目次
◇第1章 高分子材料の摩擦・摩耗メカニズム◇
1節 高分子の摩擦・摩耗特性
1. プラスチックの基礎
1.1 プラスチックの種類と分類
1.2 プラスチックの基本特性
2. プラスチックのトライボロジー特性
2.1 接触と摩擦・摩耗
2.2 固体粒子の衝突による摩耗
2.3 複合化と表面加工によるプラスチックの特性の向上
2節 ゴムの摩擦・摩耗特性と試験法
1. ゴムの摩擦特性と試験法
1.1 理論的背景
1.2 摩擦試験方法の種類
2. ゴムの摩耗特性と試験法
2.1 理論的背景
2.2 摩耗試験の種類
2.3 各種摩耗試験法
3節 エラストマーの凝着摩擦発生機構
1. エラストマーの物性と構造
2. エラストマーの摩擦機構
3. エラストマーのヒステリシス摩擦機構
4. エラストマーの凝着摩擦機構
4節 潤滑油中の高分子のダイナミクス
1. 界面を支配する3つの相互作用
2. 油中のコロイド学
3. オイル中の非極性高分子の挙動
4. オイル中の極性高分子の挙動
5. 金属表面における基油の影響
6. 基油の流れと高分子のカップリング
7. バルクのオイルにおける高分子の挙動
8. 固体に挟まれた基油中の高分子の挙動
5節 金属に対する高分子の摩耗
1. ポリエチレンの摩耗
2. ポリ四フッ化エチレンの摩耗
6節 エンジニアリングプラスチックの焼付きメカニズム
1. PEEKとSUJ2の焼付き挙動の比較
1.1 実験装置及び方法
1.2 実験結果
2. 焼付き挙動に及ぼす充填材(炭素繊維)の効果
3. 焼付き挙動に及ぼす PEEK 樹脂の表面粗さの影響
4. PEEK 樹脂の焼付き過程のモニタリング
7節 ゴム材料の速度ジャンプ機構と耐久性,耐摩耗性向上
1. 速度ジャンプと耐久性,耐摩耗性向上
2. 亀裂進展を模倣した厳密に解ける数理モデル
3. 速度ジャンプのメカニズムと耐久性,耐摩耗性向上への指針
4. 有限要素法による亀裂進展シミュレーション
◇第2章 高分子の摩擦・摩耗特性制御に向けた材料設計◇
1節 アンチブロッキングフィラーの種類、添加のポイントと耐スクラッチ性向上
1. アンチブロッキング法(外部粒子法)
2. アンチブロッキングフィラー
1.1 フィラー種・形状
1.2 フィラー径・量
3. フィラーの透明性に与える影響
3.1 フィラー径
3.2 フィラー及びフィルム基材の屈折率
3.3 ボイド
4. 耐スクラッチ性向上フィラー
2節 フィラー添加によるPTFEのトライボロジー特性向上
1. トライボロジー特性向上のためのプラスチック用フィラー
1.1 フィラー
1.2 固体潤滑剤
1.3 フィラーの役割とフィラーの種類
2. フィラー添加によるトライボロジー特性の向上
3. PTFE へのフィラー添加による摩耗低減メカニズム
3.1 PTFEの特徴
3.2 摩耗低減メカニズムに関するさまざまな研究
3.3 カーボンブラックによる PTFE の摩耗低減メカニズム
3節 カーボンナノチューブ充填によるゴム材料の摩擦係数の低減、耐摩耗性の向上
1. カーボンナノチューブによる摩擦係数低減、耐摩耗性の向上
1.1 カーボンブラックの効果
1.2 カーボンブラックの構造と耐摩耗性
2. カーボンナノチューブによるゴムの耐摩耗性向上
2.1 カーボンナノチューブとは
2.2 ゴムの耐摩耗性に対するカーボンナノチューブの添加効果
2.3 ゴムの耐摩耗性の向上を目的としたカーボンナノチューブの実用化例
