1986年にペンシルバニア大学皮膚科教授のKligman先生が長期間日光に繰り返しあたった顔面・頸部・手背などの皮膚をPhotoaging skinと表現したことから、「Photoaging (光老化)」という言葉が一般的になっている。光老化の皮膚は、加齢に伴う老化した皮膚と異なり、表皮が肥厚して肌の肌理がなくなり、黄ばんで光沢がなくなるだけではなく、シミが多数現れ、太くて深いシワが増えるようになる。また、刺激閾値が低くなっているので、肌に合わない化粧品の使用によってシミができやすくなる。この原因は中波長紫外線(UVB)と長波長紫外線(UVA)のうち340nmより低波長のUVA-IIによって引き起こされることが明らかにされている。UVB、UVAなどの言葉は便宜的に波長で区別しているだけであり、340nmより低い波長の太陽紫外線が光老化を引き起こす。国際照明委員会は、紫外線によって皮膚が赤くなる紅斑について、波長毎にその影響度を定めている。それによると、相対的な影響の割合は、UVB領域の280〜300nmで高く、波長300nmからUV-A領域に入った320nmにかけて急激に低くなり、320nm以上ではほとんど0となる。280〜300nmにおける影響度を1とすると、UVA領域の320nmでは0.01、340nmでは0.001となるが、地表に届いた太陽紫外線には320〜340nmの UVA-IIが 280〜320nmのUVBに比べて5倍近く多く含まれるので、UVA-IIも全く無視することができないのである。したがって、光老化を防止する最良の方法は、340nmより低い波長の太陽紫外線を浴びないようにすることである。とはいっても、防ぎたい波長だけを浴びないようにすることは現実的ではないので、努めて日光をあたらないようにすることである。日光に沢山曝された顔面や手背の肌と日光に曝されていない臀部の肌を比べてみると、顔面や手背の肌は、肌理がなく、シミやシワがあるが、臀部の肌は、臀部の肌は加齢するとタルミがみられるが、肌理が整っていてシミやシワがない。
やむを得ず日光に曝される状況においては、UVBの防止の目安であるSPFが30程度の日焼け止め化粧品を使用することを薦める。これはSPF30もあれば効果的に紫外線を防御できることが科学的研究データによって証明されているからである。なお、日焼け止め化粧品にはPAの表示が付いているが、これは参考程度にすればよい。340nmより長波長のUVA-Iをも防ぐ指標であるPA表示は、日本発の表示であるが、測定方法の科学的妥当性などの問題点があるままに化粧品業界で採用された指標であり、測定法としてのISOの受け入れも現時点では実現していない。
では、光老化を防ぐには、努めて日光にあたらないようにするしかないのだろうか。「光には光を」で、UVA-Iには即時黒化によってUVBによる皮膚障害を防ぐ効果がある。またUVA-Iには皮膚の再生を促進する効果や細胞の抗酸化機能を高める効果、毛細血管の減少を抑制する効果などがあるようで、UVA-Iによってたるみなどの加齢による肌の老化を防ぐことができるかもしれない。また、UVBやUVA-IIによって皮膚内で生じたヒドロキシラジカルは細胞や細胞外マトリックスへの傷害性が強いので、ヒドロキシラジカルの増加を防ぐビタミンCやビタミンE、緑茶などの抗酸化素材は光老化を防ぐと考えられる。
本書では、光老化と化粧品用の紫外線防止素材についての最先端の知見を国内の第一線の専門の研究者に執筆していただいた。これまで、光老化と化粧品用の紫外線防止素材について体系的に書かれた国内専門書はなかったので、化粧品技術者の化粧品開発や美容皮膚科学研究者の研究の一助になれば幸いである。
目次
【第 I 編 光老化とそのメカニズム】
第1章 紫外線と光老化 (前田憲寿)
1 太陽電磁波と皮膚
2 紫外線防御としての角層とメラニン
3 皮膚色と紫外線
4 UVBによるDNA傷害
5 皮膚に対する紫外線の作用
6 シミ
7 紫外線による慢性肌荒れと皮膚の硬化
8 紫外線による光老化を防ぐ日焼け止め成分
9 おわりに
第2章 皮膚光老化の定量的比較及び10年以上に渡る長期皮膚老化追跡試験 (宮本久喜三)
