レポートナンバー 0000005432
準天頂衛星システムと関連事業の将来分析
株式会社シード・プランニング
―有望アプリケーション総覧―
9月12日 宇宙の日発刊!!
発刊日
2012/09/12
言語日本語
体裁A4/173ページ
ライセンス/価格173ページ
0000005432
レポート概要
米国が1978年にGPS(Global Positioning System)衛星を打ち上げたことを皮切りに、現在55の衛星測位システムが運用されている。カーナビゲーションシステムをはじめとして、測量、時刻管理、交通管制等の様々な分野において衛星測位システムが利用されており、我々の社会生活に欠かせないものとなっています。
衛星測位は、電気、ガス、水道、電話に次ぐ第5のユーティリティーと称されることもあり、近年、世界各国において、独自の測位衛星システムの整備を進める動きが活発化しています。
日本では、初の測位衛星である準天頂衛星初号機「みちびき」が、2010年9月11日に打ち上げられ、現在、利用実証等が行われています。
「準天頂衛星システム」は、内閣官房宇宙開発戦略本部により国家宇宙事業の重要課題と位置づけられており、わが国産業の高度化や国際競争力の強化に重要な役割を果たす、次世代の社会インフラとして期待されています。2012年7月12日に、内閣府宇宙戦略室が設置され、宇宙開発利用の戦略的な推進体制が確立しました。
準天頂衛星システムを利用した事業ビジョンが、防災・災害対応機能、G空間、パーソナルナビ、ITS、IT施工、IT精密農業、超高度カーナビ、陸海空交通運行管理、高度計測システム、食品トレーサビリティなど、幅広い分野で検討されつつあります。
本レポートでは、「準天頂衛星システム」ならびに屋内測位システム「IMES」について、関係キーマン、関係省庁、学識経験者への取材を行い、開発経緯、期待される役割、意義、政府の動向と関連市場・応用分野概要、有望ビジネスなどを調査し、市場規模予測、事業の有望度、従来サービスとの優位点や課題等の整理、分析を行いました。
調査全般のサポートを賜りました財団法人衛星測位利用推進センターをはじめとし、取材、資料提供にご協力いただきました関係各位に心より感謝申し上げます。
本レポートが、実用準天頂衛星システム事業の早期実現に寄与するとともに、事業展開を検討している各企業の事業企画・開発・マーケティング・営業活動に携わる方々のガイドブックとして、参考になれば幸いです。
レポート詳細
本レポートのポイント
◆環境整備状況(法整備、政府体制・予算)
・ 宇宙基本法、地理空間情報活用推進基本法
・ 2011年9月30日閣議決定と内閣府宇宙戦略室と宇宙政策委員会の設置
・ 地理空間情報活用推進基本計画(2012年3月)
・ 24年度関連予算(2,969億円)
・ 実用化に向けてのロードマップ
◆世界の動きと我が国の優位性
・ GPS(米国)、ガリレオ(EU)、グロナス(ロシア)、北斗(中国)、みちびき(日本)
◆関連事業の将来性分析
・ 「準天頂衛星システム」ならびに屋内測位システム「IMES」についての有望アプリケーション総覧
◆産業化への取組み・展望
(チップベンダー、地理空間事業者、通信事業者、ソリューションベンダー)
◆経済効果と市場規模予測
目次
- はじめに
- 調査概要
- Ⅰ エグゼクティブ・サマリー
-
- 準天頂衛星システムの位置づけと利用推進の狙い
- アプリケーション
(1)準天頂衛星によるアプリケーション発展の方向性
(2)有望なアプリケーション分野
(3)準天頂衛星を利用した産業の海外展開の可能性
- 経済効果
(1)準天頂衛星システムによるアジア諸国への経済効果
(2)全地球航法衛星システムのグローバル市場規模
- 開発ロードマップ
- Ⅱ 準天頂衛星システムの目的
-
- 準天頂衛星システムの目的
- 公共分野での用途
- 「みちびき」打上げまでの経緯
- 財団法人衛星測位利用推進センター(SPAC)の役割
- 準天頂衛星システムの整備予定
- Ⅲ 準天頂衛星関連 基本情報
-
- 我が国の宇宙開発の歴史
- 準天頂衛星システムについて
(1)準天頂衛星システム「みちびき」
