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レポートナンバー 0000023316

認知症の早期診断技術と進行抑制/予防薬・機能性食品の開発

株式会社技術情報協会

発刊日 2019/04/26

言語日本語

体裁A4/486ページ

ライセンス/価格486ページ

0000023316

BOD版 44,000 円(税込)

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レポート概要

◎ 開発コンセプトは、『治す』 から 『遅らせる』 へとシフトチェンジ!

◎ 開発する有効成分を製品化に結び付けるための、失敗しない臨床試験の進め方とは?

◎ 機能性表示制度が開発に求める要件と、その最大活用のコツ!

■ 本書のポイント

・認知症の早期発見を実現する、診断技術やバイオマーカーの開発

・これまで多くの臨床試験が失敗してきた原因とは? そこから学ぶ成功へのヒントとは?
  ―臨床試験の設計や運用法の具体的な改善点
  ―ヒトで失敗しないためのモデル動物作製

・『抑制・予防』をターゲットとした有望な標的、遺伝子治療の開発の最前線!

・治療・抑制の効果を高めるためのDDS・血液脳関門技術や薬剤の投与方法の実際

・2025年問題を取り巻く、日欧米各国の認知症市場の動向・予測

・認知症をターゲットとした機能性食品開発の狙い所、開発成功の留意点
  ―有望な成分とその作用メカニズム、エビデンスの事例
  ―機能性をウリにしたマーケティングのポイントとは

レポート詳細

執筆者(敬称略)

岡山大学 寺田整司 東京大学大学院 伊藤弦太
国立長寿医療研究センター 加藤隆司 東京大学大学院 富田泰輔
国立長寿医療研究センター 竹中章倫 (国研)理化学研究所 高村理沙
国立長寿医療研究センター 木村泰之 (国研)理化学研究所 笹栗弘貴
国立長寿医療研究センター 中村昭範 (国研)理化学研究所 西道隆臣
国立長寿医療研究センター 伊藤健吾 大阪市立大学 富山貴美
大阪大学 武田朱公 順天堂大学大学院 田平武
大阪大学 森下竜一 東京医科大学 羽生春夫
鳥取大学医学部附属病院 谷口美也子 島根大学 三瀧真悟
九州大学 山﨑貴男 社会福祉法人仁至会 小長谷陽子
九州大学 飛松省三 三重大学 佐藤正之
(株)アミンファーマ研究所 五十嵐一衛 昭和大学 倉田なおみ
国立長寿医療研究センター 鈴木啓介 近畿大学 中西章
(株)クロエ 牧大輔 東京医科歯科大学 位髙啓史
杏林大学医学部付属病院 久保光子 京都薬科大学 濱進
(国立循環器病研究センター 角田良介 京都薬科大学 高田和幸
国立循環器病研究センター 齊藤聡 (株)インテージコンサルティング 新川博己
国立循環器病研究センター 猪原匡史 早稲田大 矢澤一良
東京都医学総合研究所 野中隆 関西福祉科学大学 竹田竜嗣
国立長寿医療研究センター 津田玲生 (株)薬事法マーケティング事務所 渡邉憲和
聖マリアンナ医科大学 藤原成芳 ユニアス国際特許事務所 東田進弘
SOMPOリスクマネジメント(株) 高杉友 ユニアス国際特許事務所 春名真徳
NTT 東日本関東病院g 吉澤利弘 東京医科大学八王子医療センター 金谷潔史
クレディ・スイス証券(株) 酒井文義 東北福祉大学 鎌田真綺
SK特許業務法人 鈴木章太郎 東北福祉大学 大泉康
筑波大学 東晋二 京都府立大学大学院 南山幸子
筑波大学 新井哲明 キリンホールディングス(株) 阿野泰久
かわさき記念病院 藤城弘樹 東京大学大学院 中山裕之
横浜市立大学 五嶋良郎 信州大学 片山茂
洛和会音羽病院 石川正恒 (株)ダイセル 高橋香織
北海道大学 湯山耕平 (株)ダイセル 向井克之
北海道大学 五十嵐靖之

