目次
◇第1章 エポキシ樹脂の特徴と合成反応と硬化制御技術◇
第1節 エポキシ樹脂の最新開発動向
1.低誘電特性
2.高耐熱,高熱伝導性
2.1 物理的耐熱性
2.2 化学的耐熱性
2.3 高耐熱化
3.強靭性の付与
第2節 エポキシ樹脂の光硬化反応
1.光カチオン硬化の機構
1.1 硬化機構と特徴
1.2 硬化不良対策
1.新規光塩基発生剤の開発と光アニオン硬化への応用
2.1 用いられるエポキシ樹脂
2.2 どのような塩基を光で発生させればよいか
2.3 非イオン性光塩基発生剤の系
2.4 イオン性光塩基発生剤の系
3.影部の光硬化~光反応の増幅~
3.1 酸・塩基増殖反応
3.1.1 酸増殖剤を利用した影部の光カチオン硬化
3.1.2 塩基増殖剤を利用した光アニオン硬化系のデュアル硬化
3.2 光誘起フロンタル重合を利用した影部の光カチオン硬化
3.3 連鎖硬化剤の利用
第3節 シアネートエステル硬化系の反応機構、特性と性能向上手法
1.エポキシ樹脂とシアネートエステルの反応
2.主なシアネートエステルの化学構造とCAS番号
3.エポキシ樹脂/シアネートエステル系の特性
4.エポキシ樹脂/シアネートエステル系の主な性能向上手法
5.その他、特性を生かした用途
第4節 液相フロー法を用いた過酸化水素酸化によるエポキシ化合物合成技術
1.エポキシ化合物の開発方針
1.1 エポキシ化合物について
1.2 塩素フリーなエポキシ化合物の合成意義
1.3 酸化剤の選択
2.フロー合成技術
2.1 フロー合成の意義
2.2 TS-1触媒によるエポキシ化合物の合成例
2.3 TS-1触媒を用いるフロー反応実験の実際
2.4 フロー反応による各種エポキシ化合物の合成
第5節 エポキシ樹脂の近赤外レーザーによる速硬化システム
1.エポキシ樹脂の新しい硬化システム
1.1 シアネートエステル樹脂と硬化剤
1.2 潜在性硬化剤によるシアネートエステル樹脂組成物の1液化
1.3 CLSシステムの潜在性硬化剤による硬化温度制御・硬化プロセス
2.近赤外レーザー硬化システム
2.1 近赤外レーザー硬化システム用接着剤
2.1.1 導電性接着剤への応用
2.2 レーザー照射による硬化
2.3 接合・硬化方法
2.4 実用化に向けた取り組み
第6節 スルホニウム塩によるエポキシ樹脂の硬化における低温化と熱安定性の改善
1.重合及び安定性に関する分析と評価方法
2.樹脂組成物における熱安定性の改善
2.1 安定剤及び熱安定性に関する評価方法
2.1.1 ビスフェノールA型エポキシにおける熱潜在性と安定性の改善
2.1.2 脂環式エポキシにおける熱潜在性と安定性の改善
2.2 安定剤の作用機構
3.脂環式エポキシを用いた低温硬化システムの構築
3.1 オキセタン類の添加における脂環式エポキシの低温迅速硬化
3.1.1 SbF6?を対アニオンとするSI-100での低温硬化システムの構築
3.1.2 TFPBを対アニオンとするSI-B3での低温硬化システムの構築
3.2 脂環式エポキシの硬化におけるオキセタン(OXBP)の添加効果
第7節 アミン系硬化剤によるエポキシ樹脂塗料の低温硬化性向上
1.エポキシ樹脂系塗料の成分
2.1 エポキシ樹脂系塗料
2.2 硬化促進剤
2.3 配合
2.4 5℃での硬化性評価
2.5 密着性評価
2.6 耐摩耗性評価
2.7 エポキシ基の反応率評価
2.8 活性化エネルギー評価
2.9 耐水白化性評価
2.10 耐塩水噴霧性評価
2.実験
3.結果および考察
3.1 硬化促進剤未添加系の硬化性評価結果
3.2 硬化促進剤添加系の硬化性評価結果
3.3 密着性評価結果
3.4 耐摩耗性評価
3.5 エポキシ基の反応率評価
3.6 活性化エネルギー評価
