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レポートナンバー 0000007177

新薬開発にむけた臨床試験(第I〜III相臨床試験)での適切な投与量設定と有効性/安全性評価

サイエンス&テクノロジー株式会社

〜NOAEL・NOEL・MABELによるヒト初回投与量設定と申請資料作成〜
〜探索的臨床試験からFIH試験,POC試験での効率的手法〜

発刊日 2013/05/30

言語日本語

体裁B5 上製本/201ページ

ライセンス/価格201ページ

0000007177

B5 上製本版 60,500 円(税込)

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レポート概要

<ポイント>
〜ヒト初回投与に関する留意点〜
・前・非臨床試験に関するグローバル開発にむけたガイドラインの解説
・非臨床試験からヒトにおいて確認するべき最高用量の予測方法
・早期申請を見据えた早期探索的臨床試験と第I相への上手な移行方法
・低分子、バイオ、抗悪性腫瘍、、、それぞれでのヒト初回投与量設定とは
・ヒト初回投与で必要となる非臨床試験の毒性データ、薬理データとは
・NOAEL,NOEL,MABELによるヒト初回投与量の設定事例

〜POC試験に関する留意点〜
・臨床段階を見据えた非臨床データの活用方法
・第I,II,III相での有効性/安全性確保のための非臨床段階で得とくべきデータとは
・非臨床段階でより高い薬効・安全性を考慮したモデル作成方法
・試験の各実施プロセスにおける信頼性確保の留意点
・臨床試験の効率化を目指したバイオマーカーの理解と活用するか/しないか判断
・早期申請を見据えた早期探索的臨床試験と第I相への上手な移行方法

〜申請資料作成に関する留意点〜
・GLP非適用試験の扱いとは
・外部委託試験での信頼性の確認と申請資料への反映
・CTDモジュール2での信頼性確保と記載方法
・グローバル申請での非臨床試験の実施時期、遺伝的要因を含む民族差

<本文抜粋>
 医薬品候補が臨床試験段階に進んだ後に開発中止となる理由は,薬理作用,薬物動態,副作用・毒性,市場性や競争力,等の問題に分けられ,さらに,これらは,候補化合物に起因する場合と薬効標的の特性に起因する場合がある。これらの問題の一部は,薬理作用がみられる用量の比較的短期の臨床試験で確認できるにも拘わらず,上記に示すガイダンスが発出されるまでは改訂以前のICH M3(R1)ガイドラインで規定されたような,新薬の製造販売承認申請を前提とした極めて固定的な一連の臨床試験を経た上でしか検討されてこなかった。早期探索的臨床試験は,新薬の効率的開発のためのツールの一つとして期待されている。本稿では,ICHM3(R2)ガイダンスに示された5つのアプローチをもとに,早期探索的臨床試験の活用と留意点について述べる。(第2章抜粋)

医薬品の製造販売承認申請には、開発候補品の薬効および安全性を証明する非臨床試験および臨床試験の資料が提出される。開発候補品が新薬として申請されるまでに、非臨床試験として薬理試験、トキシコキネティックスおよび薬物動態試験、急性毒性試験、反復投与毒性試験、局所刺激性試験、遺伝毒性試験、がん原性試験、生殖発生毒性試験、免疫毒性試験、光安全性試験、薬物乱用に関する非臨床試験、および配合剤のための非臨床試験が実施される。これらの試験の内、急性毒性試験、反復投与毒性試験、局所刺激性試験、遺伝毒性試験およびがん原性試験においてトキシコキネティックスが実施されて血中濃度が測定され、全身暴露の程度を評価する。反復投与毒性試験では臨床における投与期間に対応する投与期間が設定される。製造販売承認申請に推奨される反復投与毒性試験の期間を表1に示す。(第4章 第1節)

医薬品の臨床開発について、First in Human(FIH)試験をどの地域で開始するか、そして、Proof of Concept(POC)試験をどのように考えるかの過程で、国内での関わりが異なってくる。国内あるいは海外先行での開発に対して、海外でのFIHから日本でのPOCを経て迅速な国内申請を目指し、さらにはグローバル展開もある。
本章では、臨床試験を計画する上で考慮すべき非臨床試験の実施時期についての規制要件を述べ、民族差要因として重要な代謝物の扱いと遺伝的要因に触れる。さらに、ドラッグ・ラグをキーワードにグローバル展開の中で、FIHに求められるもの、海外データの活用、民族差の要因について考えていきたい。(第10章)

