世界中の市場調査レポートを販売!当社に無いレポートもお探しします。

レポートナンバー 0000011275

バイオベースマテリアルの開発と市場

株式会社シーエムシー・リサーチ

発刊日 2015/06/01

言語日本語

体裁B5/208ページ

ライセンス/価格208ページ

0000011275

B5版 66,000 円(税込)

無料サンプル

  • サンプルはお問い合わせください。

ポイント

バイオプラスチックの種類別生産動向、需要分野別の採用動向を探る!
3Dプリンター用造形材料などのPLAの新規用途を詳述!
新規の高機能バイオプラスチックの開発動向を解説!

レポート概要

【はじめに】

2015年に入りバイオPETやバイオPEなどのバイオベースマテリアルの特性が急速に向上してきた。PLA、バイオPET、バイオPE などの代表的な素材で比較してみると、PLAは安定した需要を維持しているものの、当初期待されていた規模からは少ない水準にとどまっている。PLAの新用途では、北米において生分解性が求められるシェールオイル掘削素材として採用され、また、成形品の反りの少ないことから3Dプリンター用造形材料に使用されている。
3Dプリンター用造形材料はABSとPLAが主流を占めている。ただPLAはABSのような粘りが無く硬いため、表面の塗装や、やすりがけなどの後加工に不向きである。また、ABSに比べ熱に弱い点や、後加工がしにくいため、小さい物体を成形する場合にはABSの方が多用されている。一方、PLAをベースにし、異なる素材を粉末状で混ぜ合わせることで、異なる質感の3Dプリンター用造形材料ができることから用途開発が進んでいる。
他方、近年では、非生分解性のバイオPETやバイオPEなどがバイオプラスチック業界を牽引している。これらはPLAと比べ、既存設備をそのまま使えることができることから、特定分野のユーザーによる採用意欲が高く、今後は飲料用ボトルやレジ袋向けに採用を伸ばしていくものと予測される。
バイオPETやバイオPEの需要が増加した背景には、2010年に飲料ボトル向けのバイオPET、2011年にレジ袋向けのバイオPEを採用する企業が増えてきたことにある。これまで、バイオプラスチックの中心であったPLAに代わり、バイオPETやバイオPEなどの新しいタイプのバイオプラスチックが登場し、以前と比べ樹脂の種類も増えるとともに、物性の改善も進むにつれ、徐々に適用が広がってきている。さらに、最近ではナノセルロースを使った樹脂材料の開発研究が注目を集めている。本書ではこれらのバイオベースマテリアルの適用・開発動向・市場展開動向などの最新情報を掲載した。

レポート詳細

執筆者一覧

 惠谷 浩 (惠谷資源循環研究所)
 国岡正雄 (産業技術総合研究所)
 武野真也 (日立造船/大阪大学)
 鈴木伸昭 (日立造船/大阪大学)
 中澤慶久 (日立造船/大阪大学)
 ラウ・ニョクシン (マレーシア科学大学)
 松井 南 (理化学研究所)
 金子達雄 (北陸先端科学技術大学院大学)
 増谷一成 (京都工芸繊維大学)
 池尻祐希 (京都工芸繊維大学)
 今井祐貴子 (京都工芸繊維大学)
 徐 于懿 (京都工芸繊維大学)
 木村良晴 (京都工芸繊維大学)
 シーエムシー・リサーチ調査部

