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レポートナンバー 0000027447

電波吸収体・電磁波シールド材の開発最前線

株式会社シーエムシー出版

─5Gに向けた設計と高性能化─

Latest Developments in Electromagnetic Wave Absorbers and Shielding Materials -Design and Performance Enhancement for 5G-

発刊日 2020/07/31

言語日本語

体裁B5/318ページ

ライセンス/価格318ページ

0000027447

B5版 73,700 円(税込)

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ポイント

5Gの本格導入に向けた、電波吸収体・電磁波シールド材開発の最新動向を一挙解説!
材料開発や誘電率測定のほか、建築分野などの実際の応用事例を紹介!
EMC対策に携わる方々へお薦めの1冊!

レポート概要

【刊行にあたって】

 電磁波シールドの研究分野では、これまで電子機器や自動車の電装品等によるノイズを抑制のためのシールド対策や、半導体パッケージからの放射低減対策、さらに、医療施設やスタジオ等の電磁シールド対策が必要な施設におけるシールド対策、及びシールド性能の評価法に関する研究等が行われている。また、第4世代移動通信システム(4G)や無線LAN無線に比べて、より高い周波数帯へ移行する第5世代移動通信システム(5G)では、ミリ波帯の周波数利用により電波の直進性の強さに起因して、遮蔽物による影響が大きいと思われる。そのため、屋内外のエリアをカバーするために、車両や人体による遮蔽損失特性を考慮した解析・評価に関する研究も進められている。

 一方、電波吸収体の研究分野では、広帯域かつ高吸収性能を有することが理想であるが、最近では、利用目的に特化した狭帯域な吸収性能を有し、薄型化、軽量化等の多様な付加価値を有する吸収体が提案されている。また、吸収材料の材料定数の評価に関する研究分野では、ベクトルネットワークアナライザ等の計測機器の性能の飛躍的向上により、従来では測定が困難であった高い周波数領域における各種の測定法が提案されている。

 このように、電波吸収体・電磁波シールド材料の研究・開発は、今後の様々な分野における利用にともない益々重要となると思われる。本書が、この分野に携わる技術者や研究者の皆様に対して少しでもお役にたてば幸いである。

橋本 修
(本書「刊行にあたって」より抜粋)

レポート詳細

監修

橋本 修

著者一覧

橋本 修   青山学院大学
三浦健司   岩手大学
日高貴志夫  山形大学
正岡賢治   (一社)KEC関西電子工業振興センター
須賀良介   青山学院大学
笠置映寛   山陽小野田市立山口東京理科大学
山本真一郎  兵庫県立大学
小畑 輝   (地独)東京都立産業技術研究センター
篠崎友花   横浜国立大学
新井宏之   横浜国立大学
道下尚文   防衛大学校
畠山賢一   EMCプラザ;兵庫県立大学
前田益利   (株)ウイセラ
荻野 哲   (株)新日本電波吸収体
土屋明久   神奈川県立産業技術総合研究所
菅 武    藤倉化成(株)
近藤幸一   (株)トーキン
五十嵐利行  (株)トーキン
伊藤哲夫   (株)トーキン
阿部正和   (株)トーキン
小野裕司   (株)トーキン
室賀 翔   秋田大学
田中元志   秋田大学
二川優平   東京大学
生井飛鳥   東京大学
大越慎一   東京大学
安住壮紀   (株)東芝
原田高志   (株)トーキンEMCエンジニアリング
栗原 弘   TDK(株)
古神義則   宇都宮大学
鈴木洋介   キーコム(株)
太田英二郎  キーコム(株)
二川佳央   国士舘大学
村上靖宜   (国研)情報通信研究機構
齋藤章彦   大同特殊鋼(株)
長野利昭   関西ペイント(株)
遠藤哲夫   大成建設(株)
川瀬隆治   東急建設(株)

