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レポートナンバー 0000001608

バイオ医薬の開発技術とシーズ

株式会社シーエムシー出版

Development of Technologies and Seeds for Biological Medicine

発刊日 2009/03/01

言語日本語

体裁B5/384ページ

ライセンス/価格384ページ

0000001608

B5版 77,000 円(税込)

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ポイント

「癌ワクチン」をはじめ技術開発が進むバイオ医薬の最新情報がここに!
分子標的薬、抗体医薬、核酸医薬、新ワクチン。それぞれの候補物質や作用機序、評価技術を詳述!
研究の最前線を担う、総勢69名の研究者による技術書の決定版!

レポート概要

刊行にあたって

本書「バイオ医薬」は、大学等研究機関と産業界の橋渡し役を目的として編集されたものであり、医薬品に関わる大学等研究機関の成果を発表して頂きました。医薬品産業界および医薬品産業界への参入を目指す企業に情報を提供するとともに、研究機関等と企業間の対話・交流が生まれることを期待するものであります。
ヒトゲノム解読の進捗、タンパク質の立体構造や機能の解析、細胞レベルでの分布・局在、シグナル伝達系の解明、細胞周期・細胞分裂・アポトーシスの解明、シグナル伝達系の解明、さらには免疫機構の解明等ライフサイエンス研究の成果は、これらを基盤として各種の産業界に大きなインパクトを与えています。中でも医薬品産業への波及は計り知れないものがあり、これら研究成果は医薬の素材・原料を広く提供するのみならず、医薬開発(創薬)プロセスにおける各種評価法などに新規な技術を広く提供するところとなっています。
本書の第I編は「分子標的薬」について、第II編は「抗体医薬」について、第III編は「核酸医薬」について、第IV編は「新ワクチン」について研究者の先生にご執筆頂きました。なお、創薬プロセスに有用な「評価法」新規技術は、第I編に紹介させて頂きました。
各々のカテゴリー(編)には、当該カテゴリーについての総論的解説に加え、創薬の候補物質(シーズ)、それを得るための技術、作用機序、それを評価する技術等が記述されています。これら内容が製薬企業等の開発の一助になりましたら幸いです。

