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レポートナンバー 0000026209

全固体電池の界面抵抗低減と作製プロセス、評価技術

株式会社技術情報協会

発刊日 2020/03/31

言語日本語

体裁A4/490ページ

ライセンス/価格490ページ

0000026209

BOD版 44,000 円(税込)

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レポート概要

★低抵抗な界面の実現に向けた材料開発、製造プロセス、評価事例を詳説 豊富な執筆陣が実現に向けたキー技術を紐解く

■ 本書のポイント

作製プロセスの構築と条件最適化

・高電圧対応の正極粒子設計
・界面特性が良好な固体電解質の作製
・電極と固体電解質層との接合、低抵抗界面な作製
・バインダフリー化に向けたプロセス開発
・水分管理、スラリー化、薄膜コーティング等、プロセス工程の検討
・セラミックスの成形焼結技術とプロセス最適化

電極材料の適用事例

・5V級の高電位正極活物質の開発と適用可能性
・高容量負極材への固体電解質、多孔構造の導入、導電助剤コーティング
・高強度ポリイミドバインダーの高容量負極への適用
・粒子形態や格子サイズ変化への対応
・正極への誘電体界面導入による高速充放電化
・内部抵抗の低減へ向けたモデル電極薄膜界面の作製

界面設計に向けた分析、解析事例

・熱処理条件設定に向けたイオン伝導度の変化とガラス構造変化観察
・活物質/被覆薄膜層の界面状態、正極材料/固体電解質の界面状態解析
・固体電解質と正極のリチウム拡散係数測定
・界面層の設計指針を導くポテンシャル分布推算
・界面相における抵抗増加のモデル化、第一原理計算
・全固体型リチウム−空気電池のインピーダンス解析および構造解析

レポート詳細

執筆者(敬称略)

泉化研(株) 菅原秀一 (地独)大阪産業技術研究所 高橋雅也
出光興産(株) 宇都野太 東芝マテリアル(株) 佐々木亮人
GSアライアンス(株) 森良平 (株)KRI 木下肇
東邦チタニウム(株) 堺英樹 (株)奈良機械製作所 永禮三四郎
長崎大学 山田博俊 長岡技術科学大学 田中諭
東京農工大学 富永洋一 ATTACCATO(同) 向井孝志
首都大学東京 川上浩良 (株)パウレック 吉森誠
工学院大学 関志朗 (株)東レリサーチセンター 青木靖仁
上智大学 藤田正博 東北大学 中村崇司
東北大学 金相侖 (公財)高輝度光科学研究センター 尾原幸治
九州大学 猪石篤 早稲田大学 中尾愛子
静岡大学 守谷誠 富士フイルム(株) 奥野幸洋
大阪大学 今野巧 東北大学 河村純一
名古屋工業大学 宮崎怜雄奈 筑波大学 早水紀久子
(国研)物質・材料研究機構 太田鳴海 (国研)産業技術総合研究所 細野英司
鳥取大学 坂口裕樹 東北大学 雨澤浩史
宇部興産(株) 中山剛成 (国研)産業技術総合研究所 北浦弘和
日本ケミコン(株) 久保田智志 計測エンジニアリングシステム(株) 福川真
名古屋工業大学 呉松竹 東北大学 久保百司
長崎大学 森口勇 名古屋大学 福塚友和
大阪大学 小澤隆弘 (株)東レリサーチセンター 齋藤正裕
FDK(株) 加藤彰彦 大阪府立大学 塚崎裕文
大阪市立大学 有吉欽吾 (一財)ファインセラミックスセンター 山本和生
東京工業大学 安井伸太郎 (国研)産業技術総合研究所 橘田晃宜
神奈川大学 松本太 東北大学 佐藤一永
日本工業大学 白木将 千葉大学 大窪貴洋
豊橋技術科学大学 松田厚範 (国研)物質材料研究機構 松田翔一
群馬大学 森本英行 (国研)物質材料研究機構 大熊学
(国研)産業技術総合研究所 田渕光春 千葉大学 武居昌宏
九州大学 井上元 京都大学 高井茂臣