目次

◇第1章 認知症早期発見へ向けた診断技術とその高精度化 ◇

1節 認知症診断ガイドラインの現状と今後求められる早期診断技術
1.認知症の診断
1.1 DSM-IV-TRとDSM-V
1.2 ICD-10とICD-11
1.3 NIA-AA
2.軽度認知障害の診断
2.1 Petersen
2.2 DSM
2.3 ICD
3.今後求められる早期診断技術
3.1 アルツハイマー病の生化学的な定義に向けて
3.2 今後に求められる早期診断技術

2節 PETによる認知症の早期および鑑別診断
1.PET検査の原理
1.1 ポジトロン放出核種
1.2 PETの撮像原理
1.3 認知症研究で用いられるポジトロン標識薬剤(トレーサー)
2.脳ブドウ糖代謝PET
2.1 アルツハイマー病における脳糖代謝PETの位置づけ
3.脳ブドウ糖代謝PET
3.1 AD型知症における脳糖代謝の特徴
3.2 画像を組み入れたADの診断基準 NIA-AA (2011)とIWG-2(2014)
3.3 軽度認知障害MCIにおける脳糖代謝PET
3.4 前臨床期ADの病期と糖代謝変化
3.5 糖代謝PETによる認知症の鑑別診断
4.アミロイドPET
4.1 アミロイドPETとイメージング薬剤
4.2 アミロイドPETの使用上の留意点と臨床使用ガイドライン
5.タウPET
5.1 タウPETとタウ病理
5.2 タウPET用イメージング薬剤

3節 認知症領域における次世代診断技術の開発
1.認知症診断の多面性と早期診断の重要性
1.1 認知症病態の多様性
1.2 早期診断の重要性
2.認知症の神経病理を標的とした診断技術の開発
2.1 アルツハイマー病の神経病理
2.2 髄液バイオマーカーを利用した診断技術の開発
2.3 血液バイオマーカーを利用した診断技術の開発
2.4 エクソソームを利用した診断技術の開発
2.5 Positron Emission Tomography(PET)画像を利用した診断技術の開発
3.認知症の神経変性を標的とした診断技術の開発
4.その他の次世代型認知症診断技術の開発

◇第2章 認知症の最新バイオマーカー研究動向◇

1節 糖鎖は認知症のバイオマーカーとなり得るか
1.「糖鎖」とは
2.認知症における糖鎖の変化
3.認知症の病態に関連する糖鎖
4.糖鎖は認知症の診断マーカーとなりうるか

2節 重症度を診断するバイオマーカーの開発
1.認知症の重症度を規定する因子
1.1 認知機能障害の重症度
1.2 脳萎縮の重症度
1.3 神経病理の重症度・進行度
1.4 神経病理の重症度と認知機能障害の重症度は相関するか?
2.認知症の重症度を診断するバイオマーカー
2.1 神経病理の重症度を評価する脳脊髄液バイオマーカー
2.2 神経病理の重症度を評価する血液バイオマーカー
2.3 神経変性の重症度を評価するバイオマーカー

3節 軽度認知障害の神経画像と電気生理学的早期診断バイオマーカー
1.神経画像と電気生理学的バイオマーカー
1.1 バイオマーカーとは
1.2 MCIと先制医療
2.MCIの概念と各認知症のMCI期の特徴
2.1 MCIとは
2.2 ADによるMCI
2.3 DLBによるMCI
2.4 FTDによるMCI
2.5 VDによるMCI
3.MCIの早期診断バイオマーカー
3.1 現時点でのバイオマーカー
3.2 構造的MRI
3.3 単一光子放射断層撮影(SPECT)
3.4 陽電子放射断層撮影(PET)
3.5 脳波
4.VEPを用いたMCIの早期診断バイオマーカー
4.1 MCIと視覚症状
4.2 多モダリティーVEP
4.3 MCIへの応用

4節 認知症発症リスクを評価する新規マーカーの研究動向
1.ポリアミンより産生されるアクロレインとH2O2の毒性比較
2.認知症バイオマーカーとしての血漿中蛋白質抱合アクロレイン(PC-Acro)とAβ40/42 (40/42は下付き)
3.血漿バイオマーカーとMMSE並びに脳委縮度との相関
4.アルツハイマー病患者の脳と脳梗塞患者の非梗塞部位のPC-Acro、A?40並びにA?42量の比較
5.軽度認知症患者及びアルツハイマー病患者の脳脊髄液中のPC-Acro、A?40並びにA?42
6.軽度認知症患者とアルツハイマー病患者の識別が可能な尿中バイオマーカー
7.尿中バイオマーカーとMMSE並びに血漿バイオマーカーとの相関

