目次
◇第1章 PFASに関する規制動向と求められる企業対応◇
第1章 PFASに関する規制動向と求められる企業対応
1節 日欧におけるPFAS(有機フッ素化合物)規制の最新動向と展望
1.PFASの概要
1.1 PFASの定義
1.2 PFASの有害性
2.残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)におけるPFASの検討状況
2.1 POPs条約の概要
2.2 POPs条約における対象物質の追加手順
2.3 POPs条約におけるPFAS規制状況
3.EUにおけるPFAS規制動向
3.1 EUにおけるPFAS規制状況
3.2 欧州POPs規則
3.3 REACH規則
4.日本におけるPFAS規制動向
4.1 化審法におけるPFAS規制状況
2節 米国におけるPFAS(有機フッ素化合物)規制動向とサプライチェーンマネジメント
1.米国のPFAS関連規制
1.1 PFAS関連の主な法規制
2.連邦政府の方針
2.1 PFAS報告規則の概要
3.米国州政府におけるPFAS規制の動向
3.1 州レベルでのPFASの定義
3.2 主な州レベルでのPFAS対応
3.3 主な州法のタイプ
3.4 州法の動向
4.企業の訴訟およびノンコンプライアンスのリスク
5.サプライチェーンマネジメント
5.1 PFAS報告規則の概要
5.2 対応方法の提言
3節 中国及び台湾のPFAS規制の動き
1.中国におけるPFAS規制
1.1 重点管理新汚染物リスト(2023年版)
1.2 中国厳格制限有毒化学品名録(2023年)
1.3 輸入禁止貨物目録(第9組)と輸出禁止貨物目録(第8組)
2.台湾におけるPFAS規制
2.1 毒性及び懸念化学物質管理法に準拠した規制
4節 PFAS規制で求められる事業者対応のポイント
1.PFASの定義、性質、用途、および有害性
2.PFASの規制動向の概要
3.事業者対応のポイント
3.1 分析技術の重要性
3.2 製造/取扱い/輸出入について
3.3 保管/廃棄/処理/浄化について
3.4 水質管理について
3.5 代替技術とサプライチェーンについて
5節 半導体産業におけるPFAS問題への対応状況と今後
1.半導体製造工程の概略と技術トレンド
2.半導体前工程におけるPFAS適用工程
2.1 リソグラフィー
2.2 ウエットエッチング液
2.3 ドライエッチャーのチラー冷媒
2.4 超純水・超高純度薬液用配管・バルブ類
3.半導体後工程におけるPFAS適用工程
3.1 モールド材
3.2 ダイアタッチ材料
3.3 パッケージ基板層間膜
4.製品ライフサイクルとPFASの環境・人体への影響
4.1 製造段階(原材料)の影響
4.3 使用段階(半導体工場)の影響
4.3 廃棄段階の影響
5.半導体に関連した規制動向
5.1 POPs条約と化審法
5.2 REACHと適用除外
◇第2章 PFASの分析技術◇
1節 分析化学的背景から見たPFAS分析‐背景・ブランク・試薬・前処理器具
1.分析化学的背景から見たPFAS
2.PFAS分析手法と前処理
2.1 液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析(LC-MS/MS)による分析
2.2 ガスクロマトグラフィー-タンデム質量分析(GC-MS/MS)による分析
2.3 燃焼イオンクロマトグラフィーによる分析
3.試験前の心がけ(ブランク対策のため)
3.1 サンプル媒体と直接接触する部材に関する注意点
3.2 作業員や環境からの汚染に関する注意点
4.PFASサンプルの安定性
5.分析用PFAS試薬について
6.マトリックスに応じたPFAS用前処理製品の概要
2節 PFAS分析に最適なカラム選択のポイント
1.PFAS分析におけるLC-MS/MS用分析カラムの選定
2.PFAS分析における逆相HPLCカラムの種類
