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レポートナンバー 0000005982

2012年 太陽電池・構成材料の市場

株式会社シーエムシー出版

Market of Solar Cells & their Components 2012

発刊日 2012/08/10

言語日本語

体裁A4/197ページ

ライセンス/価格197ページ

0000005982

A4版 88,000 円(税込)

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ポイント

2012年7月からはじまる再生可能エネルギー固定価格買取制度によって、さらに注目の太陽電池業界!
国内外のセル・モジュールメーカー、部材メーカー、周辺材料メーカー、さらにトピックとしてスマートハウス及びスマートグリッドの項目を紹介!

レポート概要

【刊行にあたって】

ここ数年、太陽電池メーカーの浮沈が激しく、2007年、2008年と2年連続で世界シェア1位に輝いたドイツのQセルズはヨーロッパの経済危機などの影響を受けて、2009年には一気にシェアを落とした。その穴を埋めたのがアメリカや中国などの新興企業だった。特に中国メーカーは低価格を売り物にヨーロッパ市場に入りこんでいった。
ヨーロッパで太陽光発電が急速に普及したのは、ドイツなどが率先して取り入れた固定価格買取制度(FIT)によって、太陽光発電が他の発電方式よりも高く買取られるからであった。それによって投資目的の太陽光発電システムの導入が相次いで、FITの買取価格見直しへとつながった。特に、それが顕著だったのがスペインである。スペインは2007年よりFITの価格を大幅に引き上げ、その結果、太陽発電の導入量はスペイン政府の見込みよりもはるかに急速に進んだ。そして、制度変更を余儀なくされ、2009年には膨らみきった市場が一気に崩壊し、スペインショックが起きた。このスペインショックによって、多くの太陽電池メーカーが打撃を受け、特に、Qセルズは大幅な赤字を出した。
日本は2009年から再開された補助金に加え、余剰電力の固定価格買取制度の開始は、太陽光発電の導入を進める十分な動機づけになっている。そして、2012年7月からはじまる再生可能エネルギー固定価格買取制度によって、住宅用だけでなく非住宅のメガソーラーの導入に拍車がかかることが予想される。
日本での国内市場の伸びは以前の勢いを取り戻し、2009年は前年比180%の450メガワット、2010年は同219.0%の985メガワットとなった。このような傾向は福島第一原発の事故以前から続いており、事故を契機に海外メーカーの日本市場参入も相次いでいる。ただし、日本と海外では同じ太陽光発電でも市場が異なっている。海外では、広大な土地に太陽電池パネルを数万という単位で設置するメガソーラー発電所向けが需要の中心であるが、広大な土地の少ない日本では住宅用がメインになってくる。
発電所用途は変換効率が低くても、規模のメリットが生かせるので安価な太陽電池で問題がないために、低価格の太陽電池を主力とする中国や台湾系企業がシェアを拡大するようになった。太陽電池を住宅の屋根に設置するケースが多い日本では、変換効率の高い太陽電池が必要、こういった用途先で研究開発、製品化されているのも特徴である。
環境への配慮で化石燃料は使えなく、かつ安全性の観点で原子力エネルギー依存に対する大幅な見直しがかかるとなると、自然と再生可能エネルギーとしての太陽光発電への注目や期待が高まる。
本書は、「太陽電池・構成材料の市場と技術(2008年7月)」の発行以来、好評をいただいた第3弾の調査レポートである。国内外の市場と政策、激化する国内外のセル・モジュールメーカー、部材メーカー、周辺材料メーカーをまとめ、さらにトピックとしてスマートハウス及びスマートグリッドの項目を加えた。太陽電池関連業界の方々に本書が情報収集の一助となれば幸いである。

