目次
第1章 外観検査と品質管理、その概要と最近の動向
1.品質管理の概要
2.品質管理のシステム化
3.外観検査の効能
4.外観検査の動向
第2章 外観目視検査
第1節 パネル(外観検査員)の選び方と育て方
1.パネルにはどんな人を選ぶべきか
1.1 パネルに求められる能力
1.1.1 パネルに求められる生理的能力
1.1.2 パネルに求められる心理的能力
1.1.3 パネルに適した性格と気質
2.識別力のあるパネルの選び方
2.1 1対比較法(Pair Test:ペアーテスト)
2.2 3点比較法(Triangle Test)
2.3 識別力のあるパネルの選び方
3.カタヨリとバラツキのないパネルの選び方
3.1 パネルのカタヨリとバラツキ
3.2 カタヨリとバラツキのないパネルの選定
4.パネルの教育・訓練方法
4.1 良品・不良品の判定基準をエスカレートさせない
4.1.1 定期点検でパネルの判定精度をチェックする
4.1.2 日常的な調整でカタヨリを防ぐ
4.2 感覚器官の劣化を防ぐ
4.3 不良の再発を防止する
4.4 品質意識を高める
5.パネルの日常管理
5.1 感覚器官の疲労を考慮した交替
5.2 ドライアイとスマホ老眼に注意する
5.2.1 ドライアイテスト
5.2.2 ドライアイを防ぐ
5.2.3 スマホ老眼を防ぐ
第2節 検査基準 / 限度見本 / 検査手順の作成法
1.検査基準の設定と明確化
1.1 基準の定量化
1.2 定性的基準の問題点
1.3 基準の規定方法
1.4 「無きこと」基準のあいまいさ
1.5 検査基準の表現方法例
1.6 検査基準の設定手順
1.6.1 言葉の収集と不良の定義
1.6.2 顧客からの外観検査基準の提示
1.6.3 納入側からの検査基準の提示
1.6.4 事前の協議
1.6.5 事後の協議
1.6.6 不良の発生個所と基準
2.見本の準備・作成方法
2.1 検査員の理解と見本の必要性
2.2 見本の種類
2.2.1 見本の種類
2.2.2 限度見本の種類
2.3 限度見本の使い分け
2.4 限度見本の作成
2.4.1 良い限度見本とは
2.4.2 外権検査基準と限度見本の準備
2.5 限度見本の工夫
2.6 限度見本の掲示方法
2.7 限度見本の掲示場所
2.8 限度見本の更新管理
3.検査手順の設定方法
3.1 標準化
3.2 検査手順の決定
3.3 検査の動作手順
3.4 観察条件と姿勢
3.5 検査のスピード
第3節 外観検査に適した環境
1.検査環境設定の考え方
2.効率を上げる検査環境のつくり方
2.1 温度・湿度
2.2 照明
2.2.1 明るさ ( 照度 )
2.2.2 照明の位置、光を当てる角度
2.2.3 照明との距離
2.2.4 光源と照明器具
2.2.5 LED 照明の問題点
2.3 検査の形態
2.4 音
2.4.1 音の種類
2.4.2 耳栓
3.効率を高めるための休憩時間の設定
3.1 集中力の継続
3.2 休憩時間の設定
3.2.1 休憩は小刻みにとる
3.2.2 検査データから休憩時間を設定する
第4節 周辺視目視検査法の利点と活用
1.周辺視目視検査法
2.欠陥探しから良品確認へ
3.視覚機能分類
3.1 眼球の構造
4.周辺視の機能展開
4.1 中心視から周辺視へ
4.2 凝視から瞬間視へ
4.3 走査眼球運動 ( または活動性眼球運動 ) から衝撃性眼球運動へ
4.3.1 走査眼球運動
4.3.2 活動性眼球運動
4.3.3 衝動性眼球運動
5.光源
5.1 平行光
5.2 拡散光
5.3 透過光
5.4 光源の明るさ
6.順応
6.1 明順応
6.2 暗順応
7.瞬目と涙
7.1 瞬きの効果
7.2 ディフォルト・モード・ネットワーク
8.作業リズム
8.1 単純反復作業
8.2 作業時間のゆらぎ
8.3 自律神経
第3章 外観検査の自動化
第1節 外観検査の自動化で外せないポイント
1.外観検査の自動化の特殊性
2.投資対効果から考える
2.1 投資対効果シミュレーション
2.2 インラインにカメラを設置
2.3 オフライン自動機
2.4 高速オフライン自動機
2.5 目視アシスト
2.6 検査環境の改善
2.7 重要なのは処理能力
2.8 運用コスト
3.工数削減率
3.1 〇×△理論
3.2 ▲の取り扱い
4.ディープラーニングによる外観検査
第2節 外観検査に利用される機器とその性能
1.外観検査の自動化に利用される機器
1.1 外観検査の入力装置
1.1.1 照明デバイスの特性
1.1.2 撮像デバイスの特性
1.2 外観検査の処理装置
1.3 外観検査の出力装置
1.3.1 操作者への画像・情報表示
1.3.2 品質管理者への画像・情報表示
