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レポートナンバー 0000030342

NMRによる有機材料分析とその試料前処理、データ解釈

株式会社技術情報協会

発刊日 2021/09/30

言語日本語

体裁A4/676ページ

ライセンス/価格676ページ

0000030342

BOD版 44,000 円(税込)

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レポート概要

★ きれいなスペクトルを得るコツ! 複雑な混合物、微量成分の分析テクニック!

★ 構造⇔物性⇔スペクトルの関係を解釈するポイント! 機械学習を用いた新しい解析法!

■ 本書のポイント

■試料の前処理、測定条件設定
・不純物・不溶物の除去、混合物からの目的物質の抽出・濃縮、試料濃度の均一化
・誘導体化によるピーク位置のシフト、微量成分の高感度分析
・NMRの分解能調整 、チューニングの最適化
・固体NMRのフリップ角、待ち時間、デカップリング条件、CP条件の調整
・関数処理によるS/N向上

■応用事例
・高分子材料の分子構造評価
・ゴム材料の網目構造解析
・ポリマーアロイの構造解析
・微量グラフトモノマーの構造解析
・複合材料の分子間相互作用解析
・樹脂、ゴム材料の架橋密度評価
・高分子の分子運動性解析
・高分子材料の反応過程解析
・高分子材料の劣化の定量化
・フィラー/シランカップリング剤の反応解析
・濃厚スラリーの微粒子分散状態の可視化
・塗料中のバインダー/顔料の相互作用解析
・接着剤の硬化過程の観測
・タンパク質の立体構造、運動特性解析

レポート詳細

執筆者(敬称略) 

(株)エルエイシステムズ 安田幸二 東京ガス(株) 沼田香織
群馬大学 井上雅博 金沢大学 水野元博
TOYO TIRE(株) 宇川仁太 帝人(株) 菅沼こと
(株)JEOL RESONANCE 下池田勇一 京都大学 菅瀬謙治
名古屋大学 河野慎一郎 京都大学 西村裕志
(国研)理化学研究所 葛西卓磨 横浜国立大学 川村出
北里大学 岩橋槇夫 群馬大学 浅川直紀
岡山県工業技術センター 岩蕗仁 福井大学 前田史郎
(株)三井化学分析センター 亀谷俊輔 富山大学  大貫義則
(国研)理化学研究所 菊地淳 マジェリカ・ジャパン(株) 池田純子
名古屋工業大学 吉水広明 京都工芸繊維大学 池田裕子
奈良女子大学 吉村倫一 大阪工業大学 中村吉伸
京都大学 久住亮介 (株)日本電子 朝倉克夫
(株)UBE科学分析センター 宮内康次 東京農工大学 朝倉哲郎
旭化成(株) 橋本康博 明星大学 田代充
関西ペイント(株) 桑原和弘 (株)東ソー分析センター 田中孝
徳島大学 犬飼宗弘 米子工業高等専門学校 田中晋
ブルカージャパン(株) 原英之 (国研)産業技術総合研究所 田中真司
苫小牧工業高等専門学校 甲野裕之 (国研)産業技術総合研究所 渡邊幸志
横浜市立大学 高橋栄夫 千葉大学 東顕二郎
東京工芸大学 高橋圭子 JSR(株) 二村聡太
千葉大学 笹沼裕二 積水化学工業(株) 日下康成
名古屋大学 三野広幸 室蘭工業大学 馬渡康輝
味の素(株) 山口秀幸 京都大学 冨永雄介
高知大学 山田和彦 (国研)理化学研究所 小林直宏
東京都立大学 山登正文 長岡技術科学大学 木村悟隆
名古屋工業大学 山本勝宏 福井大学 鈴木悠
横浜国立大学 児嶋長次郎 近畿大学 櫻井一正
(国研)量子科学技術研究開発機構 小野田忍 (国研)産業技術総合研究所 齋藤靖子
武田コロイドテクノ・コンサルティング(株) 武田真一 鶴岡工業高等専門学校 森永隆志

目次

◇第1章 NMRの条件設定、試料調製、スペクトル解釈◇

1節 溶液NMRの測定原理、測定条件設定と試料前処理
1.溶液NMRの測定原理
 1.1 NMRの原理
 1.2 CW法とFT法
 1.3 近代NMR装置
 1.4 NMRロック
 1.5 分解能調製(シム調整)
 1.6 チューニング
 1.7 測定パラメーター
2.溶液NMRの試料調製
 2.1 試料管
 2.2 重水素化溶媒
 2.3 試料濃度の均一化
 2.4 不溶物
 2.5 不純物
 2.6 溶融封管