2.4 ゴムの耐摩耗性の向上を目的としたグラフェンの添加
3. カーボンナノチューブの実際の使用に向けて
3.1 カーボンナノチューブによる耐摩耗性の悪化例
3.2 カーボンナノチューブの安全性
3.3 カーボンナノチューブゴムの製造方法
4節 RBセラミックスの配合による高分子材料の摩擦・摩耗特性制御
1. 硬質多孔性炭素材料RBセラミックス
2. RBセラミックスの配合による樹脂材料の低摩擦・低摩耗化
3. RBセラミックスの配合によるゴム,エラストマーの高摩擦・低摩耗化
5節 バクテリア・セルロースとの複合化によるフェノール樹脂の摩擦・摩耗特性向上
1. 材料および実験方法
1.1 供試材料
1.2 直接含浸方法によるBC/BPコンポジットの成形方法
1.3 摩擦・摩耗試験について
2. 実験結果および考察
2.1 摩擦・摩耗試験の結果について
2.2 焼成温度の影響について
2.3 BP と BC 繊維の相互作用について
◇第3章 表面処理,コーティングによる高分子材料の摩擦特性制御◇
1節 グリースの対樹脂性,対ゴム性とその効果,応用
1. グリースと樹脂,ゴムの相性について
1.1 グリースとは
1.2 グリースが樹脂,ゴムに及ぼす影響
2. 対樹脂性,対ゴム性の評価方法
2.1 浸漬試験
2.2 ひずみ試験
2.3 発泡スチロール試験
2.4 にじみ試験
2節 ゴム、プラスチック用固体被膜潤滑剤の種類、特徴と選定、使用法
1. 固体被膜潤滑剤
1.1 固体被膜潤滑剤の特徴
1.2 固体潤滑剤
1.3 バインダー
1.4 固体被膜潤滑剤の施工
1.5 固体被膜潤滑剤評価法
2. 固体被膜潤滑剤のトライボロジー特性
2.1 摩擦係数の経時変化
2.2 摩擦係数の面圧依存性
2.3 摩擦寿命の荷重および速度依存性
2.4 摩擦係数の雰囲気依存性
2.5 摩擦寿命に与える前処理の影響
2.6 塗布法と膜厚について
3. 固体被膜潤滑剤の選定について
3節 ワックス添加剤・表面調整剤によるコーティング膜の触感制御
1. 添加剤でできる事
2. ポリシロキサン系表面調整剤によるすべりの効果
3. 易洗浄性・汚れのふき取りやすさ
4. ワックス系粒子のすべり・すべり防止の効果
5. ワックス系粒子のべたつき防止効果
6. 塗膜の耐摩耗性向上
7. 膜の平滑性
8. 触感への影響
9. 膜の透明性と目視
4節 ふっ素樹脂コーティングによるすべり性,耐摩耗性向上
1. ふっ素樹脂について
1.1 ふっ素樹脂について
1.2 固体潤滑剤としてのふっ素樹脂
1.3 ふっ素樹脂の種類と特徴
2. ふっ素樹脂コーティングとは
2.1 ふっ素樹脂コーティングの目的,機能
2.2 ふっ素樹脂コーティングに使用される塗料の種類
2.3 ふっ素樹脂コーティングの分類(施工の種類)
2.4 施工工程,設備
2.5 検査
2.6 施工される基材種
3. ふっ素樹脂コーティングの評価方法
3.1 碁盤目テープ試験法(JIS K 6894 4.6.4)
3.2 描画試験法(JIS K 6894 4.6.3)
3.3 鉛筆引っかき硬度試験(JIS K 6894 4.7)
3.4 ふっ素樹脂コーティングの摩擦,摩耗評価
4. ふっ素樹脂コーティングの応用
5節 ポリマーブラシの潤滑メカニズムとシミュレーション技術
1. トライボロジーから見た関節潤滑の概要
2. シミュレーション手法と応用例
