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レポートナンバー 0000025210

青果物の鮮度評価・保持技術

株式会社エヌ・ティー・エス

〜収穫後の生理・化学的特性から輸出事例まで〜

発刊日 2019/12

言語日本語

体裁B5/412ページ

ライセンス/価格412ページ

0000025210

B5版 44,000 円(税込)

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レポート概要

青果物は、収穫後も生きている。その生理メカニズムを1章から5章で解説、6章では鮮度の評価技術、7章で商品価値低下を防ぐ 鮮度=品質保持技術を解説、8章では輸出を含めた事例、9章では認証制度を紹介する。

レポート詳細

監修

阿部 一博  大阪府立大学名誉教授/ 帝塚山学院大学人間科学部 教授

執筆者

濵渦 康範 信州大学農学部 准教授
田中 史彦 九州大学大学院農学研究院 教授
田中 良奈 九州大学大学院農学研究院 助教
上吉原裕亮 日本大学生物資源科学部 専任講師
馬場  正 東京農業大学農学部 教授
吉田 実花 東京農業大学農学部 助教
阿部 一博 大阪府立大学名誉教授/ 帝塚山学院大学人間科学部 教授
飯島 陽子 神奈川工科大学健康医療科学部管理栄養学科 教授
山内 直樹 放送大学山口学習センター 客員教授/ 山口大学名誉教授
平   智 山形大学農学部 教授
牧野 義雄 東京大学大学院農学生命科学研究科 准教授
泉  秀実 近畿大学生物理工学部 教授
永田 雅靖 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構食品研究部門食品加工流通研究領域 食品流通システムユニット長
門之園知子 株式会社生活品質科学研究所品質検査本部中央研究所検査企画部 官能試験G
津田 孝雄 有限会社ピコデバイス 代表取締役
田中 宗浩 佐賀大学農学部 教授
野田 博行 山形大学学術研究院(理工学研究科) 准教授
幕田 武広 マクタアメニティ株式会社 代表取締役
木下 剛仁 佐賀県農業試験研究センター野菜・花き部野菜研究担当 係長
柘植 圭介 佐賀県工業技術センター食品工業部 特別研究員
河井  崇 岡山大学大学院環境生命科学研究科 助教
福田 文夫 岡山大学大学院環境生命科学研究科 准教授
中野 龍平 京都大学大学院農学研究科 准教授
椎名 武夫 千葉大学大学院園芸学研究科 教授
野村 啓一 神戸大学農学研究科 教授
高木 浩一 岩手大学理工学部 教授/ 岩手大学次世代アグリイノベーション研究センター 副センター長
高橋 克幸 岩手大学理工学部 准教授/ 岩手大学次世代アグリイノベーション研究センター
川上 烈生 徳島大学大学院社会産業理工学研究部 助教
白井 昭博 徳島大学大学院社会産業理工学研究部 講師
西村 園子 ライオンハイジーン株式会社企画開発部第2研究所 アシスタントマネジャー
渡部 慎一 ライオンハイジーン株式会社企画開発部第2研究所 マネジャー
鍋田  優 ライオンハイジーン株式会社企画開発部第2研究所 所長
野村 正人 株式会社テックコーポレーション 常務取締役/総合技術本部長/
近畿大学名誉教授
中野 由則 株式会社テックコーポレーション環境事業部 部長
新長 琢磨 株式会社テックコーポレーション技術部 次長
大田 和平 株式会社テックコーポレーション総務部 次長
根岸 忠志 株式会社テックコーポレーション企画開発部 課長
西川 直樹 株式会社テックコーポレーション企画開発部 課長
佐藤 達雄 茨城大学農学部附属国際フィールド農学センター 教授
深松 陽介 岡山大学大学院環境生命科学研究科 特任助教
(現)岡山県農林水産総合センター生物科学研究所 研究員
小林 りか 日本大学生物資源科学部 助手
鈴木  徹 東京海洋大学先端科学技術センターサラダサイエンス寄付講座 特任教授
北澤 裕明 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構食品研究部門食品加工流通研究領域 上級研究員
土井 謙児 長崎県農林技術開発センター研究企画室 専門研究員
田中 福代 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構中央農業研究センター土壌肥料研究領域 上級研究員
葛西  智 青森県産業技術センターりんご研究所栽培部 主任研究員
広瀬 直人 沖縄県工業技術センター食品・醸造班 上席主任研究員
宮﨑 清宏 高知県農業技術センター生産環境課 チーフ(品質管理担当)
溝添 孝陽 住友ベークライト株式会社フィルム・シート営業本部P- プラス・食品包装営業部 評価CS センター長
中川 純一 SPD コンテナ事業開設準備室 代表
戸谷 智明 千葉県庁農林総合研究センター果樹研究室 上席研究員
塩田あづさ 千葉県庁農林総合研究センター果樹研究室 主席研究員
米野 智弥 山形県農業総合研究センター園芸試験場園芸環境部 研究主幹/園芸環境部長
鈴木 淳一 株式会社電通電通イノベーションイニシアティブ戦略企画・マネジメント部 
プロデューサー

