説
−ウェアラブルコンピュータ、ウェアラブルデバイスのタイプ
1-2 ウェアラブルなライフログ・デバイスの可能性
−体験(エクスペリエンス)共有志向の新しいテクノロジー
−情報通信と行動生態の新しい融合形
−文化・行動進化の文脈で見たウェアラブルコンピュータ
−インターネットミームとしてのウェアラブルコンピュータ
第2章 ユビキタスコンピューティングとウェアラブルコンピュータ
2-1 ユビキタス社会とウェアラブルコンピュータ
−偏在するスマートデバイス、モバイル資源
−ユビキタスネットワーク、ウェアラブルコンピュータ研究の先駆者
2-2 実空間と仮想空間の融合モデル
−ウェアラブルコンピュータを契機としたユビキタスコアの再統合
−ユビキタスコアの連携とウェアラブルコンピュータが果たす役割
第3章 ウェアラブルデバイス業界・市場動向
3-1 ウェアラブルコンピュータ/ウェアラブルデバイス業界・市場概況
3-2 “スマートフォンの次“を創出するウェアラブルコンピュータ市場
−多彩・広大な新市場を生むポテンシャリティ
−ウェアラブルコンピュータの消費者購入意欲
第4章 ウェアラブルデバイスのタイプ別システム構成[1]
4-1 ガジェットからマウント型コンピュータまで
4-2 身体装着型ウェアラブルデバイス
−ヘッドマウント・ディスプレイ(眼鏡/ゴーグル/HMD)型
−腕時計(スマートウォッチ)型
−アクションカメラ/ライフログカメラ型
−リストバンド型
−足首バンド型
−ペンダント型
−リング(指輪)型
−シューズ型
−ベルト型
−チェストバンド型
−ネックレス型
−タトゥー型
−ペット装着型
4-3 衣服型/宝飾品型ウェアラブルデバイス
−衣服型
−電飾服・センサ服
−健康状態をモニタリングする衣服
−スマートファブリックによるアンテナ衣服
−着るディスプレイ
−かつら型
−宝飾品型
−その他
第5章 ウェアラブルデバイスのタイプ別システム構成[2]
5-1 ウェアラブルコンピュータのアプリケーション
5-2 ウェアラブルコンピュータのセキュリティ
第6章 デザイン、ファッションの視点から見たウェアラブルデバイスの考察
6-1 ウェアラブルデバイスはファッションとして成立するか
6-2 ウェアラブルデバイスはどこまで機能美を体現するか
第7章 Google Glass徹底研究[1]
7-1 Google Glass概説
−Googleの考えるGoogleGlassのビジョン
−動くパーソナルアシスタント
−GoogleGlassプラットフォームの基本的な仕組み
−Google Glassの開発経過
−モバイル世界のダイナミックな変化をリードするGoogle Glass
−広告メディアとしてのGoogle Glass
7-2 Google Glassの拡張
−Google Glassのアプリ開発
−Google Glassの仕様
−Google Glass向けAPIの概要
−ウェアラブル機器向け「Android」SDK
7-3 ウエアラブルOS/ 「Android Wear」
−Android Wearの体系
−Android Wearを活用するハードウェアパートナー
−Android Wearの開発者向けリソースとAPIのリリース予定
第8章 Google Glass徹底研究[2]
8-1 Google Glassの最新機能・実装動向
−Google Glassのセキュリティ対策
−Google Glassの脆弱性問題
−Glass Explorer最新動向
8-2 Google Glassの評価と展望
−Google Glassの評価
−Google Glass開発投資(Glass Collective)の動向
−iWatch徹底研究
−ギャラクシーギア(GALAXY Gear)研究
第9章 ウェアラブルコンピュータの応用研究・応用可能性[1]
9-1 ヘルスケア/健康器具分野
−進展著しいウェアラブルデバイス用ヘルスケア・アプリケーション
−ウェアラブルなアクティビティーモニター
−ウェアラブルなセンサと通信を使った在宅健康管理システム
−ウェアラブル心拍センサ
9-2 医療分野
−手術の生中継
−病気の発現をコントロールするウェアラブルデバイス
−内視鏡手術向け3Dヘッドマウント・ディスプレイ
−医療系センサーネットワーク
−脈波・脈拍センサー
−脳波センサー
−心臓の鼓動による認証デバイス
第10章 ウェアラブルコンピュータの応用研究・応用可能性[2]
10-1 スポーツ分野
−スマートテニスセンサー
−ランナー向け腕時計型端末
−ビッグデータ分野
−クラウド・サービス分野
−エンベデッドシステム/ウェアラブルデバイスとクラウドの融合
10-2 家電分野
−スマート家電との連携
10-3教育分野
−ウェアラブルデバイスによる講義補助システム
10-4 ゲーム分野
−行動型次世代ゲームの可能性
10-5 防災技術分野
−拡張現実(AR))とウェアラブルデバイスを用いた被災者支援システム
第11章 ウェアラブルコンピュータの応用研究・応用可能性[3]
11-1 ネットワーク技術分野
−動くセンサネットワークとしてのウェアラブルコンピューティング
−ウェアラブルコンピュータを介したアドホック・センサネットワーク
−モバイルアドホックネットワークとウェアラブルコンピュータ
11-2 認証技術分野
−有望な生体認証技術として浮上してきたウエアラブルデバイス
11-3 測定技術分野
−無線遠隔測定
11-4 ナビゲーション分野
−ウェアラブルナビゲーションシステム
11-5 ロボティックス分野
−ウェアラブルロボティックシステム
−ウェアラブルアクチュエータ
第12章 ウェアラブルコンピュータと知的所有権問題
12-1 ウェアラブルデバイス・ベンダーに見られる特徴的なビジネスモデル
12-2 特許申請/商標登録を出願状況
第13章 ウェアラブルコンピュータの課題
13-1 セキュリティ
−セキュリティ脆弱性
−プライバシー侵害への懸念
13-2 法令上の規制/説明責任
−装着による事故発生リスク
−運転中の装着による事故リスク
13-3 バッテリーの制約
13-4 本体/ディスプレーの形状
13-5 電磁ハザードの懸念
第14章 ウェアラブルデバイス ベンダー参入動向
14-1 ベンダー参入動向概況
−ポストスマートフォンの取り組みが本格化
−ウェアラブルコンピュータ主要ベンダーの知的所有権戦略
14-2 海外
−Google
−Apple
−Samsung Electronics
−Qualcomm
−Autodesk
−Intel
−Motorola Mobility
−Nike
−LG Electronics(LG電子)
−Innovega
−BURG
−Neptun
−カシオ計算機米国法人
−Bionym
−Microsoft
−Telepathy
−Dell
−Sonostar
−Pebble Technology
−鴻海(ホンハイ)精密工業
−Silicon Micro Technology
−OMSignal
−Lumo BodyTech
−Sensoria
−Razer
−OMSignal
−Heapsylon
−Netatmo
−Vuzix
−Oakley
−Blue Sky
−TomTom
−Kreyos
−他多数
14-3 国内
−ソニー/ソニーモバイルコミュニケーションズ
−富士通
−ブリリアントサービス
−ソフトバンクBB
−日産
−ナイキジャパン
−アディダス・ジャパン
−NTTドコモ
−ローム
−ガーミン(いいよねっと)
−セイコーエプソン
−東レ
−ブラザー工業
−キヤノン
−オリンパス
−エムティーアイ
−アレス
−TANITA
−加賀ハイテック
−村田製作所
−アルプス電気
−他多数