2節 固体NMRの測定原理、測定条件設定とデータ処理
1.固体NMRの特徴
2.固体NMRの相互作用
 2.1 化学シフト異方性
 2.2 双極子双極子相互作用
3.固体NMRの測定テクニック
 3.1 Magic Angle Spinning(MAS)
 3.2 Dipole Decoupling (DD)
 3.3 Cross Polarization (CP)
4.固体NMRの測定手法と条件設定
 4.1 シングルパルス法
 4.2 DDMAS法
 4.3 CPMAS法
5.固体NMRのデータ処理

3節 NMRスペクトル解析の基本
1.1H-NMRスペクトルから解析を始めるオーソドックスな解析法
 1.1 1次元1H-NMRスペクトルの解析
 1.2 1次元13C -NMRスペクトルの解析
 1.3 2次元1H-1H COSYスペクトルの解析
 1.4 2次元1H-13C HMQCスペクトルの解析
 1.5 構造式の推定
2.2次元NMRを中心とした解析法
 2.1 Step 1: 13C NMRスペクトルによる原子団の判別)
 2.2 Step 2: 1H-13C HMQCによる直接結合した1H-13Cの相関)
 2.3 Step 3: 1H-1H COSYによる1Hと1Hの相関)
 2.4 Step 4: 1H-13C HMBCによる部分構造の結合)

4節 NMR用ソフトウェアの種類、特徴
1. NMRメーカー製ソフトと特徴
 1.1 VNMR、VNMRJ
 1.2 TopSpin、X-WIN-NMR
 1.3 Delta, Alice
2. サードパーティ製のNMR解析ソフトウェア
 2.1 ACD/Labs(Spectrus Processor)
 2.2 Mnova
 2.3 Nuts
 2.4 NMRPipe

◇第2章 新しいNMR測定法、機械学習を用いた解析の効率化◇

1節 電気-機械-光ハイブリッド量子技術によるNMR信号検出の高感度化
1.EMO NMRの原理
 1.1 EMO NMRのアイデア
 1.2 EMO NMRの感度
 1.3 ドライブ信号の雑音
2.実験
 2.1 薄膜キャパシター・ミラーの作製
 2.2 EMO NMR システムのセットアップ
3.結果と考察
 3.1 薄膜の熱振動スペクトル
 3.2 トーン信号の変換実験
 3.3 NMR 測定
 3.4 EMO NMRと通常のNMRの比較

2節 量子センシング方式による小型NMR装置の開発
1.開発の背景
2.小型高性能NMR装置の必要性
3.量子センシング方式によるデスクトップ型NMR装置の開発

3節 量子センシングNMRによる超極微量試料の化学構造同定
1.NV-NMRの基礎
 1.1 ダイヤモンド中のNVセンターの特徴
 1.2 単一NVセンターによる核スピン集団検出の概要と測定装置
 1.3 ダイナミカル・デカップリング
 1.4 ナノスケール空間分解能
 1.5 周波数分解能
2.単一NVセンターを用いるノイズ・スペクトロスコピー
 2.1 ノイズ・スペクトロスコピー
 2.2 世界初のNV-NMR
 2.3 NV-NMRの核種識別を生かしたMRI応用
 2.4 固体試料へのNV-NMRの適用
3.相関スペクトロスコピー
 3.1 相関スペクトロスコピーの測定原理
 3.2 分子の拡散ダイナミクスの評価
4.量子レジスタを用いるナノNMR
 4.1 タンパク質1分子のNV-NMR
 4.2 ナノNMRにおける化学シフトの検出
 4.3 制御NOT(CNOT)ゲートと量子非破壊測定
5.CASRによる液体試料の低磁場・高分解能NV-NMR
 5.1 CASR (coherently averaged synchronized readout)
 5.2 マイクロ流路チップ・2次元NMRへの拡張とミニチュアNMR・ゼロ磁場NMRへの展望
 5.3 超偏極
6.核スピンの位置決定

4節 三次元磁場配向ユニットを備えたin situ固体NMRシステムの構築とその解析例
1.磁気的相互作用の異方性を観測する固体NMRプローブおよびテクニック例
 1.1 単結晶NMR法による異方性の解析
 1.2 MAS下における粉末状試料での異方性の観測
2.三次元磁場配向した微結晶懸濁体のための“MOMSプローブ”

5節 NMRスペクトルの多変量解析とその応用事例
1. NMRにおけるノイズ除去と構造解析精度向上の歴史
 1.1 歴史的なノイズ低減の検討の数々
2. 多変量解析を用いたNMRのノイズ除去
 2.1 多変量解析による分光スペクトルのノイズ除去
 2.2 主成分分析を用いた固体NMRアレイスペクトルのノイズ除去

