レポートナンバー 0000001817
2010年 太陽電池・構成材料の市場
株式会社シーエムシー出版
Market of Solar Cells & their Components 2010
発刊日
2009/12/01
言語日本語
体裁B5判/242ページ
ライセンス/価格242ページ
0000001817
ポイント
ここ数年間で著しい変化の太陽光発電産業を紹介したレポート!
国内外のセル・モジュールメーカー,部材メーカー,周辺材料,装置メーカーをまとめた!
レポート概要
太陽光発電産業をめぐる情勢はこの数年で大きく様変わりした。撤退する企業も見られる一方で,将来を見通しての新規参入を試みる企業も見られる。
2008年の秋,リーマン・ショックと同時期に,スペインが太陽電池のフィードインタリフ制度をやめ,世界最大のスペイン市場は縮小した。しかし,ドイツをはじめイタリア,フランスなどでは引き続きフィードインタリフ制度により需要が拡大する予測がある。日本市場も2009年に急速に需要が増えてきた。太陽電池設置に対する補助金が復活した上に,2009年11月からフィードインタリフ制度が始まっている。
さらに,オバマ政権の目玉である「グリーン・ニューディール政策」により,米国はもとより,欧州や日本でもにわかに注目を集めるようになった。自然エネルギーなど再生可能エネルギーに転換する動きが活発になり,世界の太陽電池産業は乱立期を通過し,勝ち残りを賭けた新たな局面を迎えようとしている。
本書は,「太陽電池・構成材料の市場と技術(2008年7月)」の発行以来,好評をいただいた第2弾の調査レポートである。国内外の市場と政策,激化する国内外のセル・モジュールメーカー,部材メーカー,周辺材料,装置メーカーをまとめた。太陽電池関連業界の方々に本書が情報収集の一助となれば幸いである。
(「はじめに」より)
2009年12月 シーエムシー出版 編集部
レポート詳細
目次
- 第1章 太陽電池の概要
-
1. 求められるエネルギー自給率の向上
エネルギー需要の3つのシナリオ
増え続けていく世界のエネルギー需要
低い日本のエネルギー自給率
新エネルギーの一翼を担う太陽光発電
2004年に太陽光発電ロードマップを作成
メーカーの多くが増産体制に
2009年,ロードマップを見直して「PV2030+」に
「PV2030+」では2050年まで視野に入れる
2050年には1次エネルギー需要の5〜10%を太陽光発電
2. 太陽電池の基本原理
禁制帯幅が特性を決定
太陽電池システムの構造
直流電力を交流電力に変換
3. 太陽電池の種類
3.1 シリコン系太陽電池
3.1.1 単結晶シリコン型太陽電池
3.1.2 多結晶シリコン型太陽電池
3.1.3 アモルファスシリコン型太陽電池(薄膜シリコン太陽電池)
3.1.4 HIT太陽電池(薄膜シリコン系ハイブリッド型)
3.1.5 結晶シリコン系太陽電池の現在
3.1.6 結晶シリコン系太陽電池の課題
3.1.7 今後の性能目標
3.1.8 限界を超える高性能化
3.1.9 次世代超薄型シリコン太陽電池の開発(メーカー・大学の動き)
3.2 CIS、CIGS太陽電池(化合物系太陽電池)
3.2.1 化合物系太陽電池の現状
3.2.2 化合物系太陽電池の今後
3.2.3 化合物系太陽電池の開発(メーカー・大学の動き)
4. 変換効率
5. 太陽光発電の発電費用
6. 新技術の研究開発
7. Cool Earthエネルギー革新技術計画
第二世代
第三世代
2014年までの各要素技術の目標
- 第2章 研究開発の趨勢
-
1. 今後の研究開発の流れ
4つの課題
PV2030+で示した4つの取り組み
短期的な課題への取り組み
中・長期的な課題への取り組み
超長期的な課題への取り組み
基盤整備への取り組み
2. 色素増感太陽電池
新しい太陽電池の技術
基本原理
特徴
変換効率
米国の開発目標
特許状況
ペクセル・テクノロジー「色素増感キャパシタ」の開発
3. 有機薄膜太陽電池
基本原理
特徴
変換効率
産業技術総合研究所
三洋電機
新日本石油
Konarka(米国)
4. 量子ナノ構造太陽電池
量子ドットと基本原理
中間バンド構造太陽電池