(「巻頭言」より一部抜粋)
平成21年3月吉日 株式会社ビーアールディー 山本重夫

レポート詳細

監修

山本重夫
株式会社ビーアールディー

執筆者一覧

矢守 隆夫 (財) 癌研究会 癌化学療法センター分子薬理部 部長 兼 癌化学療法センター所長代行
齊藤 光 東京工業大学 大学院生命理工学研究科 博士後期課程2年・特別研究員
石川 智久 東京工業大学 大学院生命理工学研究科 教授
堀田 勝幸 岡山大学医学部歯学部附属病院 腫瘍センター 助教
田端 雅弘 岡山大学医学部歯学部附属病院 腫瘍センター
曽和 義広 京都府立医科大学大学院 分子標的癌予防医学 准教授
片山 達也 愛知県がんセンター中央病院 胸部外科
吉田 健史 近畿大学 医学部 内科学腫瘍内科部門
明石 雄策 近畿大学 医学部 附属奈良病院 腫瘍内科 助手
岡本 勇 近畿大学 医学部 内科学腫瘍内科部門 准教授
竹内 啓 北海道大学 大学院医学研究科 腫瘍内科学分野 特任助教
秋田 弘俊 北海道大学 大学院医学研究科 腫瘍内科学分野 教授
福田 一弘 大阪大学 先端科学イノベーションセンター クリングルファーマ再生創薬共同研究部門 招聘准教授・クリングルファーマ(株) 彩都研究所
松本 邦夫 金沢大学 がん研究所 分子標的がん医療研究開発センター 腫瘍動態制御研究分野 教授
中村 敏一 大阪大学 先端科学イノベーションセンター クリングルファーマ再生創薬共同研究部門 特任教授
鈴木 絵里子 慶應義塾大学 医学部泌尿器科 特別研究教員
梅澤 一夫 慶應義塾大学 理工学部応用化学科 教授
山口 哲志 東京大学 大学院工学系研究科 化学生命工学専攻 助教
新海 政重 東京大学 大学院工学系研究科 化学生命工学専攻 講師
加藤 耕一 東京大学 大学院工学系研究科 化学生命工学専攻 (現所属:キヤノン(株)先端融合研究所)
長棟 輝行 東京大学 大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻 教授
近藤 恭光 (独) 理化学研究所 基幹研究所 ケミカルバイオロジ−研究領域 化合物バンク開発研究グループ 先任研究員
長田 裕之 (独) 理化学研究所 基幹研究所 ケミカルバイオロジ−研究領域 領域長
谷 博文 北海道大学 大学院工学研究科 生物機能高分子専攻 准教授
上舘 民夫 北海道大学 大学院工学研究科 生物機能高分子専攻 教授
尾崎 修治 徳島大学病院 輸血部 講師
安倍 正博 徳島大学 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部 生体情報内科学 准教授
松本 俊夫 徳島大学 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部 生体情報内科学 教授
松井 英男 東海大学 医学部 消化器外科 准教授
山口(藤田) 陽子 東海大学 工学部 生命化学科 教授
浅野 竜太郎 東北大学 大学院工学研究科 バイオ工学専攻 助教
熊谷 泉 東北大学 大学院工学研究科 バイオ工学専攻 教授
藤井 郁雄 大阪府立大学 大学院理学系研究科 教授
松浦 友亮 大阪大学 大学院情報科学研究科 バイオ情報工学専攻 特任准教授
富松 航佑 九州大学 大学院システム生命科学府 細胞制御工学 博士課程;日本学術振興会特別研究員
白畑 實隆 九州大学 大学院農学研究員 遺伝子資源工学部門 教授
恵比須 省吾 (株) プロテイン・エクスプレス 研究開発第II部 取締役部長
平澤 清彦 リサーチ&イノベーション ジャパン(株) 代表取締役社長
三浦 典正 鳥取大学 医学部 病態解析医学講座 薬物治療学分野 准教授
中城 公一 愛媛大学 大学院医学系研究科 口腔顎顔面外科学分野 准教授
二見 和伸 (株) ジーンケア研究所 研究推進部 主任研究員
古市 泰宏 (株) ジーンケア研究所 取締役会長
小比賀 聡 大阪大学 薬学研究科 教授
今西 武 大阪大学 名誉教授
坂本 直哉 東京医科歯科大学 消化器内科 准教授
横田 隆徳 東京医科歯科大学 神経内科 准教授
柿本 真司 大阪市立大学 大学院工学研究科 化学生物系専攻 バイオ工学講座
長﨑 健 大阪市立大学 大学院工学研究科 化学生物系専攻 バイオ工学講座 教授
佐々木 茂貴 九州大学 大学院薬学研究院 生物有機合成化学分野 教授
和田 猛 東京大学大学院 新領域創成科学研究科 メディカルゲノム専攻 准教授
金本 彰 東京大学 医科学研究所 先端医療研究センター 臓器細胞工学・外科 助教
田原 秀晃 東京大学 医科学研究所 先端医療研究センター 臓器細胞工学・外科 教授
佐藤 昇志 札幌医科大学 医学部 病理学第一講座 教授
廣橋 良彦 札幌医科大学 医学部 病理学第一講座
塚原 智英 札幌医科大学 医学部 病理学第一講座
田村 保明 札幌医科大学 医学部 病理学第一講座
一宮 慎吾 札幌医科大学 医学部 病理学第一講座
鳥越 俊彦 札幌医科大学 医学部 病理学第一講座
考藤 達哉 大阪大学 大学院医学系研究科 消化器内科学・樹状細胞制御治療学 准教授
榊原 充 大阪大学 大学院医学系研究科 消化器内科学 医員
林 紀夫 大阪大学 大学院医学系研究科 消化器内科学 教授
神奈木 真理 東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 免疫治療学分野 教授
川上 茂 京都大学 大学院薬学研究科 薬品動態制御学分野 助教
樋口 ゆり子 京都大学 大学院薬学研究科 薬品動態制御学分野 研究員
橋田 充 京都大学 大学院薬学研究科 薬品動態制御学分野 教授;京都大学 物質-細胞統合システム拠点 主任研究員(併任)
大倉 良夫 東京都神経科学総合研究所 分子神経病理学部門 研究員
松本 陽 東京都神経科学総合研究所 分子神経病理学部門 参事研究員 部門長
榎本 惠一 高知工科大学 工学部 物質・環境システム工学科 教授
坂口 末廣 徳島大学 疾患酵素学研究センター 神経変性疾患研究部門 教授

