VR/AR/MRは、3次元空間における物理的・仮想的なオブジェクトを、視覚、聴覚、触覚、力覚、前庭感覚などマルチモーダルなインタフェースや混成・増強された環境のもとで投射し、実時間でさまざまな利用価値を提供する多様な技術群である。認知・視覚化・体験・作業支援・学習の拡張・行動の支援等をもたらす画期的な次世代技術ともされ、産業界、ITなどの先進技術・サービス、科学・学術、教育・芸術に共通する白眉のテーマとなっている。
ここ数年、エンターテインメント、ゲーム、製造、教育、作業支援、トレーニング、展示、観光、芸術、遠隔制御技術など多岐に渡る分野で製品開発や参入企業が相次ぎ、多くの示唆・刺激を与え続け、市場として大きな盛り上がりを見せている。
世界中のITベンダー、メーカー、ベンチャーが挙うように続々と参入を果たし、医療、自動車、娯楽産業をはじめ、VR/AR/MR(XR)向け製品、装置、アプリケーション、サービスの開発に凌ぎを削っている。
内容編成(目次)
序
第1章 VR(仮想現実)・AR(拡張現実)・MR(複合現実)概説
1-1 XR(VR・AR・MR)概説
1-2 あらためて「リアリティ」とは何か
1-3 VR(仮想現実) 概説
1-4 VR(仮想現実)の技術的分類・体系
1-5 AR(拡張現実) 概説
[1] 拡張現実(AR)の定義
[2] AR を巡る技術の発展の経緯
[3] AR(拡張現実)とVR(仮想現実)の関係
1-6 AR(拡張現実)の技術的分類・体系
[1] ロケーションベース AR(位置情報型 AR)
[2] ビジョンベース AR(マーカー型)
[3] ビジョンベース AR(マーカーレス型)
1-7 VR(仮想現実)に対するAR(拡張現実)の優位性
1-8 MR(複合現実) 概説
1-9 MR(複合現実)の技術的分類・体系
1-10 VR(仮想現実)とSR(代替現実)
1-11 VR/AR/MRの融合・統合に向けた取り組み
[1] Samsun Electronics
[2] uSens
[3] DAQRI
[4] 他
1-12 VR/AR/MR 今後の展開予測
[1] 概況・近況
[2] Time誌
[3] Business Week誌
[4] Tech Crunch 誌
[5] 他
第2章 VR/AR/MRの要素技術・実装技術・環境整備
2-1 概説
2-2 AR・VR の使用に対応するデバイス 概説
[1] 入力デバイス
[2] 出力デバイス・操作デバイス
2-3 ヘッドマウントディスプレイ(HMD)
2-4 モバイルVR機器
2-5 モバイルAR機器
2-6 ゲーム用HMD
2-7 3D表示技術・オーディオビジュアル(AV)技術
2-8 トラッキング技術
2-9 地理・地図の3D体験技術
2-10 イマーシブプロジェクションディスプレイ(IPD:ImmersiveProjectionDisplay)
2-11 3次元音響ディスプレイ
2-12 触覚ディスプレイ
2-13 次世代通信規格(5G)
2-14 個人ユーザー向けアプリケーション
[1] 屋内利用向け
[2] 屋外利用向け
2-15 企業・業務向けアプリケーション
第3章 VR(仮想現実)/AR(拡張現実)/MR(複合現実)市場
3-1 概況
3-2 VR/ARハードウエア出荷台数
3-3 VR(仮想現実)用ハードウェアの市場予測
3-4 VR/AR/MRスマートフォンアプリの需要動向
[1] 概況
[2] Gartner
[3] Perey Research & Consulting
[4] Jupiter Research
[5] ABI Research
3-5 VR対応ゲーム市場動向
3-6 メディア・広告分野におけるARアプリケーションの市場
第4章 主要調査会社によるVR/ARの成長予測・市場分析
4-1 総評
4-2 Digi-Capital
4-3 ABI Research
4-4 Gartner
4-5 IDC
4-6 Greenlight Insights
4-7 AugmentedReality.org
4-8 Jupiter Research
4-9 Perey Research & Consulting
4-10 Trend forth
4-11 KGI Securities
4-12 Deutsche Bank
4-13 Tech Pro Research
第5章 投資/基金/育成ファンド/スタートアップ支援プログラム
5-1 総評
5-2 The Venture Reality Fund 「VR業界を俯瞰する業界図」
5-3 Augmented World Expo(AWE)/Ori Inbar
5-4 Rothenberg Ventures
5-5 Techstars 社/David Brown
5-6 Andreessen Horowitz(aka a16z)/Ben Horowitz
5-7 Andreessen Horowitz(a16z)/Marc Andreessen
5-8 Intel Capital/Ameet Bhansali
5-9 Presence Capital/Amitt Mahajan
5-10 Qualcomm Ventures/Quinn Li
5-11 HTC(宏達国際電子股份有限公司)
5-12 DCM
5-13 super-ventures
5-14 BoostVC
5-15 Y Combinator/Ali Rowghani