目次

◇第1章 全固体リチウムイオン電池の早期実用化に向けた課題◇

1.全固体リチウムイオン電池の用途分野
2.電池(セル)特性の目標、エネルギーとパワー
3.原材料コストの範囲、メリットかデメリットか
4.電極界面の問題と製造工程イメージ
5.全固体セルに期待される事項

◇第2章 硫化物固体電解質のイオン伝導度向上および界面抵抗の低減 ◇

1.硫化物系固体電解質の特徴
2.硫化物固体電解質Li7P3S11(70Li2S-30P2S5)ガラスセラミックスについて
 2.1 特徴と合成方法
 2.2 Li7P3S11の結晶構造と伝導メカニズム
 2.3 結晶化、熱物性
3.イオン伝導度向上と界面制御
 3.1 イオン伝導度の向上のための界面制御
 3.2 固体電解質と正極活物質界面制御

◇ 第3章 酸化物系固体電解質のリチウムイオン導電率向上と界面抵抗の低減◇

第1節 全固体型リチウムイオン電池においての正極と固体電解質界面の改善検討
1.正極と固体電解質界面の基本原理 
2.正極と様々な固体電解質との界面形成の試み
 2.1 正極と高分子型電解質
 2.2 正極と酸化物型固体電解質
 2.3 正極と硫化物型固体電解質
3.固体電解質複合体界面の設計と最適化

第2節 酸化物系固体電解質LLTOのリチウムイオン伝導度の向上
1.固体電解質
2.作製方法
3.機械的特性
4.イオン伝導度
5.次世代リチウムイオン電池への適用可能性
6.リチウム空気電池の電池特性

第3節 酸化物固体電解質 金属リチウム負極の界面抵抗低減と耐短絡性向上
1.電荷移動抵抗
 1.1 熱処理の影響
 1.2 表面粗さの影響
 1.3 リチウム蒸着膜の効果
2.耐短絡性の向上
 2.1 粒界の修飾
 2.2 イオン伝導性および耐短絡性評価
 2.3 粒界の機械特性

◇ 第4章 高分子系、その他の固体電解質の出力向上とその評価◇

第1節 Liイオン伝導性に優れるカーボネート型固体高分子電解質
1.濃厚系PEC電解質の特異的なイオン伝導挙動
2.濃厚系PEC電解質の誘電緩和測定
3.末端修飾PEC電解質の耐酸化性および電池特性の向上
4.濃厚系PEC電解質の特異的な電気化学的挙動
5.エチレンオキシド/エチレンカーボネート共重合体の合成と電解質特性

第2節 ナノファイバーを用いた固体高分子電解質の作製とイオン伝導性の向上
1.ナノファイバの特徴と電池用途
2.イオン伝導性ナノファイバーの電解質特性
3.リチウムイオン伝導性ナノファイバーからなる全固体型二次電池用電解質

第3節 高分子/無機複相型固体電解質の作製とその物性
1.固体電解質が備えるべき性質1)
2.無機固体電解質
 2.1 硫化物系固体電解質
 2.2 酸化物系固体電解質
3.高分子固体電解質
4.高分子/無機複相型固体電解質
 4.1 基本的な戦略9)
 4.2 物性および各特性
  4.2.1 外観および柔軟性
  4.2.2 熱物性
  4.2.3 イオン伝導率
 4.3 界面安定性

第4節 柔粘性結晶を用いたフレキシブル固体電解質の作製と電気化学デバイスの開発
1.有機イオン性柔粘性結晶
2.固体電解質としてのOIPC
 2.1 リチウムイオン伝導体
 2.2 プロトン伝導体
3.電気化学デバイス
 3.1 リチウム電池
 3.2 燃料電池
 3.3 電気二重層キャパシタ

第5節 錯体水素化物固体電解質を用いた高エネルギー密度型全固体電池の開発
1.Li(BH4)の高温層相への構造相転移と超リチウムイオン伝導
2.錯体水素化物リチウムイオン伝導体
 2.1 Li(BH4)系錯体水素化物
 2.2 クロソ系錯体水素化物
 2.3 クロソ系錯体水素化物の高温相の室温安定化
3.リチウム金属負極との界面安定性
4.高エネルギー密度型全固体電池への応用

