レポートナンバー 0000011412
多様化するフードパッケージ市場の現状と展望
株式会社シーエムシー・リサーチ
The Present Situations and Prospects on the Diversifying Food Packaging Market
発刊日
2015/07/21
言語日本語
体裁A4/205ページ
ライセンス/価格205ページ
0000011412
レポート概要
【本レポートの特徴】
◇ 食品用包装材料ごとにサプライヤー別出荷実績、用途別需要量などの使用実態を解明!!
◇ 主要食品24品目を取り上げ、業務用・家庭用別に食品別包装化率、包装形態別需要量、容量別出荷量等も詳述!!
◇ PB食品の動向とそこで使用される包装材料の実態も解説!!
◇ 食品包材(軟包装袋・シート・トレイ・ボトル・紙器)が、対象食品から求められる機能(バリアー性・易開封性・密着性・デッドホールド性など)を定性的・定量的に分析!!
【刊行にあたって】
食品包装業界は、5年以上も前から「ある転機」に向けて、様々な問題及びその解決のための取り組みが行われてきた。
一つは「商品の賞味期限の延長のための技術的な問題」への取り組みであり、一つは「日本の夏の亜熱帯化による食品劣化から内容物を守るための包材開発の問題」であり、更には「輸入フードパッケージ材料の見極め」である。
しかし、これらの問題が活発に議論され始めたときに、あの大震災が襲い、東日本を始めとして日本中の経済活動が強制的にリセットされた。震災後、コンビニエンスストアから食品が姿を消し、各店舗に欠品が相次いだ。それを解消しようと、食品メーカーばかりか各包材メーカーも尽力したが、東北から関東エリアの工場では「自動倉庫」が被災し、迅速な供給のための頭脳を失うなど、半年は混乱が続いた。
ただ、震災後の変化として良いこともあった。それは「主婦層、独身女性社会人がコンビニエンスストアのヘビーユーザーになった」ことである。そのため、コンビニを始めとした各流通系企業は、強化を続けていた自社のPB 商品を価格だけではなく「使い勝手や品質、美味しさ」などを改めて見直す作業に入った。
例えばイオン・グループでは、代表的PBである「トップバリュー」の見直し、てこ入れを行うとし、また西友では親会社のウォルマートから与えられたPBでの展開だけでは良しとせず、独自に「お客様のお墨付き」ブランドで攻勢をかけ、驚異的な伸び率を達成している。
先に上げた商品の賞味期限の延長問題では、即席袋めんの外袋にアルミ蒸着フィルムを使用することで、賞味期間が5か月から6か月に延長し、またアルミ蒸着フィルムの美観性も相まって売り上げを伸ばした。それに意を強くして、即席めんの業界では「業界の1/3ルール」も改正してもらうという意気込みが出てきている。
また、夏場の食品劣化の保護に関しては「季節限定バリアーフィルム化」需要が活発化している。梅雨から秋口までの高温多湿期において、通常は非バリアー包装で流通している食品を、季節限定でバリアー構成にしてしまうもの。特に米菓包装で積極的に採用されており、今後は他の食品にも横展開することが見込まれている。
輸入包材、特に輸入フィルムの見極めについては食品メーカーの目が肥えてきており、良いものと悪いものの見分け方が問題なく出来るようになっている。アルミ蒸着フィルムなどは、輸入品のフィルム価格が非常に安価になっており、国内の食品メーカーはスペックに問題がなければ使用したい。しかし、まだまだ密着性不足など超えるべきハードルが高く、現状ではあまりバリアー性を問われない冷凍食品などに向けられている。