3.7 耐水白化性評価
3.8 耐塩水噴霧性評価
第8節 多官能チオール硬化剤の特徴と低温硬化技術
1. 多官能チオール硬化剤の構造
2. 多官能チオール硬化剤の特徴
2.1 エポキシ樹脂と改質効果
2.2 硬化機構
3.硬化物の物性
3.1 低温硬化性
3.2 速硬化性
3.3 接着性
3.4 柔軟性
3.5 耐水性
3.6 環境信頼性
◇第2章 エポキシ樹脂の使いこなし◇
第1節 硬化剤、硬化促進剤の種類、特徴と選定技術
1.アミン硬化剤
2.酸無水物
3.フェノール
4.メルカプタン
5.アニオン重合剤(ルイス塩基)
6.カチオン重合剤(ルイス酸)
7.潜在硬化剤
第2節 エポキシ樹脂使用時のトラブル対策
1.硬化剤のトラブル
1.1 硬化剤(酸無水物)の吸湿
1.1 硬化剤(アミン)の吸湿
2 無機フィラーのトラブル
2.1 金属不純物の含有
2.1.1 金属不純物による反応性のばらつき
2.2 フィラーの界面状態
2.3 チクソ性の復元
◇第3章 エポキシ樹脂の評価法◇
第1節 エポキシ樹脂の硬化速度、硬化度の解析手法
1.反応速度式
1.1 n次式モデル(n-th order model)
1.2 自触媒モデル(Autocatalytic model)
1.3 Kamal model
1.4 拡散制御モデル(Diffusion control model)4)-7)
1.5 Model-free kinetics(MFK)法8)
2.反応速度パラメータ(反応速度式の係数)の求め方
3.反応速度式の活用例
3.1 特定の硬化温度における硬化反応速度の推定
3.2 成形過程における硬化度の推定
3.3 流動解析における硬化・流動データとしての活用
第2節 熱分解ガスクロマトグラフィーによるエポキシ樹脂の硬化度・硬化反応解析
1.Py-GCのシステム構成
1.1 熱分解装置
1.2 分離カラム
1.3 検出器
2.エポキシ樹脂硬化物の組成分析(選択的検出器の活用)
3.エポキシ樹脂の硬化反応挙動解析
4. 硬化反応挙動解析における熱分解装置の保温加熱の影響
第3節 シミュレーションによるエポキシ樹脂の硬化反応解析
1.はじめに
2.全原子分子動力学法によるエポキシ樹脂の硬化反応シミュレーション
2.1 全原子分子動力学法について
2.2 反応モデリング
2.3 反応解析事例
3.粗視化分子動力学法によるエポキシ樹脂の硬化反応シミュレーション
3.1 粗視化分子動力学法について
3.2 反応モデリング
3.3 反応解析事例
4.第一原理計算による化学反応の活性化エネルギー計算
4.1 第一原理計算について
4.2 反応モデリング
4.3 反応解析事例
第4節 エポキシ樹脂の収縮率、応力測定技術
1.はじめに
2.熱硬化エポキシ樹脂の硬化収縮モデル
3.測定装置概要
4.装置構成
5.収縮率計算式(JIS K6941)
6.測定例
6.1 熱硬化エポキシ樹脂収縮率測定例 その1
6.2 熱硬化エポキシ樹脂収縮率測定例 その2
6.3 収縮応力測定例
6.4 2段階反応収縮応力測定例
7.まとめ
第5節 パルスNMRを用いたエポキシ樹脂の分子運動性解析
1. パルスNMRによるエポキシ樹脂の架橋状態の評価
2.パルスNMRによる熱劣化させたエポキシ樹脂の架橋状態解析
3.パルスNMRによるエポキシ樹脂の硬化反応追跡
3.1 硬化反応による架橋度の経時変化の評価
3.2 パルスNMRによる硬化条件の異なるエポキシ樹脂の架橋度評価
第6節 分子動力学法によるエポキシ樹脂の力学特性予測
1.分子動力学シミュレーションの基礎:力場と予測精度
1.1 分子動力学シミュレーションの概要
1.2 全原子MD法・粗視化MD法・ab initio MD法
1.3 力場の役割と精度