第6節 単相型全固体電池実現に向けたリン酸系NASICON型材料の開発
1.結晶構造の同じ材料を組み合わせた全固体電池(オールナシコン型全固体電池)
2.電解質と電極が同一材料の全固体電池
 2.1 電解質と電極が同一材料の電池(硫化物系)
 2.2 電解質と電極が同一材料の電池(酸化物系)
  2.2.1 NASICON固体電解質上で生成する自己生成負極
  2.2.2 単相型全固体電池(Li1.5Cr0.5Ti1.5(PO4)3)
  2.2.3 単相型全固体電池(Na3V2(PO4)3)

第7節 分子の規則的配列を利用した固体電解質材料の開発とイオン伝導パスの構築
1.既報の固体電解質材料と分子結晶
2.分子結晶電解質について
 2.1 分子結晶電解質の合成例
 2.2 リチウム周りの構造に注目した分子結晶電解質の合成と構造制御
 2.3 リチウムイオンの配列に注目した分子結晶電解質の合成と構造制御

第8節 アニオン性金属錯体をベースとする水和カリウム超イオン伝導体の発見と展望
1.球状粒子の集合により生じる間隙空間
2.金属錯体ベースのイオン伝導体の設計指針
3.水和カリウム超イオン伝導体(K6[1])
 3.1 K6[1]の合成と構造
 3.2 K6[1]の固体電解質としての特性
 3.3 K6[1]・nH2Oにおけるイオン輸送メカニズム
4.カリウム超イオン伝導体の開発状況

◇第5章 負極の高容量化と体積膨張の低減、電池の出力向上 ◇

第1節 全固体電池におけるSn粉末負極の充放電特性
1.全固体電池におけるSn負極のサイクル特性
 1.1 Sn-固体電解質合剤の充放電曲線
 1.2 サイクル特性
2.Sn薄膜を用いた放電レート試験
3. 充放電前後における、Sn/固体電解質合剤の微細組織

第2節 全固体電池に向けたナノ多孔構造によるシリコン負極の高容量化
1.充放電時に体積変化を経験する負極活物質の課題
 1.1 不安定な固体電解質界面相(Solid Electrolyte Interphase, SEI)保護膜
 1.2 活物質材の微粉化
2.充放電時に体積変化を経験する負極活物質のサイクル安定化
 2.1 有機電解液に替えて無機固体電解質を用いた取り組み
 2.2 活物質材にナノ多孔構造を導入した取り組み

第3節 全固体電池に向けたシリコン負極のコンポジット化と厚膜化
1.LIB用FeSi2/Siコンポジット電極
 1.1 コンポジット化によるSi系電極の特性改善メカニズム
 1.2 実験方法
 1.3 FeSi2/Si電極のリチウム二次電池負極特性
 1.4 FeSi2の重量比の違いがリチウム二次電池負極特性におよぼす影響
2.NIB用Sn4P3電極
 2.1 はじめに
 2.2 実験方法
 2.3 充放電前後におけるSn4P3活物質の体積変化
 2.4 体積変化を抑えた充放電試験におけるSn4P3負極の性能

第4節 高容量シリコン系負極に向けたバインダーの開発と容量維持効果
1.ポリイミドについて
2.シリコン負極用バインダーに対する要求特性
3.ポリイミドバインダーについて
4.非水電解液系電池特性について
 4.1 評価用電極および電池作製
  4.1.1 Si系負極
  4.1.2 黒鉛/Si系混合負極
 4.2 サイクル特性評価
  4.2.1 ハーフセル評価
  4.2.2 フルセル評価
 4.3 レート特性評価
  4.3.1 1Ah級フルセルの高率放電特性評価
  4.3.2 14Ah級フルセルの高率放電特性評価