このように食品包装を取り巻く環境は5〜6年前から大きく変わり始め、東日本大震災がそれに加速度を与える結果になった。本レポートが、現在の食品包装業界を見る上で必携の書となることを確信し、ご購読をお勧めする。
2015年7月
シーエムシー・リサーチ
レポート詳細
構成および内容
序論
第1章 日本の食品包装市場の動向
1 食品包装用フィルム、シート市場
1.1 食品包装用フィルム市場
1.1.1 OPPフィルム
1.1.2 OPP系バリアーフィルム
(1) PVDCコートOPPフィルム
(2) PVAコートOPPフィルム
(3) EVOH共押出OPPフィルム
(4) OPPアルミ蒸着フィルム
1.1.3 CPPフィルム
1.1.4 CPP系バリアーフィルム(CPPアルミ蒸着フィルム
1.1.5 PETフィルム
1.1.6 PET系バリアーフィルム
(1) PVDCコートPETフィルム
(2) PET透明蒸着フィルム
(3) ハイブリッドバリアーコートPETフィルム
(4) PETアルミ蒸着フィルム
1.1.7 ONYフィルム
1.1.8 ナイロン系バリアーフィルム
(1) PVDCコートONYフィル
(2) 多層バリアーONYフィルム
(3) ハイブリッドバリアーコートONYフィルム
(4) ONY透明蒸着フィルム
(5) ONYアルミ蒸着フィルム
1.1.9 LLDPEシーラントフィルム
1.2 食品包装用シート市場
1.2.1 スチレン系シート
(1) PSPシート
(2) HIPSシート
(3) OPSシート
(4) 耐熱PS発泡シート
1.2.2 PP系シート
(1) 透明PPシート
(2) PPフィラーシート
(3) 耐熱PP発泡シート
(4) EVOH系PP多層バリアーシート
1.2.3 PET系シート
(1) A-PETシート
1.3 食品包装用アルミ箔市場
2 食品包装用印刷・ラミネート市場(紙器含む)
2.1 酸素、水蒸気、光バリアーパッケージの動向
2.1.1 酸素バリアーの例
(1) EVOH系フィルム
(2) PVA系フィルム
(3) PVDC系フィルム
(4) PAN系フィルム
(5) MXD6ナイロン系フィルム
(6) アルミ箔、アルミ蒸着フィルム、透明蒸着フィルム
2.1.2 防湿包装の例
(1) 緑茶
(2) カップスナック
2.1.3 光遮断包装の例
2.2 レトルト食品包装の動向
2.3 惣菜、日配品包装の動向
2.3.1 漬物
2.3.2 ウィンナ、ソーセージ
2.3.3 納豆
2.3.4 豆腐
2.3.5 弁当、総菜
2.3.6 おにぎり、サンドイッチ
2.4 冷凍食品包装の動向
2.5 スナック菓子、米菓包装の動向
2.5.1 スナック菓子
2.5.2 米菓
2.6 易開封包装の動向
2.6.1 易開封加工フィルム
2.6.2 易カット性フィルム
2.7 業務用大型液体包装の動向
2.7.1 バッグインカートン
2.7.2 バッグインボックス
2.7.3 バッグインドラム、バッグインコンテナ
2.8 その他食品包装の動向
2.8.1 無菌充填包装
2.8.2 油性食品
2.8.3 葉菜類
3 飲料用包装材料市場(飲料缶、紙器、ボトルなど)
3.1 飲料缶
3.1.1 アルミ飲料缶
3.1.2 スチール飲料缶
3.2 紙器
3.2.1 液体紙容器
3.2.2 飲料用紙カップ
3.3 飲料用プラスチック容器
3.3.1 飲料用PETボトル
(1) アセプティック充填ボトル
(2) 耐圧ボトル
(3) 耐熱圧ボトル
(4) 耐熱ボトル
3.3.2 チルド飲料用プラカップ
第2章 食品用途別市場動向と用途別包装材料使用実態
<共通調査項目>
? 食品出荷統計
? 包装形態比率
? 包装形態別出荷量
? パッケージ容量別出荷量
? 主要なパッケージ形態
? パッケージ形態別構成
