目次
第1編 糖質の構造と味・テクスチャー
第1章 糖質の構造・性質
第1節 単糖類,糖誘導体,オリゴ糖 《宮西 伸光》
1. はじめに
2. 単糖類
3. オリゴ糖類
第2節 多糖類 《露久保 美夏》
1. はじめに
2. 単純多糖
3. 複合多糖
第2章 糖質の味,甘味・おいしさ測定
第1節 糖質・甘味の知覚メカニズム 《山本 隆》
1. はじめに
2. 甘味受容体の発見
3. 甘味受容体への結合
4. 甘味受容体の動物種差
5. 細胞内のシグナル伝達
6. 甘味受容細胞と甘味情報伝達神経の伝達様式
7. 口腔外での甘味受容体の発現
8. 甘味受容体ノックアウト動物からわかること
9. 脳における情報処理
10.おわりに
第2節 味覚センサによる甘味測定 《池崎 秀和》
1. 味覚センサ開発のこれまでの30 年
2. 味覚の視覚化
3. 甘味センサの基本特性
4. 甘味センサ( GL1)の課題と対策および食品例
5. 課題と展望
第3節 糖度計による甘味測定 《青木 泰士》
1. はじめに
2. 屈折計とは
3. 屈折率とは
4. Brix(%)(ブリックス)について
5. 温度補正について
6. 実際の糖度測定
7. 屈折計で測定できないもの
第4節 甘味の官能検査 《山野 善正》
1. 甘味物質の特質
2. 甘味に影響する要素
3. 一般の官能評価
4. キレの評価
第3章 甘味と他の感覚との相互作用
第1節 甘味と他の味との相互作用 《山本 隆》
1. はじめに
2. 対比効果
3. 相乗効果
4. 遮蔽効果(マスキング)と相殺効果
5. 変調効果
6. 糖と食塩の相互作用
第2節 ヒトにおける味覚と嗅覚の相互作用と「味」の知覚 《小早川 達》
1. はじめに
2. 味覚と嗅覚の同時性判断課題
3. 食品認知における嗅覚の役割 羊羹を用いた実験
4. おわりに
第3節 感覚間相互作用による味覚の編集 《鳴海 拓志》
1. はじめに
2. 感覚間一致を活用した味の編集
3. 感覚統合における最尤推定モデルを考慮した味の提示と編集
4. 情動転移による味の編集
5. コンテクストが与える期待の影響を利用した味覚の編集
6. おわりに
第4章 糖質とテクスチャー
第1節 多糖類とテクスチャー 《山田 昌治》
1. はじめに
2. 多糖類
3. デンプンとテクスチャー
4. 食物繊維によるテクスチャーの調整
5. 嚥下性
6. おわりに
第2節 麺類
第1項 うどん,そうめん,ラーメン,スパゲッティ 《入江 謙太朗》
1. はじめに
2. めんのおもな製法・分類について
3. それぞれのめんの基本技術,基本知識
4. おいしさの追求と品質の変化や改良とそれらに影響を与える要因
5. おわりに
第2項 うどんのゆでのびについて 《合谷 祥一》
1. ゆでのびとレオロジー的特性
2. ゆでのびと微細構造および水分状態
3. うどんの調理とゆでのび
第3節 パン 《瀬口 正晴》
1. パン,糖質の美味しさ・テクスチャー
2. パンの香りの回収
3. パンの多孔質構造
4. ケーキの場合
5. 小麦アレルギー,セリアック病,グルテン不耐性の問題
第4節 テクスチャー測定と官能評価 《次田 隆志》
1. はじめに
2. 機器を用いたうどんのテクスチャー測定に関わるこれまでの研究
3. うどんに混合・添加されているデンプンの種類と使用目的
4. デンプン添加うどんのテクスチャー
5. 市販生うどんおよび市販ゆでうどんの官能評価とテクスチャー測定結果に
基づいた うどんのコシの客観的評価
6. 加工デンプン添加生うどんの官能評価とテクスチャー測定結果に基づいた