2.1 全原子シミュレーション
2.2 粗視化粒子シミュレーション
2.3 連成シミュレーション
3. 今後の展望
6節 プラスチックフィルムへの有機薄膜形成と摩擦・摩耗特性
1. 高周波スパッタリングにより作製した有機フッ素薄膜
2. 高周波スパッタリングによりポリイミド(PI)ターゲットを用いて作製した有機薄膜
7節 高分子へのDLCコーティングによる耐摩耗性,摺動性向上
1. DLC の分類と代表的製法
1.1 DLCの分類
1.2 DLCの製法
2. 高分子上へのDLCコーティング
2.1 フレキシブルDLCの製法と構造
8節 ハードコートの耐摩耗性,耐擦傷性向上と表面特性評価技術
1. ハードコート材の種類と特徴
2. ハードコートの耐摩耗性や耐擦傷性向上方法
2.1 ハードコートの耐摩耗性や耐擦傷性向上方法
2.2 UV硬化型有機-無機ハイブリッドハードコート材の設計
3. 有機-無機ハイブリッドハードコートの作製
3.1 UV硬化型アクリル系ハイブリッドハードコート材の構成成分
3.2 UV硬化型アクリル系ハイブリッドハードコート材の調製法
3.3 表面硬度,耐摩耗性,耐擦傷性の向上
4. ハードコートの表面特性評価法
4.1 表面硬度評価
4.2 擦傷性(耐擦傷性,耐摩耗性)評価
4.3 親水・疎水性評価
9節 可変なシワによるエラストマ表面トライボロジーの拡張
1. ゴム材料表面のトライボロジー機能の拡張のアイデア
1.1 従来のトライボロジー界面の設計
1.2 トライボロジー機能の拡張のアイデア
2. 形状を可逆的に変えられる表面凹凸構造:シワ
2.1 表面座屈によるシワ
2.2 粒子を表面付近に埋め込んだ弾性体表面の凹凸
3. トライボロジー機能の拡張の例
3.1 摩擦力の調節
3.2 付着力の調節
10節 機能性微粒子塗布による高分子表面の超撥水・超撥油化
1. 超臨界二酸化炭素中での高分子の自己組織化により 得られる超撥水性球状ナノ粒子を用いた表面改質
1.1 超臨界二酸化炭素中での高分子の自己組織化による球状ナノ粒子の製造
1 2 球状微粒子による超撥水表面処理
2. ラジカル分散重合で得られた超撥水・超撥油性球状微粒子を用いる表面改質
2.1 超撥水・超撥油性高分子微粒子の合成
2.2 球状微粒子を塗布した表面の元素分析
2.3 球状微粒子の塗布による表面の超撥水・超撥油化
2.4 球状微粒子を塗布した表面の物理的粗さ
11節 滑水シートの作製とその機能発現機構、性能評価
1. 固体表面のはっ水性について
2. 超はっ水性表面の研究動向
3. 固体表面の滑水性について
4. 滑水性表面の研究動向
5. 滑水シートについて
6. 滑水シート表面のライン状パターンと添加したVGCFによるはっ水性と滑水性
7. 滑水シートとフッ素系物質の滑水性能評価
8. 滑水シートのライン状パターンと添加したVGCFによる滑水性能発現機構
◇第4章 摩擦による振動,異音,帯電の発生メカニズムとその低減法◇
1節 高分子の摩擦帯電メカニズム
1. 高分子の機械的破壊
1.1 高分子主鎖を構成する共有結合の均一切断によるメカノラジカルの生成
1.2 高分子主鎖を構成する共有結合の不均一切断によるメカノアニオン,メカノカチオンの対生成
1.3 高分子主鎖の共有結合の電子的偏りと不均一切断
1.4 メカノカチオンの反応性
2. 高分子の新規摩擦帯電メカニズム