1.3.3 排出制御を行う機器への制御信号
1.3.4 工程制御を行う機器へのフィードバック信号
2.外観検査装置の運用と評価
2.1 自動検査の外乱要因排除
2.2 機器の校正
2.3 外観検査体制の構築方法や手順と新製品への対応
2.4 対象商品や品質管理条件ごとの検査装置選定時の確認事項
2.5 購入した検査装置が有効に使われなくなる要因
2.6 不良が流出した際の検査への反映や体制見直しの考え方
第3節 外観検査のための光学式3次元計測手法
1.光学式の3次元計測の基本原理
1.1 光切断法
1.2 格子投影法
2.格子投影の位相解析を用いた3次元計測手法
2.1 投影格子の位相解析
2.2 位相シフト法
2.3 3次元座標算出手法
3.系統誤差の入らない3次元計測手法
3.1 全空間テーブル化手法
3.2 特徴量型全空間テーブル化手法
第4節 自動化と目視検査の併用
1.併用方式の分類
2.単純併用方式
2.1 一体検査法
2.2 独立検査法
3.分担併用方式
3.1 2 段検査法
3.1.1 2 段検査法の適用と考え方
3.1.2 2 段検査法の実施手順
3.2 復活検査法
3.2.1 復活検査法の適用と考え方
3.2.2 復活検査法の実施手順
3.2.3 復活検査法実施における注意事項
第4章 外観検査へのAI技術活用
第1節 画像処理と機械学習で何ができるか
―AI の活用でできることできないこと―
1.AI 技術の定義
2.外観検査システムにおける画像処理
3.画像処理技術がやっていること
4.AI 技術( 深層学習、CNN) で外観検査を自動化するとは
5. AI 技術( 深層学習、CNN) 活用の方法論
6.AI 技術の活用のメリット
第2節 外観検査に使用されるAI技術
第1項 パターン認識
1.欠陥分類
1.1 決定木を利用した if-then ルール抽出
1.2 フレキシブルナイブベイズと特徴選択による分類
2.欠陥分布解析
2.1 分布特徴に基づく欠陥分類
2.2 問題工程特定技術
第2項 AI技術を用いた画像認識と外観検査への活用
1. 画像認識手法の概要
1.1 機械学習
1.2 一般的な物体認識の処理フロー
2.画像認識を用いた外観検査技術
2.1 入力データ
2.1.1 正確なラベル付け
2.1.2 大量データの収集
2.1.3 Data Augmentation
2.2 特徴量の設計
2.3 機械学習の種類
2.4 性能評価
2.4.1 性能の評価方法
2.4.2 クロスバリデーション
2.4.3 過学習
2.4.4 ROC曲線とAUC
3.欠陥検出アルゴリズムの実例
3.1 半教師あり異常検知を用いた欠陥検出
3.1.1 検査対象
3.1.2 アルゴリズム内容
3.1.3 検査結果
3.2 Z-scoreを用いた欠陥検査
3.2.1 検査対象
3.2.2 アルゴリズム内容
3.2.3 検査結果
4.AI技術を用いた外観検査の今後
第3項 ディープラーニング応用
1.ディープラーニングを画像検査に活用することのメリット
2.画像検査に用いられるディープラーニングの手法
2.1 教師あり学習の手法
2.1.1 畳み込みニューラルネットワーク(CNN)
2.1.2 畳み込みニューラルネットワーク(CNN)の課題
2.1.3 転移学習
2.1.4 ニューラルネットワークの可視化
2.2 教師なし学習
2.2.1 オートエンコーダー(AE)
3.ディープラーニングを使用した検査適用に向けて
第3節 外観検査におけるAI技術とデータ処理の実務
1.外観検査におけるAI技術
1.1 外観検査においてAIに期待されるタスク
1.1.1 画像分類
1.1.2 物体検出
1.1.3 領域分割(画像セグメンテーション)
1.2 特徴量抽出と識別器
1.2.1 特徴量抽出
1.2.2 識別器による学習・分類
1.3 ディープラーニング
1.4 カップリング学習
2.外観検査におけるデータ処理の実務
2.1 前処理
2.1.1 正規化
2.1.2 標準化
2.1.3 無相関化
2.1.4 白色化
2.2 精度向上・チューニング
2.2.1 交差検証
2.2.2 パラメータチューニング
2.2.3 データ拡張
2.2.4 学習データの質と量の確認
2.2.5 目的に合わせた学習の調整
2.3 事例解説
第4節 外観検査装置における画像処理プログラムの自動生成
1.生産現場における画像認識のAI活用
2.画像認識プログラムの自動生成技術
3.生産現場適用への課題
4.階層化による高速化
5.検査対象に応じたプログラム構造と評価法
5.1 直線形状の位置認識
5.1.1 プログラム構造
5.1.2 評価方法
5.1.3 実施例
5.2 任意形状の位置認識