◇第3章 臨床試験の中止を防ぐ、現実的な試験の進め方と有効性評価◇

1節 相次ぐドロップアウトの要因と臨床試験で求められる有効性評価
1.アルツハイマー病における疾患修飾薬開発
1.1 神経変性疾患における「疾患修飾薬」とは
1.2 疾患修飾薬開発の主な失敗事例
1.3 治験が行われている主な疾患修飾薬
2.疾患修飾薬の開発を阻害する要因
2.1 神経変性疾患に共通する要因
2.2 アルツハイマー病特有の要因
2.3 疾患修飾薬自体の要因
3.疾患修飾薬の開発成功に向けて
3.1 「先制医療」の試み
3.2 認知症レジストリの構築
3.3 アルツハイマー病の治験における有効性評価

2節 ドロップアウトを防ぐための被験者リクルートメントのポイント
1.なぜ臨床試験の被験者リクルートメントが難しいのか
2.Patient / Subject Centricity(患者・被験者中心主義)
3.医薬品と機能性食品の臨床試験における異なる課題
4.被験者リクルートメントにおけるドロップアウトを防ぐ取り組み事例
4.1 機能性食品における臨床試験の事例
4.2 医薬品における治験の事例
5.「被験者の質」=「データの質」なのか
6.被験者募集に影響を与える要素:参加したくなる試験デザインとは

3節 CRCにおける認知症患者対応の現状と課題
1.CRCの変遷
1.1 GCPとCRCの関連
1.2 CRCの誕生
2.認知症の治験におけるCRCの役割
2.1 事前準備
2.2 被験者対応
3.認知症治験の課題

4節 医師主導治験の経験を踏まえた現実的な治験デザインとエンドポイント設定
1.認知障害患者を対象とした治験のデザイン
1.1 認知症・MCIを対象とした治験
1.2 preclinical MCIを対象とした治験
1.3 比較的急速な進行が予想される患者群を対象とした治験
2.解決策
3. 脳血管を標的とした認知症治療薬の開発

◇第4章 ヒト臨床試験で失敗をしないための認知症の非臨床試験とモデル動物作成◇

1節 ドロップアウトを防ぐ認知症モデル動物作製とその評価~シード依存的なαシヌクレインの細胞内蓄積モデル
1.αシヌクレイン
2.患者脳におけるαシヌクレイン病理(LB)の拡がりと、その細胞間伝播の可能性
3.培養細胞を用いたαシヌクレインのシード依存的蓄積モデル
4.マウスを用いたαシヌクレイン蓄積モデル
5.マーモセットを用いたαシヌクレイン蓄積モデル

2節 モデル動物を用いた機能性食品の認知症における評価
1.アルツハイマー病の発症メカニズムとモデルシステムの確立
1.1 マウスADモデルシステム
1.2 ショウジョウバエADモデ
2.AD治療薬の開発状況
2.1 Aβの産生を阻害する薬剤開発
2.2 抗体を用いた薬剤開発
2.3 A?の凝集を抑制する薬剤
2.4 Tauを標的とする薬剤
3.ショウジョウバエを用いた機能性食品由来の化合物検定
3.1 ケルセチン
3.2 ドコサヘキサエン酸(DHA)
3.3 漢方薬

3節 ヒトiPS細胞由来神経細胞のアルツハイマー病モデルへの移植実験と可能性
1.我が国における認知症及び認知症・アルツハイマー病の現状
2.アルツハイマー病の病因として挙げられる仮説
2.1 コリン仮説
2.2 アミロイド仮説
2.3 タウ仮説
3.現在の治療法とその問題点
4.ヒトiPS細胞由来神経細胞のアルツハイマー病モデルへの移植実験
4.1 ヒトiPS細胞
4.2 神経分化誘導
4.3 アルツハイマー病モデルマウス
4.4 移植方法の確立
4.5 移植後の認知機能回復
4.6 移植細胞の生着
5.今後の課題