2.1 ODSカラム(C18カラム)
2.2 PFPカラム(ペンタフルオロフェニルカラム)
2.3 マルチモードカラム
3.ODSカラム選定のポイント
3.1 表面積
3.2 不活性度
3.3 炭素含有率
4.システムブランクの低減
5.サンプル注入時の注意点
5.1 分析用バイアルについて
5.2 注入するサンプルの有機溶媒比率の影響
3節 PFAS分析に用いる超純水の留意点
1.PFAS分析用の超純水の精製方法
1.1 超純水処理の要素技術
1.2 逆浸透
1.3 イオン交換樹脂、活性炭
1.4 紫外線照射
1.5 ラボ用超純水システムの概要
1.6 PFAS分析用としての超純水装置を用いる際のシステム設計上のポイント
1.7 一般的な超純水装置の超純水の滞留、水質劣化のポイント
2.採水後の水質劣化、コンタミネーション
2.1 超純水の使用時における汚染
2.2 採水時の環境からのコンタミネーション
4節 PFASの定量分析のための認証標準物質
1.標準物質とは
1.1 標準物質
1.2 認証標準物質
2.標準物質の種類
2.1 校正用標準物質
2.2 校正用標準物質の開発
2.3 組成標準物質(マトリックス標準物質)
2.4 組成標準物質(マトリックス標準物質)の開発
3.標準物質の使い方
3.1 定量分析
3.2 定量方法
5節 質量分析による有機フッ素化合物探索・構造解析
1.高分解能質量分析と MS/MS
1.1 クロマトグラフィーとの接続が容易な高分解能質量分離部
1.2 質量分析の分解能と精密質量
1.3 同位体組成から得られる情報
1.4 フラグメンテーションとタンデム質量分析 (MS/MS) 法
1.5 高質量分解能を活かしたデータ取得
1.6 データ解析を支援するツール
2.探索・構造解析のための有機フッ素化合物の基礎
3.質量分析による有機フッ素化合物探索・構造解析
3.1 精密質量スペクトルが持つ情報を用いた有機フッ素化合物の探索
3.2 フラグメンテーションの解析による有機フッ素化合物の探索
3.3 フラグメンテーションの解析による有機フッ素化合物の構造解析
6節 LC-MS/MS分析によるPFAS化合物の分析とその前処理
1.LC-MS/MS分析における具体的問題点
2.固相抽出法の基本
2.1 固相抽出の種類
2.2 固相抽出の選択方法と使用手順
7節 UHPLCを用いたPFOS、PFOAの定量分析
1.UHPLCの基礎と現代の進歩
1.1 定義
1.2 短時間で高分離を実現するUHPLC
1.3 UHPLCのパフォーマンスを最大化するポイント
2.UHPLCによるPFASブランクの低減
2.1 PFC(有機フッ素化合物)フリー部品
2.2 ディレイカラム
2.3 オンラインSPE(固相抽出)
3.UHPLCによるPFAS定量分析
3.1 溶媒によるピーク形状への影響を抑える注入法
3.2 業務を効率化する自動再分析
3.3 UHPLCによるPFASの定量分析例(MS/MS検出)
8節 燃焼イオンクロマトグラフィによるPFAS分析
1.TOFの測定方法
1.1 フッ素-19 核磁気共鳴分光法 (19F NMR)
1.2 粒子線励起ガンマ線放出 (PIGE) 元素分析法
1.3 燃焼イオンクロマトグラフィー (CIC)
2.CICによるPFAS測定
2.1 試料前処理
2.2 妥当性試験
9節 イオンモビリティ質量分析によるPFASsのSuspectスクリーニング分析
1.既往の研究
2.調査および分析の方法
3.結果および考察
3.1 SuspectスクリーニングによるPFAS解析
3.2 泡消火剤の影響を受ける環境水中のPFASsのプロファイル分析
3.3 上水処理プロセスにおけるPFASsの挙動
4.まとめと今後の課題
10節 USEPA Method 1633およびISO 21675:2019に基づいたPFAS一斉分析
1.USEPA Method 1633の導入