3. 高分子の新規摩擦帯電メカニズムに基づく帯電量低減法
2節 接触面ダイナミクスに起因するソフトマテリアル特有の摩擦振動
1. ソフトマテリアルの摩擦振動の振動源
2. すべり接触面に生じるSchallamach波の伝播
2.1 Schallamach波の発見とその後の研究展開
2.2 Schallamach波の発生メカニズム
2.3 Schallamach波の特徴
3. Schallamach波の伝播と摩擦振動
3.1 Schallamach波と摩擦振動の関係
3.2 ソフトマテリアルの摩擦振動の発生メカニズム
3.3 摩擦振動の発生条件
3節 グラフトコポリマーを使用した摺動性および異音防止性の改良
1. モディパーA1401およびASシリーズについて
2. モディパーA1401およびASシリーズの添加効果と適用例
2.1 摺動性の改良
2.2 異音防止性の改良
2.3 異音防止性の改良(経年劣化時)
2.4 異音防止性の改良
2.5 用途例
◇第5章 摩擦特性の評価、シミュレーション技術◇
1節 摩擦、摩耗、潤滑性の評価装置と高分子材料の測定例
1. 測定手法
1.1 レオロジー測定
1.2 トライボロジー測定
2. 結果と考察
2.1 レオロジー測定
2.2 トライボロジー測定
2節 原子間力顕微鏡による高分子の摩擦特性評価
1. 弾性接触理論
2. モデル試料とAFM、LFM計測の詳細
3. 実験結果と考察
3節 表面高周波粘弾性のトライボロジー特性評価への応用
1. 摩擦特性測定方法
2. 高周波粘弾性評価方法
3. 摩擦と粘弾性の関係
3.1 摩擦係数測定
3.2 高周波粘弾性測定
3.3 試料
3.4 摩擦係数と超音波tanδ
4. 紙粉付着による搬送力劣化
5. 表面劣化の観察
4節 ファイバーウォブリング法による高分子吸着膜の名のレオロジー計測
1. ファイバーウォブリング法
1.1 計測法のコンセプトと測定原理
1.2 ずり粘弾性測定のための力学モデル
1.3 装置構成と測定手順
2. 測定事例
2.1 ナノ隙間に閉じ込められた高分子添加潤滑油のずり粘弾性
2.2 水和ポリマーブラシ膜の粘弾性計測
5節 摩擦界面のその場観察による摩擦・摩耗メカニズムの可視化
1. 摩擦界面のその場観察の重要性
2. 摩擦界面その場観察の手法と特徴
3. 摩擦面顕微鏡を用いた摩擦界面その場観察事例
3.1 金属の摩擦表面下で生じる変形過程の可視化
3.2 自己修復フィルムの耐はく離性評価
3.3 プラスチック基材上 DLC 薄膜の耐摩耗性評価
3.4 ゴム摩擦表面直下の変形状態の可視化・解析
4. 摩擦・摩耗メカニズムの可視化の展望
6節 顕微FT-IRを用いた潤滑膜のその場観察
1. 摩擦面の特異性とその場観察
2. 電磁波を用いるその場観察
3. 原理と方法
3.1 赤外分光法
3.2 潤滑試験機
3.3 赤外透過材料
4. 測定事例
4.1 事例?:湿式クラッチ摩擦面のその場観察
4.2 事例?:ハイドロゲル摩擦面のその場観察
7節 樹脂材料に対する硬さ試験の適用
1. ロックウェル硬さ試験
1.1 原理
1.2 樹脂材料への適用
1.3 樹脂材料への適用時の特長
1.4 樹脂材料への適用時の注意点
2. ビッカース硬さ試験
2.1 原理
2.2 樹脂材料への適用
2.3 樹脂材料への適用時の特長
2.4 適用時の注意点
3. デュロメータ硬さ,国際ゴム硬さ
3.1 原理
3.2 樹脂材料への適用時の特長