1 はじめに
2 Phase I:秋田、鹿児島での皮膚の光老化を定量比較する疫学的調査(1999年)
2.1 背景・目的
2.2 被験者
2.3 試験時期
2.4 皮膚評価方法
2.4.1 顔のシミ(色素斑)の計測
2.4.2 顔のシワの計測
2.4.3 紫外線曝露による皮膚色差の計測
2.5 結果
2.5.1 顔のシミ(色素斑)について
2.5.2 顔のシワについて
2.5.3 紫外線曝露による皮膚色差の計測について
2.5.4 その他問診票について
2.5.5 顔のシミ(色素斑)について
2.5.6 顔のシワについて
2.5.7 顔皮膚色の白さについて
2.6 考察
3 PhaseII:秋田での10年以上に渡る皮膚老追跡調査 (1999年-2010年)
3.1 背景・目的
3.2 被験者
3.3 試験時期
3.3.1 顔の視覚的皮膚状態の画像解析方法
3.4 結果
3.4.1 各被験者ごとの皮膚老化の定量化、視覚化
3.4.2 各測定項目での11年間の皮膚老化量
3.4.3 皮膚老化外観特徴測定と目視評価との相関について
3.5 考察
第3章 日本人女性の顔面色素斑の発症と経年変化
(髙橋仁也 / 福島洋一 / 近藤和雄 / 市橋正光)
1 はじめに
2 対象と方法
3 結果
試験I
3.1 年代別におけるUVシミスコア
3.2 年代別UVシミ写真
3.3 年代別の紫外線曝露時間とUVシミスコア
3.4 成人被験者におけるSkin typeとUVシミスコア
試験II
3.5 試験開始日、1年後、 2年後の色素斑の変動
3.6 UVシミスコアとMelanin Index、およびUV Index(つくば)の2年間推移
4 おわりに
第4章 紫外線によって誘導される炎症性サイトカインによる真皮の変性 (吉久陽子 / 清水忠道)
1 はじめに
2 真皮マトリックスに対するUV照射の影響
3 Solar elastosisの形成
4 炎症性サイトカインMIFについて
5 MIFの真皮変性への関与
6 表皮真皮基底膜部へのMIFの関与
7 おわりに
第5章 可視光の皮膚アンチエイジング効果 (森脇真一)
1 可視光線とは
2 紫外線の皮膚への影響
3 可視光線の生体への作用
4 可視光線の皮膚アンチエイジング作用
5 可視光線の皮膚への安全性は?
6 おわりに
第6章 光老化とヒト角層Advanced Glycation End Products (多田明弘)
1 はじめに
2 方法
2.1 ヒト角層AGEsの免疫組織染色および評価
2.2 皮膚AGEsの評価
2.3 皮膚の評価
2.4 皮膚表面形態のレプリカ解析
2.5 統計解析
2.6 ヒト角層を用いたレンゲソウエキスのAGEs除去評価
2.7 レンゲソウエキス配合化粧品を用いたヒトでの評価
2.8 UVB照射による角層AGEs生成とレンゲソウエキス配合化粧下地の評価
3 結果
3.1 真皮AGEsと肌状態との関連性について
3.1.1 真皮AGEsと年齢の関連性
3.1.2 真皮AGEsと皮膚弾力性および柔軟性の関連性
3.1.3 真皮AGEsと皮膚表面形態(平均粗さ;Ra、平均間隔;RSm、等方性)の関連性
3.1.4 真皮AGEsと皮膚色の関連性
3.2 ヒト角層AGEsと肌状態との関連性について
3.2.1 ヒト角層AGEsと年齢の関連性
3.2.2 ヒト角層AGEsと真皮AGEsの関連性
3.2.3 ヒト角層AGEsと皮膚弾力性、表皮柔軟性および表皮粘弾性の関連性
3.2.4 ヒト角層AGEsと皮膚表面形態(平均粗さ;Ra、平均間隔;RSm、等方性)の関連性
3.3 ヒト角層AGEs除去およびヒト角層AGEsとUVBの関連性について
3.3.1 ヒト角層を用いたレンゲソウエキスのAGEs除去効果
3.3.2 レンゲソウエキスのヒトでの評価
3.3.3 ヒト角層AGEsとUVBの関連性について
4 おわりに
第7章 紫外線照射中に生成するフリーラジカルの測定 (竹下啓蔵 / 岡崎祥子)
1 はじめに
2 スピンプローブ法によるラジカル生成の測定について
3 紫外線照射下皮膚で生じるラジカルのin vivo計測
3.1 意義
3.2 ESRによる生体計測と皮膚におけるプローブの検出