うどんのコシの客観的評価
第2編 糖質と健康
第1章 糖質の栄養学 《本田 佳子》
1. はじめに
2. 栄養素としての糖質
3. 糖質の生体内での作用
4. 糖質の消化・吸収・代謝
5. 血糖濃度の調整機構
6. 糖質の摂取推奨量
第2章 糖質と肥満,脂質代謝異常 《小田 裕昭/孫 淑敏》
1. はじめに
2. エネルギー産生栄養素としての糖質
3. グルコースの代謝とその制御
4. 食後血糖値の上昇と個人差
5. 食後血糖値,肥満と朝食
6. 糖質の重合度と脂質代謝
7. スクロース,フルクトースと脂質代謝異常
8. スクロース,フルクトースと肥満
9. 日本人に多く見られるやせ型のメタボリックシンドロームとNAFLD
10.糖質制限食
11.おわりに
第3章 甘味の機能特性と加工特性 《瀬川 めぐみ》
1. 甘味料の分類
2. 機能特性
3. 加工特性
4. 風味調整効果
5. まとめ
第4章 甘味料と健康科学 《西村 良徳》
1. 甘味料の種類と特長
2. 甘味料の現状と法的概況
3. 甘味料と健康科学
第3編 調理・加工食品と糖質
第1章 調理における甘味の役割 《平尾 和子》
1. 甘味料としての糖類
2. 砂糖の種類
3. 砂糖(ショ糖など)の特性と調理性
4. 砂糖の加熱調理
5. 砂糖以外の甘味料
6. 砂糖・砂糖以外の甘味料を利用する食品の調理学的研究
7. 今後の調理加工利用のための甘味料
第2章 原料としての糖・甘味料
第1節 和三盆糖 《村上 陽子》
1. はじめに―日本独自の和三盆糖―
2. 材料と製法からみる和三盆糖の特性
3. 和三盆糖の原料と生産地
4. 和三盆糖の歴史
5. 和三盆糖の製造方法
6. 和三盆糖の特徴と製法との関係
7. 和三盆糖を用いた和菓子―打ち物―
8. おわりに―和三盆糖の継承にむけて―
第2節 希少糖 《髙田 悟郎/森本 兼司》
1. はじめに
2. 新規希少糖二糖の合成とその応用
3. おわりに
第3節 高甘味度甘味料 《湯之戸 俊介/竹村 優子/長谷川 潤》
1. 高甘味度甘味料とは
2. 高甘味度甘味料の種類
3. 高甘味度甘味料の甘味の発現とその特徴
4. 高甘味度甘味料の食品への応用
5. 高甘味度甘味料の組み合わせによる効果
6. おわりに
第3章 加工食品と甘味
第1節 加工食品における糖質の役割 《米谷 俊》
1. はじめに
2. 甘味としての利用
3. ボディ感
4. 静菌作用
5. アミノ・カルボニル(メイラード)反応による食品の色調や香り
6. 生活習慣病予防や生活習慣病患者(予備軍も含めて)への対応
7. 食物繊維としての働き
8. コストメリット
9. その他
第2節 アイスクリーム・チョコレート 《米谷 俊》
1. はじめに
2. アイスクリーム
3. チョコレート
第3節 和菓子 《増田 かおる》
1. はじめに
2. 和菓子における甘味
3. 黒糖の品質調査
4. おわりに
第4編 味覚抑制・修飾物質他,関連物質
第1章 味覚修飾物質とそのメカニズム 《岡本 洋子》
1. はじめに
2. 甘味抑制物質
3. 甘味誘導物質
4. 苦味抑制物質
第2章 ミラクリンおよびミラクリン類似タンパク質の構造・機能 《井深章子》
1. 味覚修飾タンパク質ミラクリン
2. ミラクリン類似タンパク質
3. おわりに
第3章 ギムネマ酸の相互作用による甘味受容体抑制機構 《實松 敬介》
1. はじめに
2. 味物質の伝達経路
3. 甘味受容体
4. ギムネマ酸の甘味抑制効果
5. 受容体の動的な活性化,不活性化メカニズム
6. おわりに