第5節 導電助剤のコーティング性評価とコーティングによるSi 系負極のサイクル特性向上
1.高コーティング性を有するSi系負極の作製
2.被覆率の評価
 2.1 元素マッピング
 2.2 ラマン分光測定
3.サイクル特性の評価とメカニズム解析
 3.1 評価電極の被覆率について
 3.2 サイクル特性
 3.3 コーティングによる電極膨張の抑制
 3.4 サイクル後の電極の解析
4.コーティング性カーボンと電子パス形成のためのカーボンナノチューブの併用

第6節 ナノポーラスTiO2-TiN複合酸化皮膜の高安全性負極材としての応用
1.安全性を改善するためのLIB負極材料の開発
 1.1 電池の作動電位の向上
 1.2 TiO2皮膜の導電性改善
 1.3 ナノ―ポーラス型TiO2-TiN複合皮膜の構造設計および研究考案
2.階層的ナノポーラスTiO2-TiN複合酸化皮膜の作製
 2.1 階層的チタニアアノード酸化皮膜の微細構造
 2.2 ナノポーラスチタニア皮膜の化学組成および化学結合に対する電解液の影響
 2.3 階層的ナノポーラスTiO2-TiN複合酸化皮膜の結晶構造
 2.4 階層的ナノポーラスTiO2-TiN複合酸化皮膜の充放電特性
3.One-ProcessナノポーラスTiO2-TiO-TiN複合酸化皮膜の作製
 3.1 硝酸電解液中で生成するチタニアアノード酸化皮膜の微細構造
 3.2 硝酸電解液中で生成したチタニア皮膜の化学結合および熱安定性
 3.3 硝酸電解液中で生成したTiO2皮膜の結晶構造に対する熱処理温度の影響
 3.4 ナノポーラスTiO2-TiO-TiN複合皮膜の微細構造の熱安定性
 3.5 ナノポーラスTiO2-TiO-TiN複合皮膜の充放電特性および皮膜の結晶性との相関

第7節 SnO2/ナノ多孔カーボン複合系全固体電池負極の開発
1.SnO2/ナノ多孔カーボン複合材料の合成
 1.1 ナノ多孔カーボンの合成
 1.2 ナノ多孔カーボン細孔内へのSnO2ナノ結晶の担持
2.SnO2/ナノ多孔カーボン複合材料の有機電解液系における充放電特性
3.SnO2/ナノ多孔カーボン複合材料の全固体電池系における充放電特性

◇第6章 正極活物質の合成とサイクル特性向上、電池の高エネルギー密度化◇

第1節 メカニカル法による正極粒子の作製と全固体電池への応用
1.メカニカル法の基本構成と原理
2.メカニカル法による正極粒子の合成
 2.1 LiCoO2ナノ粒子造粒体の合成
 2.2 LiFePO4/C複合造粒体の合成とその微細構造制御
3.全固体電池の複合正極粒子の設計とその作製
 3.1 酸化物系固体電解質との複合正極粒子の作製
 3.2 熱可塑性固体電解質を利用した高電位複合正極の作製 

第2節 全固体電池に向けた高電位正極材料のエネルギー密度向上
1.スピネル型酸化物正極材料
 1.1 高電位スピネル型酸化物LiNi0.5Mn1.5O4
2.リン酸塩系正極材料
 2.1 オリビン系正極材料
  2.1.1 オリビン酸コバルトリチウム,LiCoPO4,の電気化学特性
 2.2 ピロリン酸正極材料
  2.2.1 ピロリン酸コバルトリチウム, Li2CoP2O7

第3節 リチウムイオン二次電池用電極材料の合成と全固体電池への応用
1.電極 / 固体電解質界面
2.各種方法による電極材料・バッファ層の合成
 2.1 通電焼結法
 2.2 電極/電解質界面へのバッファ層の導入
  2.2.1 高周波スパッタリング
  2.2.2 電子ビーム蒸着
 2.3 正極活物質のコーティング技術
  2.3.1 アルコキシドを用いたソフト化学合成
  2.3.2 パルスレーザー堆積 (PLD)
  2.3.3 化学気相析出(CVD)および原子層堆積(ALD)