目次構成

第1章 バイオプラスチックの現状と今後
   惠谷 浩(惠谷資源循環研究所)
 1. バイオプラスチックの概要
  1.1 バイオプラスチックの全体像
  1.2 バイオプラスチックの主として生分解特性を活用する時代
  1.3 バイオプラスチックの主としてバイオマス特性を活用する時代
 2. バイオプラスチックの種類と特性
  2.1 石油由来生分解性プラスチック
   (1) ポリブチレンサクシネート(PBS)
   (2) PBS 変性型
   (3) ポリグリコール酸 (PGA)
  2.2 生分解性バイオマスプラスチック
   (1) ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)
   (2) でんぷん系
   (3) ポリ乳酸 (PLA)
   (4) 木粉などバイオマスと石油由来プラスチックとの複合系
  2.3 非生分解性バイオマスプラスチック
   (1) バイオ・ポリアミド (バイオPA)(バイオ・ナイロン)
   (2) バイオ・ポリエチレンテレフタレート(バイオPET)
   (3) バイオ・ポリトリメチレンテレフタレート(バイオPTT)
   (4) バイオ・ポリウレタン(バイオPU)
   (5) バイオ・ポリエチレン(バイオPE)
   (6) バイオ・ポリカーボネート(バイオPC)
 3. バイオプラスチックの生産方法
  3.1 石油由来生分解性樹脂の製造と成形加工
   (1) ポリブチレンサクシネート(PBS)
   (2) PBS 変性型
  3.2 生分解性バイオマス樹脂の製造と成形加工
   (1) ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)
   (2) でんぷん系
   (3) ポリ乳酸(PLA)
   (4) 木粉などバイオマスと石油由来プラスチックとの複合系
  3.3 非生分解性バイオマス樹脂の製造と成形加工
   (1) バイオ・ポリアミド(バイオPA)(バイオ・ナイロン)
   (2) バイオ・ポリエチレンテレフタレート(バイオPET)
   (3) バイオ・ポリトリメチレンテレフタレート(バイオPTT)
   (4) バイオ・ポリウレタン(バイオP U)
   (5) バイオ・ポリエチレン(バイオPE)
   (6) バイオ・ポリカーボネート(バイオPC)
 4. バイオプラスチックの生産・需要動向
  4.1 バイオプラスチックの生産
   (1) 生産能力
   (2) 生産地域
  4.2 バイオプラスチックの種類別生産・需要と最終製品分野
   (1) 石油由来生分解性プラスチック
    ? PBS、PBS 変性型
    ? ポリグリコール酸(PGA)
   (2) バイオマス由来生分解性プラスチック
    ? ポリヒドロアルカノエート(PHA)
    ? でんぷん系・木粉などとの複合系
    ? ポリ乳酸(PLA)
   (3) バイオマス由来非生分解性プラスチック
    ? バイオ・ポリアミド(PA)
    ? バイオ・ポリエチレンテレフタレート(バイオPET)
    ? バイオ・ポリトリメチレンテレフタレート(バイオPTT)
    ? バイオ・ポリウレタン(バイオPU)
    ? バイオ・ポリエチレン(バイオPE)
    ? バイオ・ポリカーボネート(バイオPC)
 5. 需要分野別の動向
  5.1 容器・包装
   (1) 食品用容器・包装分野
   (2) 食品以外用容器・包装分野
  5.2 耐久消費財
   (1) 自動車分野
   (2) 電気・電子機器分野
   (3) 日用雑貨類分野
   (4) 繊維・衣料品・寝具類分野
   (5) 建材分野
  5.3 主として生分解特性を活用
   (1) コンポスト化・メタン化用資材分野
   (2) 農林水産業用資材分野
   (3) 土木用資材分野
   (4) 野外レジャー用品分野
 6. バイオマスプラスチックの課題
  6.1 生産コスト
  6.2 原料
 7. バイオマスプラスチック普及への側面
  7.1 地球温暖化ガスの削減
  7.2 標準規格
  7.3 普及促進政策
  7.4 バイオマスプラスチックのリサイクル
 8. おわりに

第2章 プラスチック、ゴム製品のバイオベース度の求め方 −ISO 国際標準規格による方法
   国岡正雄(産業技術総合研究所)
 1. バイオベース度を求める国際標準規格
 2. 放射性炭素14濃度測定法によるバイオベース炭素の識別、濃度測定
 3. バイオベース度の計算、分析方法
  3.1 バイオベース炭素含有率
  3.2 バイオマスプラスチック度
  3.3 バイオベース質量含有率
 4. 分析結果の例
 5. バイオベース度の活用法
 6. まとめ

第3章 バイオトランスポリイソプレン(トチュウエラストマーR)の開発
   武野真也(日立造船/大阪大学)
   鈴木伸昭(日立造船/大阪大学)
   中澤慶久(日立造船/大阪大学)
 1. 背景
 2. 生合成機構
 3. トチュウエラストマーの組織局在
 4.トチュウエラストマーの製造方法
  4.1 トチュウエラストマーの組成
  4.2 トチュウエラストマーゾル部分の組成
  4.3 トチュウエラストマーの分子量分布
  4.4 熱特性
  4.5 機械的特性
  4.6 加工性
  4.7 加硫特性と形状記憶性
  4.8 化学変性
 5. 用途

第4章 藍藻を用いたプラスチック合成技術
   ラウ・ニョクシン(マレーシア科学大学)
   松井 南(理化学研究所)
 1.ラン藻を用いた物質生産
 2.ラン藻によるバイオプラスチック生産
 3.今後の課題 微細藻類を用いたバイオプラスチック生産