(2)準天頂衛星システム「みちびき」の機能
- 世界の測位衛星システム概要
(1)各国のシステムの現状
(2)第6回ICG会議の日本での開催
- 準天頂衛星システムの意義
(1)宇宙基本法
(2)安全保障面での重要性と、政府がインフラを整備することの意義
1)我が国主体の測位
2)保証された位置情報の発信
3)災害対応能力の向上
(3)準天頂衛星システムの優位性
(4)アジア諸国への利用促進
1)アジア・オセアニア諸国が利用できる測位システム
2)中国の測位システムの打上計画
3)準天頂衛星を巡る日米関係
4)他国の衛星測位システムと比べた時の準天頂衛星システムの優位性
5)中国「北斗」との比較
(5)準天頂衛星システムの意義を果たすために必要な有望アプリケーション
(6)残された課題
- Ⅳ IMESについて
-
- IMESとは
(1)概要
(2)測位の仕組み
- 開発の歴史
(1)開発経緯
(2)IMESコンソーシアムの概要
(3)送信機の小型化に向けての取組
1)IMES送信機の設置コスト
2)測位衛星技術株式会社の取組み
3)二子玉川ライズ・ショッピングセンターへのIMES送信機の設置
(4)受信機普及に向けた動向
- 測位情報
(1)国土地理院による場所情報コードとの連携
(2)IMESの場所情報
- IMES技術の海外への展開
- 実用化時期
- アプリケーション
(1)IMESコンソーシアムによるアプリケーション公募
(2)公共的な用途
(3)ソフトバンクモバイルによる「網走監獄」実験
(4)IMESコンソーシアムが行う共同実験
- Ⅴ 位置情報サービス(LBS)について
-
- 屋内LBS(LBS:Location Based Service)の有用性
- 人の行動エリア
- 今後の展望
(1)シームレスLBSによる位置情報サービスの可能性
(2)新たな価値創出
(3)防災・防犯分野の用途開発
(4)課題
1)プライバシー、セキュリティの問題
2)システム面の課題
3)その他の課題
(5)準天頂衛星とIMESによるシームレスな屋外・屋内測位の実現
(6)技術的な課題
(7)LBSにおける測位技術の利用と標準化への取組事例
- Ⅵ 政府の動向
-
- 政府の考え方
- 宇宙基本法
(1)審議経過
(2)概要
1)宇宙開発戦略本部の設置
2)宇宙戦略室の設置
3)宇宙基本計画の策定
4)宇宙開発と安全保障
5)民間宇宙開発の推進
6)地方公共団体等との協力
7)JAXAの見直し
- 閣議決定の内容
(1)実用準天頂衛星システム事業の推進の基本的な考え方(平成23年9 月30 日閣議決定)
(2)宇宙空間の開発・利用の戦略的な推進体制の構築について(平成23 年9 月30 日閣議決定)
(3)内閣府に宇宙戦略室と宇宙政策委員会の設置」に向け内閣府設置法改正法案(平成24年2月14日閣議決定)
(4)内閣府設置法等の一部を改正する法律案の概要
- 予算案、補正予算案の内容
(1)平成24年度予算案
(2)平成23年度補正予算
- 宇宙開発戦略本部からみる政府の考え方
(1)準天頂衛星の重要性
(2)準天頂の優位性、国際協調、国際展開などでの取り組み
(3)震災対応・防災面でのネットワーク
(4)今後の展望
- 新産業創出と課題
(1)準天頂衛星を利用した新産業創出研究会について
(2)今後の展望
(3)準天頂衛星システムの利用による可能性と課題
(4)サービス実現のための官民連携の必要性
(5)準天頂衛星システムの利用によるサービスの可能性と課題
- Ⅶ 関連市場・応用分野概要
-
- アプリケーションへの期待と方向性
- 有望なアプリケーション分野
- 民間利用実証の動向
- 準天頂衛星システムを利用した産業の海外展開の可能性
- G空間・Gコンテンツ
(1)新たな地理空間情報活用推進基本計画
1)新たな計画の概要
2)主な施策
(2)Gコンテンツ流通推進協議会
1)概要
2)協議会組織
(3)地理空間情報の利用拡大の経緯
1)GPS搭載携帯電話と「Google Earth」による市場拡大
2)関連サービスの推移
(4)サービスの拡大
1)サービスの拡大と求められる精度