目次

〔第I編 分子標的薬および創薬技術〕
第1章 分子標的薬の基礎および研究動向
(矢守隆夫)
1. はじめに
2. 分子標的薬とは
3. おもな分子標的薬
3.1 蛋白質キナーゼ阻害剤
3.1.1 BCR/ABL阻害薬
3.1.2 EGFレセプター(EGFR/ErbB)ファミリー阻害薬
3.1.3 マルチキナーゼ阻害剤
3.2 プロテアソーム阻害剤
3.3 血管新生阻害剤
4. 分子標的薬の新たな動向
4.1 新たなタンパク質キナーゼ阻害剤
4.1.1 MET(HGFR)
4.1.2 FLT3(Fms-Like Tyrosine Kinase 3)
4.1.3 オーロラ・キナーゼ・ファミリー
4.1.4 ALK(anaplastic lymphoma kinase)
4.2 PI3キナーゼ阻害剤
4.3 その他の阻害剤
5. まとめと展望
第2章 プロテインキナーゼとABCトランスポーターを標的とした分子標的医薬の開発とその戦略(齊藤光,石川智久)
1. はじめに
2. 細胞周期制御機構とキナーゼ酵素
3. 癌細胞の増殖と生存
4. 特異的キナーゼ阻害薬による合理的癌治療
5. キナーゼ阻害剤とABCトランスポーターとの相互作用
5.1 ABCB 1(P-糖タンパク質/MDR 1)  
5.2 ABCC 1(MRP 1:multidrug resistance-associated protein 1)
5.3 ABCG 2(BCRP:breast cancer resistance protein)
6. 多剤耐性を克服するためのABCトランスポーター阻害剤
7. 新規ABCG 2阻害剤の探索:高速スクリーニングシステムと構造活性相関解析
8. おわりに
第3章 p-38プロテアソーム阻害剤の治療薬への応用(堀田勝幸,田端雅弘)
1. はじめに
2. 基礎的知見
2.1 プロテアソームは新しいタイプのプロテアーゼである
2.2 プロテアソームの作用はユビキチン・プロテアソーム系というシステムに基づく
2.3 プロテアソーム阻害剤は細胞増殖抑制効果を有する
2.4 プロテアソーム阻害剤は細胞周期調節因子などの調節・分解に関与し,アポトーシスを誘導する
2.5 プロテアソーム阻害剤は既存抗癌剤によって得られる細胞毒性を増強する
2.6 プロテアソームは静脈内投与後,速やかな臓器移行性を有する
3. 臨床的知見 
3.1 PS-341(ボルテゾミブ)の臨床第I相試験
3.2 骨髄腫を対象としたボルテゾミブの臨床第II相試験
3.3 骨髄腫を対象としたボルテゾミブの臨床第III相試験
3.4 骨髄腫を対象としたボルテゾミブの国内臨床第I/II相試験
3.5 国内臨床第I/II相試験におけるボルテゾミブ血中薬物動態
3.6 ボルテゾミブの毒性
4. おわりに
第4章 ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤治療薬の開発(曽和義広)
1. はじめに
2. Forward chemicalgenomics的創薬
3. HDAC阻害剤の開発経緯
4. HDACについて
5. HDAC阻害剤による遺伝子発現への影響
6. HDAC阻害剤の構造
7. HDAC阻害剤の臨床試験
8. おわりに
第5章 EGFR-チロシンキナーゼ阻害剤(ゲフィチニブ,エルロチニブ)の作用機序(片山達也)
1. はじめに
2. EGFR遺伝子変異
3. EGFR遺伝子変異の種類
4. EGFR阻害剤
5. EGFR遺伝子変異とEGFR-TKI感受性
6. ゲフィチニブ耐性獲得
7. EGFR遺伝子変異の臨床応用
8. おわりに
第6章 抗EGFR抗体による抗腫瘍効果―EGFR-TKIとの作用機序の違い―(吉田健史,明石雄策,岡本勇)
1. はじめに
2. 分子標的としてのEGFR