目次

第1章 収穫後の生理
第1節 呼吸 濵渦 康範
1.はじめに
2.物質代謝と呼吸
3.青果物の呼吸特性(呼吸に及ぼす内的要因)
4.呼吸に及ぼす外的要因
第2節 蒸散 田中 史彦/ 田中 良奈
1.蒸散の機構
2.青果物の種類と蒸散
3.貯蔵・流通環境と蒸散
4.蒸散抑制法
5.青果物の鮮度保持の今後
第3節 エチレンの生合成および作用機構 上吉原 裕亮
1.エチレンとは
2.青果物の成熟・老化過程におけるエチレンの作用
3.エチレンの生合成
4.エチレンの受容と情報伝達
5.エチレン作用の制御
第4節 果実の追熟 馬場 正/ 吉田 実花
1.成熟・追熟生理と果実品質
2.追熟のコントロール
第5節 食味成分(果物の甘味,酸味,渋味・苦味,有害物質) 阿部 一博
1.果実の品質特性
2.果実の味覚成分と有害成分
第6節 青果物の香りの生成 飯島 陽子
1.はじめに
2.香気成分の化学構造的類似性に基づく香気成分の生成の違い
3.エチレン生成と香気生成
4.収穫後保蔵中の環境と香気変化
5.総括
第7節 色素成分と収穫後変化 山内 直樹
1.はじめに
2.色素の特性と生合成
3.収穫後の色素分解
第8節 生理障害 阿部 一博
1.生理機能の低下と生理障害
2.生理障害

第2章 青果物の最適貯蔵条件
第1節 野菜類 平 智
1.青果物としての野菜類の特徴
2.温度,湿度,ガス環境条件の影響
3.貯蔵に影響するその他の要因
4.最適貯蔵条件
第2節 果実類 平 智
1.青果物としての果実類の特徴
2.温度,湿度,ガス環境条件の影響
3.貯蔵性に影響するその他の要因
4.最適貯蔵条件

第3章 非破壊鮮度・品質評価および鮮度低下速度予測 牧野 義雄
1.外観・鮮度・品質評価の意義
2.色彩計測による外観色の客観的評価法
3.分光分析による緑色野菜の鮮度低下速度予測

第4章 収穫後の微生物による腐敗 田中 史彦/ 田中 良奈
1.はじめに
2.微生物による腐敗
3.微生物増殖モデル
4.微生物殺菌モデル
5.微生物制御
6.おわりに