6節 機械学習を応用した生体高分子NMR解析の自動化
1.核磁気共鳴法(NMR)における自動化の現状
2.機械学習の急速な発展
3.NMRにおける機械学習の応用
4.機械学習の設計と訓練データ作成
5.深層学習を応用したNMR信号検出
6.NMR信号から自動帰属、構造計算へ
7.解析ツールの性能、入手などについて

7節 量子化学理論と機械学習およびケモインフォマティクスによるNMR記述子予測
1.セルロースの分子動力学(MD)計算座標の量子化学計算による非晶領域探索
2.ベイズ最適化を利用した高分子材料の分解予測モデルの構築
3.NMRとケモインフォマティクス記述子による溶解度予測
4.構造・成分多型性のある高分子試料のT2*緩和に基づく固体NMR信号分離法の開発
5.ケモインフォマティクスと量子化学計算による「フラグメント集積型」構造解析法
6.機械学習を併用した量子理論化学シフト・スピン結合定数の予測精度向上

◇第3章 高分子、複合材料のNMR解析とそのデータ解釈例◇

1節 NMRによる高分子分析のための前処理
1.粉砕
2.分離
 2.1 濾過
 2.2 抽出
 2.3 溶解再沈
 2.4 固相抽出
 2.5 クロマトグラフィー
3.反応
 3.1 分解
 3.2 誘導体化
4.前処理における注意点

2節 高磁場NMRによる高分子材料の解析
1.高分子材料の分子構造と物性
2.高磁場NMRの発展と高分子材料
3.高分子材料解析に適した検出器の選択
4.高磁場NMRを用いるメリットと測定上の注意点
 4.1 高磁場NMRのメリット
 4.2 縦緩和時間と磁場強度
5.高磁場NMRによる高分子材料の構造解析
 5.1 NMRによる高分子材料の一次構造解析
 5.2 ポリエチレンの分岐構造
 5.3 エチレン?プロピレン?ジエンゴム(EPDM)の分子構造と耐寒性
 5.4 ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)の分子構造評価
 5.5 高磁場NMRの高分子材料解析への応用例

3節 磁場配向を利用したNMR解析とその低分子化合物を中心とした応用例
1.磁場配向の原理とその条件
2.磁場配向を利用したNMR
 2.1 一軸磁場配向のNMR
 2.2 二軸磁場配向(三次元磁場配向)のNMR

4節 ESR,TDNMRによるポリマーの反応解析および物性評価
1.ESR概略
 1.1 ポリマー中のラジカル反応
 1.2 ポリマー開始剤反応
 1.3 ポリマー重合反応
 1.4 架橋反応
 1.5 劣化反応(光劣化)
 1.6 熱劣化
 1.7 安定剤
 1.8 ESRイメージングによるラジカル分布
 1.9 オンライン測定
2.TDNMR概略
 2.1 TDNMRの解析
 2.2 ポリプロピレンのキシレン可溶成分
 2.3 添加剤の評価
 2.4 架橋の評価
 2.5 劣化評価
 2.6 放射線照射によるポリマーの物性評価
 2.7 ゴムの引張による緩和時間の変化
 2.8 接着剤の硬化過程の観測
 2.9 MQ法による架橋密度の評価

5節 計算科学とNMR実験による高分子材料の構造・物性相関の解明
1.ポリプロピレンオキシドのコンホメーション解析
2.プロピレンオキシド2量体の13C NMR化学シフト
3.スピンースピン結合定数の量子化学計算

6節 NMRによる微生物産生高分子およびその高分子複合体の分子構造解析
1.微生物産生ポリアミノ酸:ポリ(ε-リジン)とポリ(γ-グルタミン酸)
 1.1 ポリ(ε-リジン)
 1.2 ポリ(γ-グルタミン酸)
2.試料およびNMR装置
 2.1 試料
 2.2 ε-PLおよびγ-PGA高分子複合体の作成
 2.3 円二色性,IRおよびNMR測定
3.ε-PLの溶液および固体CD
4.ε-PLの溶液NMR
5.ε-PLの固体NMR
 5.1 ε-PLの13Cおよび15N固体NMR
 5.2 ε-PLの13Cスピン‐格子緩和時間(T1)測定および結晶相と非結晶相の分離測定
 5.3 ε-PLのCPD(交差脱分極)およびCPPI(交差分極反転)を用いた帰属
 5.4 ε-PLのカルバメート化
6.ε-PLの高分子複合体の固体NMR
 6.1 ε-PLとポリ(アクリル酸)(PAA)の高分子複合体ε-PL/PAA
 6.2 ε-PLとポリ(ビニルアルコール)(PVA)の高分子複合体ε-PL/PVA
 6.3 ε-PLとカルボキシメチルセルロース(CMC)の高分子複合体ε-PL/CMC
 6.4 ε-PLとカルボキシメチルセルロース(CMC)の混合水溶液へのCO2バブリングによるゲルの形成
7.γ-PGAの固体NMR
8.γ-PGAの高分子複合体の固体NMR