3. EGFR-TKIと抗EGFR抗体の作用機序の違い
4. 抗EGFR抗体の作用機序に対する新しい考え方
5. ADCC(抗体依存性細胞障害)とCDC(補体依存性細胞障害)
6. 肺癌患者における抗EGFR抗体の臨床導入
7. 抗EGFR抗体とEGFR-TKIの抗腫瘍効果および効果予測因子の違い
8. おわりに
第7章 抗VEGF療法における分子標的治療薬―抗VEGF抗体・VEGF trap・VEGF-TKIなど―(竹内啓,秋田弘俊)
1. はじめに
2. VEGFの構造とシグナル伝達
3. ニューロピリン
4. 抗VEGF抗体(Bevacizumab)の作用機序と臨床開発
5. VEGF trapの作用機序と臨床開発
6. チロシンキナーゼ阻害薬
6.1 Sunitinibの作用機序と臨床開発
6.2 Sorafenibの作用機序と臨床開発
7. その他の抗VEGF治療薬
第8章 新規がん分子標的薬―NK4(HGFアンタゴニスト/血管新生阻害分子)の開発(福田一弘,松本邦夫,中村敏一)
1. はじめに
2. がんの浸潤・転移におけるHGF-Metシグナルの異常亢進
2.1 HGFならびにMetの過剰発現
2.2 遺伝子変異によるMetの恒常的活性化
3. NK4のHGFアンタゴニスト作用
4. NK4の血管新生阻害作用
5. NK4の制がん効果
6. NK4の優位点と併用の意義
7. NK4の医薬品化に向けて
8. おわりに
第9章 シグナル伝達因子と癌治療薬開発―NF-κB阻害剤(−)-DHMEQ―(鈴木絵里子,梅澤一夫)
1. はじめに
2. 細胞内シグナル伝達の構成因子
3. 生理活性物質の探索
3.1 NF-κB阻害剤DHMEQの発見
3.2 (−)-DHMEQのNF-κB阻害機構
3.3 (−)-DHMEQによる破骨細胞分化の抑制
3.4 DHMEQのin vivo抗炎症活性と抗癌活性
3.5 DHMEQによる抗癌剤感受性の増強
3.6 rituximabによる抗癌剤感受性の増強
4. おわりに
第10章 医薬品スクリーニング用細胞アレイのための細胞固定化および細胞転写技術(山口哲史,新海政重,加藤耕一,長棟輝行)
1. 細胞マイクロアレイを用いた創薬について
1.1 背景
1.2 細胞アレイを用いる利点
1.3 細胞への薬剤の一括導入および一括提示技術
1.4 細胞マイクロアレイを用いた創薬の問題点
2. BAMを用いた浮遊系細胞アレイ
2.1 BAMを用いた浮遊系細胞の固定化
2.2 BAMを用いた浮遊系細胞アレイへの遺伝子導入
3. BAMを用いた人工マトリクスへの細胞転写
3.1 転写技術
3.2 擬似生体組織環境下での細胞の挙動
4. まとめ
第11章 創薬候補のスクリーニング―化合物アレイの開発と活用―(近藤恭光,長田裕之)
1. はじめに
1.1 創薬ターゲット分子
1.2 創薬プロセス
1.3 創薬における化合物アレイの位置づけ
2. 化合物アレイの開発
2.1 化合物の固定化法
2.1.1 官能基特異的共有結合による固定
2.1.2 官能基非依存的共有結合による固定
2.2 固定化しないその他の方法
3. 化合物アレイを用いたリガンドスクリーニング
3.1 DOSライブラリーを用いたUre2p結合化合物の探索
3.2 転写因子Hap3pの阻害剤の探索
3.3 カルモジュリン結合化合物の探索
3.4 細胞抽出液を用いた炭酸脱水酵素(CAII)阻害剤の探索
3.5 細胞接着アッセイ
3.6 生分解性ポリマーPLGAを用いた細胞活性によるスクリーニング
3.7 ナノ液滴によるカスパーゼの阻害物質の探索
4. まとめ
第12章 微小流体ネットワーク構造を利用したオンチップ変異原性試験(谷博文,上舘民夫)
1. はじめに
2. 微小流体ネットワーク構造を利用したオンチップバイオアッセイ