3.3 樹脂材料への適用時の注意点
4. 計装化押込み試験 (ナノインデンテーション)
4.1 原理
4.2 樹脂材料への適用
4.2 樹脂材料への適用時の特長
4.3 樹脂材料への適用時の注意点
5. その他の樹脂材料に対する試験方法
8節 高分子材料のトライボロジーにおける分子動力学シミュレーション
1. 高分子材料のトライボロジーシミュレーション
2. ポリマーブラシのトライボロジーシミュレーション
3. 粗視化分子動力学法を活用したポリマーブラシのトライボロジーシミュレーション
4. 全原子分子動力学法を活用したトライボロジーシミュレーション
5. 高分子材料のトライボロジーシミュレーションの今後
◇第6章 摩擦、摩耗特性の制御、評価と製品応用事例◇
1節 樹脂摺動材料の摩擦摩耗特性と適用事例
1. 代表的な樹脂の特長
2. 樹脂摺動材料の選定
3. 適用事例
3.1 トランスミッション用シールリング
3.2 電動ウォーターポンプ用軸受
3.3 工作機械案内面用摺動シート
3.4 樹脂すべりねじ
3.5 食品機械用軸受
3.6 樹脂転がり軸受
2節 ポリアセタールの摩擦摩耗特性とその改良事例
1. トライボマテリアルとしてのPOMの特徴
1.1 POM の構造と特徴
1.2 ポリアセタールの摩擦摩耗特性
2. POM の摩擦摩耗特性の改良
2.1 潤滑剤の添加による改質
2.2 強化剤,充填剤の添加による改質
2.3 ポリマーアロイによる改質
2.4 ポリマー変性による改質
3. 最近のポリアセタールの摺動性改質事例
3節 自動車用摺動部品における高分子材料の活用
1. エンジンルーム内車載部品
1.1 エンジン周辺部品
1.2 操舵部品
1.3 その他のエンジンルーム内周辺部品
2. 駆動部品
3. 制動部品
4. 車載用外装部品および車室内部品
4.1 車載用外装部品
4.2 車載用内装部品
5. 自動車部品用潤滑剤
5.1 潤滑油
5.2 グリース
6. 車載用先端高分子材料
4節 シリカ薄膜の成膜による樹脂ウィンドウの耐摩耗性,耐擦傷性向上
1. 大気圧プラズマCVD法によるシリカ薄膜の成膜
2. シリカ系薄膜のリモート式大気圧プラズマCVD法によるコーティング
5節 ブレーキ用摩擦材の特性と鳴き・振動
1. 摩擦材の代表的な組成
2. 摩擦材に求められる特性
3. 摩擦係数の変動要因
3.1 平均μの変化に対するフェノール樹脂分解の影響
3.2 制動中μ 変化が大きくなるときの摩擦面
3.3 制動中μ変動に及ぼす銅の役割
3.4 ロータの錆とμ変化
6節 低燃費タイヤ,スタッドレスタイヤの摩擦特性制御
1. タイヤの転がり抵抗と低燃費タイヤ
2. ゴムの摩擦機構
3. スタッドレスタイヤの摩擦特性
7節 材料の温度特性を反映したタイヤ摩耗予測技術
1. トレッドゴム特性を考慮したタイヤ摩耗寿命予測
1.1 ラトナー式を応用したタイヤ摩耗寿命予測式
1.2 温度依存性の考慮
2. 摩耗寿命予測式によるタイヤ性能の検証
2.1 タイヤ摩耗寿命予測と実走摩耗寿命
2.2 環境温度が異なる場合のタイヤ摩耗
2.3 タイヤ摩耗と転がり抵抗
8節 搬送用および伝動用ベルトの設計とトライボロジー
1. ベルト伝動の種別
2. 平ベルトの古典摩擦伝動理論から導かれる設計手法
3. ベルトの曲げヒステリシスによる動力損失
4. ベルトの厚み方向の圧縮ヒステリシスによる動力損失