第5章 カット青果物の品質保持 泉 秀実
1.カット青果物の生理学的・生化学的特性
2.カット青果物の微生物学的特性
3.カット青果物の品質保持技術

第6章 鮮度の評価技術
第1節 評価項目と分析法 永田 雅靖
1.はじめに
2.青果物の鮮度評価項目
第2節 官能評価 門之園 知子
1.官能評価の役割
2.官能評価の実施
3.事例紹介
4.今後の課題
第3節 ガスクロマトグラフィーとそのデータ処理(統計解析)による野菜の香りへのアプローチ 津田 孝雄
1.まえがき
2.においの捕集
3.野菜の香り成分の分離測定への準備:前濃縮の方法
4.クロマトグラフィーによる野菜の香り測定と統計解析の導入
5.クロマトグラムにより分離された化合物への統計解析の導入
6.おわりに
第4節 近赤外分光分析法を用いた農産物の鮮度評価 田中 宗浩
1.はじめに
2.農産物の鮮度と含有される成分の関係
3.総括
第5節 遺伝子マーカー ─ 鮮度マーカー遺伝子 ─ 永田 雅靖
1.はじめに
2.鮮度マーカー遺伝子
3.新しい解析技術
4.今後の展望
第6節 果物の食べ頃の見える化 野田 博行/ 幕田 武広
1.はじめに
2.方法
3.食べ頃の見える化
4.おわりに
第7節 味覚センサを用いたイチゴの食味評価 木下 剛仁/ 柘植 圭介
1.はじめに
2.イチゴにおける味覚センサ分析方法
3.味覚センサによる食味評価
4.新しい美味しさ評価法の開発
5.おわりに
第8節 音響振動法によるモモの内部障害の非破壊判別 河井 崇/ 福田 文夫/ 中野 龍平
1.はじめに
2.収穫果における核割れ判別
3.樹上における核割れ判別

第7章 鮮度保持技術
第1節 包装・プラスチックフィルム包装による青果物の品質保持 椎名 武夫
1.包装の定義と目的
2.青果物における包装
3.青果物のプラスチックフィルム包装
4.おわりに
第2節 エチレン作用の抑制 ─1-MCP の利用 ─ 野村 啓一
1.エチレン
2.エチレン作用の制御
3.今後の展望
第3節 新しい鮮度保持技術
第1項 青果物の収穫後生理・化学的特性と鮮度保持技術 高木 浩一/ 高橋 克幸
1.はじめに
2.高電圧による静電気力を利用した空中浮遊菌の捕集
3.プラズマによる農産物の殺菌・殺カビ
4.エチレン分解による農産物の混載輸送
5.おわりに
第2項 LED と光触媒 川上 烈生/ 白井 昭博
1.はじめに
2.LED 照射下での光触媒ナノ粒子による殺菌と鮮度保持効果~酸素プラズマ支援アニーリングしたTiO2 ナノ粒子~
3.LED 照射下での光触媒ナノ複合材による鮮度保持効果
4.まとめ
第3項 マイクロバブルオゾン水洗浄処理によるカット野菜の品質保持効果 西村 園子/ 渡部 慎一/ 鍋田 優
1.概要
2.マイクロバブルオゾン水で殺菌したカット野菜の品質
第4項 ファインバブル化した電解水による鮮度保持 ─ カット野菜について─ 
    野村 正人/ 中野 由則/ 新長 琢磨/ 大田 和平/ 根岸 忠志/ 西川 直樹
1.はじめに
2.ファインバブル発生装置
3.試験水と試験方法
4.除菌効果と鮮度判定
5.結果および考察
第5項 熱ショック処理 佐藤 達雄
1.熱ショック処理の定義
2.熱ショック処理の原理
3.熱ショック処理の具体的事例
4.熱ショック処理の課題
第6項 電解水処理技術あるいはストリーマ技術による微生物制御 阿部 一博
1.青果物の生命活動と微生物
2.電解水処理技術による品質保持と微生物制御
3.ストリーマ技術による品質保持と微生物制御
第7項 高性能冷蔵コンテナ利用低温貯蔵技術 福田 文夫/ 河井 崇/ 深松 陽介/ 中野 龍平
1.はじめに
2.高性能冷蔵コンテナの概要と試験貯蔵温度条件下での温湿度・電力使用量の把握
3.岡山県産モモの鮮度保持試験
4.黒紫色系ブドウ‘オーロラブラック’ の鮮度保持試験
5.緑色系ブドウ‘シャインマスカット’ の鮮度保持試験
6. 生産組織による‘シャインマスカット’ の貯蔵実証( 2017,2018 年)
7.モモ,ブドウにおける高性能冷蔵コンテナ導入低温貯蔵の利用法
第4節 青果物の冷凍 小林 りか/ 鈴木 徹
1.はじめに
2.植物の低温ストレスと障害
3.青果物の冷凍操作による品質劣化と技術的取り組み
4.まとめ
第5節 輸送中の損傷発生要因としての振動・衝撃 北澤 裕明
1.はじめに
2.損傷発生要因としての振動・衝撃
3.損傷対策のための理論
4.振動・衝撃の計測と再現
5.損傷防止のための包装設計
6.損傷と生理的変化との関わり
7.おわりに
第6節 青果物輸送効率化,超軽量発泡パレットの開発 土井 謙児
1.背景と研究の目的
2.基本仕様
3.利点
4.取り扱い上の留意点
5.積み降ろし作業の効率化
6.真空予冷装置への適合性
7.使用後の処理
8.パレット輸送の他の方式との比較
9.普及に向けた可能性と課題
第7節 揮発性成分プロファイリングを用いた農産物の品質・生理状態の非破壊診断 田中 福代
1.はじめに
2.揮発性成分のプロファイリング
3.オンサイト揮発性バイオマーカーモニタリングの展望
4.おわりに
第8節 可食性コーティング(Edible Coating) 野村 啓一
1.可食性コーティング(Edible Coating)とは
2.フィルム素材の特性
3.可食性コーティングの問題点
4.今後の展望