2.1 マイクロ分析システム
2.2 細菌の固定化と試料導入のためのチップデザイン
2.3 オンチップ変異原性試験
2.4 オンチップ感受性試験
3. 展望
〔第II編 抗体医薬〕
第13章 造血器腫瘍に対する改変抗体医薬の開発
(尾崎修治,安倍正博,松本俊夫)
1. はじめに
2. 改変抗体の構造と特徴
3. 改変抗体の作用
3.1 conjugate抗体
3.2 pre-target抗体
3.3 agonist抗体
3.4 bispecific抗体
4. 2D7diabodyの開発
5. おわりに
第14章 腫瘍血管新生阻止に用いるヒト型人工抗体(松井英男)
1. 血管新生阻害の標的分子
2. ファージディスプレイ抗体
3. VEGFR2(KDR)に対するヒト型人工抗体(ファージディスプレイ抗体)
4. ヒト型人工抗体の現状と展望
第15章 新規がん診断薬・抗体療法向け創薬を目指した糖鎖特異的抗体の開発(山口(藤田)陽子)
1. はじめに
2. ファージディスプレイ法活用による糖鎖特異的ヒト型抗体の作製
2.1 糖鎖抗原
2.2 ファージライブラリー 
2.3 Man3-DPPEによるパンニングとスクリーニング
3. ヒト型単鎖抗体提示ファージライブラリーから取得した単鎖抗体の応用
4. 今後の課題
第16章 がん免疫療法への応用研究を目指した抗体―diabody―(浅野竜太郎,熊谷泉)
1. はじめに
2. 二重特異性抗体
3. EGFRとCD3を標的としたdiabody:Ex3
4. Ex3の抗腫瘍効果
5. Ex3の作用機序
6. 低分子二重特異性抗体のフォーマット
7. diabodyを基盤とするIgG様二重特異性抗体
8. おわりに
第17章 マイクロ抗体:立体構造制御ペプチドを土台とした分子標的医薬の創出(藤井郁雄)
1. はじめに
2. ペプチド・ライブラリーの問題点
3. マイクロ抗体(ヘリックス・ループ・ヘリックス構造ペプチド)ライブラリーの分子設計
4. ファージ表層提示マイクロ抗体ライブラリーの構築
5. G-CSF受容体に対するマイクロ抗体のスクリーニング
6. マイクロ抗体の安定性
7. ゲノム創薬の新手法
8. タンパク質から低分子リガンドへ
9. おわりに
第18章 リボソームディスプレイ法を用いた新規機能性蛋白質の創出(松浦友亮)
1. はじめに
2. 適応度地形とは
3. 進化分子工学とは
4. リボソームディスプレイ法とは
5. リボソームディスプレイ法の特徴
6. リボソームディスプレイ法を用いた新規蛋白質取得
7. おわりに
第19章 体外免疫法を用いたヒトモノクローナル抗体作製技術(富松航佑,白畑實隆)
1. はじめに
2. 体外免疫法の概要
3. 可溶性抗原に対する免疫応答の誘導
4. 膜タンパク質抗原に対する免疫応答の誘導
5. ペプチド抗原に対する免疫応答の誘導
6. ファージディスプレイ法と組み合わせたヒトモノクローナル抗体作製
7. 体外免疫法の利点と課題
8. おわりに
第20章 抗体作製に最適な遺伝子ライブラリー作製の新技術「SlonoMaxTM」(恵比須省吾,平澤清彦)
1. 要約
2. 緒言
3. SlonomicsTM遺伝子合成技術
4. SlonoMaxTM遺伝子変異体ライブラリーへの展開
〔第III編 核酸医薬〕
第21章 RNA遺伝子群の分子標的医薬への応用研究
(三浦典正)
1. RNA遺伝子
2. ヒト10番染色体上RNA遺伝子群の医薬開発
第22章 合成siRNAを用いた癌の個別治療(中城公一)
1. はじめに
2. 癌の分子遺伝子学的診断
3. 癌の個別治療
4. おわりに
第23章 DNAヘリカーゼを標的としたRNAi型癌治療薬への開発(二見和伸,古市泰宏)
1. はじめに
2. siRNA