第4節 高電位スピネル正極材料の合成、構造および電気化学特性
1.高電位スピネル正極材料:LiNi1/2Mn3/2O4とLiCoMnO4
 1.1 高電位スピネル正極材料の結晶構造
 1.2 高電位スピネル正極の電気化学特性
 1.3 高電位スピネル正極の酸素不定比量による影響
2.高電位スピネル正極の高結晶化
 2.1 二段固相合成法による結晶性および酸素不定比量の制御
 2.2 高温(> 900℃)での結晶化プロセスによる粒子形態制御
 2.3 低温(<700℃)での酸化プロセスによる酸素不定比量の制御
3.高結晶化LiNi1/2Mn3/2O4の電気化学特性
 3.1 高電位LiNi1/2Mn3/2O4正極の結晶性と入出力特性
 3.2 高電位LiNi1/2Mn3/2O4正極の結晶性とサイクル特性
4.高電位低歪正極材料LiCoMnO4
 4.1 電極材料の体積変化と低歪材料
 4.2 LiCoMnO4の格子サイズ変化
 4.3 高電位スピネル正極における低歪材料の設計指針

第5節 正極への誘電体界面導入によるリチウムイオン正極薄膜電池の高速充放電化
1.正極/電解質界面におけるリチウムイオン電池の役割と問題点
2.ナノドットBaTiO3を担持した薄膜電池のモデル実験
 2.1 エピタキシャル薄膜を用いたモデル化
 2.2 モデル薄膜電池の構造評価とそれらの特性
 2.3 高速充放電を可能とする三相界面
3.三相界面の可視化とSEIの生成について
 3.1 マスクを用いたBaTiO3/正極薄膜の作製
 3.2 三相界面付近における固体電解質界面(SEI)

第6節 リチウム過剰系固溶体正極材料xLi2MnO3-yLiNi1/2Mn1/2O2-(1-x-y)LiNi1/3Co1/3Mn1/3O2の合成における 焼成温度と電池性能の関係
1.実験方法
2.結果と考察
 2.1 合成したLLOのキャラクタリゼーション
 2.2 合成したLLOの充放電サイクルおよびレート性能

◇ 第7章 固体電解質およびその電極との接合体の作製プロセス◇

第1節 理想的なモデル薄膜電極の作製と内部抵抗低減技術
1.理想的なモデル薄膜電極とは
2.全真空プロセス薄膜型全固体電池作製・評価装置
3.薄膜型全固体電池の作製とその電池動作
4.固体電解質/電極界面抵抗の分離測定
5.放射光X線回折による固体電解質/電極界面の構造評価
6.5V級正極を用いた全固体電池の高速充放電
7.界面へのMgO層導入による界面抵抗への影響
8.界面アニール処理による界面抵抗および充放電特性への影響

第2節 液相法による硫化物系固体電解質の調製と全固体リチウム電池への応用
1.硫化物系固体電解質の液相合成手法
2.液相加振(LS)法によるLi7P2S8I(LPSI)の合成
3.核成長(SEED)法による硫化物系電解質/電極活物質界面の構築

第3節 塗布型酸化ニオブ電極と硫化物固体電解質層との接合による全固体電池の作製
1.Nb2O5塗布電極の作製
2.電解液電池におけるNb2O5塗布電極の特性
 2.1 電解液系評価電池の作製と充放電測定条件
 2.2 電解液系電池中でのNb2O5塗布電極の充放電挙動
3.硫化物系非晶質固体電解質の作製と物性評価
4.硫化物系非晶質固体電解質のイオン伝導性
5.硫化物型全固体電池にけるNb2O5塗布電極の特性
 5.1 硫化物系固体電解質/ Nb2O5塗布電極の接合
 5.2 Nb2O5塗布電極を用いる全固体電池の充放電挙動
  5.2.1 定電流充放電測定
  5.2.2 定電流間欠滴定(GITT)測定による電極反応機構の解明
  5.2.3 サイクル容量推移

