目次
第1章 感性価値を切り口にした消費者の購買意識の分析と化粧品トレンド予測
〜時代の流れを読む〜
はじめに
1.化粧品の感性価値
2.化粧品購入チャネルの変遷
3.化粧品ブランドマーケティングの変遷
4.化粧品の技術開発動向と社会背景
5.化粧品のトレンド予測
第2章 脳科学から見た化粧行動の認知と商品開発への応用可能性
はじめに
1.デザイン思考について
2.脳科学を使用する意義
3.化粧の効用
4.脳科学を用いた実験系の確立
5.結果
おわりに
第3章 触感・肌触りの発現メカニズムと数値化・定量化〜使用感を科学する〜
第1節 使用感に影響を与えるさまざまな物理的因子と人の感性との相関
はじめに
1.物理的因子を意識した官能評価
2.多変量解析を用いた触感の因子の解析
2.1 化粧水の「さっぱり感」と「しっとり感」の物理的内部構造
2.2 物性評価
2.3 化粧水の組成設計
2.4 組成設計の妥当性の評価
3.多変量解析の盲点を意識した物理モデルの構築
3.1 「しっとり感」と「べたつき」の物理的解釈の仮設
3.2 「しっとり感」の物理現象の検証
3.3 「べたつき」の物理現象の検証
おわりに
第2節 化粧品開発におけるトライボロジーと情緒性
はじめに
1.評価装置
2.パウダーファンデーションの塗布触感
2.1 サンプル
2.2 評価装置を用いて得られる信号
2.3 塗布感触との関係
3.エマルジョンファンデーションの塗布触感
3.1 サンプル
3.2 スライベック線図
3.3 評価装置を用いて得られる信号
3.4 塗布触感との関係
おわりに
第3節 高級感の感じ方とその因子
はじめに
1.化粧品の購買から使用に至るまでのプロセスにおいて受容される情報
2.受容した情報に基づく高級感の形成
3.触覚により得られる高級感
4.嗅覚により得られる高級感
おわりに
第4節 香りにおける高級感とは〜高級感を演出する香りのトレンドと開発〜
1.香りを感じる前に
1.1 香りの場合高級感を感じる個人差が大きい
1.2 個人の体験、興味、価値観による高級感のイメージの差異
1.3 香りにおける民族性、人種性による食文化の違い
2.どのような香りが高級感を表現できるのか
2.1 センシティブな日本の香り
2.2 オレンジの香りのイメージ
2.3 香水の支持率
2.4 年齢層による高級感の違い
3.香りに関する化粧品以外の試み
4.目的・狙いに合った香りのイメージ表現とは(ターゲット選定)
5.弊社(ポーラ)の実例
5.1 フレグランス類の事例
5.2 メイクの香りの事例
6.香りで勝負
おわりに
第5節 指による毛髪ダメージの認識と毛髪感触の測定方法
はじめに
1.ダメージによる毛髪表面の変化とダメージ認識
1.1 ダメージによる毛髪表面の変化
1.2 毛髪モデル基板の作製
1.3 毛髪モデル基板の感性評価
1.4 SAM膜処理による親疎水性の付与
1.5 親疎水性毛髪モデル基板の感性評価
2.毛髪モデル基板を用いた触感計測手法
2.1 毛髪モデル基板の摩擦計測
2.2 指摩擦特性によるダメージ実感の計測
2.3 頭髪用洗浄製品の触感改善効果
2.4 PVDFフィルムを受感材としたセンサシステムによる計測
3.毛髪ケラチンフィルムを用いた触感評価手法
3.1 毛髪の代替品としての毛髪ケラチンフィルム
3.2 毛髪ケラチンフィルムの製作
3.3 毛髪ケラチンフィルムの有効性と触感計測への活用
おわりに
第6節 唇の生理・触感に基づいた化粧品設計と評価・数値化
はじめに
1.唇の構造と口唇化粧料の処方設計
2.油性ゲルについて
2.1 油性ゲルの構成
2.2 油性ゲルの構造と硬度の制御
3.油性ゲルの安定性と感触の両立
3.1 スティックの折れ抑制とつきの向上