目次

【第1編:総論】

第1章 電波吸収体・電磁波シールド材料の最新研究動向について
1 はじめに
2 電波吸収体及び吸収材料に関する研究
3 電磁波シールド材料及び計測,評価に関する研究
4 具体的な研究事例
 4.1 ノイズ抑制シート評価システム
 4.2 周期配列された開口部を有する金属筐体のシールド性能
 4.3 ミリ波帯対応の薄型電波吸収体の設計

第2章 電波吸収体の理論・設計
1 平面電磁波の伝搬
2 平面電磁波の媒質界面垂直入射時における反射・透過
3 電波吸収体の種類と設計
4 単層型・多層型電波吸収体の設計

第3章 ミリ波吸収メカニズムとその材料設計への適用
1 はじめに
2 電磁波の特性
3 電磁波吸収
4 電磁波吸収の評価法
 4.1 ネットワークアナライザ
 4.2 インピーダンスアナライザ
5 ミリ波吸収・遮蔽材料の設計法
 5.1 導電材料の設計
 5.2 磁性材料の設計
 5.3 誘電材料の設計
6 おわりに

第4章 電磁波障害問題と規制・規格
1 はじめに
2 電磁波障害例
 2.1 住宅環境
 2.2 自動車を取り巻く電磁環境
3 EMC試験の種類
4 EMC試験に関する国際規格
 4.1 国際標準化組織
 4.2 IEC国際規格
 4.3 ISO国際規格
5 各国のEMC規制(代表的なもの) 
6 おわりに

【第2編:材料開発】

〈電波吸収体〉
 《パターン構造》
第5章 円形パッチ配列電波吸収体における変成器の巻数比設計
1 はじめに
2 電波吸収体の構造と等価回路
3 巻数比の構造依存性
4 巻数比Nの設計
5 まとめ

第6章 金属パターン周期配列構造を利用する電波吸収体の設計
1 はじめに
2 金属パターン周期配列構造材の比誘電率特性
3 金属パターン周期配列材を利用した電波吸収体
 3.1 有限長金属線周期配列シートを利用した電波吸収体
 3.2 正方形金属パターン周期配列シートを利用した電波吸収体
4 おわりに

第7章 パターン構造による多周波電波吸収体の開発と活用例
1 はじめに
2 基本となるパッチ形状
3 多周波の電波吸収特性の実現
4 多周波電波吸収体の試作・評価
5 多周波電波吸収体の活用例
6 多周波電波吸収体の応用例
7 おわりに

第8章 ノッチ入り円形パッチを用いたFSS電波吸収体
1 はじめに
2 電磁界解析による設計
3 提案FSS電波吸収体の諸特性
 3.1 反射特性および偏波角依存性
 3.2 斜入射特性
4 簡易的な実験の提案
5 まとめ

第9章 積層セラミックコンデンサを用いたメタマテリアル電波吸収体
1 はじめに
2 MLCC構造および動作原理
3 MLCCを用いた偏波依存メタマテリアル電波吸収体
4 MLCCを用いた偏波共用メタマテリアル電波吸収体

第10章 人工誘電体を用いる電波吸収体,電磁遮へい材の設計法
1 はじめに
2 人工誘電体の構成と特徴
3 人工誘電体を用いる電波吸収体,電磁遮へい材
 3.1 高誘電率特性を利用する電波吸収体設計例
 3.2 誘電率が負であることを利用した電磁遮へい材設計例
4 おわりに

 《誘電体・磁性体》
第11章 アルミナセラミックス電波吸収体
1 はじめに
2 製造工程
3 設計理論
4 アルミナでの設計,測定
5 電波吸収量の計算について
6 材料選択
7 おわりに

第12章 多孔質炭素素材を用いた電波吸収体
1 はじめに
2 背景
3 植物由来の多孔質材料の検討
 3.1 大豆皮焼成物の焼成温度と体積固有抵抗率
 3.2 大豆皮焼成温度等諸条件と表面抵抗率
4 多孔質電波吸収シートの製造工程の検討
5 多孔質電磁波吸収シートの電波吸収性能
 5.1 電波吸収性能の測定方法
 5.2 多孔質電磁波吸収シートの電磁波吸収性能
6 結論