2.エポキシ樹脂の分子モデリング
2.1 エポキシ樹脂の全原子モデル
2.2 エポキシ樹脂の粗視化モデル
2.3 機械特性の予測
3.今後の展望
第7節 エポキシ硬化物における不均一性の制御と破壊挙動の解析
1.はじめに
2.硬化反応過程における不均一性
3.エポキシ硬化物の動的不均一性
4.不均一性と破壊挙動
第8節 分子動力学シミュレーションを用いたエポキシ硬化物の解析
1.はじめに
2.接着剤の強靱化メカニズムと接着強さ予測
3.接着剤/被着体界面への水の浸透
4.接着剤硬化物バルクの耐湿劣化シミュレーション
5.おわりに
◇第4章 耐熱性、難燃性向上事例◇
第1節 エポキシ樹脂の耐熱性向上とその他機能性の両立
1.はじめに
2.目的
3.エポキシ基濃度・エポキシ基数と諸特性の関係
3.1 ガラス転移温度
3.2 吸湿率
3.3 誘電率
3.4 誘電正接
3.5 熱膨張率
4.構造と化学的耐熱性の関係
5.他物性を両立する高耐熱性エポキシ樹脂の分子設計例
第2節 エポキシ樹脂の耐熱性・放熱性向上のためのアプローチ
1.電気・電子分野の耐熱性・放熱性要求
1.1 ICパッケージ
1.2 パワーデバイスモジュール
2.低分子エポキシ樹脂の耐熱性向上
2.1 ガラス転移点の向上
2.2 耐熱分解性の向上
2.3 熱伝導性の向上
3.高分子エポキシ樹脂の耐熱性向上
第3節 シリカフィラー分散によるエポキシ樹脂の熱物性向上
1.シリカ充填エポキシ樹脂系ナノコンポジットの設計方針
2.(親水性シリカ)/エポキシ樹脂系ナノコンポジットの調製法
3.(親水性シリカ)/エポキシ樹脂系ナノコンポジットの熱物性
3.1 線熱膨張係数とガラス転移温度
3.1.1 シリカ体積配合率依存性
3.1.2 充填シリカ表面の水酸基量との関係
3.1.3 樹脂母相を構成するエポキシ分子架橋構造内の側鎖水酸基の有無の影響
3.1.4 フィラーとの界面近傍における親水性シリカナノ粒子によるエポキシ分子鎖の熱運動性の拘束効果
3.1.5 本系ナノコンポジットのフィラーから相互作用の影響を受ける界面層厚さの検討
3.2 熱伝導率
3.2.1 数値シミュレーション
3.2.2 熱伝導率の実測値と数値シミュレーション結果の関係
第4節 脂環式エポキシ樹脂の高耐熱性、透明性
1.脂環式エポキシ樹脂の合成法
2.脂環式エポキシ樹脂の種類と性状
3.脂環式エポキシ樹脂の反応性と硬化物物性
3.1 脂環式エポキシ樹脂の反応性
3.2 酸無水物の硬化物物性
3.3 熱カチオンの硬化物物性
3.4 UVカチオンの硬化物物性
3.5 フェノール樹脂の硬化物物性
第5節 フルオレン骨格導入によるエポキシ樹脂の高耐熱柔軟性向上
1.フルオレンとは
1.1 フルオレンエポキシとは
2.高耐熱性付与への取り組み
2.1 フルオレンエポキシの耐熱性
2.2 耐熱変色性
2.3 溶解性
3.柔軟性付与への取り組み
3.1 フルオレンエポキシの柔軟性付与
第6節 ポリカルボジイミド硬化系の反応機構と特性
1.カルボジイミドの反応性
2.主なPCDIのCAS番号と化学構造
3.エポキシ樹脂/PCDI硬化物の特長
4.特許実施例に見るPCDI含有配合とその特性
4.1 特許に記載の配合事例(1)
4.2 特許に記載の配合事例(2)
5.その他
第7節 酸無水物系エポキシ硬化剤の特徴と特性改善~耐熱性・透明性・耐湿性など~
1.酸無水物の種類と特徴
1.1 液状酸無水物
1.2 固体酸無水物
2. 酸無水物使用時のポイントおよび注意事項
2.1 酸無水物配合量の最適化
2.2 吸湿による酸無水物の特性低下
3.硬化物性の改善
3.1 耐熱性の改善
3.2 透明性の付与
3.3 耐湿性の改善
3.4 可撓性の改善