4.油性ゲル塗膜の物性測定
4.1 粘弾性測定装置を用いた油性ゲル塗膜の物性測定方法と感触との対応
4.2 水晶振動子微量天秤を用いたゲル塗膜の物性解析
おわりに
第4章:生活環境や加齢による肌性状変化及び化粧品の使用感、効果の捉え方
はじめに
1.生活環境や加齢に伴う肌性状変化
1.1 皮膚の乾燥とかゆみ
1.2 肌の黒化とシミの形成
1.3 シワの発生とハリの低下によるたるみの発生
1.4 皮膚血流の低下とくすみの発生
2.化粧品の使用感、効果の捉え方
2.1 官能評価法による化粧品の使用感評価
2.2 官能評価法としての分析型評価及び嗜好型官能評価法
3.官能評価の信頼性、妥当性に影響を与える要因について
3.1 被験者選出の仕方と留意点
第5章 官能評価の客観性向上と製品開発応用〜評価項目からパネル教育まで〜
第1節 官能評価における客観性
1.業務で求められる客観性とは
2.官能評価の特性
3.官能評価の再現性を向上させるために
4.官能評価の客観性を向上させるために
第2節 官能評価実施に合わせたパネル選定のポイント
はじめに
1.官能評価手法とパネル
2.官能評価におけるパネルとは
3.専門パネル(分析型パネル)の選定と維持管理
4.一般パネル(嗜好型パネル)の選定と維持管理
おわりに
第3節 製品に応じた評価項目の選定とワード選定
はじめに
1.官能評価と用語
1.1 まずは用語
1.2 用語とは
1.3 ソムリエの言葉とブレンダーの言葉
1.4 モノつくりの用語、新たな感覚を探査する官能空間に対するそれぞれの用語
2.官能用語の選定の難しさ
2.1 あるメーカーでの官能用語の選定事例
2.2 実施上の問題点
3.モノつくり言葉の言葉出しの工夫と選定の試み
3.1 意外と集まらない用語
3.2 言葉の性質を考える
4.用語の機能
4.1 言葉の大小による位置づけ
4.2 目的系、操作系、コンセプト系
4.3 分化、汎化、樹状化
5.官能空間の設定でのイメージの用語
5.1 色、香り等のイメージの記述
5.2 言葉の構成
おわりに
第4節 官能評価結果の商品開発への応用
はじめに
1.感性価値と感性価値を込めた商品開発
1.1 感性価値
1.2 化粧品と感性価値
1.3 思いをことばに、ことばをかたちに
1.4 SH変換−感性価値を伝えることば−
2.化粧品使用感における【集・創・伝】の体系
2.1 感性価値の集・創・伝
2.2 お客さまの望む使用感を把握する【集】
2.2.1 2つの官能評価
2.2.2 専門パネルのQDAから把握する
2.2.3 Ⅱ型官能評価による属性別の使用感の把握
2.2.4 思いをことばに
2.3 把握した使用感を込めた商品をつくる【創】
2.4 共感を呼ぶ訴求をする【伝】
2.4.1 真の共感訴求
2.4.2 攻撃的特性と守備的特性
3.評価系の併設と感性価値の再開発
3.1 感性価値における評価系
3.2 設計完了時の評価
3.3 発売直前の評価
3.4 感性価値の再開発
第6章 香りがもたらす効果・嗜好性分析とターゲットに応じた賦香
第1節 香りの認知過程及び生理学的・心理学的な効果
はじめに
1.香りの認知過程とその機構について
2.香りの生理学的・心理学的な効果とその評価法について
2.1 心理学的な評価法(質問紙を中心に)
2.2 生理学的な評価法
2.2.1 近赤外線分光法(NIRS:near-infrared spectroscopy)による大脳活動解析
2.2.2 心電図測定による自律神経活動の解析
2.2.3 瞳孔対光計測による自律神経活動の解析
3.香り評価における課題と今後
第2節 ターゲットや製品に応じた賦香と商品差別化への取り組み