〈電磁波シールド材〉
第13章 中波・短波帯における二層構造近傍磁界シールド材の設計
1 はじめに
2 磁界シールド効果の測定方法
3 2層構造磁界シールド材の設計
4 2層構造磁界シールド材の測定結果

第14章 周期穴あき金属板と誘電体を用いる空間フィルターの設計
1 はじめに
2 周期穴あき金属板の特性
 2.1 周期穴あき金属板の構造
 2.2 周期穴あき金属板の等価比誘電率,透過特性
3 周期穴あき金属板の電磁遮蔽特性
4 周期穴あき金属板と誘電体の積層構造による空間帯域フィルター
 4.1 透過・反射特性計算結果
 4.2 透過・反射特性測定結果
5 おわりに

第15章 電磁波シールド塗料の技術・開発動向
1 シールド塗料の構成
2 シールドのメカニズム
3 電磁波とシールド塗料の相互作用の概念
4 電磁波シールド塗料について
5 磁気シールド塗料について
6 部品シールド用導電性ペーストについて
7 磁気シールド塗料の特性
8 ミリ波吸収塗料について

〈ノイズ対策〉
第16章 ノイズ抑制シート開発の現状と将来動向
1 はじめに
2 ノイズ抑制シートのアプリケーションと開発の現状
3 SHF帯対応ノイズ抑制シートの設計指針
4 SHF帯対応ノイズ抑制シートの開発事例
5 今後の展望

第17章 線路上に配置した磁性膜による伝導ノイズの抑制
1 はじめに
2 GHz帯域用の電磁ノイズ抑制シート
3 磁性NSSのノイズ抑制効果と透磁率
4 線路上に配置した磁性膜の伝導ノイズ抑制効果
 4.1 測定対象と測定方法
 4.2 磁性膜による伝導ノイズの抑制効果
5 磁性膜を配置した線路の回路定数の導出
 5.1 磁気回路の構築
 5.2 等価電気回路定数の推定
 5.3 特性インピーダンスへの透磁率の影響
6 おわりに

第18章 高周波ミリ波吸収磁性体イプシロン型酸化鉄からなる電波吸収体の設計開発
1 緒言
2 高周波ミリ波を吸収するε-Fe2O3
 2.1 ε-Fe2O3の単相合成
 2.2 ε-Fe2O3の結晶構造,磁気特性,電磁波吸収特性
3 金属置換によるイプシロン酸化鉄の磁性および周波数制御
 3.1 ε-GaxFe2-xO3
 3.2 ε-(Ti?Co?)xFe2-2xO3
 3.3 ε-Ga?x(Ti?Co?)yFe2-x-2yO3 フィルム
4 まとめ

第19章 パワーデバイスのスイッチングノイズ評価技術と抑制法
1 はじめに
2 ターンオフ時に発生するスイッチングノイズ
3 電磁界シミュレーションによる放射ノイズの分析と抑制
 3.1 放射ノイズの評価系と初期状態の測定結果
 3.2 電磁界シミュレーションによるノイズ抑制検証
4 まとめ

第20章 配線パターンの高周波帯での特性を利用したIoT時代のEMC対策
1 はじめに
2 配線パターンの分布定数線路としての特性
 2.1 分布定数線路
 2.2 終端短絡,および終端開放の分布定数線路の特性
3 終端開放線路のEMC対策適用事例
 3.1 1/4波長終端開放線路(オープンスタブ)によるノイズ抑制手法
 3.2 長さの短いオープンスタブ線路の適用による差動配線屈曲部におけるコモンモードノイズの抑制
4 むすび