9節 ウェブハンドリングゴムローラの材料,表面加工と摩擦特性
1. ウェブハンドリングとトライボロジー
2. ゴムローラに使用されるゴム材質について
2.1 ゴムのこれまで
2.2 ゴムの配合
3. 製膜・フィルム加工プロセスで使用される機能性ゴムローラ
3.1 ゴムローラの機能と摩擦現象
3.2 機能性ゴムローラの種類と役割
4. ゴムローラの表面加工と摩擦特性
10節 ゴムローラの摩擦特性
1. ゴムの摩擦要因
2. 通紙によるゴムローラ摩擦低下の例
3. 紙粉付着時のゴムローラの摩擦
11節 グリース組成がプラスチックねじ歯車の負荷特性に及ぼす影響の実験的検討
1. プラスチックねじ歯車の負荷特性概要 (グリースおよび相手歯車材料の影響)
2. グリース組成がプラスチックねじ歯車の負荷特性に及ぼす影響
2.1 運転試験
2.2 実験結果および考察
12節 プラスチック歯車へのDLC膜形成と運転中の損傷観察
1. DL C膜形成方法とその特性
1.1 DLC膜形成方法
1.2 基材歯車とDLC膜形成条件
1.3 基材歯車に形成したDLC膜の諸特性
2. 歯車運転試験と運転試験中の歯面観察
2.1 歯車運転試験
2.2 運転試験中の歯面観察
3. 歯車歯面におけるDLC膜損傷の定量評価可能性の検討
13節 人工知能を応用した樹脂歯車の損傷検知技術
1. 実験装置及び試験片
1.1 歯車運転試験装置
1.2 試験歯車
2. データ収集システムとき裂長さの定量化
2.1 データ収集システム
2.2 き裂長さの定量化とラベル作成
3. 畳み込みニューラルネットワークを利用したき裂長さの分類
3.1 VGG16
3.2 転移学習
3.3 き裂検知問題への転移学習の実装
3.4 転移学習の結果
4. き裂長さの自動ラベリングシステムの性能評価
4.1 分類性能
4.2 誤分類された画像の例
14節 表面テクスチャリングによるメカニカルシールの摩擦低減と密封性向上
1. メカニカルシールの構造
2. 表面テクスチャリングのメカニカルシールへの適用
2.1 メカニカルシールにおける表面テクスチャリングの歴史
2.2 トライボロジー分野での低摩擦化に向けた表面テクスチャリングに関する基礎的研究
2.3 メカニカルシールにおける表面テクスチャリングの研究動向
2.4 表面テクスチャリングによるメカニカルシールの摩擦低減、密封性向上
3. 超低トルク・ゼロリークシールの実用化
3.1 自動車冷却水用シール
3.2 ターボチャージャー用シール
3.3 海洋発電タービン用メカニカルシール
4. 表面テクスチャリングの最近の動向
4.1 テクスチャ形状最適化
4.2 キャビテーション圧力計測と領域予測
15節 ポンプ用樹脂軸受、メカニカルシールのトライボロジー
1. 最近のポンプ軸受の動向
1.1 ポンプとその関連技術の変遷
1.2 ポンプの水中軸受の動向
1.3 最近のポンプドライ軸受の条件
2. ポンプ用樹脂軸受の特徴
2.1 テフロン軸受
2.2 PBi
2.3 AR1
2.4 PEEK
2.5 フェノール樹脂
2.6 立軸ポンプのドライ水中軸受の比較
3. 特殊ポンプ用樹脂軸受
4. ポンプ用メカニカルシールの技術動向
4.1 ポンプ用メカニカルシールの変遷
4.2 最近のポンプ用メカニカルシールについて
4.3 最近のメカニカルシール材質について
5. 環状液膜シール(ポンプ用非接触シール)