レポート詳細

著者

小野寺 博志 (独)医薬品医療機器総合機構
甲斐 修一 ハンティンドン ライフサイエンス(株)
佐藤 隆 トーアエイヨー(株)
三浦 慎一 第一三共(株)
山本 恵司 武田薬品工業(株)
堀井 郁夫 ファイザー(株)/昭和大学
岩﨑 一秀 (株)新日本科学
川崎 ナナ 国立医薬品食品衛生研究所
石井 明子 国立医薬品食品衛生研究所
多田 稔 国立医薬品食品衛生研究所
林 直人 メルクセローノ(株)
加藤 隆一 慶応義塾大学
降旗 謙一 医療法人社団慶幸会 ピーワンクリニック
飯田 理文 中外製薬(株)
佐々木 正治 アッヴィ(合)
杉本 哲朗 中外製薬(株)
内藤 真策 (株)大塚製薬工場

目次

第1章 非臨床における安全性評価に関するガイドライン
はじめに
1. 安全性薬理試験(ICH S7A 及びS7B)
 1.1 安全性薬理コアバッテリー
 1.2 フォローアップ試験
 1.3 補足的安全性薬理試験
 1.4 安全性薬理試験の実施時期
2. 一般毒性試験(ICH S4及びS4A)
 2.1 急性毒性試験
 2.2 反復投与毒性試験
 2.3 一般毒性試験の実施時期
3. 遺伝毒性試験(ICHS2(R1))
 3.1 遺伝毒性試験の標準的組み合わせ
 3.2 標準的組み合わせの2種のオプションの詳細
 3.3 遺伝毒性試験の実施時期
4. がん原性試験(ICH S1C(R2))
 4.1 発がん性を検索・評価する方法
 4.2 がん原性試験が必要な条件
 4.3 がん原性試験の実施時期
5. 生殖発生毒性試験(ICH S5A及びS5(R2))
 5.1 試験の目的
 5.2 試験デザインの選択性
 5.3 生殖発生毒性試験の実施時期
6. 局所刺激性試験
7. その他の毒性試験
 7.1 免疫毒性試験(ICH S8)
  7.1.1 ガイドラインの適用範囲
  7.1.2 免疫毒性試験の実施時期
 7.2 不純物の安全性確認(ICH Q3A(R2)及びICH Q3B(R2))
  7.2.1 不純物の安全性の確認法
  7.2.2 不純物の安全性確認の実施時期
 7.3 その他の試験
  7.3.1 皮膚感作性試験
  7.3.2 皮膚光感作性試験
おわりに

第2章 非臨床から臨床にむけた早期探索的臨床試験の活用と留意点
はじめに
1. ICH M3(R2)ガイダンスにおける早期探索的臨床試験
 1.1 マイクロドーズ臨床試験
 1.2 準薬効用量または推定薬効用量での単回投与試験
 1.3 薬効用量までの反復投与臨床試験
2. 早期探索的臨床試験の活用
 2.1 早期探索的臨床試験を実施する目的と時期
 2.2 早期探索的臨床試験プロジェクトの進め方
 2.3 早期探索的臨床試験の実施に特有の非臨床試験
 2.4 早期探索的臨床試験プロジェクトの終了因子
3. 早期探索的臨床試験の効果
おわりに

第3章 臨床試験への移行に必要な非臨床データと有効性/安全性評価
−安全性評価を中心に−
はじめに
1. FIH/IND時に必要とされる非臨床安全性試験とその意義
 1.1 ガイドラインで規定されている非臨床安全性試験
 1.2 創薬時に実施される探索毒性試験:創薬初期における多方面からの薬効・毒作用の解析のための試験
 1.3 探索的安全性評価のための多様性科学研究(毒性研究・薬物動態研究・物性研究)の必要性
  1.3.1 毒性試験
  1.3.2 薬物動態試験
  1.3.3 物性試験
2. FIH/IND時の安全性評価において考慮すべき事項
 2.1 毒作用の特定
 2.2 薬効の延長線上にある毒作用と薬効の延長上線にない毒作用
 2.3 開発継続に関わる毒作用
 2.4 薬物の全身暴露状態
 2.5 投与用量とTKデータの関係
 2.6 標的部位での暴露状態(暴露量と停滞時間)
3. 臨床の場から見た安全性評価
 3.1 無毒性量と毒性量からの安全性評価
 3.2 毒作用の発現機序・発現の程度・回復性からの安全性評価
 3.3 治療係数(TI)からの安全性評価
 3.4 臨床の場から見た安全性管理
4. IND開始前の総合評価
5. FIH/IND実施医療担当者への提言(リスク評価・管理の観点から)
[追補]
臨床試験実施前に提供される評価データとその安全性評価の考え方・立ち位置
医薬品の早期開発戦略(ハイスループットトキシコロジー)及び分子毒性学的アプローチ