3.5 薄膜硬化性の改善
4.安全衛生上の留意点
第8節 イミド系エポキシ硬化剤による耐熱性と柔軟性の両立
1.分子構造
2.イミド基導入による高性能化
2.1 硬化剤の物性比較
2.2 耐熱用エポキシ樹脂を使用した硬化物の物性
3.耐熱性と柔軟性の両立
第9節 エポキシ樹脂用反応性難燃剤の開発と複合材料への応用
1.開発中のエポキシ樹脂用反応性難燃剤と複合材料への応用
1.1 PMX-078のガラスエポキシ基板への応用
1.2 PMX-075のRTM成形FRPへの応用
第10節 半導体封止用エポキシ樹脂の特徴と先端半導体パッケージの動向
1.現在のパッケージング技術
1.1 パッケージング方法
1.2 パッケージング材料
2.半導体パッケージングの開発経緯
3.次世代のパッケージング技術
3.1 スマートフォン向けPKG
3.2 通信・車載用モジュール
3.3 EV対応パワーデバイス
◇第5章 高熱伝導化と絶縁性向上、低誘電化事例◇
第1節 液晶構造の導入によるエポキシ樹脂の高熱伝導化技術
1.はじめに
2.メソゲン基構造と液晶配向性
3.網目鎖の配向性と硬化剤構造の関係
4. コンポジット材料
5.多官能型メソゲン骨格エポキシ樹脂
6.おわりに
第2節 BNフィラーによるエポキシ樹脂の高熱伝導化と絶縁特性
1.はじめに
2.樹脂複合材料の放熱性の付与
3.鱗片形状BNフィラー配合による高熱伝導化
4.窒化アルミニウム(AlN)フィラー配合による高熱伝導化
5.凝集BNフィラー配合によるBN粒子の配向制御での高熱伝導化
6.おわりに
第3節 ナノフィラー添加によるエポキシ樹脂の空間電荷の特性改善
1.高分子絶縁材料への無機ナノフィラー添加の効果
2.エポキシ樹脂の空間電荷蓄積特性と絶縁破壊
3.ヘテロ空間電荷蓄積と絶縁破壊
4.フィラー添加による空間電荷蓄積抑制と絶縁破壊特性の改善
第4節 自己析出塗料としてのエポキシ樹脂の適用と絶縁性、エッジカバー性向上
1.自己析出型塗料へのエポキシ樹脂の適用
2.自己析出型エポキシ塗装の塗膜析出機構
3.自己析出型エポキシ塗料により形成された塗膜の絶縁性
第5節 低誘電エポキシ樹脂の開発動向
1.はじめに
1.1 エポキシ樹脂の接着性の起源
1.2 低誘電エポキシ樹脂の設計手法
2.低誘電エポキシ樹脂の実際の開発事例
2.1 低分子タイプ
2.1.1 フッ素原子含有エポキシ樹脂YX7760
2.1.2 フッ素原子非含有エポキシ樹脂YL9133
2.2 中分子タイプ
2.3 高分子タイプ
◇第6章 エポキシ樹脂の強靭化、耐久性、耐食性向上技術◇
第1節 シランカップリング剤によるエポキシ樹脂の低吸水率・高強度化
1.はじめに
2.吸水率の低減
3.強度の向上
4.インテグラルブレンド法の効果
第2節 T g レスエポキシ樹脂を用いたFRPの作製と力学特性
1.エポキシ樹脂の熱可塑化
2.エポキシ樹脂のTgレス化
3.熱可塑エポキシ樹脂をマトリックスとするFRPの特性
4.Tgレスエポキシ樹脂のFRPへの応用
第3節 熱可塑性エポキシ樹脂の高靭性と応用事例
1.熱可塑性樹脂について
2.熱硬化性樹脂について
3.“熱可塑性エポキシ樹脂”
4.研究・開発のコンセプト
5.成型物の優れた特性
6.CFRP(カーボンFRP)への応用
7.CFRPの特性
9.UD方式での検討
10.環境への配慮
11.今後の展開など
第4節 変性や配合改質による強靭化
1.ゴム変性
2.ポリウレタン変性
3.フィラー配合改質
第5節 改質リグニンを含有したエポキシ樹脂および発泡体の開発と複合材料への適用
1.はじめに
1.1 改質リグニン含有エポキシ樹脂の硬化挙動
1.2 白色腐朽菌存在下での改質リグニン含有CFRPの挙動
2.改質リグニン発泡体