第4節 メカニカルミリング法による硫化物固体電解質の合成と評価
1.試料の作製と評価
2.結果と考察

◇ 第8章 全固体電池の作製とその事例◇

第1節 高速充放電を可能にするバインダフリー・シート型全固体電池作製プロセス
1.スラリー用バインダ、溶媒の探索
2.電池性能におけるバインダフリーの効果

第2節 半導体を用いた全固体電池の作製と充放電特性の評価
1.半導体全固体電池の構造と薄膜形成
2.半導体全固体電池の作製
3.充放電特性の評価

◇第9章 全固体電池・材料の製造プロセス、環境設計◇

第1節 全固体電池における工程検討の取り組みと必要となる試作・評価環境
1.水分管理
2.全固体電池の開発において必要となる試作・評価環境
3.全固体電池における工程検討

第2節 リチウムイオン電池に向けた粒子設計、表面処理技術と今後の展望
1.粒子設計とは
2.高速気流中衝撃法
3.粒子設計・表面改質事例
 3.1 全固体電池の処理事例
 3.2 粒子表面への均一分散
 3.3 黒鉛球形化と複合化事例

第3節 セラミックスの成形焼結技術とプロセス最適化
1.成形の基礎と制御因子
 1.1 成形の概要
 1.2 プレス成形
  1.2.1 プレス成形の流れ
  1.2.2 造粒のためのスラリー調製
  1.2.3 顆粒の性質と成形体の構造
 1.3テープ成形
  1.3.1 テープ成形の流れ
  1.3.2 テープ成形用のスラリー調製
  1.3.3 テープの構造
2. 焼結
 2.1 概要
 2.2 固相焼結
  2.2.1 拡散と緻密化
  2.2.2 粒成長
 2.3 液相焼結
  2.3.1 液相による再配列と緻密化
  2.3.2 溶解―析出による緻密化と粒成長
3.制御因子
 3.1 概要
 3.2 焼結温度の低下に有効な制御因子

第4節 各種バインダとスラリーの製造技術
1.電極用バインダ
2.スラリーの製造技術

第5節 全固体電池製造を支える粒子加工技術
1.転動流動層による微粒子コーティング法
 1.1 流動層による微粒子コーティング法
 1.2 転動流動層の装置構成と特徴
2.電池材料向けコーティングにおける技術課題
 2.1 排気フィルタでの粒子捕集
 2.2 流動化状態の確保
 2.3 スプレーミストによる造粒
3.電池材料向けコーティングに向けた装置改良
 3.1 微粒子捕集用メタルフィルタ
 3.2 高分散ブレードロータ
 3.3 微粒化スプレーノズル
4.研究開発用の超少量転動流動層装置MP-microの開発

◇第10章 全固体電池、部材の分析と電池性能の評価◇

第1節 ラマン分光分析とTPD-MS分析による硫化物固体電解質の化学構造解析
1.熱処理によるイオン伝導度の変化
 1.1 試料作製条件
 1.2 X線回折、及びラマン分光法による構造解析
2.熱焼成時の化学構造変化
 2.1 昇温時の発生ガス分析:TPD-MS
 2.2 昇温時の化学構造分析 (in situ Raman)
 2.3 昇温時の結晶構造変化 (in situ XRD)

第2節 全固体電池内部のポテンシャル分布推算とそれに基づいた設計指針
1.電池内部のポテンシャル分布を考慮する意義
2.固体電解質内部のポテンシャル分布推算モデル
3.結果と考察
 3.1 固体電解質デバイス内部のポテンシャル分布 

第3節 放射光X線回折を硫化物ガラスの結晶化過程の観察
1.放射光X線PDF装置
2.75Li2S-25P2S5硫化物ガラスの結晶化過程におけるex-situ PDF解析
3.差分PDF解析によるガラス・結晶混在構造の分離解析
4.アニール過程に形成される微結晶とイオン伝導の相関
5.70Li2S-30P2S5硫化物ガラスの結晶化過程のin-situ PDF解析
6.時分割計測と差分PDF解析による昇温速度違いの結晶化過程観察