5.1 環状液膜シールの動特性
5.2 漏れの抑制機構としての適用
16節 ゴム軸受,PTFE軸受の水潤滑すべり環境下におけるトライボロジー特性と適用事例
1. 水潤滑すべり軸受の歴史
1.1 リグナムバイタ軸受(Lignum Vitae)の出現
1.2 ゴム軸受の出現
1.3 樹脂軸受の出現
2. 構造
3. 物理的性質
4. 摩擦特性
5. 高荷重摩耗試験
5.1 試験条件
5.2 試験装置
5.3 試験結果
6. 自己アライメント性
7. PTFE 軸受の省エネ効果
8. PTFE 軸受とゴム軸受の実用例
8.1 艦船への適用事例
8.2 立型ポンプへの適用事例
17節 LCPモノフィラメントの耐摩耗性向上技術
1. 繊維に必要な耐摩耗性
2. 産業用繊維
3. スクリーン印刷の特徴とメッシュ織物への要求特性
4. LCP繊維の適用可能性
5. LCP単成分繊維での耐摩耗性向上技術の創出
6. 細線径LCPモノフィラメントのポテンシャル
18節 人工関節に向けたポリエチレン/カーボンナノチューブ複合材料の開発と耐摩耗性向上
1. ブラベンダーによる加熱混練プロセス
2. マイクロ波照射プロセス
3. 耐摩耗性の評価
19節 人工関節用の高強度・高膨潤ハイドロゲルの開発と課題
1. ゲルの構造と機能
2. PVAゲル―古くて新しい素材―
2.1 ゲル化方法
2.2 摩擦特性とゲルの高機能化
3. 摩擦特性を向上させるための因子
3.1 透水性
3.2 力学強度
3.3 溶出特性
20節 疎水化ポリビニルアルコールコーティング表面の血栓形成抑制評価
1. hm-PVAの合成と特性評価
1.1 hm-PVAの合成と評価
1.2 hm-PVAコーティングPPフィルムの調製
1.3 血小板接着および活性化試験
1.4 タンパク質吸着の定量化とフィブリノーゲンγ鎖の活性
1.5 hm-PVA水和水の定量
1.6 In vitro抗血栓性試験
21節 DLC成膜による医療デバイス表面の低摩擦化,耐摩耗性向上
1. 樹脂基材上へのハイブリッドプラズマプロセスを用いたDLC成膜
1.1 ハイブリッドプラズマ成膜装置および成膜条件
1.2 樹脂基材上へのハイブリッドプラズマを用いたDLC膜の評価
2. 樹脂基板上に成膜したDLC膜の機械的特性評価
2.1 樹脂材料上のDLC膜のNanoDMA 法による動的粘弾性および硬さの評価
2.2 ナノインデンテーション法による動的粘弾性評価の信頼性
2.3 DLC被覆PEEK樹脂の評価
2.4 フィッティング法を用いたDLC膜の貯蔵弾性率E',硬さH算出
3. DLC被覆による各種樹脂材料の耐摩耗性の向上
3.1 SRV試験機によるDLC被覆樹脂材料の耐摩耗性評価
3.2 DLC被覆樹脂の耐摩耗性の向上
4. DLC膜同士の摩擦摩耗試験における超低摩擦現象の発現
4.1 医療用ガイドワイヤに求められる性能
4.2 CVA法による膜質の異なるDLC膜の作製
4.3 各種雰囲気中における硬質DLC膜同士のSRV試験
4.4 硬質DLC膜同士の各種雰囲気における超低摩擦現象の発現について
22節 スポーツシューズの耐滑性発現機構と材料設計
1. シューズにおける耐滑性
1.1 実際の動作で要求される耐滑性
1.2 摩擦力の発現機構
2. 耐滑性発現機構に基づくアウターソール設計
2.1 意匠の剛性設計
2.2 粘弾性に着目した材料設計
2.3 濡れ性に着目した材料設計