5-16 Techstars/David Cohen
5-17 The Venture Reality Fund/Tipatat Chennavasin
5-18 Alibaba/Ethan Xie
5-19 gumi
5-20 コロプラ
5-21 JTB
5-22 大和証券グループ/デジタルガレージ
5-23 サン電子
第6章 活発化する次世代VR(仮想現実)の研究開発領域[1]
6-1 概況・近況
6-2 マーカーレスAR
6-3 可視化環境からイマージョン型コミュニケーション環境への拡張
6-4 アバターによる仮想空間/体験の共有
6-5 インテリジェントセンサー技術とVR/ARの融合
6-6 AR/MRとホログラフィー技術の融合
6-7 振る舞い、ハンドコントローラーとしてのAR
6-8 透過型スマートグラス用物体識別・閲覧技術
第7章 活発化する次世代VR(仮想現実)の研究開発領域[2]
7-1 Magic Leapが目指す「シネマティック・リアリティ(Cinematic Reality)」
7-2 resonaiが提唱する「クロスド・リアリティ(Crossed Reality)」
7-3 VR・ARによる「ヒューマンオーグメンテーション」
[1] 概説
[2] ソニー/東京大学
7-4 テレイグジスタンスとVR(仮想現実)の融合による協調作業空間
7-5 視野共有システム
7-6 視線追跡型VR装置・VR端末
7-7 注目を集める触感再現技術=ハプティックデバイス
7-8 アバターと身体との連動
7-9 五感刺激型VR
7-10 重さの感覚を伝えるVRシステム
7-11 香りや風を体感できる次世代VRマシン
7-12 視聴覚、触覚・触力覚を取り込んだプレゼンス技術
7-13 ファン・フィクションと交差した現実のモード
7-14 ローカル空間と場所空間が重なりあわさる「セカンドオフライン」
第8章 VR/AR/MR先端研究開発・実証実験動向
8-1 産業技術総合研究所
8-2 東京大学先端科学技術研究センター
第9章 標準策定:互換性確立に向けた取り組み
9-1 互換性確立に向けた標準策定
9-2 Augmented Reality Markup Language(ARML)
[1] Mobilizy
[2] Total Immersion
[3] PEREY Research and Consulting
第10章 各種三次元モデル/三次元映像とVR/AR/MR
10-1 3D映像/次世代空間ディスプレイ
10-2 360度VR動画
10-3 プロジェクションマッピング
10-4 Earth VR/Google Earth
第11章 各種シミュレーション技術とVR/AR/MR
11-1 ブレイン・マシン・インタフェース
11-2 仮想市民型シミュレーション
11-3 再帰的シミュレーション
11-4 人工生命(ALife)/人工知能を使った各種アプローチ
第12章 VR/AR活用技術とスマートフォン
12-1 脚光を浴びるVR・AR対応型スマートフォン
12-2 VRプラットフォームに対応した次世代スマートフォン
12-3 拡張現実サポートを含む大型アップデートして登場した「iOS 11」
12-4 ARプラットフォーム向けアプリケーション
12-5 モバイルARプラットフォームと関連サービス
第13章 VR/AR活用技術と次世代PC
13-1 「VRレディ」のPC登場がもたらす影響
13-2 MR(複合現実)をサポートするWindows 10 S
13-3 OS標準でVR・MR対応するWindowsの未来モデル
第14章 次世代HMD/次世代ウェアラブルデバイスとVR/AR/MR
14-1 概説
14-2 ウェアラブル技術の分類とVR(仮想現実)デバイスとしての活用
14-3 ウェアラブルAR(拡張現実感)の動向
[1] 概説
[2] 光学シースルー方式
[3] ビデオシースルー方式
14-4 ウエアラブルARの課題
14-5 VR/ARを使ったスマートコンタクトレンズ
14-6 没入型映像のブームを担う VR HMD
14-7 世代VR HMD(ヘッドマウントディスプレィ)
第15章 ナビゲーション/可視化技術とVR/AR/MR
15-1 ナビゲーション/航法 概説
15-2 拡張型カーナビゲーション(Automotive navigation system)
15-3 ニューロナビゲータ
15-4 科学的視覚化/複合情報の可視化技術
第16章 VR/AR/MRと人工知能/機械学習
16-1 AR(拡張現実)と機械学習
16-2 シミュレーテッドリアリティと機械学習/ディープラーニング
16-3 コンピュータビジョン/ロボットビジョンと機械学習
第17章 IOTとVR/AR/MRの融合
17-1 概説
17-2 工場・制御システムのサイバーリスクの増大とIoT
[1] 概説
[2] IoTと情報セキュリティ
[3] AR(拡張現実)を使った工作機械の操作/セキュリティ制御
17-3 IoT+VRを活用した造船工程効率化・生産性向上
[1] 概況・近況
[2] 三井造船
[3] 常石造船
17-4 VRとIoT型触覚・触感デバイス
17-5 IoTとの統合による映像酔い防止
第18章 次世代ロボットとVR/AR/MRの統合
18-1 ロボットオントロジー(存在学)とVR/AR技術の結合
18-2 「場の自己組織化」と次世代ロボット