◇第5章 2025年認知症問題を取り巻く国内外での市場動向と対策 ◇

1節 わが国における認知症市場の現状と課題~2025年認知症問題を踏まえて
1.日本政府の介護・高齢者福祉政策
1.1 介護保険制度
1.2 地域包括支援センターと地域包括ケアシステム
1.3 認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)
2.我が国における認知症に関わる課題
2.1 国・行政における課題
2.2 地域における課題
2.3 介護者における課題
2.4 認知症の人に関わる課題
3.我が国における認知症に対する取組み事例
3.1 個人レベルにおける認知症予防の取組み
3.2 地域における認知症の人への取組み
3.3 企業における認知症顧客への取組み

2節 認知症の医療・介護:地域の輪を支えるICTシステム
1.我々が目指した多職種連携システムの在り方
2.品川地区におけるトライアルの実際と成果
3.トライアル後の展開
4.現行版における運用の実際
5.現行版における運用の体制

3節 欧州での認知症対策と市場動向-アルツハイマー病を中心に解説
1.欧州概観
2.英独仏の認知症対策
2.1 英国
2.2 フランス
2.3 ドイツ

4節 米国における認知症治療の実際と今後の課題
1.アルツハイマー病の社会的コストと負担
1.1 認知症患者と社会的コスト
1.2 米国の高齢者介護と認知症患者のケア
1.3 公的負担による限界
2.米国の認知症対策の実際
2.1 ケアの現状
2.2 早期診断と予防を提唱
3.アルツハイマー病治療薬開発の憂鬱
3.1 制度的な支援
3.2 アルツハイマー病関連の治療薬候補群

5節 認知症薬の国内外特許状況と今後の方向性
1.認知症薬の特許状況
1.1 日本
1.2 外国
1.3 IPC:A61K39/00との組み合わせ

◇第6章 認知症進行抑制・予防薬として期待できる標的の研究と発症メカニズム◇

1節 前頭側頭葉変性症のメカニズム
1.前頭側頭葉変性症の剖検脳の検討による生化学的・病理学的メカニズム
1.1 FTLD-tau
1.2 FTLD-TDP
1.3 FTLD-FUS
2.遺伝性前頭側頭葉変性症の発症メカニズム
2.1 FTLD-tauの原因遺伝子
2.2 FTLD-TDP/FTLD-FUSを引き起こすDNA/RNA関連原因遺伝子
2.3 FTLD-TDPを引き起こすALP/UPS関連原因遺伝子
2.4 その他の関連原因遺伝子

2節 DLBの発症前・早期介入を見据えた臨床病理学的理解と課題
1.レビー小体病としてのDLB
1.1 DLB臨床診断の低い感度とアルツハイマー病における臨床研究への影響について
1.2 レビー病理とレビー小体病
1.3 DLB病理診断基準
1.4 脳内アミロイドの蓄積時期について
2.レビー小体型認知症の前駆状態
2.1 初発症状の多様性
2.2 Prodromal DLBの臨床亜型
3.レビー小体病の早期診断
3.1 レム睡眠行動障害を中心とした前駆症状を手掛かりとした早期診断
3.2 レム睡眠行動障害の臨床診断における問題点
3.3 Cognitively unimpaired/MCIにおけるDLBの指標的バイオマーカーによる早期診断
3.4 生前の生検による病理診断
4.認知機能低下の予測因子
4.1 認知機能低下の予測因子の解明の必要性
4.2 神経炎症
4.3 脳内アミロイドと睡眠

3節 アルツハイマー病に期待される標的、発病や病態進行とバイオマーカー
1.ADに見られる神経変性・脱落の機序
1.1 Aβとタウ蛋白質のヒト脳イメージング
1.2 Aβの毒性機序
1.3 AD脳における生化学的変化
1.4 ADと神経回路形成メカニズム
1.5 AD脳に見られる神経細胞形態・機能異常
2.ADのバイオマーカー
2.1 ADのバイオマーカーの探索- より早期発見に向けて
2.2 CRMPのバイオマーカーとしての可能性

4節 特発性正常圧水頭症の診療ガイドラインとその病態
1.特発性正常圧水頭症とは
1.1 症状
1.2 画像検査
1.3 髄液排除試験
1.4 iNPHの分類と診断の流れ
1.5 治療法
1.6 術後の効果と注意点
2.iNPHの病態