1.1 USEPA Method 1633について
1.2 1633法による前処理手順
1.3 1633法の精度管理や注意
1.4 課題と解決
1.5 導入検証
1.6 EPA Method 1633による試料の分析
1.7 EPA Method 1633の改訂
2.ISO 21675:2019の導入
2.1 ISO 21675:2019について
2.2 21675法による前処理手順
2.3 精度管理
2.4 課題と解決
2.5 導入検証
11節 PFOS 含有試料の迅速スクリーニングを指向したフルオラスナノエマルション型オプトード
1.背景とコンセプト
1.1 フルオラスケミストリー
1.2 オプトード
1.3 フルオラスナノエマルション型オプトードのコンセプト
2.フルオラスナノエマルション型オプトードの作製
2.1 NEの作製
2.2 NEの粒径評価
3.フルオラスナノエマルション型オプトードに基づくPFOS-センシング
3.1 PFOS-への応答評価
3.2 マトリックスのフッ素化が選択性に及ぼす影響の評価
3.3 色素のフッ素化が選択性に及ぼす影響の評価
4.今後の展望
12節 製品、環境中のPFAS分析技術
1.規制対象PFASの一般的な構造と物性
2.PFAS分析を行う上で必要な試薬、器具及び標準品など
2.1 PFAS分析に用いられる試薬及び器具
2.2 PFAS分析に用いられる標準品(標準原液)
3.製品、環境中のPFAS分析(前処理工程)
3.1 製品試料に対するPFAAおよびPFAEA分析の前処理方法
3.2 水試料(水道水、地下水、環境水、排水)に対するPFAS分析の前処理方法
3.3 環境大気試料に対するPFAS測定の試料採取と前処理方法
4.試験液の測定(LC/MS/MS及びGC/MS/MS測定)
4.1 試験液の測定
4.2 LC/MS/MS装置の測定条件
4.3 GC/MS/MS装置の測定条件
4.4 分岐異性体の定量について
4.5 測定結果の信頼性確保
13節 工業製品中の制限物質管理における化学分析
1.EUにおけるPFAS規制について
1.1 制限の対象となる化合物について
1.2 EUにおけるPFOA関連物質の変遷
2.分析試験結果について
2.1 分析方法について
2.2 工業製品を対象とした分析方法について
2.3 拡大するPFAS規制と化学分析
2.4 工業製品を対象とした分析方法の比較
2.5 化学分析の課題について
3.制限物質管理における分析試験結果の役割について
14節 マイクロプラスチックに吸着した有機フッ素化合物の分析
1.マイクロプラスチックへの有機化合物の吸着
2.対象としたPFAS,試薬及び定量法
3.前処理操作の選択
4.溶媒抽出回数
5.固相カートリッジ窒素ガス乾燥時間
6.ガラス注射筒へのPFASの吸着
7.超純水に抽出液添加し固相抽出することによる共存する塩の除去効果
8.クリーンナップ操作の効果
15節 繊維製品におけるフッ素化合物の評価方法と検出事例
1.フッ素化合物とは
2.繊維製品に対する規制について
3.評価方法
3.1 総フッ素の評価方法
3.2 溶媒抽出法
3.3 繊維の業界団体が推奨する試験方法:AFIRM RSL推奨方法
4.検出事例
4.1 国内での検出事例
4.2 海外での検出事例
16節 水道水中PFASの分析
1.標準品・試薬
2.試料の採取
3.前処理方法
4.分析方法
5.空試験
6.留意点
7.妥当性評価
8.今後の課題
17節 最終処分場の浸出水に含まれるPFASの分析
1.廃棄物処分場浸出水中のPFASの概要
1.1 はじめに
1.2 処理前浸出水中のPFCA及びPFSAの濃度実態
1.3 浸出水中のPFCA及びPFSA前駆物質及び類縁物質の実態
1.4 浸出水処理施設でのPFAS除去に関する研究
2.浸出水中のPFCA及びPFSAの分析
2.1 浸出水中のPFCA及びPFSAの分析法の報告例