5.2.1 プログラム構造
5.2.2 評価方法
5.2.3 実施例
5.3 良否判定
5.3.1 プログラム構造
5.3.2 評価方法
5.3.3 実施例
第5章 外観検査の適用・改良事例
第1節 自動外観検査装置の開発と活用
1.小物製品の自動検査装置の事例
1.1 対象製品
1.2 採用した画像処理システムと装置の構造
1.3 画像処理システムの機能
2.内ギヤ製品の自動検査装置の事例
2.1 対象製品
2.2 開発への着手と装置設計
2.3 ギヤ部の検査技術
3.多品種対応型外観検査装置の事例
3.1 対象製品
3.2 装置の構造
3.3 照明連動システム
3.4 検出モード
第2節 外観検査への画像処理応用
1.TWについて
2.開発コンセプト
3.本装置概要
3.1 検査ステージ機構部
3.2 画像処理部(ソフトウェア)
3.2.1 パターンマッチング
3.2.2 プリプロセス(前処理)
3.2.3 二値化
3.2.4 形状検出(エッジ検出)
3.2.5 ポストプロセス(後処理)
3.2.6 その他の検査項目
3.2.7 検査タクトタイムの担保とシステムの安定化
第3節 製造業向け外観検査ソフトウェアを用いた自動外観検査システム構築実践
1.製造現場の検査工程における課題と要望の整理
1.1 なぜ検査工程を自動化する必要があるのか
1.2 自動化のゴールをどこに設定するか
1.2.1 「検査員の人数を減らす」ことを目的としたシステム
1.2.2 「検査の補助をする」ことを目的としたシステム
2.ディープラーニングで検査できるものできないもの
2.1 ディープラーニングで検査できるもの
2.2 画像処理ベースで検査した方が良いもの
2.3 ディープラーニングの課題
3.製造業向け外観検査ソフトウェア「gLupe( ジールーペ )」
4.gLupe を用いた自動外観検査システム構築フロー
4.1 実現可能性検証
4.2 システムプロトタイプ開発
4.3 実証実験
4.4 フィードバック開発
第4節 CNN を用いた金属プレス加工製品の自動外観検査
1.開発の背景
2.検査対象
3.CNN による自動検査手法
3.1 画像撮影装置
3.2 画像データセットの構築
3.3 CNN の構築
4.性能確認実験
4.1 実験方法
4.2 実験結果
第5節 車載鍛造・鋳造部品向け自動外観検査装置
~全数検査により品質基準の安定化・省人化を実現~
1. 二次元カメラの採用
1.1 三次元センサーのスキャン時間
1.2 三次元センサーと二次元カメラの比較
1.3 二次元カメラによる擬似三次元測定
2.鋳鍛造部品向け外観検査装置 IM-3200 の概要
3.冷間鍛造部品向け外観検査装置 IM-5100 の概要
4.AI の採用について
4.1 外観検査装置で利用したい AI 技術とは
4.2 AI の課題
4.3 課題解決案 : 良品のみによる学習方法
第6節 医薬品製造における外観検査の動向と工程改善・品質向上活動のポイント
1.医薬品 GMP の要件
2.外観検査の目的と意義
3.外観検査が必要な工程と各工程の課題
3.1 外観検査が必要とされる工程
3.2 製剤検査
3.3 1次包装検査
3.4 最終製品検査
4.外観目視検査員の教育訓練
4.1 認定制度
5.外観目視検査実施手順書
5.1 手順書に記載すべき事項
5.2 外観目視検査手順書例 ( 錠剤 )
6.外観検査結果の活用
6.1 トレンド分析
6.2 異物ライブラリ
6.2.1 異物回収方法
6.2.2 評価項目
6.2.3 分析方法
7.外観検査結果を活用した製造工程の改善
第7節 品質管理のためのフィルム検査装置の課題
1.フィルム素材を使った製品の欠陥検出の課題
2.フィルム検査に求められる機能
3.ウェブ外観検査装置 M9200C(カラー対応)
4.ウェブ外観検査装置 M9300(高速対応)
第8節 光学フリンジパターン12シフト式3D スキャナとプレス品のインライン検査への応用
1.RGB 光学フリンジパターン12シフト式3D スキャナの原理概要と応用
1.1 光学フリンジパターン12シフト式3D スキャナの原理概要
1.2 凹凸の多いプレス品表面の全面検査用3D スキャナ
1.3 3D スキャナシリーズのキズ検出定義
2.プレス加工品キズ検査装置の1号機開発
2.1 3D スキャナを用いたプレスキズ検出テスト
2.2 プレス板金の全自動キズ検査装置1号機開発の概要
第9節 三次元計測の外観検査活用事例
1.外観検査における課題
2.耐候性鋼橋のさび性状を評価する手段としての三次元計測
3.設備機器保全に資する三次元計測
4.腐食減肉を伴った配管の供用適性評価事例
5.三次元計測装置の概要