7節 NMRによるπ共役系らせん高分子の構造解析
1.NMRによるπ共役らせん高分子の伸縮振動の解析
2.一置換ポリアセチレンのシーケンス解析

8節 NMR法による天然高分子の構造、運動性解析
1.無機ナノ粒子と無機材料結合ペプチドの相互作用解析
 1.1 無機材料結合ペプチド
 1.2 ペプチドとTiO2ナノ粒子表面の相互作用解析
 1.3 解離定数の評価
 1.4 TiO2に結合したTBPの立体構造
 1.5 TiO2とSiO2の比較
2.液状絹の溶液NMR構造解析
 2.1 繊維化前フィブロインの立体構造
 2.2 化学シフトの決定と局所構造の評価

9節 リグノセルロース高分子のNMR法による構造解析
1.溶液NMR法におけるリグノセルロース高分子試料の特徴
2.リグノセルロース高分子の溶液NMR分析手法
 2.1 試料調製
 2.2 NMR測定用重水素標識溶媒への溶解条件
 2.3 リグノセルロース試料の溶液NMR測定と解析
 2.4 2次元NMRにおける定量評価
3.リグノセルロース高分子の溶液NMR法実験の実際例
 3.1 NMR法によるリグノセルロースの生分解過程の解析
 3.2?リグニン-多糖間結合の多次元NMR法による構造決定

10節 2次元NMR法によるセルロース系材料の構造解析
1.セルロース溶液のNMR分析
 1.1 セルロース溶剤を用いた分析
 1.2 セルロース誘導体の溶液NMR分析
2.不溶セルロースの構造解析
 2.1 セルロース系材料のgel-state NMRによるHSQC-NMR分析
 2.2 表面化学修飾セルロースの分析
 2.3 樹脂コンポジット中のセルロースと相容化剤の結合に関する研究
 2.4 NMRによるセルロースと有機顔料の相互作用解析 

11節 固体NMRを用いた絹の構造解析
1.家蚕絹繊維化前の構造( Silk I )の決定
 1.1 Silk I化学シフトを用いたアラニン残基の内部回転角の取りうる範囲の決定
 1.2 2次元固体スピン-拡散13C NMRを用いた、Silk I構造のアラニン及びグリシン残基の内部回転角の決定
 1.3 REDOR法を用いた原子間距離決定に基づく、Silk I構造のアラニンおよびグリシン残基(Silk I)の内部回転角の検証
 1.4 Silk I構造の構築
2.家蚕絹繊維化後の構造(Silk II)の決定

12節 NMR法による高分子複合材料のグラフト構造解析
1.相溶化剤:MA-g-PO
 1.1 MA-g-POとは
 1.2 グラフトMA構造解析の旧来法と開発法
2.高感度二次元相関NMR法による微量グラフトモノマー構造の直接解析
 2.1 高濃度溶液作成およびNMR実験条件
 2.2 各種二次元相関NMR法による構造解析
3.NMRパルステクニックを駆使したオリゴマーグラフトの構造解析
 3.1 NMR実験手順
 3.2 1H NMRスペクトル
 3.3 13C DEPTスペクトル
 3.4 1H-1H DQF-COSYスペクトル
 3.5 1H T2-edited spectroscopy
 3.6 各種グラフト構造
4.化学反応およびNMR法を組み合わせた超微量グラフトMAの高感度解析
 4.1 グラフトMAのメチル化反応
 4.2 メチル化グラフトMAの1H NMR分析

13節 ESRによるポリマーアロイ、ブレンドの構造解析
1.ガラス転移温度評価
2.スピンラベル法によるブロック共重合体のミクロ相分離構造と分子運動性との相関
3.アイオノマーにおける局所ガラス転移温度

14節 量子化学計算によるポリマーブレンドの分子間相互作用とIR波数,NMR化学シフトの評価
1.量子化学計算による分子間相互作用とIR波数,NMR化学シフトの評価 ーギ酸二量体を例にしてー
 1.1 計算環境の整備
 1.2 一分子の構造の再現性
 1.3 基底関数重なり誤差(BSSE)と分子間相互作用エネルギー
 1.4 NBO解析による分子間相互作用の分解と評価
 1.5 IR波数と13C NMR化学シフトの評価
2.高分子ブレンドへの応用