2.2 浸出水中のPFCA及びPFSAの分析法の詳細
3.今後の展望
18節 食品中PFASの分析
1.ブランクの低減対策
1.1 試験室の環境
1.2 装置及び器具
1.3 試薬
2.EURLガイドラインの分析方法
2.1 試料の調製
2.2 試料の抽出
2.3 精製
2.4 液体クロマトグラフィー・タンデム質量分析(LC-MS/MS)による測定
2.5 定量
3.FDAの分析方法
3.1 試料の調製
3.2 試料の抽出
3.3 精製及び追加精製
3.4 LC-MS/MSによる測定
3.5 定量
19節 血液中PFASの分析
1.背景
1.1 なぜ血液調査が必要なのか
1.2 健康影響との関連を評価するためにも有用
2.血液中のPFAS濃度の長期動向
3.血液中PFASの分析
3.1 液-液抽出法
3.2 除タンパク質
3.3 固相抽出法
3.4 オンライン固相抽出法
4.機器分析
4.1 液体クロマトグラフィータンデム質量分析法
4.2 ペルフルオロアルキルカルボン酸類(PFCA)のガスクロマトグラフィー質量分析法(電子衝撃法)
4.3 ペルフルオロアルキルカルボン酸類のガスクロマトグラフィー質量分析法(化学イオン化法)
4.4 ペルフルオロアルキルスルホン酸類を含むガスクロマトグラフィー質量分析法(化学イオン化法)
4.5 PFASの異性体分析
4.6 PFASの異性体分析法による測定バイアス
5.血液のPFAS分析の今後
20節 有機フッ素化合物のヒトへの曝露、その健康リスク
1.背景
1.1 PFAS問題とPFOS、PFOA,そしてLC-PFCA類
2.PFASのヒトへの曝露
2.1 PFASによる土壌・水環境の汚染
2.2 その他の経路からの曝露(大気、化粧品、ハウスダスト等)
2.3 PFASの血中濃度の経年変化
3.PFASの毒性、その健康影響について
3.1 PFASのクリアランス
3.2 PFOAとPFOS の毒性、発がん性
3.3 各国の飲料水・食品中PFASの勧告値
3.4 血液中PFASの勧告値(ドイツ環境庁・米国アカデミー)
21節 有機フッ素化合物による環境汚染と生物影響評価
1.PFASによる環境汚染
2.PFASによる野生生物へのばく露と生物影響評価
3.PFASによるヒトへのばく露と健康影響評価
4.代替手法のPFAS-CALUX生物検定法
4.1 PFAS-CALUX生物検定法の化学物質及び水質検査への応用例
◇第3章 PFASの吸着、除去とその材料、プロセス◇
1節 米の籾殻由来の多孔質炭素材料を用いたPFAS対策への応用
1.多孔質炭素材料を用いたPFAS対策の現状
2.米の籾殻由来の多孔質炭素材料「トリポーラス」
3.トリポーラスのPFAS対策への応用
3.1 PFAS混合水溶液を用いた基礎評価
3.2 共存物質存在下におけるPFOS、PFOA、PFHxSの除去試験
3.3 実環境水を用いたPFAS除去試験
3.4 フィルター通水試験
2節 浄水プロセスにおけるPFASの活性炭処理とその除去特性
1.国内の水道水中のPFASの検出状況
2.活性炭によるPFASの除去
2.1 粒状活性炭処理
2.2 粉末活性炭処理
2.3 その他
3節 マグネシウム系吸着剤を用いた排水中のフッ素除去
1.水酸化マグネシウムによるフッ素除去
2.酸化マグネシウムによるフッ素除去
3.MgOを原料としたLDHの合成法
4節 有機フッ素化合物に対する吸着剤としてのMOFの応用
1.MOFの合成
1.1 結晶サイズの大小異なるZIF-67の合成
1.2 UiO-66およびUiO-66-NH2の合成
2.PFOS吸着特性評価
2.1 PFOS吸着実験の方法
2.2 ZIF-67とUiO-66のPFOS吸着挙動
3.海外における開発動向
5節 イオン交換樹脂によるPFAS除去
1.イオン交換樹脂の種類と特徴
1.1 物理構造による分類
1.2 化学構造による分類