18-3 仮想空間での臨場感を高める位置アウェアネス技術
18-4 仮想世界で遠隔操縦する資源探索ロボット
第19章 VR/AR/MRと次世代ゲーム
19-1 概況・近況
19-2 「触覚フィードバック」を活用した次世代ゲーム
19-3 ニューラルインターフェース(思考/脳の活動)を検知する次世代ゲーム
19-4 ブレイン・サイエンスとの融合
第20章 VR/AR/MR知的所有権/プライバシー権利問題
20-1 VR/AR/MR知的所有権の状況
20-2 拡張現実が形成する「バーチャル知的財産権」
20-3 VR機器開発と知的財産権訴訟リスク
20-4 位置情報の公開・保護を巡る議論
第21章 主要VR製品動向
21-1 Oculus 「Oculus Rift」
21-2 ODG 「R-7」
21-3 オプティンヴァン 「ORA-C」
21-4 ソニー 「PlayStationVR」
21-5 Google 「Google Cardboard」
21-6 Google 「Daydream View」
21-7 Samsun/Oculus 「Gear VR」
21-8 FOVE 「FOVE」
21-9 エプソン 「EPSON MOVERIO」
21-10 HTC 「Vive」
21-11 VUZIX 「M300」
21-12 VUZIX 「Blade 3000」
21-13 Kodak 「PIXPRO Digital Cameras」
21-14 ICAROS 「ICAROS」
21-15 Tobii Technology 「Tobii Glasses2」
21-16 Recon Instruments 「JET(Recon Instruments)」
第22章 主要AR/MR製品・サービス動向(海外)
22-1 Microsoft 「HoloLens」
22-2 Magic Leap 「Magic Leap」
22-3 Apple
22-4 Vrvana
22-5 Google 「Google Glass」
22-6 Google 「Tango」
22-7 Meta 「Meta Pro」
22-8 castAR 「castAR」
22-9 AMD 「Sulon Q」
22-10 Vuzix 「M100 Smart Glasses」
22-11 Vuzix 「M300 Smart Glasses」
22-12 ODG 「R-7 Smartglasses」
22-13 BMW/ODG 「MINI Augmented Vision」
22-14 DAQRI 「SMART HELMET」
22-15 Telepathy Walker 「Telepathy Walker」
22-16 Atheer 「Air Glasses」
22-17 AceReal 「AceReal」
22-18 Heads Up Display 「HeadsUp」
22-19 CAPUTER LABS 「HOLO SEER」
22-20 LASTER 「LASTER」
22-21 Recon Instruments 「Recon Jet Pro」
22-22 SKULLY 「skully」
22-23 SiME 「Smart Glasses」
22-24 elvisiontech 「elvisiontech」
22-25 Impression Pi 「Impression Pi」
第23章 主要AR/MR製品(国内)
23-1 キャノン 「MREAL」
23-2 ソニー 「SmartEyeglass Developer Edition SED-E1」
23-3 ソニーセミコンダクタソリューションズ 「AR Safety glasses」
23-4 ソニーセミコンダクタソリューションズ 「AR Safety glasses」
23-5 ソニーセミコンダクタソリューションズ 「AR Enterprise glasses」
23-6 エプソン 「moverio」
23-7 コミカミノルタ 「Technologies for the Future ウェアラブルコミュニケーター」
23-8 富士通 「IoT Solution UBIQUITOUSWARE」
23-9 ブラザー 「WD-100G/100A」
23-10 ウエストユニティス 「InfoLinker」
23-11 ウエストユニティス 「picoLinker」
第24章 主要AR/MRソフトウェア・アプリ・サービス動向(国内)
24-1 ナイアンティック/ポケモン 「Pokémon GO」
24-2 au 「EZナビウォーク(イージー)」
24-3 デザイン百貨店 「AR3DPlayer」
24-4 奈良先端科学技術大学院大学/HIT Lab 「ARToolKit (Augmented Reality Toolkit) 」
24-5 KDDI 「SATCH(サッチ)」
24-6 CARKCHO 「CARKCHO(カクチョ)」
24-7 ARARA 「ARAPPLI」
第25章 VR・AR関連団体・学会
25-1 Khronos Group
25-2 HDBaseT Alliance
25-3 Consumer Technology Association(CTA、コンシューマー技術協会)
25-4 Virtual World Society
25-5 日本バーチャルリアリティ学会
25-6 一般社団法人VRコンソーシアム