15節 クレイへの有機物吸着のNMRによる解析
1.交差緩和を利用したNMR手法の利用
2.qNMR法によるクレイへの有機物吸着量の評価
3,qNMR法
4.将来展望

16節 パルスNMRによる高分子の分子運動性解析
1.結晶性樹脂の分子運動性解析
2.架橋樹脂の分子運動性解析
 2.1 架橋度評価
 2.2 架橋反応による架橋点の経時変化の評価
 2.3 感温性ゲルのゲル化挙動解析

17節 固体重水素NMR法による高分子複合材料のダイナミクス解析
1.2H NMRスペクトルの測定法
2.2H NMRスペクトルのシミュレーション法
3.2H NMRによる多孔性配位高分子(PCP)/金属有機構造体(MOF)の解析
4.2H NMRによるプロトン伝導性高分子複合体の解析

18節 多周波数NMR緩和測定を用いた分子ダイナミクス解析
1.NMR緩和の一般論
2.縦緩和時間(T1)
 2.1 測定法
 2.2 緩和時間の共鳴周波数依存性の測定
 2.3 温度依存性の測定
3.横緩和時間(T2)
 3.1 測定法
 3.2 拡散測定

19節 1Hスピン-スピン緩和時間(T2)測定による高分子材料の劣化評価
1.ゴムシール材の劣化の定量化(架橋反応と可塑剤減少を伴う劣化の定量化)
2.ゴムダイヤフラムの劣化の定量化(架橋、分子鎖切断、可塑剤の減少が同時進行する劣化の定量化)
3.ウレタンの劣化挙動の推定(軟質高分子における複雑な劣化挙動の推定)

20節 NMRを用いた映像トリアセテートフィルムの材質同定と劣化診断
1.映像フィルムの歴史とビネガーシンドローム
 1.1 写真・映画フィルムの変遷
 1.2 ビネガーシンドローム
2.NMRによるフィルム支持体分析
 2.1 アセチルグルコースのNMRスペクトル26, 27)
 2.2 高温化によるシグナルのシャープ化と水由来シグナルとの分離
 2.3 検量線の作成
3.劣化診断法と具体的劣化診断
 3.1 調査フィルムライブラリの由来
 3.2 分析方法
 3.3 フィルムのNMRスペクトルと材質分析および劣化度診断

21節  PGSE-NMR法によるリチウムイオン二次電池微多孔セパレータ中のイオン拡散挙動評価
1.PGSE-NMR法による拡散係数の測定
2.リチウムイオン二次電池セパレータ中のイオン拡散挙動評価
 2.1 リチウムイオン二次電池セパレータ
 2.2 PGSE-NMR法により得られる情報;概要
 2.3 孔構造の異方性の影響
 2.4 孔構造の空間分布の影響
 2.5 多層セパレータ界面の影響

22節 パルス磁場勾配NMR法によるイオン液体型ポリマーの拡散係数解析
1.イオン液体型ポリマーの合成とその性質
2.イオン液体型ポリマーのパルス磁場勾配NMR測定
3.微粒子積層型ポリマー電解質の開発

23節 共存気体のNMR観察による高分子材料の解析
1.高分子材料の気体収着特性
2.129Xe NMRポロシメトリー法の高分子材料への適用
 2.1 129Xe NMRポロシメトリー法の概要
 2.2 129Xe NMRポロシメトリー法によるミクロボイドの平均サイズ評価
 2.3 ミクロボイドサイズの温度依存
 2.4 ポリマーブレンドにおけるミクロボイドサイズ
 2.5 結晶構造における分子鎖間隙の評価
 2.6 ゴム状高分子へ収着したXeの129Xe NMR化学シフトの解釈について
3.共存気体の NMRデータによる気体拡散特性評価
 3.1 ピーク線幅からわかる拡散特性
 3.2 スピン?スピン緩和時間T2測定からの拡散特性と凝集高次構造の評価
 3.3 磁場勾配パルス(PFG) NMR法による拡散特性の評価とその応用

◇第4章 ゴムのNMR解析とそのデータ解釈例◇

1節 1H DQ NMR法TD-NMR測定による加硫イソプレンゴムの網目構造解析
1.1H DQ NMR法TD-NMR
2.1H DQ NMR法TD-NMR測定によるゴム網目構造解析
3.AFMナノメカニカルマッピングで評価したゴム網目構造との比較