2.イオン交換樹脂によるPFAS除去メカニズム
3.アニオン交換樹脂によるPFAS除去
3.1 アニオン交換樹脂の物理構造によるPFAS吸着への影響
3.2 カラム通液によるPFAS除去性能の比較
3.3 アニオン交換樹脂によるPFAS除去まとめ
4.イオン交換樹脂を用いたPFAS除去の現状と課題
4.1 イオン交換樹脂によるPFAS除去の例
4.2 イオン交換樹脂によるPFAS除去の課題
6節 膜を用いたPFAS処理技術と今後の課題、展望
1.膜を用いたPFAS処理
1.1 原理と特徴
1.2 浄水処理における導入事例
2.PFAS除去に特化した膜の開発
2.1 高性能NF膜
2.2 PFAS吸着膜
2.3 ハイブリッド膜
3.ルースRO膜によるPFAS処理
3.1 RO膜のカスケード利用
3.2 ルースRO膜を用いた模擬PFAS汚染水の処理
3.3 ルースRO膜における表面特性の変化
4.今後の展望
7節 プリーツフィルター機能性粉体法によるPFAS土壌地下水、処分場浸出水の浄化とPFAS排気処理
1.PFASのライフサイクルと地球循環
2.浄化技術の分類
2.1 PFAS水汚染浄化技術
2.2 PFAS土壌汚染浄化技術
2.3 PFAS大気・排気処理技術
3.プリーツフィルター機能性粉体法の装置
3.1 仕組みと装置構成
3.2 処理フローと装置の特徴
3.3 粉末活性炭を使用するメリットと粒状活性炭との比較
4.浄化の事例
4.1 湧水の浄化
4.2 水道水源の浄化
4.3 処分場浸出水の浄化
4.4 大気・排気中PFASの浄化
8節 イオン液体および共晶溶媒を用いたPFASの分離
1.イオン液体と深共晶溶媒
2.イオン液体を用いた抽出
2.1 イオン液体生成反応を用いる均一液液抽出法
2.2 イオン液体を用いた液液抽出法
◇第4章 PFASの分解、無害化と再資源化◇
1節 有機フッ素化合物(フッ素ポリマー等)の分解・再資源化技術
1.亜臨界水とは
2.フッ素系イオン交換膜の亜臨界水分解
3.PVDFおよび関連物質の分解・無機化
3.1 酸素ガス+超臨界水反応
3.2 過酸化水素+亜臨界水反応
3.3 過マンガン酸カリウム+亜臨界水反応
3.4 アルカリ試薬+亜臨界水反応
4.フッ素テロマー界面活性剤の亜臨界水分解
5.フッ素系イオン液体の亜臨界水分解
2節 PFOS含有廃棄物、POPs含有の難処理物の焼却処理
1.事業概要
1.1 廃棄物処理事業(ウェステックいわき)
1.2 廃棄物処理事業(ウェステックかながわ)
2.PFOS焼却処理までの経緯
2.1 POPs系廃棄物への取り組み
2.2 1100℃での無害化確認試験
2.3 850℃での無害化確認試験
3.PFOA焼却処理までの経緯
3.1 850~1100℃での無害化確認試験
3.2 PFOS及びPFOA含有廃棄物の処理に関する技術的留意事項の策定
4.PFOS及びPFOA含有廃棄物の本格処理の状況
4.1 受入・保管方法
4.2 処理方法(ロータリーキルン炉)
4.3 処理方法(キルンストーカ炉)
4.4 本格処理期間中の処理実績と維持管理状況
3節 電解及び電解促進酸化法による有機フッ素化合物の分解
1.電解酸化法によるPFASの分解
2.電解酸化法以外によるPFASの分解
3.電解酸化法におけるPFOAの分解メカニズム
4.電解促進酸化法によるPFASの分解
4節 大気圧プラズマによる有機フッ素化合物の分解
1.背景
2.プラズマとは
3.プラズマを用いたPFAS分解
3.1 水中気泡内プラズマを用いたPFOS分解
3.2 分解過程の考察
4.まとめと今後の展望
5節 高線量放射線によるテフロン(PTFE)の分解
1.緒言
1.1 フッ化物とフッ素樹脂
1.2 PTFEはなぜ耐性が強いか
1.3 フッ素樹脂の利用動向
1.4 テフロン(PTFE)の製造工程と循環利用の重要性
2.テフロン(PTFE)の分解
2.1 樹脂の分解