第8章 国内流通および輸出拡大への取り組み事例
第1節 青果物国内流通・貯蔵技術
第1項 リンゴ生産地におけるCA 貯蔵による品質保持と出荷調整 葛西 智
1.はじめに
2.青森県のリンゴ生産量と品種構成
3.有袋栽培と無袋栽培
4.貯蔵管理
5.青森県産リンゴの周年供給体制
6.青森県産リンゴの課題と展望
第2項 亜熱帯特産農産物による市場開発 広瀬 直人
1.県外出荷に対応した農産物の鮮度保持
2.亜熱帯の特産野菜「島ヤサイ」
3.亜熱帯の特産果実
第3項 パーシャルシール包装による地域農産物の鮮度保持技術 宮﨑 清宏
1.高知県における鮮度保持の必要性
2.ニラ用パーシャルシール包装の開発
3.パーシャルシール包装の対応品目の拡大
4.パーシャルシール包装の特徴と普及状況
第2節 青果物輸出の取り組み
第1項 青果物輸出に向けたMA 包装の活用 溝添 孝陽
1.はじめに
2.青果物の呼吸と呼吸抑制方法
3.青果物用鮮度保持フィルムP-プラスについて
4.輸出に適したフィルム「結露防止フィルム」の開発
5.サツマイモの鮮度保持について
6.ブドウの鮮度保持について
7.おわりに
第2項 鮮度保持装置付き海上輸送用リーファーコンテナ実証試験 中川 純一
1.目的
2.輸送結果①
3.輸送結果②
4.輸送結果③
5.結論
第3項 海上輸送によるモモとブドウのシンガポール輸出 中野 龍平/ 深松 陽介/ 福田 文夫/ 河井 崇
1.シンガポールに向けた輸出促進と海上輸送の必要性
2.モモのシンガポール海上輸出
3.ブドウのシンガポール海上輸出
4.混載によるシンガポール海上輸出
第4項 輸出実態に合わせたニホンナシ果実の鮮度保持方法 戸谷 智明/ 塩田 あづさ
1.はじめに
2.1-MCP 剤とは?
3.「 豊水」果実に対する 1-MCP 処理の効果
4.輸出に適した「豊水」果実の熟度と1-MCP 処理の効果
5.輸出実態に合わせた条件下で貯蔵した「豊水」の果実品質
6.輸出に対応した「幸水」,「あきづき」および「王秋」果実の鮮度保持方法
第5項 水分補給によるブドウ‘シャインマスカット’ の長期貯蔵技術 米野 智弥
1.はじめに
2.材料および方法
3.結果
4.まとめ
第3節 ブロックチェーンの自治体での活用事例
    ─綾町における有機農産品の安全性を消費者にアピールする取り組み─ 鈴木 淳一
1.はじめに
2.ブロックチェーンが求められる時代背景
3.インターネット化する現実世界とブロックチェーン技術
4.ブロックチェーンの特徴を活かして地方創生を支援できないか
5.まとめ─未来のフード・トレーサビリティを展望する─

第9章 安全性確保のための認証制度 泉 秀実
1.青果物/ カット青果物の微生物学的安全性
2.青果物/ カット青果物の衛生管理法
3.GAP における衛生管理
4.HACCP における衛生管理
5.国際的認証スキーム

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