5節 認知症病理形成にかかわるエクソソームの働きとその予防・治療標的可能性
1.エクソソームとは
2.認知症関連タンパク質とエクソソームの働き
2.1 アミロイドsペプチド(As)
2.2 タウ
2.3 α-シヌクレイン
2.4 TDP-43
3.体液バイオマーカーとしてのエクソソーム利用

6節 パーキンソン病の分子病態メカニズム解明
1.パーキンソン病の病理
1.1 黒質変性
1.2 Lewy小体
2.家族性パーキンソン病
2.1 α-synuclein(PARK1/4)
2.2 LRRK2(PARK8)
2.3 Parkin(PARK2)とPINK1(PARK6)
3.孤発性パーキンソン病のリスク因子
3.1 環境因子
3.2 遺伝的要因
4.パーキンソン病動物モデル作出の試み
4.1 環境因子からの試み
4.2 遺伝子からの試み
4.3 α-synuclein蓄積病理の伝播

7節 遺伝子治療をもちいたアルツハイマー病の進行抑制と予防
1.遺伝子治療とは
2.これまで行われてきた人に対する遺伝子治療の歴史
3.アルツハイマー病と疾患関連遺伝子
4.アルツハイマー病の遺伝子治療に繋がる基礎研究
5.今後の展望

8節 リファンピシンの抗オリゴマー作用と認知症予防のための新たな投与法
1.変性性認知症の発症機序
2.認知症予防薬の条件
3.リファンピシンの抗オリゴマー作用の発見
3.1 リファンピシンの抗酸化・抗炎症作用
3.2 リファンピシンの抗オリゴマー作用
3.3 モデルマウスでのリファンピシンの薬効評価
4.認知症予防のための新たな投与法の開発
4.1 リファンピシンの副作用
4.2 副作用を回避するための投与法
4.3 経口、経鼻、皮下投与でのリファンピシンの薬効および安全性
4.4 経口、経鼻、皮下投与でのリファンピシンの薬物動態

◇第7章 臨床での診断・治療の現状と臨床ニーズ◇

1節 アルツハイマー型認知症の診断・治療の現状と臨床ニーズ
1.アルツハイマー型認知症:診断の現状
2.アルツハイマー型認知症:治療の現状
3.アルツハイマー型認知症によく似て非なる病態、PART
4.MCIの治療とサプリメントによる補完
5.Preclinical ADの治療:今後の期待

2節 レビー小体型認知症の診断と治療の実際
1. DLBの診断
1.1 DLBの臨床症状
1.2 DLBの画像所見
1.3 DLBの診断基準
2.DLBの治療
2.1 中核症状に対する治療
2.2 BPSDに対する治療
2.3 パーキンソニズムに対する治療
3.DLBのケア

3節 脳血管性認知症の診断と治療の要点
1.脳血管性認知症の分類
2.脳血管性認知症の診断
3.脳血管性認知症の治療

4節 若年性認知症の実態・診断および支援の実際
1.若年性認知症の実態
2.原因となる疾患
3.老年期認知症との違い
3.1 医学的な観点
3.2 BPSDは高齢者より現れやすいか
3.3 家庭的な観点
3.4 社会的な観点
4.鑑別診断
4.1 更年期障害
4.2 高次脳機能障害>
5.DIAN研究について12,13,14)
6.若年性認知症の人と家族への支援
6.1 将来を見据えた中・長期的な支援
6.2 経済的な支援と就労に対する支援
6.3 社会とのつながりの支援
6.4 家族の負担を軽減するための支援
6.5 症状の進行に伴う健康面に対する支援
7.若年性認知症の人の就労継続支援
7.1 仕事上の問題点
7.2 企業における若年性認知症の人への支援
8.若年性認知症支援コーデイネーター

5節 パーキンソン病の早期診断・治療の現状と臨床ニーズ
1.パーキンソン病の病態生理
1.1 PDの症状
1.2 PDの病理
1.3 PDの発症機序
1.4 パーキンソン症候群
1.5 PDの疫学
2.パーキンソン病のバイオマーカー
2.1 脳MRI・CT
2.2 MIBG心筋シンチグラフィ
2.3 DATシンチグラフィ
2.4 神経心理検査
2.5 血液・髄液検査
3.パーキンソン病の治療
3.1 L-dopa製剤
3.2 ドパミンアゴニスト
3.3 酵素阻害薬
3.4 L-dopa製剤の経胃瘻小腸持続投与
3.5 定位脳手術
3.6 再生医療
3.7 リハビリテーション