第4節 X線光電子分光法を用いた全固体電池の固/固界面・表面解析
1.X線光電子分光法
 1.1 X線光電子分光法の原理
 1.2 定性・定量分析・化学状態分析
 1.3 帯電補正 
 1.4 深さ方向分析 
 1.5 試料調整法
2.硬X線光電子分光(HAXPES:Hard X-ray photoelectron spectroscopy)
 2.1 HAXPESについて
 2.2 HAXPES角度分解法による深さ方向分析
3.全固体電池材料評価への応用
 3.1 XPSを用いた全固体電池用正極材料の評価
 3.2 HAXPESを用いた電池材料評価

第5節 第一原理計算による全固体電池界面の解析
1.計算手法と計算モデル
 1.1 計算モデル
2.計算結果
 2.1 硫化物電解質 (β-Li3PS4) /酸化物活物質界面構造
 2.2 酸化物電解質/酸化物活物質界面構造
 2.3 酸化物コート層/硫化物界面構造
3.まとめ

第6節 二次イオン質量分析法による固体電池材料のリチウム拡散係数測定
1.固体電解質薄膜の測定
2.正極薄膜の測定

第7節 PFG-NMR法による固体電解質のLi拡散測定とイオン伝導度との相関
1.固体電解質に応用するためのPFG-7Li NMRの原理
2.測定例
 2.1 7Liスペクトル
  2.1.1 Li拡散係数は観測時間Δに依存する。
  2.1.2 Li拡散係数はPFGの強度gに依存する。
 2.2 衝突回折
3.イオン伝導度とLi拡散の関係

第8節 全固体リチウムイオン電池を用いた放射光軟X線オペランド顕微分光
1.放射光軟X線オペランド分光
2.放射光軟X線顕微光電子分光
3.全固体LIBを用いた放射光軟X線顕微オペランド光電子分光

第9節 放射光X 線を用いた全固体リチウムイオン電池のオペランド解析
1.全固体リチウムイオン電池の合剤電極内部における反応分布形成
2.2D-XAFS法による反応分布の観察
3.CT-XAFS法による反応分布の観察

第10節 全固体空気電池実現に向けた構造解析およびインピーダンス解析
1.無機固体電解質を用いた全固体型リチウム?空気電池の構成
2.全固体型リチウム?空気電池の電気化学特性
3.全固体型リチウム?空気電池のインピーダンス解析
4.全固体型リチウム?空気電池の構造解析

第11節 マイクロピラー配列構造型の薄膜全固体リチウムイオン電池の数値シミュレーション
1.メソスケールの数値シミュレーションの重要性
2.三次元薄膜全固体リチウムイオン電池のモデリング
 2.1 数値解析モデル
 2.2 三次元薄膜全固体リチウムイオン電池のメッシュ作成
3.計算結果および考察
 3.1 放電過程
 3.2 充電過程
4.まとめと展望
 4.1 薄膜全固体リチウムイオン電池の解析の今後
 4.2 第三者に対する解析モデルの共有

第12節 数値シミュレーション技術を活用した電極構造設計とその評価
1.計算手法
 1.1 マルチネットワークモデルの作製
 1.2 解析基礎式
 1.3 粒子構造パラメータの算出
 1.4 計算条件・対象構造

第13節 全固体Liイオン電池負極における活物質・電解質間の界面反応に関する分子動力学シミュレーション
1.負極活物質であるハードカーボン内のLi拡散シミュレーション
2.グラファイト/ Li2S-P2S5電解質界面におけるLi拡散メカニズム
 2.1 グラファイト/ Li2S多粒子モデルにおけるLiの拡散シミュレーション
 2.2 グラファイト/ Li3PS4多粒子モデルにおけるLiの拡散シミュレーション
 2.3 PS4骨格構造がLiイオン伝導性を向上させるメカニズム

第14節 硫化物系固体電解質/黒鉛系負極界面の電気化学的評価
1.全固体リチウム二次電池黒鉛負極研究の動向
2.全固体リチウム二次電池黒鉛負極界面に着目した研究
 2.1 黒鉛?ガラス系固体電解質界面
 2.2 黒鉛?アルジロダイト結晶系固体電解質界面
3.まとめ

