目次
第1章 5G/6G の動向と標準化シナリオ
1. 5G 市場概況
1.1 5G 通信の現状
1.2 プライベート・ローカル5G の実例
2. 6G ネットワークの研究状況
3. 5G/6G 規格の整備状況と標準化予測
4. まとめ
第2章 5G/6G 理解に必要な高周波工学の基礎知識
はじめに
1. 電波の分類
2. 平面波
3. 伝送線路理論
4. 金属平行板伝送路
5. 微小ダイポールの電磁界と波動インピーダンス
6. 地上伝搬
7. 電磁界解析手法
7.1 解析の概要
7.2 FD 法およびFDTD法
7.3 モーメント法
7.4 有限要素法
あとがき
第3章 各材料の低誘電材料技術と要求特性
第1節 部材側に必要な特性やパラメータ/付加機能性の全体的な方向性と設計指針
はじめに
1. 5G および6G の仕様
1.1 背景
1.2 要求条件
2. 電磁波とプリント配線板
2.1 電磁波の特徴
2.2 プリント配線板
3. プリント配線板の伝送損失
4. プリント配線板の材料
4.1 プリント配線板の構成と材料
4.2 材料に求められる条件
5. 今後の技術課題
5.1 銅箔と絶縁体の接着
5.2 6G への対応
まとめ
第2節 5G/6G 応用の電波吸収体設計事項と開発事例
はじめに
1. 電波吸収体の利用
2. 電波吸収体の設計
3. 各種の電波吸収体
3.1 黒鉛を用いた薄型電波吸収体
3.2 炭素短繊維を用いた軽量電波吸収体
3.3 DCF を用いた薄型電波吸収体
3.4 抵抗皮膜配列電波吸収体
3.5 円形パッチ配列電波吸収体
おわりに
第3節 5G/B5Gギガヘルツ帯の電磁波吸収体の考え方と基本設計
はじめに
1. 電磁波吸収材料
1.1 透磁率を用いた電磁波吸収材料
1.2 誘電率を用いた電磁波吸収材料
2. 電磁波吸収・シールドの評価法
2.1 近傍界の評価法
2.1.1 相互減結合率
2.1.2 内部減結合率
2.1.3 伝送減衰率
2.2 遠方界の評価法
2.2.1 シェルクノフの式によるシールド効果
2.2.2 インピーダンス整合
2.2.3 自由空間法
まとめ
第4節 各部材の高周波対応技術
第1項 低誘電・高接着ポリイミド「PIADR」の物性と伝送損失評価
はじめに
1. 背景
2. 樹脂設計
3. 樹脂特性
4. FPC 向け接着剤特性
4.1 用途例( 高速伝送FPC 用FCCL)
4.2 用途例( 低誘電ボンディングシート)
おわりに
第2項 プリント配線板、サブストレートを支える材料
はじめに
1. 高密度
1.1 高密度における動向
1.2 配線形成技術
1.3 ビア形成技術
1.3.1 銅めっきによるビア
1.3.2 導電ペーストによるビア
1.3.3 ランドレス設計
1.3.4 接続信頼性
2. 高周波
2.1 高周波における動向
2.2 高周波伝送における課題
2.3 低誘電特性と難燃性を兼ね備えた熱硬化性樹脂
2.4 平滑銅箔との密着信頼性
おわりに
第3項 5G/6G 時代に向けた3D プリンティング材料とその求められる特性
はじめに
1. 低誘電性材料の3D プリンティング
1.1 低誘電性材料を用いる材料押出し(MEX法)
1.2 低誘電性材料を用いる粉末床溶融法(PBF法)
1.3 低誘電性材料を用いる液槽光重合法(VPP法)
2. ESD 材料と3D プリンティングの現状
2.1 液槽光重合法(VPP法) によるESD 材料
2.2 樹脂押出し法によるESD 材料
2.3 粉末床溶融法によるESD 材料
2.4 材料噴射法(MJT) によるESD 材料
まとめ
第4項 フッ素樹脂コンポジット材料の開発動向
1.はじめに(5G/6G 対応IoT デバイス動向)
2.高周波対応、低誘電損失材料開発
2.1 伝送損失と誘電損失の関係
2.2 フッ素樹脂による各種コンポジッド材料デザインとその必要性
3.フッ素樹脂コンポジッドFCCL の開発
