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レポートナンバー 0000011816

化粧品技術者のための素材開発実験プロトコール集

株式会社シーエムシー出版

Experimental Protocols for Developing Cosmetic Ingredients

発刊日 2015/10/26

言語日本語

体裁B5/347ページ

ライセンス/価格347ページ

0000011816

B5版 33,000 円(税込)

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ポイント

化粧品メーカーの研究者が実際に行っている実験手法を公開!
試験の原理、試薬調製、細胞培養、実験操作を掲載!
表皮、美白、抗老化、活性酸素、ニキビ、育毛剤、動物代替法・安全性に関する実験法を収録 !!

レポート概要

【 刊行にあたって 】

化粧品、医薬部外品の開発に安全性および有用性評価は避けては通れない開発の過程です。EUでは2009年3月に化粧品指令の7次改正が施行され、動物試験による化粧品製剤と配合原料の安全性、有用性評価は全面的に禁止されています。この流れはEU内にとどまらず将来、アジア諸国へ伝播していくことが考えられます。このような国際的な環境変化は、動物を使用しない安全性評価法と有用性評価法の確立により拍車をかけているのが現状です。安全性評価については再生表皮モデルや再生角膜上皮モデルを用いた評価法が開発され、既に一部の試験法はOECDのガイドラインとして採用されています。また、感作性試験法については、未だに適切な代替試験のガイドライン化には至っておりませんが、国内において開発されたh-CLAT法を国際標準法へ発展させる検討が継続されています。有用性試験においては、動物試験において評価されていた美白試験が、再生皮膚モデルによる評価に切り替えられています。

本書は2010年6月に発行された『機能性化粧品素材開発のための実験プロトコール集』の進化版です。皮膚科学の進歩に伴い化粧品の有用性評価もより多様性が増しています。そこで、表皮研究分野で活躍されている千葉科学大学の平尾哲司先生と毛髪研究分野で活躍されている東京工科大学の岩渕徳郎先生を監修にお迎えし、化粧品評価の現状にマッチした評価法を追加し、充実した内容で本書を企画いたしました。

本書には、近年の皮膚有用性の多様化に対応して角層から真皮まで、さらには毛髪、皮脂腺にいたるまで、有効成分あるいは有効成分を配合した最終製剤の作用を評価するための、さらには安全性評価するための動物試験代替法に関する実験法が収載されています。

本書が、化粧品開発に携わる研究者の皆様の有用性、安全性評価実験の一助となれば幸いです。

2015年10月
正木 仁

レポート詳細

著者一覧

<監 修>

正木 仁 東京工科大学
岩渕徳郎 東京工科大学
平尾哲二 千葉科学大学

<執筆者>

京谷大毅 (株)ニコダームリサーチ
横田真理子 (株)コスモステクニカルセンター
坂本一民 東京理科大学
山下裕司 千葉科学大学
井筒ゆき子 (株)コスモステクニカルセンター
小幡誉子 星薬科大学
松本雅之 花王(株)
藤代美有紀 (株)コスモステクニカルセンター
多田明弘 ポーラ化成工業(株)
日比野利彦 (株)資生堂
梅田麻衣 花王(株)
菅原智子 花王(株)
丹野修 花王(株)
矢作彰一 (株)コスモステクニカルセンター
行卓男 花王(株)
波多野豊 大分大学
木田尚子 ポーラ化成工業(株)
矢田幸博 花王(株)
山下由貴 (株)ニコダームリサーチ
船坂陽子 日本医科大学
近藤雅俊 花王(株)
久間將義 東洋ビューティ(株)
天野聡 (株)資生堂
小倉有紀 (株)資生堂
佐用哲也 花王(株)
圷信子 (株)資生堂
清水健司 (株)コスモステクニカルセンター
笠明美 (株)コーセー
水谷多恵子 東京工科大学
岡野由利 (株)CIEL
石渡潮路 (株)ファンケル
赤松浩彦 藤田保健衛生大学
長谷川靖司 日本メナード化粧品(株)
木曽昭典 丸善製薬(株)
飯田真智子 名古屋大学
遠藤雄二郎 ライオン(株)
相馬勤 (株)資生堂
栗原浩司 (株)ニコダームリサーチ
髙橋豊 花王(株)
齋藤和智 花王(株)
橋本悟 (株)コスモステクニカルセンター
坂口斉 花王(株)