2節 硫黄NMR法によるゴムの架橋構造解析
1.固体硫黄NMR法の現状
2.ゼロ磁場固体硫黄NMR法の応用
 2.1 低分子有機硫黄化合物のゼロ磁場固体硫黄NMR法
 2.2 無磁場固体NMR法における四極子相互作用パラメータの算出方法
 2.3 硫黄NMRパラメータの理解と今後の展開

3節 NMRによるブレンド加硫ゴムのミクロ構造解析
1.実験
 1.1 NMR測定用モデルブレンド加硫ゴムサンプルの作製
 1.2 溶液NMR測定
 1.3 固体NMR測定
2.結果と考察
 2.1 SBRの13C NMRシグナルの帰属
 2.2 SBR/BR/NRブレンド比およびSBRのミクロ構造定量式の導出
 2.3 モデル試料への応用

4節 NMRによるゴム材料の反応解析
1.ゴム材料の加硫反応
 1.1 加硫について
 1.2 試料およびNMR測定について
 1.3 加硫ゴムの固体NMR
2.ゴム材料におけるシリカとシランカップリング剤の反応
 2.1 試料および測定について
 2.2 固体NMRによるシリカ-シランカップリング剤の反応解析
 2.3 DNP-NMRを用いたシリカおよびシランカップリング剤の観測

5節 パルス法NMRによるゴムの状態評価と破壊特性の予測
1.架橋ゴムの不均一性
2.架橋ゴムの網目鎖濃度の評価
3.架橋ゴムの状態評価
 3.1 λB-M100マッピングによるゴムの状態評価
 3.2 NMRパラメータによる架橋密度の代用
 3.3 パルス法NMRによる状態評価
 3.4 パルス法NMRによる破壊特性の推定

◇第5章 分散系製品のNMR解析とそのデータ解釈例◇

1節 パルスNMR法による粒子/溶媒界面特性評価
1.微粒子表面の物理化学的特性および濡れ性と分散性
2.粒子の分散性と溶媒の混和性の共通点
 2.1 非水系溶媒の極性と溶解性および溶媒の混和性
 2.2 粒子の溶媒・マトリックス中への分散性
 2.3 パルスNMR法

2節 パルスNMRによる高濃度微粒子分散体の評価と粉体の濡れ性評価
1.測定原理
 1.1 緩和時間測定による分散凝集状態の評価~比表面積・分散度の比較
 1.2 緩和時間測定による粉体の濡れ性評価
2.評価事例
 2.1 緩和時間測定による分散凝集状態の評価例~最適な分散時間・条件
 2.2 緩和時間測定による粉体の濡れ性評価例
 2.3 添加剤の吸着と分子運動性の評価例

3節 NMR法による界面活性剤の分析
1.界面活性剤の構造確認のためのNMRの基礎
2.一般の界面活性剤のNMR
 2.1 アニオン界面活性剤
 2.2 カチオン界面活性剤
 2.3 両性界面活性剤
 2.4 非イオン界面活性剤
3.特殊な構造の界面活性剤のNMR
 3.1 ジェミニ型界面活性剤
 3.2 トリメリック型界面活性剤

4節 MRIを応用したエマルション、微粒子分散液の分散状態評価
1.MRIの測定原理
2.MRIの分子運動性可視化技術を活用したエマルション製品の乳化状態評価
 2.1 研究背景
 2.2 MRIを適用した乳化状態評価手法の概念
 2.3 MRIによるエマルション試料中の乳化状態変化の非破壊的観察
 2.4 MRスペクトロスコピーおよび化学シフト選択励起画像法を利用した乳化状態の定性解析
3.MRIを利用した懸濁液中の微粒子分散安定性評価
 3.1 研究背景
 3.2 懸濁液中の微粒子濃度とT2との関係
 3.3 エタノール懸濁液中の微粒子沈降挙動の観察
 3.4 市販濃厚懸濁液中の微粒子分散状態の可視化

5節 NMRを用いた塗料中における高分子の分子運動性評価
1.塗料用材料に対するNMRの解析手法
 1.1 NMRから得られる情報
 1.2 NMRの解析対象
 1.3 NMRから得られる構造情報
 1.4 NMRスペクトルの定量性
 1.5 二次元NMR
 1.6 固体NMR
 1.7 分子運動性の解析
 1.8 塗料用材料に適用されるNMRの手法
2.塗料における(顔料などの)無機粒子と樹脂の相互作用
 2.1 測定試料
 2.2 NMRによる官能基毎の分子運動性の解析
 2.3 他の研究例
3.塗料中における樹脂と樹脂の相互作用(増粘剤など)
 3.1 試料および物性測定
 3.2 NMRによるセグメント毎の分子運動性の解析
 3.3 他の研究例
4.高分子フィルムの相分離構造と分子運動性
5.高分子の反応過程
6.塗膜の耐候劣化