2.2 放射線によるPTFE分解
3.高線量電子線照射によるPTFEの分解
3.1 高線量電子線照射の実験概要
3.2 高線量照射PTFEの重量と熱分解挙動の変化
3.3 高線量照射PTFEの官能基・ガス成分の変化
3.4 PFOAの生成と分解
4.まとめと今後の展望
6節 ナノ空間反応場を活用したPFASの吸着、電気分解
1.技術背景
2.PFASの電気分解における反応機構
3.数式に基づく電極設計の指針
4.電極材料の設計指針
4.1 BDD電極
4.2 酸化物系電極
4.3 炭素系電極
4.4 電極開発・論文調査における留意点
5.ナノ空間反応場の電気化学応答
5.1 ナノ空間の特異性
5.2 ナノ空間反応場における酸化還元分子の電気化学反応
5.3 ナノ空間反応場を導き出せる細孔サイズの検討
6.ナノ空間反応場を活用したPFAS吸着機構の検討
7.ナノ空間反応場の電気化学応答
7節 細菌を利用したPFOS、PFOAの分解
1.細菌による汚染物質の分解
2.細菌による好気性条件下におけるPFOS並びにPFOAの分解
3.細菌による嫌気性条件下におけるPFOS並びにPFOAの分解
4.細菌を用いた電気化学的方法によるPFOS並びにPFOAの分解
5.分解細菌の環境への適用
8節 有機フッ素化合物(PFOS/PFOA)汚染土壌の不溶化処理の検討
1. 検討目的および不溶化処理
2. 室内試験方法
2.1 模擬汚染土壌の作製
2.2 不溶化効果の確認試験
2.3 強度発現効果の確認試験
3. 室内試験結果
3.1 不溶化効果の確認試験結果
3.2 強度発現試験の結果
4. 不溶化処理の効率化および環境影響の低減
4.1 概要
4.2 試験方法
4.3 試験結果
9節 有機ふっ素化合物の土壌・地下水中での挙動特性を踏まえた原位置浄化対策
1.カラム試験結果による土壌・地下水中での挙動特性と調査・対策の進め方
1.1 カラム試験の目的および方法
1.2 カラム試験結果および土壌・地下水中での挙動特性
1.3 PFOS及びPFOA等による土壌・地下水汚染の特徴とCSMモデルの必要性
1.4 原位置浄化手法の選択
2.電気発熱法を用いた熱活性過硫酸法
2.1 電気発熱法の原理と特徴
2.2 電気発熱法を用いたハイブリッド土壌・地下水浄化とその国内実績
2.3 熱活性過硫酸を用いた原位置土壌・地下水浄化
3.アルカリ水を用いた注水・揚水(地下水循環法)
3.1 地下水循環法の概要
3.2 地下水循環法の促進方法
3.3 現場適用
10節 焼結造粒粘土によるPFASの吸着分解
1.焼結造粒粘土の外観と特性
2.製造方法および技術開発経過
3.構造と形状
4.PFASの吸着分解試験
5.吸着分解メカニズムの推定
11節 水素燃焼で生成する高温過熱水蒸気を用いた粉末活性炭吸着PFASの分解処理
1.水素燃焼で生成する高温過熱水蒸気を用いた分解処理技術および試験装置
2.PFOS等を吸着した粉末活性炭スラリーの分解処理試験方法
2.1 PFOS等を吸着した粉末活性炭スラリーの作製
2.2 分解処理条件
2.3 分析・測定方法
3.分解処理試験結果
3.1 分解処理試験データ
3.2 PFOS等の分解効率・分解除去効率
3.3 その他項目
12節 キャビテーション技術による環境水中に含まれるPFASの分解処理
1.水中高速水噴流によるキャビテーション
1.1 概要
1.2 キャビテーション試験設備
1.3 キャビテーション発生の最適化
2.分解処理試験
2.1 試料水の性状および分析方法
2.2 処理条件
2.3 試験結果
◇第5章 PFAS代替材料の開発事例◇
1節 PFASフリー無色透明ポリイミドの特性とその応用
1.特定PFAS
2.ポリイミド市場及び透明ポリイミド市場
3.市販透明ポリイミド
4.PFAS規制除外物質
5.透明ポリイミド開発
6.今後の透明ポリイミド開発
2節 水素化ニトリルゴムおよびアクリルゴムの特性とPFAS代替材料としての応用
