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レポートナンバー 0000003266

有機半導体の物性の評価と理論およびデバイス応用

株式会社情報機構

-光吸収、分子配列、電子構造、電荷注入、励起子の挙動、電荷輸送および耐久性-

発刊日 2011/04/22

言語日本語

体裁B5/169ページ

ライセンス/価格169ページ

0000003266

B5版 39,600 円(税込)

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レポート概要

【5つの特長】

  1. 各種有機デバイスの参考書は多いが、それらに共通した基盤となる有機半導体の基礎知識に関する参考書が求められている。本書はそのような要望に応えることができる。
  2. 有機EL、有機太陽電池、有機トランジスターのみならず、色素増感太陽電池、有機光伝導体、カラーフィルム、液晶を含めて広い視野から有機半導体の基礎を捉え、分野間の相乗効果に由来する知識を醸成した。
  3. 諸現象をその基礎となる基本的な考え方を重視して解説している。基本的な過程として光吸収、分子配列、電子構造、電荷注入、励起子の挙動、電荷輸送から耐久性まで広く取り上げ、有機半導体のデバイスへの応用に有用な知見を提供している。
  4. 多くの有効な図面を用いて、分かりやすい解説をしている。
  5. 多数の参考文献を引用して豊富な情報を提供している。

■著者より
有機半導体は数々の有機デバイスへの応用が期待されており、 各種デバイスの開発には共通の支えとなる基本的な知識を欠かすことはできないが、未だ適切な参考書がない。 本書はそのような現状に鑑みて上梓するものであり、さらに著者の長年の幅広い経験に基づいた分析と解説が特色である。本書では有機半導体の基本的な知識を多くの図表で分かりやすく解説するとともに、種々の角度からの基本的な知識の展開と相互の関わりにより有機半導体を総合的に捉えて理解することを可能にし、各々の基本的な過程を数々のデバイスに亘って比較分析することにより新たな視点と考え方を提供している。

レポート詳細

著者

谷 忠昭 氏
(元 富士フイルム株式会社 先端コア技術研究所 参事 / 元 東京工業大学 理工学部 連携教授)

■略歴
1963年 東京大学工学部合成化学化卒業
1968年 東京大学大学院工学系研究科工業化学専攻博士過程修了 工学博士
1968年 富士写真フイルム株式会社入社 足柄研究所配属
1999-2008年 東京工業大学総合理工学研究科
2006-2010年 富士フイルム株式会社先端コア技術研究所
1997-2006年 International Committee for Imaging Science会長
2002-2006年 (社)日本写真学会会長

目次

第1章 有機デバイスのシステムと有機半導体材料
1.有機デバイスのシステム
 1.1 有機デバイスの特徴と範疇
 1.2 複写機(ゼログラフィー)
 1.3 有機ELおよび有機薄膜太陽電池
 1.4 有機電界効果トランジスター(FET)
 1.5 カラーフィルム
 1.6 色素増感太陽電池
 1.7 その他の有機デバイス
 1.8 有機デバイスにおける界面の役割

2.有機半導体材料と物性
 2.1 最高被占分子軌道(HOMO)と最低非占分子軌道(LUMO)
 2.2 正孔輸送材料(HTM)と電子輸送材料(ETM)
 2.3 有機半導体の状態と物性
 2.4 励起子の形成と解離

第2章 有機半導体分子の構造および配列と吸収スペクトル
1.有機分子の構造、光学遷移および吸収スペクトル
 1.1 光吸収スペクトルに関する問題提起
 1.2 カラーフィルムと色素増感太陽電池用の色素の吸収スペクトルの比較
 1.3 光学遷移と吸収スペクトルの関係
 1.4 有機薄膜太陽電池の場合

2.分子配列と吸収スペクトルの関係
 2.1 カラーフィルムにおける色素会合体
    ―J、Hおよび肋骨構造
 2.2 有機半導体における会合体形成
    ―分子励起子理論、交換斥力、Davidov分裂

3.基板に対する有機分子の配向
 3.1 基板に対する有機分子の配向過程
 3.2 ハロゲン化銀表面への色素の配向

4.有機半導体薄膜の試料作成

第3章 基板/有機半導体界面の電子構造
1.有機分子の電子エネルギー準位の評価
 1.1 電子構造と測定値の定義
 1.2 紫外光電子分光(UPS)法
 1.3 分子軌道法
 1.4 電気化学的測定法(酸化電位と還元電位)
 1.5 大気中光電子分光法
 1.6 ケルビン・プローブ(KP)法
 1.7 各種手法の比較と使い分け―筆者の経験から