第15節 全固体電池の「材料開発」、「電池作成プロセス改善」に向けた分析評価技術
1. 材料開発
2. 電池作成プロセス改善
 2.1 表面コート層被覆状態
 2.2 各部材の分散性評価

第16節 硫化物型全固体電池用正極の熱安定性評価と発熱反応機構
1.硫化物型全固体電池用電極材料の熱的安定性
2.実験方法
 2.1 試料作製
 2.2 構造評価
3.LPS-NMC正極複合体の加熱時における構造変化
 3.1 Ex-situ SEM観察
 3.2 粉末X線回折測定
 3.4 Ex-situ TEM観察
4.LPS-NMC正極複合体の発熱に対する対策指針

第17節 オペランド電子エネルギー損失分光法(Operando -EELS)を用いた全固体Liイオン電池の反応解析
1.手法と材料
 1.1 走査透過型電子顕微鏡を用いた電子エネルギー損失分光法(STEM-EELS)
 1.2 全固体Liイオン電池の試料構造
2.実験結果
 2.1 オペランドSTEM-EELSによる正極内部のLi濃度変化の観察
 2.2 充電前後における遷移元素Coの電子状態変化の観察

第18節 走査プローブ顕微鏡によるリチウムイオン電池電極材料の表面解析
1.走査プローブ顕微鏡観察に適した結晶膜試料の作製法
 1.1 リチウム蒸気結晶成長法
 1.2 チタン酸リチウム結晶膜の作製
 1.3 マンガン酸リチウム結晶膜の作製
2.走査プローブ顕微鏡によるリチウムイオン電池電極材料の表面解析
 2.1 チタン酸リチウム負極材料表面の原子レベル構造解明
 2.2 マンガン酸リチウム正極材料表面の in?situ AFM 観察
 2.3 走査広がり抵抗顕微鏡法による電池反応界面の直接観察

第19節 構成材料およびセルの機械的特性評価技術
1.熱応力・残留応力・化学的誘起膨張/収縮により発生する応力
2.機械的基礎物性評価
 2.1 縦弾性係数E
  2.1.1 ナノインデンテーション法(NIT法)
  2.1.2 引張試験法
  2.1.3 曲げ試験法(4点曲げ)
 2.2 破壊強度σf
 2.3 ポアソン比ν
 2.4 熱膨張係数α,化学膨張係数αch
3.セル構造体の機械的特性評価技術
 3.1 変形評価(レーザー法)
 3.2 応力評価(ひずみゲージ法)
 3.3 残留応力・化学的誘起膨張/収縮により発生する応力評価(X線法)
 3.4 変形・損傷評価(アコースティック・エミッション法:AE法)
 3.5 はく離損傷評価(テラヘルツ波法)

第20節 Li7P3S11 結晶および70Li2S-30P2S5 ガラスの第一原理分子動力学計算
1.硫化物系固体電解質のシミュレーション
2.結果および考察
 2.1 L7P3S11 結晶の解析
 2.2 70Li2S-30P2S5 ガラスの解析

第21節 Li金属/ガーネット型固体電解質界面の観察と抵抗変化の評価
1.高い界面抵抗の物理化学的起源の解明
2.界面抵抗の低減方策とその機構解明:異種金属薄膜層の導入

第22節 放射光マルチスケールCT技術を用いたセラミックス内部欠陥の3次元形状観察
1.放射光マルチスケールCT
2.アルミナの内部欠陥の3次元構造観察
 2.1 緻密焼結体の内部欠陥構造
 2.2 初期焼結の内部欠陥構造
3.内部欠陥の起源
 3.1 従来の研究との比較
 3.2 内部欠陥収縮の阻害要因
4. 破壊強度の推定
 4.1 Type I欠陥
 4.2 Type III 欠陥
 4.3 Type II 欠陥

第23節 電気インピーダンススペクトロスコピー法を用いた電極スラリーの定量評価
1.電池スラリーに対する電気的等価回路
 1.1 電気的等価回路の基礎
 1.2 10パラメータ電気的等価回路(EEC)
2.電池スラリーのオンラインEIS計測
3.電池スラリーの内部構造

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