6節 嚥嚥下障害のある認知症患者に適する剤形ニーズ
1.摂食嚥下障害が軽度、中程度の認知症患者に対する飲みやすい剤形ニーズ
1.1 問題点:口を開かない
1.2 問題点:錠剤のみ吐き出す
1.3 問題点:錠剤を噛んでしまう
1.4 問題点:薬が唾液とともに口からこぼれ落ちる。
1.5 問題点:・口腔内・舌下に薬が残る、口に溜め込む、飲み込まない
1.6 問題点:薬が咽頭・食道粘膜に付着し残留する
1.7 摂食嚥下障害が軽度、中程度の認知症患者に対する飲みやすい剤形
2.摂食嚥下障害が重度の認知症患者に対する剤形ニーズ
2.1 薬の加工に関する問題点
2.2 経管投薬時に生じる問題点
2.3 錠剤をつぶさない経管投薬方法?簡易懸濁法?
2.4 ―経管投与可能薬品一覧表―
2.4 経管投与可能薬品一覧表の利用
2.5 簡易懸濁法のメリット
2.6 摂食嚥下障害が重度の認知症患者に対する剤形

◇第8章 血液脳関門通過を可能にするDDS技術とその評価◇

1節 認知症治療薬の血液脳関門薬剤通過のメカニズムと評価
1.BBBの構成
1.1 BBB以外からの脳実質への浸透性の制御
1.2 BBBの生理機能
2.薬剤の脳内への吸収と分布
2.1 低分子薬剤の物理化学的特性とBBB透過性
2.2 低分子薬剤におけるBBB透過性のIn vitro実験評価系
2.3 生体高分子のBBB通過様式 
2.4 受容体介在型トランスサイト―シスによる生体高分子の生理的なBBB通過 
2.4 高分子薬剤のIn vitro BBB透過性評価
2.5 実験動物を利用したBBB透過性に対する評価系
2.6 マイクロドーズ臨床試験による評価
3.認知症とBBB機能

2節 脳神経疾患におけるmRNA医薬の応用を目指した技術開発
1.脳神経系へのアプローチを可能とする高分子ミセル型DDS
1.1 グルコース濃度に応答して血中から脳内に薬物を送達する高分子ミセル型キャリア
1.2 脳脊髄液中への投与で脳脊髄組織へ広く分布する高分子ミセル型キャリア
2.脳神経疾患治療へ応用される高分子ミセル型DDS
2.1 アミロイドβタンパク分解酵素mRNAの投与
2.2 脳虚血性疾患へのmRNA医薬応用

3節 アルツハイマー病のDDS技術の開発
1.ADの病態とBBB特殊環境変化
1.1 ADの病態と発症メカニズム
1.2 AD患者におけるBBB特殊環境変化
2.BBBを介した物質輸送機構
2.1 受動拡散と排出ポンプ
2.2 輸送タンパク質介在性経路
2.3 細胞間隙経路
2.4 トランスサイトーシス
3.ナノ粒子による薬物の脳内送達
3.1 BBB突破型ナノDDSの基本構造と送達素子
3.2 ポリマーナノ粒子
3.3 リポソーム
3.4 脂質ナノ粒子
4.新しい概念に基づく抗ADナノDDS
4.1 グルコース修飾ナノ粒子のBBB突破効率の改善
4.2 γ-セクレターゼ応答性リポソーム型ナノDDS

◇第9章 認知症進行抑制・予防に期待出来る機能性食品・健康食品(サプリメント)の開発◇

1節 認知症に関する機能性食品・健康食品の開発の現状と狙いどころ
1.認知症に関する機能性表示食品・健康食品(開発)の現状
1.1 機能性表示食品の届け出状況 (2019年2月現在)
1.2 認知症予防に関する市場 (2017年9月データ)
1.3 脳機能の改善に関する市場 (2017年9月データ)
1.4 DHA・EPA(オメガ3)に関する市場 (2017年9月データ)
1.5 イチョウ葉に関する市場 (2017年9月データ)
1.6 認知症予防に関する生活者の考察
2.認知症に関する機能性表示食品・健康食品(開発)の狙いどころ
2.1 機能性表示食品・健康食品市場
2.2 認知症に関する機能性表示食品・健康食品の狙いどころ考察