1 常温保存食品包装材料使用実態(業務用、家庭用)
1.1 うま味調味料
1.1.1 業務用
1.1.2 コンシューマー用
1.2 ソース
1.2.1 業務用
1.2.2 コンシューマー用
1.3 マヨネーズ
1.3.1 業務用
1.3.2 コンシューマー用
1.4 レトルトカレー
1.4.1 業務用
1.4.2 コンシューマー用
1.5 乾麺、油揚麺
1.5.1 業務用
1.5.2 コンシューマー用
1.6 醤油
1.6.1 業務用
1.6.2 コンシューマー用
1.7 食用油
1.7.1 業務用
1.7.2 コンシューマー用
1.8 レトルトパスタソース
1.8.1 業務用
1.8.2 コンシューマー用
2 チルド保存食品包装材料使用実態(業務用、家庭用)
2.1 畜肉ソーセージ
2.1.1 業務用
2.1.2 コンシューマー用
2.2 チーズ
2.2.1 業務用
2.2.2 コンシューマー用
2.3 生うどん
2.3.1 業務用
2.3.2 コンシューマー用
2.4 牛乳、加工乳、乳飲料
2.4.1 業務用
2.4.2 コンシューマー用
2.5 サラダ、野菜系惣菜
2.5.1 業務用
2.5.2 コンシューマー用
2.6 ハム
2.6.1 業務用
2.6.2 コンシューマー用
2.7 野菜系以外の惣菜
2.7.1 業務用
2.7.2 コンシューマー用
2.8 卵焼き
2.8.1 業務用
2.8.2 コンシューマー用
3 冷凍保存食品包装材料使用実態(業務用、家庭用)
3.1 ハンバーグ
3.1.1 業務用
3.1.2 コンシューマー用
3.2 コロッケ
3.2.1 業務用
3.2.2 コンシューマー用
3.3 中華総菜
3.3.1 業務用
3.3.2 コンシューマー用
3.4 グラタン
3.4.1 業務用
3.4.2 コンシューマー用
3.5 うどん
3.5.1 業務用
3.5.2 コンシューマー用
3.6 パスタ
3.6.1 業務用
3.6.2 コンシューマー用
3.7 野菜
3.7.1 業務用
3.7.2 コンシューマー用
3.8 ミートボール
3.8.1 業務用
3.8.2 コンシューマー用
第3章 PB食品の市場動向
1 主要流通系PB食品
1.1 セブン&アイ
1.1.1 セブンゴールド
1.1.2 セブンプレミアム
1.2 イオン
1.3 日本生活協同組合連合会
1.4 八社会
1.5 西友
1.6 ローソン
1.7 ファミリーマート
1.8 シジシー・ジャパン
1.9 ライフコーポレーション&ヤオコー
2 流通系のPB食品包材政策とNBメーカーに与える影響
2.1 流通系PBサプライヤーのパッケージ関連部署とその動向
2.2 モデル商品の物流フロー
2.3 流通系の包材政策がNBメーカーに与えるその他の影響
3 注目されるPB食品用包装材料とその市場規模
3.1 コンビニ惣菜
3.1.1 パウチ商品
(1) 透明蒸着PETフィルム
(2) ハイブリッドバリアーコートPETフィルム
3.1.2 トレイ+ふた材
3.2 コンビニカフェ
第4章 食品用包材の輸入インパクトと今後の食品包材市場の展望
1 輸入原反、輸入バリアーフィルムの影響力
1.1 輸入原反の影響力
1.1.1 OPPフィルム
1.1.2 CPPフィルム
1.1.3 PETフィルム
1.1.4 ポリエチレンシーラントフィルム
1.2 輸入バリアーフィルムの影響力
1.2.1 PETアルミ蒸着フィルム
1.2.2 CPPアルミ蒸着フィルム
2 輸入印刷・ラミネートフィルムの影響力
3 国内食品包装材料市場の展望
参考資料-特許庁編纂技術集『食品包装容器』
1 保香性包装
2 オーブン加熱耐性包装
3 真空包装
4 集積包装
5 電子レンジ加熱耐性包装