6節 パルスNMR法を用いた導電性接着剤のフィラー/バインダ界面の化学的相互作用の評価
1.導電性接着剤の電気伝導特性の支配因子
2.導電性接着剤のパルスNMR測定から得られる情報
3.導電性接着剤ペーストのパルスNMR測定の実例
 3.1 モデル材料
 3.2 導電性接着剤ペーストのパルスNMR測定
 3.3 希釈剤を添加した樹脂バインダのパルスNMR測定
 3.4 導電性接着剤ペーストのパルスNMR測定
 3.5 フィラー/バインダ界面状態と電気伝導特性発達の関係
4.まとめと今後の展望

7節 パルスNMRを用いたコンポジット界面、粘着剤の構造解析
1.FIDカーブによる解析
 1.1 粒子表面のシランカップリング剤処理層の解析
 1.2 ポリマーブレンドの界面相厚さの解析
2.FIDカーブの正規化と緩和時間の対数軸化
3.緩和スペクトル
 3.1 粘着剤におけるタッキファイヤの効果
 3.2 充てん複合材料の界面における分子鎖の絡み合い
4.差スペクトル
5.パルスNMRの緩和時間とは

◇第6章 生体高分子のNMR解析とそのデータ解釈例◇

1節 NMRによる生体高分子の立体構造解析
1.溶液NMR分光法による立体構造解析の基礎・実際の流れ
 1.1 試料調製
 1.2 立体構造解析に必要なNMRデータの測定・化学シフト値の解析(帰属)
 1.3 二面角情報の取得
 1.4 NMRで得られる構造情報を用いた立体構造計算
 1.5 計算結果の検証(バリデーション)
 1.6 より高度な力場を用いた精密化計算

2節 Rheo-NMRによる生体高分子の動的構造解析
1.高感度Rheo-NMR装置
2.高感度Rheo-NMR測定
 2.1 測定対象
 2.2 流れの中のタンパク質の回転運動
 2.3 流れによるタンパク質のアミロイド線維化

3節 固体NMRによる膜タンパク質の立体構造解析
1.固体NMRによる膜タンパク質の立体構造解析手法
 1.1 固体NMRの基礎 - 膜タンパク質
 1.2 立体構造決定の流れ
2.固体NMRによる膜タンパク質立体構造事例
 2.1 新型コロナウイルス(SARS-Cov-2)のエンベロープタンパク質
 2.2 ヒトアクアポリン1
 2.3 アナベナセンサリーロドプシン
 2.4 薬剤排出タンパク質EmrE
 2.5 大腸菌由来外膜タンパク質OmpG
3.ロドプシンの15Nシッフ塩基と極大吸収波長に関するデータ

4節 パルスESR法を用いたタンパク質の構造、相互作用解析
1.スピン間の相互作用 -磁気的双極子相互作用-
 1.1 超微細相互作用
 1.2 電子間相互作用
 1.3 分子内の電子間相互作用
2.Site-directed spin label (SDSL)法
3.ENDOR(Electron-Nuclear-DOuble-Resonance)法
 3.1 ENDOR法の原理
 3.2 パルスENDOR
4.ESEEM(electron spin echo envelop modulation)法
 4.1 2パルスおよび3パルスESEEM法
 4.2 HYSCORE法
5.PELDOR (DEER)法

5節 高圧NMRによるタンパク質の構造、運動特性の解析
1.高圧摂動がタンパク質に及ぼす影響,及びその応用例
 1.1 圧力変性研究の契機
 1.2 熱力学的摂動:タンパク質の様々な構造とそれに対応するエネルギー状態
 1.3 高圧NMRに用いられる装置
2.高圧NMRの測定例
 2.1 速度論的解析
 2.2 平衡論的測定
 2.3 食品処理:芽胞殺菌における圧力の効果の検証

6節 NMRによるペプチドの立体構造解析
1.サンプル調製
2.NMRシグナルの帰属
 2.1 スペクトル測定
 2.2 スペクトル解析
3.立体構造制限情報の取得と構造決定
 3.1 NOEによる距離制限情報の収集
 3.2 二面角情報の収集
 3.3 構造計算
4.交換系を利用したペプチドの構造解析 ― TRNOE ―