2節 「ブレインフード・ムードフード」の機能別分類および作用メカニズム
1.ブレインフードの定義と意義
2.脳のメカニズムをからみた食品・栄養素の生理機能別ブレインフード
3.様々なメカニズムを有する.ドコサヘキサエン酸(DHA)に関する、ブレインフード・ムードフードとして機能性
4.脳疲労・ストレスの構造 
5.疲労度とストレス度の診断
6.疲労・ストレスのメカニズムと改善方法
7.疲労・ストレスの予防医学と機能性食品
8.ムードフードと社会問題
9.代表的な「ムードフード」としてのハーブ類とミルク由来ペプチドの抗ストレス作用及び睡眠改善

3節 システマティックレビューの進め方と抗認知症食品事例
1.機能性表示食品届出における科学的根拠とは
1.1 最終製品を用いた臨床試験による根拠
1.2 最終製品または機能性関与成分に関する研究レビュー(システマティックレビュー)
2.研究レビューの概略について
2.1 システマティックレビューとは
2.2 定量的SRと定性的SR
2.3 リサーチクエスチョン
2.3 SRの実施手順
3.研究レビューの準備
3.1 論文の検索環境
3.2 検索データベースの選択
3.3 レビュープロトコール
3.4 検索語の設定における留意点
4.一次検索
4.1 一次検索の方法
4.2 一次検索の具体例
5.二次検索
5.1 二次検索の方法
5.2 二次検索の具定例
6.論文の質の評価、論評のまとめ
6.1 まとめ作業の流れ
6.2 論文の情報、論評のまとめ作業
6.3 個々の論文のバイアスリスクの評価
6.4 非直接性の評価
6.5 各論文の結果のまとめ
6.6 採用論文全体のまとめ(エビデンス総体評価)
6.7 エビデンスの評価
7.SRのまとめ
7.1 概略
7.2 届出様式V-4の「表示しようとする機能性に関する説明資料(研究レビュー)」の作成
7.3 サマリーシートの記載内容
7.4 研究レビューの結果と表示しようとする機能性の関連性に関する評価シートの記載方法
8.認知機能に関連した表示内容について
9.研究レビューをまとめる際の著作権について

4節 認知機能を事例とした機能性表示のコツと許容範囲
1.現在の認知機能に関する届出の受理状況
2.認知機能で認められている機能性の表示内容
2.1 認知機能に関して受理された表現
2.2 受理されている機能性の分析
3.機能性の根拠において押さえるべきポイント
3.1 機能性エビデンスの構築方法について
3.2 最終製品を用いた臨床試験について
3.3 最終製品又は機能性関与成分に関する研究レビュー
4.どのような機能をうたえるのか?
4.1 表示しようとする機能性の許容範囲とは?
4.2 認知機能に関する機能性と評価指標
4.3 広告表現における注意点とは?

5節 抗認知症食品における特許戦略
1.食品用途発明の特許審査上の取り扱い
1.1 特許・実用新案審査基準
1.2 審査ハンドブック附属書A 新規性(特許法第29条第1項)に関する事例集
1.3 審査ハンドブック附属書A 進歩性(特許法第29条第2項)に関する事例集
1.4 食品用途発明の権利化・活用ポイント
2.認知機能関連用途発明の権利化事例集
2.1[権利化事例2]特許第6375296号(ライオン株式会社)
2.2[権利化事例22]特許第6170166号(協和発酵バイオ株式会社)
2.3[権利化事例29]特許第6104356号(サントリーホールディングス株式会社、国立大学法人東北大学)
2.4[権利化事例38]特許第6022738号(キリン株式会社)
2.5[権利化事例24]特許第6163084号(キリン株式会社)
2.6[権利化事例1]特許第6377857号(リサーチ ビジネス ファウンデーション ソンギュングァン ユニバーシティ)
2.7[権利化事例44]特許第5960705号(コーニンクレイケ ダウ エグバーツ ビー.ヴイ.)
2.8 [権利化事例41]特許第6005202号(アサヒグループホールディングス株式会社)
2.9[権利化事例19]特許第6210142号(大正製薬株式会社)
2.10[権利化事例14]特許第6262694号(森永乳業株式会社)
2.11[権利化事例18]特許第6236185号(丸善製薬株式会社)
2.12[権利化事例10]特許第6273088号(国立大学法人滋賀医科大学)