3.3 ヘアレスマウス皮膚におけるESRシグナル強度変化と紫外線照射
3.4 ヘアレスマウス皮膚のESRシグナル消失とラジカル生成
4 外用薬の紫外線照射で引き起こされるラジカル反応のin vitro解析
4.1 意義
4.2 ケトプロフェンによるラジカル生成
4.3 ケトプロフェンの紫外線照射による膜内ラジカル反応の惹起
5 おわりに
第8章 皮膚蛋白質中のアスパラギン酸残基異性体と紫外線による皮膚老化の関連性
(藤井紀子 / 高田匠)
1 はじめに
2 皮膚蛋白質中のアミノ酸残基に生じる酸化
3 加齢、紫外線照射による蛋白質中のアスパラギン酸残基の異性化
4 生体内でのAsp残基の異性化機構
5 真皮のD-β-Asp含有蛋白質
6 エラスチン模擬ペプチドを用いたAspラセミ化反応のキネテイクス
7 表皮のD-β-Asp含有蛋白質
8 紫外線照射による蛋白質中のアミノ酸残基の同時修飾
9 蛋白質中のD-アスパラギン酸残基の部位の新規分析法の開発
10 おわりに
第9章 DNA損傷とDNA修復 (酒井恒 / 菅澤薫)
1 はじめに
2 紫外線によって生じるDNA損傷
3 紫外線損傷と遺伝疾患
4 紫外線誘発DNA損傷の修復機構
5 おわりに
第10章 DNA損傷の定量測定と可視化 (森俊雄)
1 はじめに
2 太陽紫外線が誘発するDNA損傷
3 DNA損傷の定量測定
3.1 クロマトグラフ法
3.2 免疫測定法
3.3 アルカリ性ゲル電気泳動法
4 DNA損傷の可視化
5 おわりに
第11章 DNA光回復と概日リズム (藤原(石川)智子 / 藤堂剛)
1 はじめに
2 DNA光回復
3 クリプトクローム
4 概日リズム
5 概日リズムと発ガン及び老化
6 おわりに
第12章 表皮角化細胞に対する紫外放射の作用スペクトル (奥野勉 / 蔵崎正明)
1 はじめに
2 紫外放射の生体毒性
3 紫外放射によるDNA損傷とその測定
4 作用スペクトルについて
5 シクロブタン型ピリミジンダイマーの生成の紫外放射の作用スペクトル
6 殺細胞効果の紫外放射の作用スペクトル
7 おわりに
第13章 紫外線によるテロメア短縮促進機構 (及川伸二 / 川西正祐)
1 はじめに
2 紫外線による光老化―テロメア短縮促進機構
2.1 UVAによる光増感物質を介したテロメア短縮促進機構
2.2 紫外線による炎症を介したテロメア短縮促進機構
3 太陽紫外線によるDNA損傷機構
4 おわりに
第14章 紫外線の眼からの生体応答反応 (平本恵一)
1 はじめに
2 眼から入った紫外線の色素沈着作用について
3 眼から入った紫外線の免疫系に及ぼす影響について
4 眼から侵入した紫外線による光老化誘導について
5 おわりに
第15章 天候などが地上に到達する太陽紫外線量に与える影響 (竹下秀)
1 地上に到達する太陽紫外線の分類 – UV-A とUV-B –
2 太陽紫外線とオゾン
3 地上に到達する太陽紫外線に対する雲の作用
4 地上に到達する太陽紫外線に対する大気の汚れの影響
5 本章のまとめと地上に到達する太陽紫外線量の今後の予想
【第 II 編 光老化対応化粧品・食品の開発動向】
第16章 日焼け止め剤と日焼け止め化粧品 (前田憲寿)
1 日本の日焼け止め化粧品の誕生
2 日本のPA表示の問題点
3 スキンタイプと推奨SPF
4 紫外線防御剤
4.1 紫外線散乱剤
4.2 紫外線吸収剤
4.3 UVB吸収剤
4.4 UVA吸収剤
4.5 UVAB吸収剤
4.6 その他のUV吸収剤
5 おわりに
第17章 海外のサンスクリーン剤規制と国内の紫外線吸収剤分析 (島田邦男)
1 はじめに
2 海外のサンスクリーン規制
2.1 アメリカ合衆国
2.2 オーストラリア
2.3 カナダ
3 日本の紫外線吸収剤配合実績
4 おわりに
第18章 In vivo & in vitroサンスクリーン特性値測定方法 (西本憲司)
1 はじめに
2 ISO24444に基づいたin vivo SPF試験
3 ISO24442に基づいたin vivo UVAPF試験
4 製剤開発段階に必要とされるin vitro試験
5 国際規格に基づいた規格試験