目次

【第Ⅰ編 表皮関連実験法】

第1章 脂質分析実験法
 1 皮脂分析(薄層板クロマトグラフィー(TLC)法)
 2 三次元培養表皮モデルの細胞間脂質分析法
 3 ESRによる角層ラメラ構造膜流動性測定
 4 リポソームからの蛍光物質漏出を指標としたラメラ構造安定性評価
 5 X線回折による角層細胞間脂質の構造解析

第2章 角層細胞分析実験法
 1 有核細胞染色
 2 重層剥離染色
 3 カルボニル化タンパク染色
 4 角層細胞の Advanced glycation end products(AGEs)染色法
 5 SH染色
 6 角層細胞コーニファイドエンベロープのインボルクリン染色
 7 角層細胞コーニファイドエンベロープの Nile red 染色
 8 角層プロテアーゼ活性の測定法
 9 角層中のカテプシンD活性測定法
 10 遊離アミノ酸定量法

第3章 角化マーカー関連実験法
 1 セリンパルミトイルトランスフェラーゼ(SPT)活性測定法
 2 セリンパルミトイルトランスフェラーゼmRNA発現評価
 3 タイトジャンクションの形成・機能の評価法
 4 フィラグリンタンパク定量法(ドットブロット法)
 5 プロフィラグリンmRNA発現評価
 6 再生表皮モデルを用いたTEWLの測定方法/再生表皮モデルを用いた皮膚バリア機能破壊モデルの調整法
 7 カルシウムイメージング法を用いたイオンチャネルの機能評価

第4章 毛穴関連実験法
 1 ストレスファイバー染色
 2 細胞内カルシウム濃度測定の試験法
 3 毛穴サイズ評価法

【第Ⅱ編 美白関連実験法】

第1章 メラノサイトに関する実験法
 1 ヒトメラノサイトのtyrosinase活性抑制
 2 ラジオアイソトープを用いないヒトメラノサイトを用いたチロシナーゼ活性の抑制  
 3 B16メラノーマ細胞を用いたメラニン産生抑制評価
 4 ヒトメラノサイトのメラニン合成能の評価
 5 正常メラノサイト由来のチロシナーゼ生合成抑制評価法
 6 メラノサイトのデンドライト形成阻害評価法

第2章 ケラチノサイトに関する実験法
 1 UVB 照射ヒト培養ケラチノサイト由来のメラノサイト活性化抑制評価
 2 表皮細胞のメラノソーム貪食抑制評価

第3章 再生皮膚モデルに関する実験法
 1 3次元培養皮膚モデルを用いたメラニン産生抑制剤評価法

第4章 ヒトボランティアを用いた実験法
 1 紫外線照射による色素沈着形成抑制評価
 2 ヒト色素沈着改善作用評価
 3 角層細胞中のメラニン顆粒染色法

【第Ⅲ編 抗老化実験法】

第1章 細胞外マトリックス合成関連実験法
 1 ヒドロキシプロリン(Hydroxyproline)によるコラーゲン定量
 2 I型コラーゲン定量(ELISA)
 3 Ⅰ型コラーゲンmRNA発現RT-PCR
 4 ヒト真皮線維芽細胞におけるⅣ型コラーゲン産生促進を指標とした実験法
 5 三次元培養皮膚モデルを用いた評価法
 6 ヒアルロン酸合成評価法
 7 コラーゲンゲルの作製とゲル収縮活性測定法

第2章 細胞外マトリックス分解関連実験法
 1 各刺激による線維芽細胞の誘導MMP-1(UVA, サイトカイン):FITC-ラベルコラーゲンを用いたMMP-1活性測定
 2 各刺激による線維芽細胞の誘導MMP-1:ウエスタンブロット法を用いたMMP-1の分析
 3 MMP-1,2,9のmRNA発現
 4 好中球エラスターゼ活性抑制作用の測定方法
 5 線維芽細胞由来エラスターゼ活性抑制作用の測定方法

第3章 DNA傷害関連実験法
 1 コメットアッセイによるDNA損傷評価実験法
 2 UVBによるDNA傷害評価法(8-OHdG)