2.基板/有機層界面の電子構造―超高真空での真空準位シフト
 2.1 ハロゲン化銀/色素薄膜界面の電子構造での真空準位シフトの発見
 2.2 金属/有機層界面の電子構造と真空準位のシフト

3.基板/有機層界面の電子構造―大気および種々の雰囲気の効果
 3.1 大気中での基板/有機層界面の電子構造の測定方法
 3.2 基板/有機層界面の電子構造の構築
 3.3 基板/有機層界面の電子構造の測定例
4.基板の清浄度
 4.1 超高真空中の清浄な金属の仕事関数と大気曝露による変化
 4.2 大気成分および炭化水素被膜による金属の仕事関数の変化

第4章 電極から有機半導体への電荷注入
1.電極から有機半導体への電荷注入の機構とトンネル効果の検証

2.熱電子放出機構の検証
 2.1 電流電圧特性による熱電子放出機構の検証と液晶性有機半導体の必要性
 2.2 Pt/液晶性有機半導体の電流電圧特性による熱電子放出機構の検証

3.電極から有機半導体への電荷注入の促進
 3.1 仕事関数が大きい電極を用いることによる正孔注入の促進
 3.2 電極の表面修飾による正孔注入の促進
 3.3 HOMOが高い有機半導体を用いることによる正孔注入の促進
 3.4 電気化学セルの構築による電荷注入の促進

4.暗電流および低電界オーム電流の起源と抑制
 4.1 暗電流の抑制
 4.2 低電界オーム電流の機構

第5章 有機半導体の励起子の移動と解離
1.有機半導体中の励起子の移動
 1.1 有機半導体層中の励起子の拡散距離の測定
 1.2 カラーフィルムのJ会合色素層中の励起子の拡散
 1.3 単結晶有機半導体中の励起子の拡散距離の測定

2.有機半導体中の励起子の解離と電荷生成
 2.1 有機半導体層中の励起子の結合エネルギーの見積もり
 2.2 電場による励起子の解離
 2.3 ヘテロ接合界面における励起子の解離と電荷の輸送
    ―太陽電池の構築

3.有機接合界面での電荷分離の成功例
 3.1 フラーレンを活用したバルクヘテロ接合による有機薄膜太陽電池
 3.2 銀塩写真感光材料における色素増感
 3.3 色素増感太陽電池
 3.4 基板における電子輸送

第6章 有機半導体中の電荷輸送
1.電荷輸送に関する測定方法
 1.1 移動度と寿命
 1.2 飛行時間(TOF)法
 1.3 電界効果トランジスター(FET)法
 1.4 電流電圧特性による移動度の測定
 1.5 Hall効果によるHall移動度の測定
 1.6 マイクロ波光伝導法
 1.7 第二高調波光吸収法と発光による電荷移動の直接観測
 1.8 電子スピン共鳴(ESR)による電荷担体の検出

2.有機層中の電荷輸送に関わる因子
 2.1 ポーラロンの形成条件
    ―移動中の各サイトでの滞在時間と各種分極の所要時間
 2.2 ポーラロンエネルギー(緩和エネルギー)の見積もり
 2.3 Marcus理論、特異点、不整、電場および温度

3.単結晶有機半導体における電荷輸送
 3.1 単結晶有機半導体中の電子および正孔の移動度
 3.2 バンド伝導の検討

4.多結晶、アモルファスおよび液晶状態の有機半導体層の電荷輸送
 4.1 多結晶有機半導体層中の電荷輸送
 4.2 アモルファス有機半導体層中の電荷輸送
 4.3 液晶有機半導体層中の電荷輸送
 4.4 各種有機半導体層中の電荷輸送のまとめ

5.有機半導体層中の電荷輸送を促進する試み
 5.1 移動度のチャンピオン・データー
 5.2 ファスナー効果
 5.3 液晶性有機半導体の活用
 5.4 分子配向の寄与

第7章 有機デバイスの耐久性
1.主要な劣化の原因
 1.1 暗反応
 1.2 光化学反応

2.主要な化合物
 2.1 電子輸送材料
 2.2 正孔輸送材料

3.染料/顔料

4.主要な有機デバイス
 4.1 有機EL
 4.2 有機薄膜太陽電池
 4.3 有機トランジスター
 4.4 色素増感太陽電池
 4.5 種々のデバイスの耐久性に関する比較

5.有機デバイスの耐久性:生きものの動的平衡に学ぶこと

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