ホットキャリア太陽電池
マルチエキシトン生成効果型太陽電池
研究機関
5. 多接合型太陽電池
基本原理
モノリシック構造多接合セル
メカニカルスタックセル
量子ナノ構造膜,多接合セル
量子ドット増感型多接合セル
カネカ
シャープ
豊田工業大学
NEDO「革新的太陽光発電技術研究開発」
米国「VHESCプロジェクト」とEU「Fullspectrumプロジェクト」
6. スマートグリッド
米国の動き
日本の動き
企業や大学や自治体の動き
NEDOの取り組み
7. 性能評価
- 第3章 太陽電池の国内市場と国の政策
-
1. 市場規模推移と予測
日本メーカーの世界シェアは低下
2008年の企業別シェア
1位〜3位は独・米・中メーカー
4位〜6位に日本メーカー2社
7位以下は中国勢が並ぶ
2008年の太陽電池マーケット
2. 太陽電池種類別シェア
今後の太陽電池のトレンド
3. 国が設定した新たな目標
低炭素社会づくり行動計画
太陽光発電の導入拡大のためのアクションプラン
ソーラー・システム産業戦略研究会
日本版グリーンニューディール
スクールニューディール
- 第4章 セル・モジュールの国内市場
-
1. 主要国内メーカーの展開と動向
1.1 シャープ
シリコン不足解消のため内製化
自社CVD装置で変換効率9%
葛城工場の生産能力増強
東京エレクトロンと合弁企業
堺に「21世紀型コンビナート」
創エネ企業へ
世界地域別の太陽電池戦略
薄膜系生産拠点の世界進出
伊エネル社と提携して現地生産
日本市場向けの強化
モバイル機器向け太陽電池
化合物タイプで変換効率30%超
東芝と提携
1.2 京セラ
世界シェア第6位
国内外に新工場を建て増産へ
多結晶シリコンへの投資
シリコン使用量削減のための開発
薄膜太陽電池の研究開発
インクジェットヘッドで電極形成
イオンと業務提携し販路開拓
エコカー新型プリウスに供給
1.3 三洋電機
世界シェア第11位
太陽電池事業は拡大路線
パナソニックと資本・業務提携
HIT太陽電池の開発が特徴的
変換効率23%を達成
薄型HIT太陽電池セルを開発
シェア10%を目指す
新工場棟を建て600メガワット体制へ
欧州市場向けに両面発電式を開発
新日本石油と新会社を設立
新事業「スマートエナジーシステム」の展開
1.4 三菱電機
世界シェア第17位
生産量を年産600メガワットに引き上げへ
欧米で本格的な事業展開へ
海外向けに大出力モジュールを開発
世界最高効率を更新
薄膜タイプの太陽電池を開発中
多雪地域に対応
少電力損失のパワーコンディショナ
再生可能エネルギー実証実験
シリコン切断技術開発
瞬間放充電キャパシタの開発
尼崎に技術開発施設
1.5 三菱重工業
薄膜型太陽電池に注力
1.6 カネカ
日本の市場を開拓へ
薄膜シリコンハイブリッド太陽電池
年産1ギガワットの大台へ
変換効率を13.5%へ
サンビックを連結子会社に
1.7 富士電機システムズ
アモルファス太陽電池の開発
フレキシブルアモルファス太陽電池の量産
1.8 ホンダソルテック
2007年10月から量産開始
CIGS系の薄膜太陽電池を選択
国内一般住宅用から業務用へ
海外への展開と自動車への搭載
年産27.5メガワット
1.9 昭和シェルソーラー
CIS太陽電池
関東に個人住宅向け販売店
3つの工場体制に
発電事業に本格参入
国外の太陽光発電事業に参入
日産と電気自動車向け太陽光充電設備
1.10 日立製作所
メガソーラーを東京電力から受注
昭和シェルと提携し本格参入へ
両面受光型太陽電池の開発
両面受光型の特徴
量産化,フェンス一体型で設置
シリコン不足への対応
スペースエナジーに技術移転
会長がグリーンIT協議会会長に就任
1.11 TDK
プラスチックフィルム状のアモルファスシリコン太陽電池
用途は時計など
1.12 フジプレアム
売上高の13%がクリーン・エコエネルギー部門
球状シリコン太陽電池
カナダのフォトワットとも提携
月産1メガワットを
独ショット・ソーラーからセルを調達
フレキシブルや大型のモジュールを開発
1.13 ソニー
色素増感太陽電池の市場化迫る
東京宣言
ホームページでも示唆
エコプロダクツで新提案
「既存製品搭載→パネル量産」か?