7節 NMRによる多糖類の構造解析
1.溶液NMRによるセルロース誘導体の構造解析
 1.1 化学シフトの帰属
 1.2 13C標識法と化学シフト帰属への応用
 1.3 構成残基の定量法
2.固体NMRによる天然セルロースの構造解析
 2.1 天然セルロースと固体13C NMRスペクトル
 2.2 固体二次元NMRによる天然セルロースの構造解析
3.β-(1→3, 1→6)-グルカンの構造解析
 3.1 黒酵母が作るβ-(1→3, 1→6)-グルカン
 3.2 溶液NMRによる一次構造決定
 3.3 固体NMRによる高次構造の決定
 3.4 構造転移現象の解明

8節 NMR法による脂質の分子状態、集合状態評価
1.13C-NMRのスピン?格子緩和時間T1測定
2.脂質の自己拡散係数と流体力学的半径
 2.1 脂質の自己拡散係数
 2.2 種々アルコールの脂肪酸エステルの自己拡散係数の温度変化
 2.3 流体力学的半径

9節 NMRによる水中における医薬品製剤の薬物・添加剤の分子状態・運動性の評価
1.溶液1H NMRによるリポソームに修飾したPEGの運動性評価
2.1H MAS NMRによる過飽和溶液中の薬物とポリマーの相互作用評価
3.13C MAS NMRによる薬物ナノ懸濁液の構造評価

10節 符号化標識法とテンソル分解を活用した重複NMRシグナルの分離と情報取得
1.タンパク質のNMR解析
 1.1 NMR解析対象としてのタンパク質の特徴
 1.2 タンパク質NMR解析におけるシグナル帰属と情報取得
2.符号化標識法を利用した主鎖シグナル帰属
 2.1 アミノ酸選択的安定同位体標識法
 2.2 組み合わせ選択標識法
 2.3 符号化標識法
3.SiPex法による重複シグナルの分離と情報取得
 3.1 シグナル重複の問題
 3.2 SiPex法の原理
 3.3 SiPex法の実例
 3.4 SiPex法の応用

11節 食品の研究開発におけるNMRの活用事例
1.食品の成分分析におけるNMRの有用性
2.食品の構造解析におけるNMRの有用性
3.MRIとX/CT
4.固体試料のNMR
5.農業研究におけるNMRメタボロミクスの活用と展望
6.MRIで食品の構造と物性を見る
7.卓上NMR装置を活用した食品簡易評価システムFoodPro
8.インタクト食材から物性(食感)情報を得る
9.多角的計測情報のデータサイエンスで食材の「旬」を捉える

◇第7章 その他の有機化合物のNMR解析とそのデータ解釈例◇

1節 固体NMRによるCP/MOFの静的・動的構造解析
1.配位高分子/金属有機骨格体(CP/MOF)
 1.1 CP/MOFの基礎
 1.2 CP/MOFの解析方法と固体NMRの使い方
2.CP/MOFの固体NMR測定の基礎
 2.1 測定装置・核種
 2.2 試料の用意
 2.3 測定方法
3.CP/MOFの固体NMR測定の実際
 3.1 CP/MOFの固体NMR測定・解析例
 3.2 イオン伝導性CP/MOFの拡散NMR解析
 3.3 プロトン伝導性CP/MOFの固体NMR解析

2節 固体DNP-NMRによるポリマー担持型有機触媒の構造解析
1.動的核偏極を利用する高感度固体NMR
 1.1 動的核偏極 (Dynamic Nuclear Polarization; DNP) とは
 1.2 原理と測定条件
2.有機ポリマーの構造解析
 2.1 有機ポリマーのDNP-NMRサンプル調製法
 2.2 有機ポリマー末端の解析
 2.3 多孔性有機ポリマーの高速分析
3.ポリマー担持型有機触媒の構造解析
 3.1 架橋型ポリスチレンの固体DNP-NMRサンプル調製法
 3.2 架橋型ポリスチレン担持アルキルアンモニウム塩の系統的解析

3節 固体NMRによる有機イオン性柔粘性結晶の物性測定
1.柔粘性結晶とは
2.NMR以外の物性測定
 2.1 熱測定
 2.2 X線回折
 2.3 電気伝導度測定
3.固体NMR
 3.1 M_2による運動モードの決定
 3.2 T_1による回転運動の観察
 3.3 T_1ρによる自己拡散の観察

4節 固体NMRによるナノ空間をもつカラムナー液晶性大環状化合物の構造いおよび動的挙動評価
1.流動性物質の中に構築するナノ空間
 1.1 大環状化合物を用いたカラムナー液晶
 1.2 大環状化合物カラムナー液晶のGIXRDによる構造評価
2.1H -MAS測定
3.13C -CPMAS測定
4.13C -DDMAS測定

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