3.1 フッ素樹脂選定とその改質化
3.2 キャスティング+シンタリング製法
3.3 Maxwell Garnet モデルによる低誘電コンポジット材料の加成性検証
3.4 コンポジットFCCL の寸法変化率とループスティフネス検証
3.5 フッ素樹脂コンポジットとLCP 単層の伝送損失比較(S21)
3.6 レーザービア形成検証
4.フッ素樹脂積層RCC/CCL 開発
4.1 フッ素樹脂RCC (Resin Coated Copper)
4.2 EA-RCC を適用する高速コンポジット材のデザイン
4.3 高速コンポジット材の伝送損失比較
4.4 基材間の密着強度
4.5 TH 形成と半田耐熱性
まとめ
第5項 熱可塑性樹脂を用いた次世代通信用低誘電材料の開発
はじめに
1. 熱可塑性スーパーエンプラ樹脂を使用した多層基板材料向けフィルム材料の開発
1.1 一括積層法と求められる材料特性
1.2 PAEK 系熱可塑性樹脂フィルムの低誘電化と低温加工特性
1.3 PAEK 系熱可塑性樹脂フィルムの伝送特性
2. 熱可塑性特殊オレフィン系超低伝送損失フィルム材料の開発
2.1 Beyond 5G/6G に求められる超低誘電特性と候補材料
2.2 特殊オレフィン系フィルムの特性と超低伝送特性
おわりに
第6項 広帯域CA電波吸収体の開発
はじめに
1. FSS とCA 電波吸収体の構造および特性
2. CA 電波吸収体の低コスト化技術
3. 配列方法の工夫による吸収特性の改善
4. 低コストCA 電波吸収体の試作および測定
5. 今後の開発の展望
おわりに
第7項 低誘電フィルム開発と高周波帯への応用
はじめに
1. オレフィン系低誘電フィルム「オイディス」
1.1 低誘電特性
1.2 高周波配線板用フィルムの開発
2. 高周波配線板用途への応用展開
2.1 銅張積層板の作製
2.2 基板信頼性評価
2.2.1 線間絶縁抵抗試験(JIS C5016 9.4)
2.2.2 線間耐電圧試験(JIS C5016 7.5)
2.2.3 冷熱サイクル試験(JIS C5016 9.1)
2.2.4 ホットオイル試験(JIS C5016 9.3)
2.2.5 ピール試験(JIS C5016 8.1)
2.2.6 イオンマイグレーション試験(JPCA ? DG03)
まとめ
第8項 活性エステル型エポキシ樹脂硬化剤の開発と実用化
1. 緒言
1.1 背景
1.2 低誘電特性エポキシ樹脂硬化物の価値
1.3 低誘電化メカニズム
1.4 エポキシ樹脂硬化物の高耐熱性と低誘電化を両立する従来の分子設計
2. 新分子設計指針
3. 実 験
3.1 原料
3.2 多官能オリゴマー型の活性エステル型エポキシ樹脂硬化剤(MFAE) の合成
3.3 硬化物試験片の作製
3.4 測定
3.4.1 構造解析と物理性状
3.4.2 硬化物物性
4. 結果と考察
4.1 溶剤溶解性
4.2 硬化物物性
4.2.1 誘電率および誘電正接
4.2.2 耐熱性
4.2.3 密着性
5. 結 論
第9項 フッ素樹脂とシリカの低誘電特性を活かしたプリント基板用材料の開発
はじめに
1. フッ素樹脂の特性と利点・欠点( 接着性・分散性に優れるフッ素樹脂 EA-2000> と一般的なフッ素系材料の比較含む)
2. フッ素樹脂と既存の低損失材料との比較
3. 複合材料の回路基板適用例
4. 低誘電シリカとその組成物の物性:誘電特性と機械特性
5. 低誘電シリカ複合材料の回路基板適用例
おわりに
第10項 発泡材料の開発と電波吸収材料への応用
はじめに
1. 発泡材料の開発経緯と種類
2. 発泡体の電波吸収体特性
2.1 カーボンブラック添加量における複素比誘電率挙動
2.2 異なる発泡密度における複素比誘電率
3. 改質リグニン発泡体の電波吸収体の可能性
おわりに
第11項 高周波用ふっ素樹脂多層基板の開発動向