5.1 Colipa Method for in vitro determination of UVA protection、2011
5.2 ISO/FDIS 24443 Cosmetics-Sun protection test method-Determination of sunscreen UVA photoprotection in vitro
5.3 FDA Final Rule Labeling and Effectiveness Testing; Sunscreen Drug Products for Over-the-Counter Human Use
6 おわりに
第19章 SPFブースター;中空ポリマー技術の応用 (古谷昌樹)
1 はじめに
2 皮膜形成剤によるSPFブースト効果
3 中空ポリマー技術によるSPFブースト効果
3.1 ロームスフィア™ 中空ポリマー技術
3.2 SPFブースト効果
3.3 各種紫外線防止成分との相乗効果
4 おわりに
第20章 白くならない無機系紫外線吸収材料 (松本太輝)
1 はじめに
2 一般的な酸化チタンの特性
2.1 結晶固体中の原子の電子状態とバンド構造の形成
2.2 酸化チタンのバンド構造と光学特性
2.3 酸化チタンの光触媒作用
3 透明酸化チタンの形態と合成法
3.1 透明酸化チタンの形態と外観
3.2 透明酸化チタンの合成法と構造的特徴
4 透明酸化チタンの紫外線防御化粧品材料としての特性
4.1 紫外線吸収能と高透明性の両立
4.2 低刺激性・安全性
4.3 肌への親和性とウォータープルーフ性
5 おわりに
第21章 紫外線吸収剤内包マイクロカプセル (上利佳輝)
1 はじめに
2 マイクロカプセルについて
3 紫外線吸収剤内包マイクロカプセルについて
4 紫外線吸収剤内包マイクロカプセルの特性
4.1 電子顕微鏡観察
4.2 光学顕微鏡によるカプセルの構造確認
4.3 耐剪断力試験
4.4 経時安定性試験
4.5 安全性試験
4.5.1 レーザー顕微鏡観察
4.5.2 皮膚浸透試験
5 化粧品製剤への応用
5.1 肌への負担が少ない処方の検討
5.2 紫外線防御効果に優れた処方の検討
5.3 ヘアケア製剤への応用
5.3.1 紫外線照射による毛髪損傷の観察
5.3.2 ヘアカラーの褪色防止効果
6 おわりに
第22章 紫外線フィルターの光安定性 (實川節子)
1 はじめに
2 紫外線フィルターと光安定性
2.1 紫外線散乱・反射剤
2.2 紫外線吸収剤
3 紫外線吸収剤における光安定性の重要性
4 光安定性の向上技術
5 光安定性の高いUVフィルター:Mexoryl SX とMexoryl XL
6 おわりに
第23章 紫外線吸収剤の代謝を介した核内受容体活性の発現 (渡部容子 / 北村繁幸)
1 はじめに
2 化学物質の生体内での代謝
3 核内受容体の機能
4 核内受容体を介した内分泌撹乱作用の検出方法
5 紫外線吸収剤の内分泌撹乱作用
6 紫外線吸収剤の内分泌撹乱作用の代謝的活性変動
7 紫外線吸収剤のin vivoでの内分泌撹乱作用の評価
8 紫外線吸収剤の生体影響
9 おわりに
第24章 紫外線吸収剤の光毒性リスク評価法 (尾上誠良 / 世戸孝樹)
1 はじめに
2 外用サンスクリーン剤
3 光線過敏症の種類と特徴
4 光線過敏症の機序
5 ROS assay の開発とサンスクリーン剤への応用
6 ROS assay の課題と対策
6.1 被験物質の溶解度
6.2 アッセイのスループット
7 おわりに
第25章 分子内エネルギー移動反応を利用したサンスクリーン (吉原利忠 / 飛田成史)
1 はじめに
2 分子の励起状態緩和過程
3 内部変換過程を利用したUVAサンスクリーン
3.1 項間交差と内部変換
3.2 2’-アミノアセトフェノン類の励起状態緩和過程
4 分子内エネルギー移動反応を利用した広帯域サンスクリーンの開発
5 おわりに
第26章 UV遮蔽複合粉体の開発とメイクアップ化粧品の使用感の改良 (鈴木高広)
1 はじめに
2 ファンデーションのUV防御と使用感の技術課題
3 UV遮蔽剤の複合化と高機能化
3.1 複合粉体の調製