第4章 ヒト初回投与量設定方法
第1節 一般医薬品
はじめに
1. 新規医薬品開発における非臨床試験
 1.1 製造販売承認申請までに実施する非臨床試験
 1.2 第Ⅰ相臨床試験までに実施する非臨床臨床試験
2. 初回投与量設定に重要なパラメーター
 2.1 毒性データ
 2.2 薬理データ
 2.3 毒性データと薬理データの比較
 2.4 ヒト等価用量
 2.5 安全係数
3. ヒト初回投与量の設定
 3.1 早期探索的臨床試験
 3.2 臨床試験
  3.2.1 一般医薬品
  3.2.2 抗悪性腫瘍薬
  3.2.3 初回投与臨床試験における注意点
おわりに

第2節 バイオ医薬品
はじめに
1. バイオ医薬品のヒト初回投与試験におけるリスク要因
 1.1 作用機序
 1.2 標的分子(作用部位)の特性
 1.3 モデル動物の妥当性
  1.3.1 標的分子の発現,組織分布及び一次構造
  1.3.2 ヒト及び動物試料を用いた交差反応性
  1.3.3 薬力学的側面
  1.3.4 代謝及び薬物動態学(PK)的側面
2. バイオ医薬品のヒト初回投与量の設定
 2.1 NOAELを根拠としたヒト初回投与量設定
  2.1.1 毒性試験の実施
  2.1.2 NOAEL及びHEDの算出
 2.2 MABELを根拠としたヒト初回投与量設定
  2.2.1 MABELの概念
  2.2.2 MABELを根拠としたヒト初回投与量設定方法の例
   2.2.2.1 受容体占有率RO(Receptor Occupancy)を用いる方法
   2.2.2.2 in vivoのバイオマーカーを指標としたPK/PD解析結果を用いる方法
   2.2.2.3 in vitroの薬理試験結果を指標としたPK/PD解析結果を用いる方法
おわりに

第3節 抗悪性腫瘍薬
はじめに
1. 抗悪性腫瘍薬の非臨床評価に関するガイドライン
2. FIH試験における初回投与量の設定方法
 2.1 FDAのガイダンスによるFIH試験の初回投与量設定の例
おわりに

第5章 第Ⅰ相臨床試験から第Ⅱ,Ⅲ相臨床試験における至適用量の設定と効率的手法
はじめに
1. 第Ⅰ相臨床試験
 1.1 単回投与試験
  1.1.1 初回投与量からの増量法
  1.1.2 薬効発現量の推定
  1.1.3 最大投与量の設定
  1.1.4 静脈内投与と経口投与
 1.2 反復投与試験
  1.2.1 単回投与から反復投与の決定
  1.2.2 薬効・副作用の発現と血漿中濃度の関連
  1.2.3 第Ⅰ相臨床試験で脱落する治験薬
2. 第Ⅰ相臨床試験から第Ⅱ,第Ⅲ相臨床試験へ
 2.1 ヒトの治験薬の血漿中濃度と非臨床試験における治験薬の血漿中濃度との比較
 2.2 実験動物とヒトにおける薬効・毒性の種差・疾患モデル差の比較検討における治験薬の血漿中濃度の重要性
 2.3 治験薬の投与方法と投与量の設定
 2.4 薬理遺伝学的な個人差への配慮
 2.5 患者における薬物動態及び薬物反応性
 2.6 女性・高齢者・小児への投与
  2.6.1 女性
  2.6.2 高齢者
  2.6.3 小児
 2.7 薬物相互作用に対する配慮
 2.8 グローバルな医薬品開発における配慮
3. おわりにあたりて
まとめ