第4章 ヒトボランティアを用いた実験法
 1 シワ改善評価法 日本香粧品学会ガイドライン準拠

【第Ⅳ編 活性酸素関連実験法】

第1章 化学的実験法
 1 ESRを用いたスーパーオキシドアニオン検出法/消去活性評価法
 2 スーパーオキサイド消去剤評価法1(チトクロムc法)
 3 スーパーオキサイド消去剤評価法2(NBT法)
 4 スーパーオキサイド消去剤評価法3(NBT法を用いた活性染色)
 5 吸光度変化の測定によるカタラーゼ活性の測定
 6 ESRを用いたヒドロキシラジカル検出法/消去活性評価法
 7 ESRを用いたペルオキシラジカル検出法/消去活性評価法
 8 ESRを用いた一重項酸素検出法/消去活性評価法
 9 一重項酸素消去剤評価法1(近赤外領域の発光の検出)
 10 一重項酸素消去剤評価法2(一重項酸素との反応性生物を測定する方法)
 11 DPPHラジカルを用いたラジカル除去能測定法
 12 糖化反応生成物生成阻害作用の評価法
 13 カルボニルタンパク質生成阻害作用の評価法

第2章 生物学的実験法
 1 過酸化水素による細胞傷害評価法
 2 脂質過酸化物(t-Butyl hydroperoxide)による細胞傷害評価法
 3 一重項酸素による細胞傷害評価法
 4 UVBによる細胞傷害評価法
 5 細胞内活性酸素レベルの低下評価法
 6 細胞内活性酸素測定―UVB照射時の細胞内過酸化水素の検出
 7 過酸化水素暴露細胞の過酸化水素消去評価法

第3章 ヒト角層細胞を用いた実験法
 1 角層細胞のカタラーゼ活性測定法
 2 角層細胞のGalectin-7の測定

【第Ⅴ編 ニキビ関連実験法】

第1章 P. acnes に対する実験法
 1 Propionibacterium acnes(P. acnes)抗菌作用評価, 阻止円法
 2 Propionibacterium acnes(P. acnes)最小発育阻止濃度(MIC)
 3 Propionibacterium acnes(P. acnes)増殖抑制効果, 濁度法
 4 Propionibacterium acnes(P. acnes)リパーゼ活性

第2章 培養細胞を用いた実験法
 1 ハムスターおよびヒト皮脂腺の組織片培養法
 2 ハムスター皮脂腺由来培養脂腺細胞, 脂質合成量の評価法

【第Ⅵ編 育毛剤実験法】

第1章 生化学実験法
 1 皮脂腺に関連した5alpha-reductase阻害作用評価法
 2 毛包毛乳頭のアルカリフォスファターゼ活性評価法
 3 培養毛乳頭細胞のアルカリフォスファターゼ活性評価法

第2章 培養細胞を用いた実験法
 1 ヒト毛包上皮系細胞の単離・培養と増殖を指標にした育毛剤評価実験法
 2 ヒト毛乳頭細胞の単離・培養と育毛剤評価実験法
 3 ヒト毛乳頭細胞および外毛根鞘細胞における遺伝子発現を指標とした実験法
 4 ヒト毛乳頭細胞を用いた網羅的遺伝子発現解析
 5 マウスSC-3細胞株を用いた抗Androgen作用の評価法

第3章 培養器官を用いた実験法
 1 毛包器官培養を用いた育毛剤評価実験法1(ヘマトキシリン-エオジン染色)
 2 毛包器官培養を用いた育毛剤評価実験法2(TUNEL染色法)
 3 毛包器官培養を用いた育毛剤評価実験法3(BrdU取り込みによるDNA合成部位の測定)
 4 毛包器官培養を用いた育毛剤評価実験法4(毛幹伸長の測定)

第4章 ヒトでの有効性試験法
 1 フォトトリコグラム試験法

【第Ⅶ編 動物代替法安全性実験法】

第1章 皮膚腐食性試験法
 1 再生表皮モデルを用いた皮膚腐食性試験法

第2章 皮膚一次刺激性試験法
 1 再生表皮モデルを用いた皮膚一次刺激性試験法

第3章 眼刺激性実験法
 1 SIRC-NRU試験法
 2 再生眼上皮モデルを用いた眼刺激性試験法
 3 Short Time Exposure(STE)試験

第4章 光毒性試験実験法
 1 3T3 NRUの光毒性試験法

第5章 皮膚アレルギー性実験法
 1 タンパク結合性評価
 2 ペプチド結合性評価(Direct Peptide Reactivity Assay:DPRA 法)
 3 THP-1細胞を用いたin vitro皮膚アレルギー性試験法, human Cell Line Activation Test(h-CLAT)

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