①サービスの拡大
②準天頂衛星によるサービスの向上、拡大事例_プローブ情報
(5)将来的なサービスの発展_高度な測位利用の検討例
(6)サービス拡大に向けた課題
(6)GISとPNTの連携課題
(7)G空間情報活用における課題
- IT精密農業
(1)日本農業の課題
(2)IT精密農業、農作業のロボット化の実証検証
(3)農作業ロボットの検討事項と課題
1)安全性と経営的評価に対する検討
2)ロボット作業の安全性の確保
3)IT農業実現する基盤技術の開発
4)営農管理、自動化に際しての基盤情報の安定的な入手
(4)世界の農業ロボット開発・今後の展開
- 防災・海洋
(1) GPS津波計
(2)利用実証
(3)海洋防災の今後の展望
- マンナビ(観光、LBS)
(1)準天頂衛星システムによって想定されるサービスの高度化
(2)観光産業に関する考察
(3)課題
(4)今後の展望
- 準天頂衛星によるITS分野の有望アプリケーション
(1)新たな社会システムの可能性
1)ロードプライシングと準天頂衛星
2)電気自動車の台頭によるガソリン税額減少とロードプライシング法
3)駐車デポジット制度(PDS_Parking Deposit System)
(2)ITS分野の有望アプリケーション
1)環境ITS
2)自動運転への応用
3)測位精度の恩恵がもたらすITS分野のアプリケーション
4)ITSの現状と衛星測位システムによる期待される効果
5)準天頂衛星システム_ITS分野への応用時の課題
- Ⅷ 産業化への取組み
-
- チップベンダー
(1)GPSモジュールの現況
(2)今後の展望
(3)測位チップの市場展望
1)市場規模
2)チップ価格の現状、今後の展開
3)IMESへの取組み
4)経済産業省「準天頂衛星を利用した新産業創出研究会」報告書
- 地理空間事業者
(1)防災等への対応システムの現状
(2)今後の展開・準天頂衛星システムの活用
(3)課題
(4)屋内測位に利用できる主な技術
- 通信事業者
(1)オホーツクみちびきプロジェクトについて
(2)産業化への展望
(3)産業化への課題
- ソリューションベンダーからの課題
(1)取組みの背景
(2)日立グループの地理空間情報を活用した社会ソリューションの展望
(3)産業化への課題
- 参考資料
-
- 宇宙基本法
- 地理空間情報活用推進基本法(平成十九年法律第六十三号)
- 経済産業省「準天頂衛星を利用した新産業創出研究会報告書(概要)」
- 地理空間情報活用推進基本計画 (主な施策含む)
取材対象一覧(順不同)
- 内閣官房 宇宙開発戦略本部事務局
- 経済産業省 製造産業局 宇宙産業室
- 宇宙航空研究開発機構(JAXA)
- 財団法人 衛星測位利用推進センター(SPAC)
- 一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JEPDEC)電子情報利活用推進部
- IMESコンソーシアム事務局
- 社団法人北海道総合研究調査会
- 日欧産業協力センター
- 北海道大学 公共政策大学院 教授 鈴木 一人氏
- 北海道大学 大学院農学研究院 教授 野口 伸氏
- 東京大学 空間情報科学研究センター 教授 柴崎 亮介氏
- 東京大学 地震研究所地震火山情報センター教授 加藤 照之氏
- 慶應義塾大学 システムデザイン・マネジメント研究科 准教授 神武 直彦氏
- 名古屋大学 大学院環境学研究科 教授 森川 高行氏
- 金沢工業大学 大学院工学研究科 教授 徳永 光晴氏
- 株式会社日立製作所 社会イノベーション・プロジェクト本部
ソリューション推進本部 公共・社会システム本部 位置情報ビシネスセンタ
- 株式会社パスコ 企画本部
- ソフトバンクモバイル株式会社 情報システム・CS統括情報システム本部
システムサービス事業統括部 新規事業準備室
- セイコーエプソン株式会社 コア技術開発センター
- ジェイアール東日本コンサルタンツ株式会社 ICT事業本部
- 国際航業株式会社 首都圏統括部
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