レポート詳細

目次

第1章 太陽電池の概要
1 エネルギー基本計画の抜本的見直し
安心・安全なエネルギーを求めて
見直されるエネルギー戦略
エネルギーをまかなうために
高まる太陽光発電への期待
太陽光発電導入シナリオ
日本の太陽光発電技術開発
太陽光発電ロードマップ(PV2030+)
「PV2030+」では2050年まで視野に入れる
2050年には一次エネルギー需要の5〜10%を太陽光発電
2 太陽電池の基本原理
禁制帯幅が特性を決定
太陽電池システムの構造
直流電力を交流電力に変換
3 太陽電池の種類
3.1 シリコン系太陽電池
3.1.1 単結晶シリコン太陽電池
3.1.2 多結晶シリコン太陽電池
3.1.3 アモルファスシリコン太陽電池(薄膜シリコン太陽電池)
3.1.4 HIT太陽電池(薄膜シリコン系ハイブリッド型)
3.1.5 結晶シリコン系太陽電池の現在
3.1.6 結晶シリコン系太陽電池の課題
3.1.7 限界を超える高性能化
3.1.8 次世代超薄型シリコン太陽電池の開発(メーカー・大学の動き)
3.1.9 薄膜シリコン太陽電池の現在
3.1.10 薄膜シリコン太陽電池の課題
3.1.11 薄膜シリコン太陽電池の今後
3.1.12 次世代薄膜シリコン系太陽電池の開発(メーカー・大学の動き)
3.2 CIS,CIGS太陽電池(化合物系太陽電池)
3.2.1 化合物系太陽電池の現状
3.2.2 化合物系太陽電池の今後
3.2.3 化合物系太陽電池の開発(メーカー・大学の動き)
4 変換効率
5 太陽光発電の発電費用
6 新技術の研究開発
 新技術の開発テーマと開発内容
PV2030+での見直し
7 Cool Earth エネルギー革新技術計画
第二世代
第三世代
2014年までの各要素技術の目標

第2章 研究開発の趨勢
1 今後の研究開発の流れ
4つの課題
PV2030+で示した4つの取り組み
太陽エネルギー技術研究開発基本計画
革新的太陽光発電技術研究開発
太陽光発電システム次世代高性能技術の開発
2 色素増感太陽電池
新しい太陽電池の技術
基本原理
特徴
変換効率
ペクセル・テクノロジーズ「色素増感キャパシタ」の開発
九州工業大学
新日鐵化学
東京大学
3 有機薄膜太陽電池
基本原理
特徴
変換効率
三菱化学
住友化学
東京大学
Heliatek(ドイツ)
4 量子ナノ構造太陽電池
量子ドットと基本原理
中間バンド構造太陽電池
ホットキャリア太陽電池
マルチエキシトン生成効果型太陽電池
研究開発
5 多接合型太陽電池
基本原理
モノリシック構造多接合セル
メカニカルスタックセル
量子ナノ構造膜,多接合セル
量子ドット増感型多接合セル
カネカ
シャープ
豊田工業大学
NEDO「革新的太陽光発電技術研究開発」
6 スマートグリッド
日本国内の動き
震災復興とスマートグリッド
企業や大学や自治体の動き

第3章 太陽電池の国内市場と国の政策
1 世界市場はいつまで成長し続けるのか
買っても負けても厳しい太陽電池メーカー
2011年太陽電池メーカーランキング
2010年の実績と今後の見通し
伸びが期待される国内市場
2 太陽電池種類別シェア
今後の太陽電池のトレンド
3 太陽光発電の買取制度
太陽光発電の余剰電力固定価格買取制度
再生可能エネルギー固定価格買取制度
4 東日本大震災復興特別区域(復興特区)

第4章 セル・モジュールの国内市場
1 主要国内メーカーの展開と動向
1.1 シャープ
スローガンを一新
「グリーンフロント堺」始動
タイの太陽光発電所へ薄膜太陽電池を供給
イギリスでの太陽電池の年間生産能力を500MWに拡大
イタリアで薄膜太陽電池の生産へ
高効率単結晶太陽電池を量産
エコハウスで実証実験
世界最高の変換効率36.9%を達成
鴻海精密工業と資本業務提携
1.2 京セラ
生産強化でシェア奪回を目指す
エコカー新型プリウスに供給
2010年から2012年にかけての生産体制
国内外の発電所にモジュールを供給
発電所にも採用されている大規模システム
電動アシスト自転車の充電ステーションを開発
1.3 パナソニック(三洋電機)
HIT太陽電池の開発が特徴的
東京都世田谷区にソーラー駐輪場
ヨーロッパでのソーラー・エネルギーソリューション事業を拡大
パナソニックグループとして太陽電池事業に本格参入
徳島県庁に太陽電池とリチウムイオン電池システムを納入
海外の発電施設にも採用
HIT太陽電池で変換効率23.7%を実現
1.4 三菱電機
薄膜シリコン太陽電池で変換効率14.8%を実現
多結晶シリコン太陽電池で変換効率19.3%を達成
太陽電池セル第2工場が完成
パワーコンディショナーの開発も進む
スマートグリッド・スマートコミュニティ実証実験設備を本格稼働
1.5 三菱重工業
 薄膜型太陽電池の生産ラインを台湾のオーリア・ソーラーへ
1.6 カネカ
薄膜シリコンハイブリッド太陽電池
1.7 富士電機(旧富士電機システムズ)
アモルファス太陽電池の開発
1.8 ホンダソルテック
CIGS系の薄膜太陽電池を選択
年産27.5MW
変換効率13.0%のモジュールを発売
1.9 ソーラーフロンティア(旧昭和シェルソーラー)
3つの工場体制に
発電事業に本格参入
CIS太陽電池で変換効率17.8%を達成
日本国内でも浸透しはじめる
世界規模で販売力を強化
世界のメガソーラーに太陽電池を供給
1.10 日立製作所
スペースエナジーに技術移転
1.11 ソニー
協奏効果で変換効率アップを目指す
1.12 フジクラ
屋内用太陽電池を開発
1.13 新日鐵化学
1.14 住友化学
1.15 三菱化学