第5章 高耐熱・高機能バイオプラスチックの開発
   金子達雄(北陸先端科学技術大学院大学)
 1. ホワイト・バイオテクノロジーとバイオプラスチック
 2. 芳香族高分子の設計
 3. 4−ヒドロキシ桂皮酸由来液晶ポリマー(LCP)
 4. 3,4−ジヒドロキシ桂皮酸由来高分岐高分子
 5. フォトメカニカル機能を持つバイオプラスチック
  5.1 フォトメカニカル挙動
  5.2 フォトメカニカル挙動を用いた形状記憶
 6. ヘテロ環構造を持つバイオナイロン
 7. 桂皮酸を用いたバイオポリイミド
 8. おわりに

第6章 3Dプリンター用バイオベースマテリアルの開発
   増谷一成(京都工芸繊維大学)
   池尻祐希(京都工芸繊維大学)
   今井祐貴子(京都工芸繊維大学)
   徐 于懿(京都工芸繊維大学)
   木村良晴(京都工芸繊維大学)
 1. はじめに
 2. 3Dプリンター樹脂市場
 3. 樹脂の3D造形方法
 4. 3D造形方法の成形マテリアル
 5. 熱溶融積層用の成形マテリアルの市場動向
 6. 新しい機能性樹脂フィラメント
 7. バイオベースマテリアル
 8. 3Dプリンター用に利用されているバイオベースマテリアル
 9. 3Dプリンター用成形マテリアルに利用するポリ乳酸の研究開発の紹介
 10. 粉末積層型PLA
 11. おわりに

第7章 バイオマテリアルの最近の市場・企業の動向
   シーエムシー・リサーチ調査部
 1. バイオプラスチックの市場動向
  1.1 概要
  1.2 PLA、バイオPET、バイオPEの国内市場規模の比較
  1.3 PLAの市場規模
  1.4 主なPLA関連企業の動向
   ? 名古屋工業大学、自然科学研究機構核融合科学研究所、中部電力
   ? 大阪ガスケミカル
   ? 三菱樹脂
   ? 帝人
   ? 東レ
   ? 富士通研究所
   ? ヤマハ
   ? ユニチカ
   ? NEC、花王
  1.5 バイオPETの市場規模
  1.6 バイオPEの市場規模
  1.7 主なバイオPET・バイオPE・その他バイオプラスチック関連企業の動向
   ? エボニック
   ? 東レ
   ? 日本ユピカ
   ? 大日本印刷
   ? 菅公学生服
   ? 凸版印刷
   ? 福助工業
   ? 三菱化学
   ? 中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋
   ? カネカ
   ? 三井化学
   ? トヨタ紡織、豊田中央研究所
   ? 住友精化
   ? アルケマ
   ? BASF、カーギル、ノボザイム
 2. 3Dプリンターに使用されるバイオベースマテリアルの動向
  2.1 3Dプリンターについて
  2.2 3Dプリンターの出荷台数の推移
  2.3 価格帯別の3Dプリンターの動向
  2.4 コンシューマー向け3Dプリンターの動向
  2.5 世界の3Dプリンター市場推移と予測
  2.6 3Dプリンター用造形材料
   2.6.1 概要
   2.6.2 3Dプリンター用造形材料の市場動向
   2.6.3 PLA
   2.6.4 ABSとPLAの比較
  2.7 3Dプリンター用造形材料メーカーの動向
   ? Proto-pasta(米国)
   ? ProtoParadigm(米国)
   ? BigRep(ドイツ)
   ? アリゾナ州立大学
   ? 帝人
   ? 三菱化学メディア
   ? Mipox
   ? ユニチカ
   ? WobbleWorks
   ? ホッティーポリマー
   ? xyz プリンティングジャパン
 3. ナノセルロース
  3.1 ナノセルロースとは
  3.2 セルロースナノファイバー
  3.3 炭素繊維との比較
  3.4 用途
  3.5 国家プロジェクト
  3.6 企業動向
   ? 王子ホールディングス、三菱化学
   ? 日本製紙
   ? 日産化学工業、名古屋市工業研究所
   ? 中越パルプ工業
   ? 星光PMC
   ? 大阪ガス
   ? 第一工業製薬
   ? KRI

この商品のレポートナンバー

0000011275

このカテゴリのレポート

3Dプリンター・造形材料の開発動向と市場

〜IoT時代に求められるモノづくり〜

発刊日2016/04/04 価格 77,000 円(税込)

ナノセルロースの製造技術と応用展開

Manufacturing Technology and Application of Nanocellulose

発刊日2016/04/11 価格 71,500 円(税込)

触媒からみるメタン戦略・二酸化炭素戦略

発刊日2017/09/29 価格 99,000 円(税込)

TOP