【第3編:測定】

第21章 電磁流源による遠方界推定技術
1 はじめに
2 遠方界を求める方法
 2.1 放射界表現
 2.2 近傍界測定と放射界計算
 2.3 影像原理
3 バイコニカルアンテナによる検証
 3.1 近傍界測定条件と放射界計算
 3.2 電界強度推定結果
4 実機による検証
 4.1 受信電圧測定結果
 4.2 近傍界測定条件
 4.3 放射パターン推定結果
5 おわりに

第22章 空洞共振器を用いた誘電体フィルムのミリ波複素誘電率測定
1 測定用共振器
2 測定公式
3 不確かさ解析
4 測定例

第23章 誘電体レンズ法によるミリ波材料測定
1 市場の要求
 1.1 オートモーティブ市場
 1.2 5G市場
 1.3 携帯電話以外での5Gシステムの市場
2 開発エンジニアの抱える問題
3 測定方法の種類
4 開放型共振器法
5 周波数変化法
6 まとめ

第24章 異方性材料の誘電率温度依存性測定
1 はじめに
2 誘電率
3 摂動法による測定
4 動的測定
 4.1 周波数固定による測定
 4.2 周波数掃引による測定
5 本章のまとめ

【第4編:応用事例】

第25章 アレーアンテナ理論を応用した電波散乱壁の設計―波源の位置を考慮した設計―
1 はじめに
2 電波散乱壁の構成と設計法
 2.1 散乱パターンの導出
 2.2 散乱パターンの評価
 2.3 GAを用いた最適設計
3 設計法に基づいた電波散乱壁の解析結果
 3.1 平面波が垂直に入射する場合の設計
 3.2 GAによる最適電波散乱壁の設計の高速化
 3.3 設計した電波散乱壁の散乱パターン
4 実験による電波散乱壁の設計法についての妥当性評価
 4.1 散乱パターンを計測するための実験の構成
 4.2 電波散乱壁の解析と実験の比較
5 むすび

第26章 車載ミリ波レーダー用電波吸収ゴムシートの特性と適用事例
1 開発の背景
2 電波吸収体の設計技術「高周波増幅器内の不要な電磁波結合問題及び検証実験」
3 電波吸収体以外の主な対策と設計
 3.1 筐体の小型化
 3.2 電子基板PCB(Printed Circuit Board)の薄厚化
 3.3 電子基板PCB(Printed Circuit Board)の多層化
 3.4 電波吸収体による不要な電磁波結合対策
4 電磁波吸収体の設計
5 電磁波吸収ゴムシートの最適設計
6 ミリ波レーダー用電波吸収体の開発例
7 まとめ

第27章 ミリ波帯用2層型電波吸収シートの設計方法
1 はじめに
2 シート型電波吸収体および電波吸収塗料の特徴
3 79GHz帯ミリ波用シート型電波吸収体の設計
 3.1 電波吸収体の膜厚変動とピーク周波数の関係
 3.2 電波吸収体の構成と作製方法
 3.3 測定系
 3.4 各層のインピーダンス特性と材料特性
 3.5 伝送線路理論を用いた電波吸収体の計算
 3.6 シミュレーション結果と測定した吸収特性の比較
4 電波吸収体の意匠性と耐久性
5 まとめ

第28章 建築における電磁シールド施工例
1 建築における電磁シールドの目的
2 建築における電磁シールドの仕様
 2.1 電磁シールド天井,壁,床
 2.2 電磁シールド建具
 2.3 設備貫通部
3 建築における電磁シールドの例
 3.1 高レベル電磁シールド室の例
 3.2 低レベル電磁シールド室の例
4 本章のおわりに

第29章 鉄筋コンクリート壁のシールド特性
1 はじめに
2 鉄筋コンクリート壁の透過損失測定実験
 2.1 測定実験環境
 2.2 測定実験方法
3 鉄筋コンクリート壁試験体の透過損失数値解析
 3.1 伝送F行列による理論解析方法
 3.2 比誘電率の推定
 3.3 数値解析結果と実測結果の比較
4 まとめ

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