はじめに:香りのある商品開発の経験値から
1.無意識のうちに働く五感が購入意欲を左右する
2.「欲しい物」選択目線の変化を読み解くために〜製品別嗜好の傾向と賦香率の傾向、そしてこれから〜
2.1 香水・オードトワレ等のフレグランス類
2.2 スキンケア・基礎化粧品
2.3 ヘアケア・バスプロダクツ
2.4 生活シーン全体へ広がる香り使用の習慣
2.5 子供たちに向けて心の生活習慣を担う香り:家庭でのプチ祈りの場
おわりに:まとめと私見
第7章 言葉がもたらす効果と商品コンセプトからネーミング・訴求ワードへの展開
第1節 言葉がもたらす心理的効果と使用感の伝達方法
はじめに
1.ブランド・ネームとその研究
1.1 アメリカにおけるブランド・ネーム研究
1.2 日本におけるブランドネーム研究
1.2.1 日本語の特徴とその研究
1.2.2 音象徴とその研究
2.化粧品のブランド・ネームとその音象徴の検証
2.1 基礎化粧品
2.2 メイクアップ品
2.3 セルフ化粧品
おわりに
第2節 化粧品における商品ネーミング作成とコンセプト・訴求ワードへの展開例
はじめに
1.化粧品における「名前」
1.1 ブランド名
1.1.1 作り手(売り手)の思い/フィロソフィー
1.1.2 ユーザーへの提供価値
1.1.3 ブランドの世界観(イメージ)
1.1.4 ブランド特有の機能(効果・成分)
1.1.5 その他
1.2 ライン名
1.3 アイテム名
1.4 単品ブランド名
1.5 種類別名称
2.ネーミングにあたって留意する要素
2.1 コンセプト(フィロソフィー・物語)
2.2 ゴロ(語呂)イメージ
2.3 ロゴ(書体)イメージ
2.4 コミュニケーション効果
2.5 商標確認と登録
2.6 薬事法での確認
3.ネーミングの方法
3.1 単語の抽出
3.2 造語
3.2.1 語尾変化
3.2.2 結合
3.2.3 語尾変化+結合
3.2.4 読み方の変化
4.時代と共に変わるネーミング
第8章 色彩・質感から見る魅力ある化粧品パッケージの開発
はじめに
1.パッケージの色彩がもたらす心理的な効果
1.1 色彩を整理する基準
1.1.1 識別の効果を生む色相
1.1.2 印象を左右するトーン
1.1.3 HUE&TONEカラーシステム
1.1.4 化粧品容器色のHUE&TONE分析例
1.2 色彩による心理的効果
1.2.1 色彩の連想イメージ
1.2.2 カラーイメージはどのように捉えられているか
1.2.3 カラーイメージスケール
1.2.4 造形のイメージスケール
1.2.5 化粧品容器色のイメージスケール分析例
2.化粧品容器の材質とその質感
2.1 化粧品容器の材質の持つイメージ
2.1.1 ガラス系
2.1.2 プラスチック系
2.1.3 金属系
2.2 加飾によるイメージ訴求
2.2.1 生地着色と塗装着色
2.2.2 フロスト加工・サンドブラスト加工
2.2.3 シルクスクリーン印刷
2.2.4 ホットスタンプ(箔押し)
2.2.5 真空蒸着
2.2.6 ラメ・ストーン・スタッツ
3.色彩と質感によるパターン分類
3.1 化粧品容器に求められる訴求イメージとは
3.2 コンセプト・パターン
3.2.1 可愛い/プリティ
3.2.2 元気/カジュアル
3.2.3 刺激/ダイナミック
3.2.4 清楚/ロマンチック
3.2.5 優雅/エレガント
3.2.6 豪華/ゴージャス
3.2.7 自然/ナチュラル
3.2.8 丹念/クラシック
3.2.9 静謐/シック
3.2.10 本格/ダンディ
3.2.11 正統/フォーマル
3.2.12 清潔/シンプル・クリア
3.2.13 爽快/クールカジュアル
3.2.14 先進/モダン
3.3 ブランドらしさとパッケージ