2.1 RNAiの分子機構
2.2 医薬品候補としてのsiRNA
2.3 癌治療への応用
3. <我々の取り組み>ゲノム維持とRecQヘリカーゼに関する基礎研究から
3.1 癌細胞とゲノム維持機構
3.1.1 正常細胞と癌細胞を分けるもの
3.1.2 癌細胞とRecQヘリカーゼ
3.2 抗癌標的としてのRecQL1ヘリカーゼ
3.2.1 DNA複製・修復での役割
3.2.2 RecQL1ヘリカーゼを癌標的とする創薬
3.2.3 モデル動物における検証
3.2.4 既存抗癌剤との併用療法 
4. 今後への期待
第24章 ブリッジ型人工核酸によるHCV-IRES領域標的アンチセンス核酸の開発(小比賀聡,今西武)
第25章 siRNAによるC型肝炎遺伝子治療(坂本直哉,横田隆徳)
1. 要旨  
2. はじめに
3. RNA干渉による遺伝子発現制御機構
4. siRNAはHCVレプリコン増殖を強力に抑制する
4.1 臨床実用に向けた課題
5. おわりに
第26章 核酸医薬開発に欠かせないデリバリーテクノロジー(柿本真司,長﨑健)
1. はじめに
1.1 エンドソームへのナビゲーション
1.2 細胞質へのナビゲーション
1.3 核へのナビゲーション
1.4 ミトコンドリアへのナビゲーション
2. 核酸医薬の細胞内ナビゲーション
2.1 細胞内への取り込み促進
2.2 エンドソームからの脱出促進
2.3 核内への移行促進
2.4 ミトコンドリアへの移行
2.5 核酸医薬のリリース
3. おわりに
第27章 核酸医薬への展開を目指したインテリジェント人工核酸の開発(佐々木茂貴)
1. はじめに
2. 化学修飾人工核酸
3. 化学架橋形成人工核酸
4. インテリジェント人工核酸のアンチセンス阻害剤への展開
5. 分子設計概念の拡張:遺伝子への特異的官能基転移反応
6. おわりに
第28章 リン原子修飾核酸の化学的創製(和田猛)
1. はじめに
2. オキサザホスホリジン法によるホスホロチオエートDNAの立体選択的合成
3. オキサザホスホリジン法によるボラノホスフェートDNAの立体選択的合成
4. オキサザホスホリジン法によるホスホロチオエートRNAの立体選択的合成
5. オキサザホスホリジン法によるH-ホスホネートDNAの立体選択的合成
6. 今後の展望
〔第IV編 新ワクチン〕
第29章 癌ワクチン療法―ペプチドワクチンの開発・応用―
(金本彰,田原秀晃)
1. はじめに
2. 腫瘍抗原ペプチドを用いた免疫療法の背景
3. 新規癌関連抗原遺伝子
3.1 URLC 10
3.2 RNF 43
3.3 TOMM 34
4. 腫瘍新生血管に対するペプチドワクチン療法
5. ペプチドと併用するアジュバントについて
6. 樹状細胞を用いたワクチン療法
7. 適性成熟化樹状細胞の必要性とその対策
8. 免疫モニタリングの必要性
9. 癌ワクチン療法の現況
10. ペプチドワクチンの応用
11. おわりに
第30章 がんペプチド免疫治療(佐藤昇志,廣橋良彦,塚原智英,田村保明,一宮慎吾,鳥越俊彦)
1. 要旨
2. はじめに
3. ヒト腫瘍抗原同定
4. 癌ワクチン臨床試験
5. ヒト癌幹細胞(CSC)腫瘍抗原の同定と癌免疫治療への応用
6. 癌ワクチン免疫原性の増強,制御
7. 免疫抑制の解除
8. おわりに
第31章 消化器がんワクチン療法の開発(考藤達哉,榊原充,林紀夫)
1. はじめに
2. 樹状細胞ワクチン療法の現状と問題点
2.1 樹状細胞とは
2.2 樹状細胞ワクチン療法の理論的背景
2.2.1 DCの由来細胞の選択
2.2.2 DCの誘導方法
2.2.3 DCの成熟刺激
2.2.4 腫瘍抗原の選択
2.2.5 DCワクチン投与経路
3. OPA-DCワクチンの開発
3.1 消火器癌に対するDCワクチン療法の現状