第5章 太陽電池部材メーカーの動向
市場拡大とともに再編も進む
太陽電池の部品材料
半値になったシリコン
1 トクヤマ
多結晶プラントを続々と建設
VLD法の実証試験終了
2 三菱マテリアル
生産能力を増強
柱状晶シリコンを太陽電池向けに
3 スペースエナジー
4 三井化学
バックシートの研究開発
子会社のソーラー関連事業を統合
マレーシアで合弁会社設立
5 デュポン
テドラーフィルム
アイオノマー樹脂の封止材「PV5300シリーズ」
新しい結晶系シリコンモジュールを開発
太陽光発電用の新型電極ペースト「ソーラメット」
6 住友化学
EVAを用いた封止材を供給
7 エム・セテック
8 大阪チタニウムテクノロジーズ
9 NSソーラーマテリアル
10 新日本ソーラーシリコン
水素ではなく亜鉛を用いて精製
2010年度の量産化に遅れ
11 東レ
12 帝人デュポンフィルム
13 大日本印刷
アルミ箔を使わないバックシート
EVAをしのぐ新封止材「CVF1」
14 リンテック
低コストのバックシート
世界シェア1位が見えてきた
生産工程を短縮した新しい生産方式を導入
15 三菱樹脂
ビル壁面に設置できる太陽電池
新しい素材の太陽電池部材「プロセリア」
16 旭硝子
17 クレハ
18 ユシロ化学
19 JNC(チッソ)
20 日立金属
太陽光発電パワコン向け低損失リアクトルを開発
21 クラボウ
22 東洋インキ
23 JX日鉱日石エネルギー(新日本石油)
24 日本化薬
25 電気化学工業
「DXフィルム」を増産
26 その他
新日鉄マテリアルズ
東ソー
岡本硝子

第6章 太陽電池の周辺材料・技術の動向
1 周辺材料と技術の概況
2 ガラス関連
・旭硝子
・日本板硝子
・日本電気硝子
3 封止材(膜)(充填材)関連
・ブリヂストン
・三井化学東セロ
・シーアイ化成
・クラレ
・大日本印刷
・ダウ・ケミカル
4 バックシート関連
・デュポン
・三菱樹脂
・東レ
・凸版印刷
・帝人
・アルケマ
・富士フイルム
・ダイキン工業
・DIC
5 その他
・日本ペイント
・ノリタケカンパニーリミテド
・DIC
・大陽日酸
・ユシロ化学工業(シリコン切断油剤)
・DOWAエレクトロニクス
・旭化成ケミカルズ
・NTTファシリティーズ
・トステム