2.1 改質リグニン発泡体開発
2.2 改質リグニン含有CFRPと改質リグニン含有発泡体を用いたサンドイッチ構造
第6節 エポキシ樹脂とナノ材料を用いた自己修復性防食コーティング
1.金属の腐食と防食
2.自己修復性防食コーティングの構造
3.自己修復性防食コーティングの評価方法
4.自己修復性防食コーティングの応用例
4.1 セルロースナノファイバーを用いた自己修復性防食コーティング
4.2 セルロースナノファイバーの繊維長の影響
第7節 自己修復性を有する炭素繊維/エポキシ樹脂複合材料の最近の進歩
1.はじめに
2.国内外の自己修復FRPの研究開発事例
2.1 中空繊維に液体の修復剤を閉じ込める方法
2.2 マイクロカプセルに液体の修復剤を閉じ込める方法
2.3 細管ネットワークに液体の修復剤を閉じ込める方法
2.4 固体の修復剤を用いる方法
2.5 形状記憶合金を用いる方法
3.マイクロカプセルを用いた自己修復CFRP積層材料の研究開発
3.1 界面はく離に対する自己修復性付与
3.2 多様な内部損傷に対する自己修復付与
◇第7章 エポキシ樹脂の接着性向上技術◇
第1節 エポキシ構造接着剤の設計と自動車用接着剤への応用
1.エポキシ接着剤の設計の基本
1.1 エポキシ樹脂の選択
1.2 硬化剤の選択
1.3 添加剤の選択
2.自動車製造ラインでの構造接着剤の使用プロセス
3.自動車用構造接着剤の要求特性
4.エポキシ構造接着剤の設計
4.1 高粘度、高チクソ
4.2 室温での安定性
4.3 油面接着性
4.4 耐衝撃性
4.5 異種材接着における基材の反り
第2節 エポキシモノリス材料を用いた樹脂と金属の接着技術
1.エポキシモノリスの作成
2.X線CTによるエポキシモノリスの内部構造観察
3.エポキシモノリスの機械特性
4.エポキシモノリスを用いる異種材料接合
5.基材表面修飾による接合強度の向上
第3節 エポキシ樹脂の接着性とエポキシ樹脂系接着剤の接着力・密着力向上
1.エポキシ樹脂接着剤とは
2.エポキシ樹脂接着剤の設計
3.エポキシ樹脂接着剤のタイプ
4.エポキシ樹脂接着剤の性能
5.接着界面の応力緩和を目的にしたエポキシ樹脂の機能化変性
5.1 C-NBR変性エポキシ樹脂の調整
5.2 新規変性SBRを使用した柔軟性エポキシ樹脂の調整
5.3 ウレタンエラストマー変性エポキシ樹脂の調整
5.4 ポリサルファイド変性による柔軟性エポキシ樹脂の調整
5.5 強靭化エポキシ樹脂接着剤の調整
5.6 コアセルゴム粒子による柔軟エポキシ樹脂の調整
6.接着促進剤による接着性の向上<br>
7.エポキシ樹脂をUV(Ultra Violet:紫外線)で硬化させて短時間接着へ挑戦
8.エポキシ・シアノアクリレートハイブリッド接着剤で短時間接着
第4節 エポキシ樹脂系接着剤の耐久性評価とアイリングモデルを用いた重回帰分析による寿命予測法
1.エポキシ樹脂の劣化について
1.1 光(紫外線)による劣化
1.2 熱による劣化
1.3 水分および薬品による劣化
2.アレニウス式(温度条件)による劣化,耐久性加速試験および寿命予測法
2.1 化学反応速度式と反応次数
2.2 濃度と反応速度および残存率との関係
2.3 材料の寿命の決定法
3.劣化,耐久性加速試験および寿命推定法
3.1 反応速度定数と温度との関係
3.2 アレニウス式を用いた寿命推定法
3.アイリングの式による応力,湿度などのストレス負荷条件下の耐久性加速試験および寿命推定法
4.1 アイリングの式を用いた寿命推定法
4.2 アイリング式を用いた湿度に対する耐久性評価法
4.3 Sustained Load Testによる接着継手の温度,湿度,および応力負荷条件下の耐久性評価結果