6節 柑橘類果皮を利用した抗認知症機能性食品の開発に向けた基盤技術の開発
1.柑橘類果皮成分nobiletin
1.1 Nobiletinの突起伸長作用の性質
2.Nobiletinの抗認知症作用
2.1 Altzheimer型認知症(AD)に対するnobiletinの作用
2.2 脳虚血誘発性記憶障害モデル動物に対するnobiletinの作用
2.3 加齢モデルマウスに対するnobiletinの作用
2.4 Perkinson病モデルマウスの記憶障害に対するnobiletinの作用
3.学習・記憶形成過程におけるnobiletinの効果

7節 抗酸化物質がもたらす認知症進行抑制・予防の効果
1.認知症と活性酸素の関係
1.1 フリーラジカル・活性酸素
1.2 タウタンパクと鉄
1.3 フリーラジカル・活性酸素 (ROS) による認知症の発症機構
2.抗酸化物質による進行抑制・予防
2.1 疫学調査による認知症発症の予防因子
2.2 AD発症を予防できると可能性のある抗酸化酵素・抗酸化物質

8節 機能性表示食品のマーケティングのポイント~認知機能関連食品を事例に
1.日本における認知機能関連食品の市場
1.1 認知機能に関する日本の食品市場
1.2 健康関連食品の市場の実際
2.アメリカにおける認知機能食品に関する市場とヘルスクレーム
3.これからの日本における認知機能に関する市場見込みは?
3.1 日本における健康食品の使用状況
3.2 日本の異例な高齢化について
3.3 高齢化と認知機能の低下について
3.4 認知機能を維持するための解決策とは?
3.5 統計データからわかる認知機能食品の本当の市場規模
4.機能性に関するマーケティングのポイントとは?
4.1 認知機能関連食品のターゲットは?
5.商品開発におけるポイントとは?
5.1 商品戦略における重要なポイントは?
5.2 先発品戦略のポイント
5.3 カテゴリー価値戦略のポイント
5.4 品質価値戦略のポイント
5.5 経験価値戦略のポイント
6.広告表示におけるポイントとは?
6.1 広告表示における普遍的な法則とは?
6.2 注意を喚起するためのキャッチフレーズとは?
6.3 興味を引くためのアイデアとは?
6.4 購入したいと期待感を抱かせる方法とは?
6.5 アクション(購入)してもらうために、信頼性と安心感を高める
6.6 顧客ロイヤリティとホスピタリティに相関性はない?
6.7 コピーライティングにおける薬事法規の注意事項

9節 ビールの苦味成分を活かしたアルツハイマー病予防の研究とその効果
1.アルツハイマー病とミクログリア
2.薬用植物ホップと苦味成分イソα酸
3.イソα酸によるミクログリアの機能調節
4.イソα酸によるアルツハイマー病の病態抑制

10節 老化促進モデルマウス(SAM)を用いた認知症予防機能性食品因子の探索
1.老化促進モデルマウス(SAM)
1.1 SAMPの老化病態
1.2 SAMP8マウス
2.認知機能低下を予防する食品成分の探索
2.1 大豆ペプチドの脳由来神経栄養因子(BDNF)発現促進効果
2.2 ケール由来ポリフェノールの分子シャペロン誘導効果
2.3 ゴマ由来セサミノールのAβ産生抑制効果
2.4 酒粕由来乳酸菌のセロトニン産生促進効果

11節 セラミドを利用したアルツハイマー病予防法の研究開発
1.アルツハイマー病
2.セラミド
3.グルコシルセラミドの体内吸収動態
4.セラミドによるエクソソーム産生機構
5.神経細胞由来エクソソームによるAsクリアランス
6.植物由来セラミドによるエクソソーム産生増加とAs除去の促進
7.植物由来グルコシルセラミドのモデルマウス経口投与実験

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