1.水素化ニトリルゴムの特性
2.アクリルゴムの特性
3.フッ素系エラストマー(FKM、FVMQ)が使用されている部品と代替材料
3.1 燃料系
3.2 インテーク系
3.3 過給機系・排気系
3.4 エンジンバルブ系
3.5 メカニカル系
3.6 クーラント系
3節 PFASフリー離型剤の特性と応用
1.離型剤とは
1.1 離型剤成分の種類と特徴
2.離型剤に求められる性能
2.1 離型性能
2.2 2次加工性能
2.3 型汚れ防止性能
3.合成樹脂の種類
4.各種成形方法
5.離型剤に使用されるフッ素化合物とその特徴
6.PFASフリー離型剤の特徴と今後の課題
4節 PFASフリー高撥水衣料用素材の開発
1.撥水衣料用素材の展開
1.1 衣服における撥水性能
1.2 撥水衣料用素材の展開
2.撥水衣料用素材におけるPFAS規制の影響
2.1 衣料用素材の撥水加工
2.2 撥水衣料用素材におけるPFAS規制の影響
3.PFASフリー高撥水衣料用素材の開発
3.1 基材表面による撥水性能の高度化
3.2 繊維表面形状:環境配慮型高耐久撥水衣料用素材「ナノスリットナイロン」
3.3 布帛表面形状:水滴除去性に優れた撥水衣料用素材「DEWEIGHT」
5節 PTFEフリー添加剤の種類、特徴とその効果
1.フッ素含有添加剤とその代替材料
2.コーティング液及び塗膜の特性を制御する表面調整剤
3.表面保護を目的としたワックス系添加剤とナノ粒子ディスパ―ジョン
4.消泡剤とくに溶剤系向け消泡剤
5.今後の開発
6節 ムール貝の接着現象を模倣した非フッ素系分散剤の特性と応用
1.ムール貝の接着タンパク
2.カテコール基含有接着ポリマー
3.カテコール基含有ポリマーによるフッ素樹脂粒子分散
4.ポリドーパミンによるフッ素樹脂粒子分散
7節 メチル基の集積化による非フッ素系界面活性剤の開発とその応用展開
1.LSE界面活性剤の分子設計
2.水表面における界面活性剤吸着膜の疎水基層密度と表面張力の関係
3.多分岐炭化水素鎖を持つLSE界面活性剤の表面張力低下効率
4.非フッ素系LSE界面活性剤の応用展開
8節 環境に優しい高性能PFASフリーレベリング剤・消泡剤の開発
1.PFASとフッ素系レベリング剤
2.フッ素系レベリング剤並みの性能を有するDIC PFASフリーレベリング剤
2.1 DIC PFASフリーレベリング剤の性能
2.2 DIC PFASフリーレベリング剤の最新開発動向
3.電気自動車(EV)向け潤滑油用PFASフリー消泡剤への応用展開
3.1 背景
3.2 DIC PFASフリー潤滑油用消泡剤の性能
9節 フッ素フリー撥液/超撥液性表面の開発動向
1.ぬれの基礎:静的/動的接触角,接触角ヒステリシス,滑落/転落角
2.最近の撥液/超撥液性表面に関する研究動向
2.1 フッ素フリー超撥液性表面の創製事例
2.2 滑落性に優れたフッ素フリー撥液性表面の創製事例
10節 フッ素フリー撥水撥油材料の特性とその応用展開
1.撥水・撥油、滑落性の基本コンセプト
2.ハイブリッド系撥水撥油材料
2.1 撥水撥油性と滑落特性
2.2 ナノ相分離構造
2.3 機械特性
2.4 耐熱性
2.5 プライマリーフリーでの成膜性
3.シリコーン系撥水撥油材料
11節 炭化水素系紙用耐油剤の開発
1.炭化水素系紙用耐油剤XP-8001の特徴
1.1 モノマー合成・ポリマー設計
1.2 性状
1.3 評価例
1.4 耐油性
1.5 通気性
1.6 リサイクル性
2.他の既存技術との物性および性能比較
3.実用評価
12節 フッ素コ?ティング剤におけるPFAS対応
1.フッ素系コーティング剤について
1.1 撥水撥油
1.2 防湿コーティング
1.3 防汚・指紋防止
1.4 離型剤
2.PFAS規制と各種類における対応策
2.1 フッ素コーティング剤におけるPFAS規制の概要
2.2 用途別対策例