- 第5章 太陽電池部材メーカーの動向
-
拡大する太陽電池関連業種
太陽電池の部品材料
シリコンの需要
部材開発の官民プロジェクト
1. トクヤマ
多結晶プラントを続々と建設
VLD法によるソーラー・グレード・シリコン析出
2. 三菱マテリアル
拠点国内外に2か所
柱状晶シリコンを太陽電池向けに
増益にシリコン販売の好調
3. JFEスチール
ソーラー・グレードで従来シリコンなみの変換効率
4. SUMCO
伊万里にシリコンウエハ新工場
ソーラー事業を拡大
5. 三井化学
バックシートの研究開発
6. 三井化学ファブロ
ソーラーエバ
7. 三井・デュポンポリケミカル
エバフレックス
エバフレックス-EEA
ハイミラン
ナフサ高騰で価格値上げ
8. デュポン
エバフレックス
カプトン
セントリグラス プラス
Solamat
テドラーフィルム
ブタサイト
アイオノマー樹脂の封止材「PV5300シリーズ」
次世代太陽光発電向けの研究を推進
9. 住友化学
有機薄膜太陽電池で高い技術力
EVAを用いた封止材を供給
米国企業と提携し次世代太陽電池開発
10. エム・セテック
11. 大阪チタニウムテクノロジーズ
12. NSソーラーマテリアル
13. 新日本ソーラーシリコン
水素ではなく亜鉛を用いて精製
2012年度に年産3,000トン
14. 東洋紡
15. 東レ
16. 帝人デュポンフィルム
17. 大日本印刷
アルミ箔を使わないバックシート
バックシートと封止材を一体化した新部材を開発
実用サイズの有機薄膜太陽電池を試作
18. リンテック
低コストのバックシート
シェア拡大を狙う
19. 三菱樹脂
ガラスの代替品フィルム
透明蒸着ハイバリアフィルム「テックバリア」
20. 旭硝子
国内外の製造設備を増強
21. 日本カーボン
22. クレハ
23. ユシロ化学
24. チッソ
25. 東邦チタニウム
26. 日立金属
CIGS太陽電池の電極で独自の技術
27. 旭ダイヤモンド工業
28. クラボウ
29. 東洋インキ
30. 新日本石油
シリコンウエハーメーカーに出資
31. 高純度化学
色素増感タイプ向け新素材を開発
32. 新日鉄化学
33. 日本化薬
34. 電気化学工業
「DXフィルム」を増産
35. 三菱化学
有機薄膜系太陽電池で変換効率4.9%
36. その他
新日鉄マテリアルズ
アロン化成
積水樹脂
出光興産
- 第6章 太陽電池の周辺材料・技術の動向
-
1. 周辺材料と技術の概況
2. 周辺材料
▼ ガラス関連
・ 旭硝子
・ 日本板硝子
・ 日本電気硝子
▼ コーティング材料
・ 東ソー・エフテック
・日本ペイント
▼ 封止材(膜)関連
・ ブリヂストン
・ 三井化学ファブロ
・ シーアイ化成
・ クラレ
・ 大日本印刷
▼ バックシート関連
・ デュポン
・ 三菱樹脂
・ 東レ
・ 三菱アルミニウム
・ 東洋アルミニウム
・ 凸版印刷
・ リンテック
・ 東洋紡
▼ ガスバリア(遮断)フィルム
・ 三菱樹脂
▼ ポリイミドフィルム
・ 宇部興産
▼ 電極ペースト
・ ノリタケカンパニーリミテド
▼ コネクタ
・ ホシデン
・ 山一電機
・ 本多通信工業
▼ 配線ユニット
・ オーナンバ
▼ ガス
・ 大陽日酸
・ 住友精化
・ ステラケミファ
▼ その他
・ 堀場製作所
・ 荏原製作所
・ ユシロ化学工業(シリコン切断油剤)
・ NTTファシリティーズ(架台)
- 第7章 装置メーカーの動向
-
1. セル製造関連
急拡大する製造装置市場
世界市場で上位の製造装置メーカー
新タイプ太陽電池への参入も積極的
太陽電池向け製造装置の工程
1.1 結晶シリコンタイプ
結晶タイプ関連の製造装置メーカー
1.1.1 ターンキー
セントロサーム(独)
シュミッド(独)
1.1.2 単体装置
ノリタケカンパニーリミテド
電極形成の一貫ラインを提供
島津製作所
マイクロ・テック
トクセン工業
アイセル
1.2 薄膜シリコンタイプ
薄膜タイプ関連の製造装置メーカー
1.2.1 ターンキー
アプライドマテリアルズ
ATONでシリコン結晶太陽電池用ウエハ製造装置を製造
ロール・トゥ・ロール法「SmartWeb」
「Sun Fab Thin File Line」で薄膜フィルム太陽電池モジュール製造装置を製造
TFTと薄膜セル両製造装置を開発
英国試験装置大手を買収
低コストのシリコン加工装置を発表