3.2 複合粉体の物性評価
3.3 複合粉体の機能発現に対する基板の影響
3.4 酸化チタンとUV吸収剤の複合化と高機能化
第27章 キラル金属錯体色素による酸化チタンの紫外光カット機能向上
(竹下由希 / 秋津貴城)
1 はじめに
2 紫外線の種類と肌への影響
3 サンスクリーンの組み合わせ
4 紫外線吸収剤
5 紫外線散乱剤
6 金属錯体吸収剤の試み
7 おわりに
第28章 テンニンカ果実エキスの紫外線ダメージ抑制効果 (白武佐和子)
1 はじめに
2 テンニンカ果実エキスの紫外線誘導細胞死抑制作用
2.1 UVB誘導細胞死抑制作用
2.2 p53誘導抑制作用
3 テンニンカ果実エキスのDNAダメージ抑制作用
3.1 コメットアッセイ
3.2 UVB誘導CPD低下作用
4 テンニンカ果実エキスの紫外線による炎症抑制作用
4.1 プロスタグランジンE2(PGE2)産生抑制作用
4.2 ヒトの肌における紅斑抑制作用
5 テンニンカ果実エキスのDNAダメージ修復促進作用
5.1 DNAダメージ修復機構とDNAポリメラーゼ
5.2 ケラチノサイトにおける細胞内DNAポリメラーゼ活性測定法
5.3 テンニンカ果実エキスのDNAポリメラーゼ活性促進作用
6 おわりに
第29章 カロテノイドによる光老化予防 (大亀友華 / 寺尾純二)
1 はじめに
2 紫外線による皮膚障害
3 カロテノイドの特徴
3. 1 カロテノイドの体内動態と皮膚への蓄積
3. 2 カロテノイドの抗酸化作用
4 光老化に対するリコピン及びβ-カロテンの抑制作用
5 β-カロテンによる光老化抑制作用メカニズム
5.1 皮膚内におけるβ-カロテンのROS捕捉・消去作用
5.2 脂質の過酸化物による光老化の誘導とβ-カロテンの抑制作用
6 おわりに
第30章 Bifidobacterium breve ヤクルト株経口摂取による光老化抑制作用 (石井優輝)
1 はじめに
2 プロバイオティクスについて
3 プロバイオティクスと皮膚性状
4 B. breve ヤクルト株経口摂取による光老化抑制作用
4.1 皮膚表面形態悪化の改善
4.2 弾力性低下の改善
4.3 酸化ストレス軽減を介したバリア機能低下の改善
5 B.breve ヤクルト株の作用機序 〜腸内環境改善を介した皮膚への作用〜
6 おわりに
第31章 光老化モデルマウスにおけるアロエステロール®含有アロエベラゲルパウダー投与による肌機能改善作用の検討 (三澤江里子 / 田中美順)
1 皮膚老化の原因
2 アロエベラとその活性成分
3 アロエステロール®含有AVGPの経口摂取による皮膚光老化改善作用
3.1 光老化モデルマウスを用いた検討①
3.1.1 皮膚の水分量低下抑制効果
3.1.2 シワ形成抑制効果
3.1.3 表皮肥厚抑制効果
3.1.4 アポトーシス誘導抑制効果
3.2 光老化モデルマウスを用いた検討②
3.2.1 粘弾性低下抑制効果
3.2.2 皮膚組織マトリクスメタロプロテアーゼ上昇抑制効果
3.3 ヒト線維芽細胞を用いた検討
3.4 ヒト試験
4 安全性試験
5 おわりに
第32章 リンゴポリフェノールの光老化抑制効果 (金辰也 / 朝日直子)
1 はじめに
2 光老化について
3 一重項酸素消去能に優れた成分の探索〜プロシアニジン/リンゴポリフェノール〜
4 リンゴポリフェノールによる光老化抑制効果の検証
5 ヒトでの有効性
6 おわりに
第33章 レチナール(レチンアルデヒド)及びBiomimetic成分の光老化改善効果 (伊達朗)
1 はじめに
2 化粧品領域におけるバイオミメティクス(Biomimetics)アプローチ
3 コスメシューティカル外用製剤、レチナール(レチンアルデヒド)について
4 バイオミメティクスペプチド、GGOについて
4.1 抗糖化作用
4.2 貯蔵型ビタミンA「レチニルエステル」の変換促進作用
4.3 プロテアソームの活性効果
4.4 レチナール(RAL)+GGO(グリシルグリシンオレアミド)配合製剤の紫外線暴露老齢皮膚への効果
4.5 レチナール(RAL)+GGO (グリシルグリシンオレアミド)配合製剤の臨床的評価
4.5.1 有用性評価
4.5.2 日欧での安全性評価