1. 最近のふっ素基板の市場動向について
2. なぜふっ素樹脂基板なのか
3. ふっ素樹脂基板の種類、製法
4. ミリ波向け基板材料への要求事項
4.1 低損失化
4.2 低線膨張係数化
4.3 薄型化
4.4 比誘電率の低バラツキ化
5. ふっ素樹脂基板多層化ソリューション
6. 今後の技術の展開の可能性
第5節 材料評価
第1項 材料評価と回路設計
1. 材料評価手法
2. 評価手法の選択
3. 技術的課題と先端研究の動向
第2項 材料評価技術~誘電率・誘電正接
はじめに
1. ミリ波帯の複素誘電率測定
1.1 はじめに
1.2 市場の要求
1.2.1 オートモーティブ市場
1.2.2 Beyond 5G 市場
1.2.3 携帯電話以外での5G やBeyond 5G システムの市場
1.3 開発エンジニアの抱える問題
1.4 測定方法の種類
1.5 開放型共振器法
1.6 周波数変化法
1.7 まとめ
2. シミュレーション技術を用いたストリップライン共振器による、シート材料に
対して垂直電界方向の複素誘電率測定法
2.1 あらまし
2.2 理論とフリンジング効果の処理
2.3 cond tanδ の算出
2.4 測定結果
3. 複合誘電体の比誘電率ε’と誘電正接tanδ算出法
3.1 2 層誘電体の誘電率、誘電正接
まとめ
第3項 テラヘルツ分光によるガラス材料の誘電特性評価
はじめに
1. 固体の誘電分散とテラヘルツ分光
2. アルカリケイ酸塩ガラスの誘電特性
おわりに
第4章 接着・接合・加工技術
第1節 5G/Beyond 5G 通信用高周波基板材料と導体の界面密着力
はじめに
1. 5G/Beyond 5G 通信用高周波基板材料と伝送損失
2. 高周波基板材料と導体との界面密着力制御技術
おわりに
第2節 フッ素樹脂の接着性向上技術
はじめに
1. フッ素樹脂の接着性向上技術の動向
2. Beyond5G/6G 用途に適した表面処理
おわりに
第3節 表面改質による難接着材料の密着性向上手法
はじめに
1. 高周波基板材料に求められる表面処理技術
2. Xe2*エキシマランプによる真空紫外光照射について
2.1 Xe2* エキシマランプの構造
2.2 真空紫外光による表面改質原理
3. 真空紫外光照射を用いた表面改質技術
3.1 プラスチック材料に対する表面改質
3.2 液晶ポリマーに対する表面改質
4. 真空紫外線を利用した密着性改善技術
おわりに
第4節 プラズマ表面改質による接着剤・前処理フリー直接接着技術
はじめに
1. プラズマの基礎と表面改質のメカニズム
1.1 プラズマとは
1.2 プラズマ処理とは
1.3 プラズマ表面改質
1.4 プラズマ表面改質に待望でされている領域
2. 表面改質の原理
2.1 今までの表面改質・前処理
2.2 表面改質プロセス
2.3 プラズマ表面改質の原理
3. 表面改質処理、めっき作製及び評価
3.1 フッ素樹脂、LCP 樹脂の表面改質処理およびめっき条件
3.2 特性評価
4. プラズマ表面改質の評価
4.1 表面改質による表面構造と接触角
4.2 プラズマ表面改質による表面の化学状態分析
5. 表面改質による直接めっき
5.1 フッ素樹脂の直接めっき
5.2 LCP 樹脂の直接めっき
5.3 ガラス基板への直接めっき
6. 樹脂/ 金属、樹脂/ 樹脂の直接接着
6.1 フッ素樹脂、LCP 樹脂とCu との直接接着
6.2 樹脂同士の直接接着
7. プラズマ表面改質による直接接着の評価
8. 信頼性・高周波特性評価
9. 事例紹介
9.1 ビア、スルーホールへの高密着直接銅めっき
9.2 コアを用いた誘電体フイルムの多層膜形成
9.3 積層回路基板作製
9.4 細線回路形成例
おわりに
第5節 5G/6G に向けたパッケージング技術
はじめに
1. ミリ波通信モジュールの構造
2. ミリ波用基板材料
3. ミリ波パッケージング技術
おわりに