3.2 DCワクチン開発に際しての戦略
3.3 OPA-DCの開発―基礎的検討―
3.3.1 DCの誘導方法
3.3.2 DCの収率
3.3.3 DCの遊走能
3.3.4 DCのTh1誘導能
3.3.5 NK細胞活性化能,CTL誘導能
3.3.6 癌患者での誘導
4. OPA-DCワクチンの開発―臨床試験に向けて―
4.1 DC誘導に用いる薬剤の安全性の確保
4.2 DC誘導の環境整備
4.3 免疫モニタリング法の選択
5. 消化器癌に対するOPA-DCワクチン療法の臨床試験の展開
6. 樹状細胞ワクチン療法の確立のために
6.1 免疫療法のパラダイムシフト
6.2 癌による免疫抑制機構の解明と制御方法の開発
6.3 治療コスト対策
7. おわりに
第32章 成人T細胞白血病動物モデルを用いた抗腫瘍ワクチンの開発(神奈木真理)
1. 成人T細胞白血病の概要
2. HTLV-Iの感染経路と生体内発現
3. HTLV-Iの病原性
4. HTLV-I関連疾患の疫学的発症リスク
5. HTLV-Iに対するT細胞応答の個体差
6. T細胞免疫によるHTLV-I感染細胞の生体内制御
7. HTLV-I感染における腫瘍免疫(ペプチドワクチンの動物モデル)
8. ヒトにおけるTax特異的CTLエピトープ
9. ATLに対するワクチン療法の見通し
第33章 がんDNAワクチンのためのリポソーム製剤の開発(川上茂,樋口ゆり子,橋田充)
1. はじめに
2. プラスミドDNAによる自然免疫系の活性化機構
3. リポプレックスによるin vitro遺伝子導入効率の改善
4. リポプレックスによるin vivo遺伝子導入効率の改善,自然免疫系の活性化
5. リポプレックスを用いた樹状細胞への遺伝子導入:投与経路の影響
6. リポプレックスによるDNAワクチン効果:投与経路の影響
7. おわりに
第34章 アルツハイマー病に対するワクチン療法(大倉良夫,松本陽)
1. はじめに
2. 能動免疫療法
2.1 ワクチン療法の開発
2.2 ワクチン投与患者から得られた知見
2.3 臨床試験後の薬剤開発
3. 抗体療法-受動免疫療法
4. DNAワクチン
4.1 ウイルス性DNAワクチン
4.2 非ウイルス性DNAワクチン
5. ワクチンの作用機序
5.1 これまで報告されている免疫療法の作用機序
5.2 DNAワクチンの作用機序
6. 霊長類におけるワクチンの効果
7. おわりに
第35章 スギ花粉症と組換え経口ワクチンの開発(榎本惠一)
1. はじめに
2. スギ花粉症の抗原タンパク質
3. Cry jのIgEエピトープ
4. Cry jのT細胞エピトープと組換えペプチド
5. 食べられる花粉症ワクチン
5.1 イネを用いた経口ワクチン
5.2 バクテリアを用いた経口ワクチン
6. 花粉症ワクチンの将来と課題
第36章 プリオン病予防ワクチンの開発の試み(坂口末廣)
1. はじめに
2. プリオン感染メカニズム
2.1 プリオン
2.2 プリオン蛋白質(prion protein;PrP)
2.3 プリオン感染様式
2.4 発病メカニズム
3. 抗PrP抗体と抗プリオン活性
3.1 プリオン病の受動免疫
3.2 抗プリオン活性のメカニズム
4. プリオンワクチン
4.1 免疫寛容
4.2 異種PrPによるプリオンワクチン
4.3 免疫モデュレーターを用いたプリオンワクチン
4.4 PrPの修飾によるプリオンワクチン
5. プリオン粘膜ワクチン
5.1 粘膜ワクチンの利点
5.2 細菌性トキシンを用いたプリオン粘膜ワクチン
5.3 サルモネラ菌をベクターとするプリオン粘膜ワクチン
6. プリオンワクチンの問題点と今後の展開

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