5.重回帰分析法による接着接合部の寿命予測法
◇第8章 エポキシ樹脂の環境対応動向◇
第1節 環境調和型有機分子触媒を利用したエポキシドの開環重合とそのエポキシ樹脂への応用
1.はじめに
2.ハロゲン化テトラ-n-ブチルアンモニウムによるエポキシドの開環重合
3.酢酸テトラ-n-ブチルアンモニウムによるエポキシドの開環重合
4.プロトン性化合物存在下でのテトラ-n-ブチルアンモニウム塩によるエポキシドの開環重合
5.テトラ-n-ブチルアンモニウム塩による多官能性エポキシドの架橋反応
6.おわりに
第2節 結合交換コンセプトに基づくサスティナブルエポキシ樹脂の開発1.ビトリマーコンセプト
2.ビトリマーにおける粘度-温度の相関
3.カルボキシ基-エポキシ基の反応に基づくエポキシビトリマー
4.チオール基-エポキシ基の反応に基づくエポキシビトリマー
5.非触媒添加型エポキシビトリマー
6.バイオベースモノマーを利用したエポキシビトリマー
第3節 木質リグニンを適用したエポキシ樹脂の絶縁材としての応用
1.緒言
2.水蒸気爆砕リグニンの性状
3.リグニン硬化エポキシ樹脂の絶縁材への応用
3.1 リグニン硬化エポキシ樹脂の性状
3.2 リグニン硬化エポキシ樹脂のプリント回路基板への応用
3.3 リグニン硬化エポキシ樹脂のモールド樹脂としての応用
4.リグニン-エポキシ樹脂添加によるフェノキシ樹脂の高耐熱化
4.1 フェノキシ樹脂中におけるリグニン-エポキシ樹脂の反応挙動
4.2 リグニン-エポキシ樹脂添加フェノキシ樹脂の後架橋による耐熱性向上
5.おわりに
第4節 エポキシ樹脂への酸化分解性の導入:使用時の安定性と使用後の高い分解性の両立
1.分解性と安定性の両立
2.ジアシルヒドラジン
3.ポリ(ジアシルヒドラジン)
4.酸化分解性エポキシ樹脂
5.おわりに
第5節 バイオマスナノファイバーとエポキシ樹脂との複合化による強度向上
1.バイオマスナノファイバーの特徴
1.1 アスペクト比と機械的特性
1.2 レオロジー特性
1.3 エポキシ樹脂との化学反応
2.バイオマスナノファイバー/エポキシ樹脂複合材料の硬化挙動と機械的特性
2.1 バイオマスナノファイバーとエポキシ樹脂の複合化
2.2 硬化挙動
2.3 引張特性
第6節 セルロース系バイオマス由来リグニンを用いたエポキシ樹脂
1.リグニンの抽出分離とリグノ-p-クレゾールの合成
2.硬化エポキシ樹脂の合成と特性評価
第7節 植物油由来エポキシ樹脂の開発と電力用モールド機器へ応用事例
1.植物油由来エポキシ樹脂の材料選定および評価
1.1 バイオマス素材候補の選定
1.2 配合条件
1.3 評価結果
2.電力用モールド機器への適用における技術課題
2.1 耐サーマルショック性の向上
2.1.1 耐サーマルショック性の評価方法
2.1.2 エポキシ化亜麻仁油樹脂の耐サーマルショック性
2.1.3 球状溶融石英の高充填による線膨張係数の低減
2.1.4 低温硬化による熱収縮の低減
2.1.5 改良したエポキシ化亜麻仁油樹脂の耐サーマルショック性
2.2 耐サーマルショック性向上と硬化時間短縮の両立
2.2.1 PSQ配合量と耐サーマルショック性の関係
3.電力用モールド機器の試作検証
第8節 硝酸分解を利用したエポキシ樹脂のケミカルリサイクル
1.はじめに
2.硝酸を用いたエポキシ樹脂のケミカルリサイクル
2.1 アミン硬化系エポキシ樹脂の酸による分解
2.2 エポキシ樹脂の硝酸分解と酸無水物硬化系への添加リサイクル
2.3 エポキシ樹脂の硝酸分解物をアミンへ転換するリサイクル
3 硝酸分解リサイクルのCFRPへの応用
3.1 CFRPのプリプレグ材を使ったリサイクル研究
3.2 CFRP部品型廃材を使ったリサイクル研究