米アドベント・ソーラーの資産を買収
中国西安に太陽電池研究施設
アルバック
ポストFPDとしての太陽電池製造装置製造
中国・台湾・インド・ロシア・中東など世界を視野に
CISタイプの製造ラインを開発
テュフ・ラインランドと連携
1.2.2 単体装置
芝浦メカトロニクス
太陽電池システム事業を拡大する方針
事業部を統合
丸文
東レエンジニアリング
日立ハイテクノロジーズ
エムアンドシー
東京エレクトロン
日本ガイシ
黒田電気
テュフ・ラインランド
1.3 その他
太陽電池セル関連の装置メーカー
トッキ
キヤノンの狙いは太陽電池
真空技術を太陽電池開発に応用
コマツNTC
大日本印刷(印刷技術)
色素増感太陽電池
有機薄膜太陽電池
FUJIFILM Dimatix社(印刷技術)
カートリッジベースのプリンタでフィルム型有機太陽電池
Nanosolar社(印刷技術)
ロール・トゥ・ロール技術によるCIGS型太陽電池
日立造船
ロール・トゥ・ロール方式の連続成膜装置
2. モジュール製造・ラミネーター・シミュレーター関連
日清紡
後工程の製造装置で世界シェア2位
レーザー方式インライン端面はく離装置を開発
セルの状態でクラック検査をできる装置を開発
岩崎電気
キセノンランプによる太陽電池性能装置
ワコム電創
2光源式のソーラーシミュレータ
山下電装
数種の太陽電池評価装置
生産ライン内で評価する装置の発売
相馬光学
エヌ・ピー・シー
エス・イー・エス
太陽電池の洗浄装置
フルターンキーでの装置製造へ
スガ試験機
3. 材料関連
フェローテック
シリコン単結晶引上装置用の石英るつぼを生産
太陽光発電分野の売上構成比が伸びる
中国企業から受注
韓国・欧州への攻勢
コバレントマテリアル
多結晶シリコン溶解るつぼを生産
東洋炭素
- 第8章 海外主要太陽電池(セル・モジュール)メーカーの概要
-
1. 台頭する海外メーカー勢
2. ヨーロッパ系メーカー
2.1 Qセルズ(ドイツ)
主力はシリコン結晶,薄膜にも傾注
シリコン使用量の低減
シリコン調達を増強
2010年2.5ギガワット規模の生産力を目指す
日本にも進出
2009年に赤字転落
2.2 Deutsche Solar(ドイツ・米国ソーラー・ワールド社100%出資子会社)
生産能力160メガワット
チャージ・モニタリングで品質管理
単結晶シリコン
多結晶シリコン
2.3 ショット・ソーラー(Schott Solar,独)
アモルファス太陽電池の生産を増強
日本市場に参入
2.4 イソフォトン(スペイン)
マラガに新工場
パスパリオスの新工場にも出資
3. 北米系メーカー
3.1 ファースト・ソーラー(First Solar,米国)
カドミウムテルル半導体太陽電池の製造
大規模な研究開発
マレーシアに生産拠点
合計3.4ギガワット規模の契約
アジアに世界最大級の太陽光発電所
3.2 シェル・ソーラー(Shell Solar,米国)
3.3 BPソーラー(米など)
4. 中国系メーカー
4.1 Suntech Power(中国)
生産量・売上高とも急激に拡大
欧州を中心に市場展開
日本への展開も
シリコン供給
4.2 yingli solar(中国)
4.3 JA Solar(中国)
4.4 Trina Solar(中国)
4.5 Motech(台湾)
主力は結晶シリコン系
米国企業にセルを供給
多結晶シリコンの調達
4.6 Gintech(台湾)
4.7 E-Ton Solar(台湾)
国からの補助,産学連携
5. フィリピン・韓国系メーカー
5.1 サンパワー(米系,フィリピン)
パワーライト・コーポレーションを買収
フィリピンで生産増強
太陽光追跡型電池も
5.2 LGエレクトロニクス(韓国)
5.3 サムスン電子(韓国)
5.4 現代重工業(韓国)
- 第9章 行政および金融支援など
-
1. 補助金制度
補助金制度の復活
自治体の主な太陽電池導入支援制度
日本の売電制度
グリッド・パリティ
2. RPS法
グリーン電力証書
RPS法の課題
3. 東京都の政策
3.1 「飛躍的な利用拡大」への政策
金融機関も含めた役割分担
3.2 環境税の導入
4. 規制緩和
4.1 構造改革特区のマイクログリッド
5. 日本以外の売電制度
ドイツ
スペイン
アメリカ
日本の商社の海外活動
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