第6章 バイオマーカーの探索とPK/PD試験への活用事例〜海外のPharmacometricsの導入を踏まえて〜
はじめに
1. バイオマーカー
 1.1 バイオマーカーの定義について
 1.2 バイオマーカーの分類
 1.3 時間とともに推移するバイオマーカー
 1.4 predictive biomarker
 1.5 サロゲートマーカー
 1.6 バイオマーカーに期待されること
2. Pharmacometrics
 2.1 Pharmacometricsの発展の経緯
 2.2 Pharmacometricsの生み出された背景
 2.3 Pharmacometricsと統計学の関係
 2.4 Pharmacometricsの応用の実例
 2.5 mechanism base modelの実例
 2.6 海外での臨床開発の中でのPharmacometricsの位置づけ
おわりに

第7章 POC試験を意識した非臨床PK/PDモデルの予測・作成と有効性/安全性の確保
1. PK/PDを取り巻く背景
 1.1 Modeling and simulation
 1.2 非線形混合効果モデルによるmodeling
 1.3 生理学的モデル
 1.4 予測の必要性
2. モデル作成による非臨床試験から臨床試験の予測
 2.1 モデル化の要素
 2.2 抗菌薬
 2.3 抗がん剤
 2.4 糖尿病薬
 2.5 その他
3. 生理学的モデルによる非臨床試験から臨床試験の予測
 3.1 現状
 3.2 生体の予測
 3.3 吸収の予測
 3.4 相互作用の予測
 3.5 生理学的モデルのまとめ

第8章 ヒト初回投与時におけるリスク要因の特定とリスク評価・低減・回避
はじめに
1. リスク要因の特定
 1.1 ヒト初回投与量設定時のリスク要因
  1.1.1 ヒト初回投与量設定時に考慮すべきポイント
 1.2 ヒト初回投与時のリスク要因
  1.2.1 初回投与時に考慮すべきポイント
2. リスクの低減・回避
おわりに

第9章 非臨床安全性データの信頼性確保と申請資料作成
はじめに
1. GLPにおける信頼性確保の考え方
 1.1 GLPの概要
  1.1.1 職員及び組織
  1.1.2 標準操作手順書の作成
  1.1.3 試験計画の設定,遵守
  1.1.4 試験の報告及び記録
  1.1.5 複数場所試験
  1.1.6 試験施設,設備機器
 1.2 GLPの適用される範囲
 1.3 試験の各実施プロセスにおける信頼性確保の留意点
  1.3.1 試験計画−試験計画書の書き振りと試験計画変更書のタイミング−
  1.3.2 試験実施−生データの記録と自己チェック−
  1.3.3 試験中の異常または予見することができなかった事態の対処
  1.3.4 報告−最終報告書の書き振りと生データとの整合性−
  1.3.5 資料保存−試験関係資料の一時保存と資料保存施設への移管−
 1.4 業務を標準化することの意味合い
 1.5 信頼性保証部門の活動
 1.6 GLP適合性調査
2. 非臨床安全性に係る申請資料作成における留意点
 2.1 承認審査におけるGLP非適用試験の扱い
 2.2 申請者による外部委託試験の信頼性の確認
 2.3 CTDモジュール2の信頼性確保
 2.4 グローバル申請における信頼性に関する留意点
  2.4.1 GLPの国際性と日米欧のGLP運用の違い
  2.4.2 GLP試験の信頼性に対する日米英の規制当局の視点
 2.5 承認申請資料の適合性書面調査
おわりに

第10章 グローバル開発のための安全性評価と民族差の要因
〜海外データを活用した国内申請〜
はじめに
1. 医薬品開発における非臨床試験の実施時期
 1.1 規制的な考え方
 1.2 非臨床薬物動態試験の実施時期
 1.3 非臨床薬物動態試験のパッケージ
2. 医薬品代謝物の安全性評価
 2.1 医薬品代謝物のレギュラトリーサイエンス
 2.2 薬物代謝酵素と問題点
 2.3 代謝物の安全性評価の取り組み
 2.4 非臨床試験の実施時期
 2.5 代謝物の安全性評価における課題
3. グローバル開発と国内申請
 3.1 日本における医薬品へのアクセス
 3.2 国際共同治験の活性化
 3.3 海外データの活用における日本人データの必要性
 3.4 FIHに求められる規制要件
 3.5 本邦でのFIH
4. 臨床開発で留意すべき民族差の要因
 4.1 民族的要因と薬物動態特性
 4.2 日中韓における薬物動態データの民族差
 4.3 創薬プロセスへのゲノム科学の応用
 4.4 創薬における安全性研究とPG/TG
おわりに

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