第7章 スマートハウス・スマートグリッド
1 日本型スマートハウスの特徴と課題
変化するスマートハウスの定義
スマートハウス実証プロジェクト
日本型スマートハウスの特徴と課題
2 業界動向
蓄電池技術
HEMS技術の構築へ
車載バッテリーの活用
パソコンの電池セルを住宅向けに
3 電力平準化技術
直流給電システム
直流給電システムによる平準化
送電側での電力平準化と需要側での電力平準化
再生可能エネルギーの発電電力平準化
4 ホームエネルギーマネージメントシステム(HEMS)
HEMSの日本での展開
HEMSのヨーロッパでの展開
HEMSの中国での展開
今後の展開
ビルマネジメントシステム
エリアマネジメントシステム
分散電源システム
5 スマートハウスの導入に伴う太陽光/リチウムイオン電力貯蔵システム
日本における住宅用太陽光発電
太陽光発電システムの活用
光熱費ゼロ住宅
電力貯蔵用リチウムイオン電池技術
自動車用リチウムイオン電池
電池セルの構造
電池パック内の保護回路
電池情報のモニタリング
クラウド時代のリチウムイオン電池
6 スマートハウスと次世代自動車
微弱エネルギーをためる
交流電力から直流電力へ
エコハウス普及の可能性
エコハウス普及を阻害する要因
高性能環境車両用電池システム
高性能環境車両におけるエネルギー効率の考え方
7 スマートグリッドの動き
HEMSの標準化を目指す
太陽光発電と電気自動車で家の電気を自給
エネルギー使用量を大規模実測
柏市にスマートシティ構築へ
2020年のスタンダードスマートハウスを提案する実験
中小都市を提唱にしたスマートシティ実験
アメリカでスマートグリッド実証実験に参加
タウン全体にHEMSを提供
ハウステンボスでスマートグリッド実験
スマートハウスの標準インタフェースを決定
8 住宅メーカー各社取り組み
8.1 大和ハウス
8.2 積水化学工業
8.3 住友林業
8.4 ミサワホーム
8.5 積水ハウス
8.6 日産自動車
8.7 トヨタホーム
8.8 大阪ガス
8.9 NTTファシリティーズ
8.10 パナソニック
8.11 パナソニック電工
8.12 ヤマダ電機
9 メガソーラー
ソフトバンクが発電子会社を設立
一気に広がる国内メガソーラー
電源線工事がコストを押し上げる
扇島太陽光発電所
鹿児島七ツ島メガソーラー発電事業
たはらソーラー・ウインド共同事業
新潟雪国型メガソーラー発電所
新潟東部太陽光発電所
ユーラスエナジー
トパーズ・ソーラー
ラジャスタン州ニムラナ工業団地

第8章 海外主要太陽電池(セル・モジュール)メーカーの概要
1 中国メーカーの躍進
2 ヨーロッパ系メーカー
2.1 Qセルズ(ドイツ)
業績悪化にあえぐ
日本の住宅用太陽光発電に参入
カネカの太陽電池特許を取得
ついに破綻へ
2.2 Deutsche Solar(ドイツ・米国ソーラー・ワールド社100%出資子会社)
単結晶シリコン
多結晶シリコン
2.3 ショット・ソーラー(Schott Solar,独)
3 北米系メーカー
3.1 ファースト・ソーラー(First Solar,米国)
モジュールの変換効率で14.4%を達成
量産モジュールで変換効率15%を目指す
インドの発電事業者と契約
3.2 シェル・ソーラー(Shell Solar,米国)
3.3 カナディアン・ソーラー(Canadian Solar,カナダ)
新製品の投入で日本でのシェア拡大を目指す
4 中国・台湾系メーカー
4.1 サンテックパワー(中国)
日本への展開も
シーメンスと提携
プロ野球のスポンサーに
国内に2つ目の研修施設を開設
4.2 JA ソーラー(中国)
4.3 インリーソーラー(中国)
日本市場に進出
4.4 トリナ・ソーラー(中国)
4.5 正泰集団(中国)
タイに発電所を建設
4.6 モーテック(台湾)
4.7 ジンテック(台湾)
4.8 E-Ton Solar(台湾)
5 フィリピン・韓国系メーカー
5.1 サンパワー(米系,フィリピン)
5.2 LGエレクトロニクス(韓国)
5.3 サムスン電子(韓国)
5.4 現代重工業(韓国)
5.5 ハンファグループ(韓国)

第9章 節電・計画停電用途
1 慢性的な需要不足時代へ
2 蓄電システム
震災後に日本メーカーのシェアが下落
GSユアサ
ソニー
エリーパワー
エジソンパワー
スマートエナジー
伊藤忠エネクス
NEC
三菱重工
NTTファシリティーズ
日立製作所
3 エコ住宅
積水化学工業
積水ハウス
住友林業
大和ハウス工業
三井ホーム
4 電気自動車関連
三菱自動車
日産自動車
5 スマートグリッド
清水建設
三重大学
6 研究開発
スマート電源タップ
RISINGプロジェクト

第10章 行政,商社の海外活動など
1 補助金制度
年度ごとに変化する制度
自治体の主な補助金制度
日本の売電制度
グリッド・パリティ
2 RPS法
3 東京都の政策
3.1 「飛躍的な利用拡大」への政策
3.2 2020年の東京
4 日本以外の売電制度
ドイツ
スペイン
アメリカ
中国
日本の商社の海外活動
三菱商事
住友商事
丸紅
兼松
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