目次
第Ⅰ編 基礎編
第1章 概念と歴史
第1節 傾斜機能材料の歴史と経緯
(新野 正之)
第2節 科学技術振興調整研究
─熱応力緩和のための傾斜機能材料開発の基盤技術に関する研究:1987~1991年度
(渡辺 龍三)
1.プロジェクト立上げまでの経緯
2.プロジェクトの成果概要
3.おわりに
第3節 科学技術振興調整研究
─傾斜構造形成による機能エネルギー変換材料の開発に関する研究:1993~1997年度
(江口 邦久)
1.はじめに
2.研究成果の詳細
3.宇宙用FGMs超高効率複合エネルギー変換システム(Super HYDECS)の概念設計
4.宇宙飛行実証機TOPAZ-Ⅰ熱電子発電の開発史
5.おわりに
第4節 文部省科研費特定領域研究「傾斜機能材料の物理と化学」
(渡辺 龍三)
1.概 要
2.研究成果概要
3.成果公表
4.おわりに
第5節 傾斜機能材料の過去、現在、そして未来について
(篠原 嘉一)
1.はじめに
2.傾斜機能材料の過去
3.傾斜機能材料の基本概念
4.傾斜機能材料の現在
5.自然界に見る傾斜機能材料
6.未来に向けて
7.おわりに
第6節 竹に見る傾斜構造
(佐藤 太裕)
1.はじめに
2.竹の「節」に見る傾斜機能
3.竹の維管束に見る傾斜機能
4.おわりに
第2章 代表的製造方法
第1節 粉末冶金法
(渡辺 龍三)
1.はじめに
2.プロセス概要
3.組織とその定量化
4.諸物性の組成依存性
5.おわりに
第2節 放電プラズマ焼結(SPS)法
(鴇田 正雄)
1.はじめに
2.SPS法による傾斜機能材料の作製
3.さまざまな温度傾斜の発生方法
4.SPS焼結温度(SPS sintering temperature)と焼結時間(sintering time)
5.SPS装置とシステム構成
6.おわりに:将来展望
第3節 溶射法
(黒田 聖治)
1.はじめに
2.傾斜機能材料に適用される溶射プロセス
3.おわりに
第4節 気相成長法
第1項 CVD による傾斜機能材料の作製
(後藤 孝)
1.はじめに
2.CVD
3.レーザーCVD によるCeO2/YBCO 膜の作製
4.おわりに
第2項 PVD
(篠原 嘉一)
1.PVD 法とは
2.傾斜機能材料(薄膜)の製造
3.傾斜機能材料(薄膜)の特徴
第5節 重力場あるいは遠心力場を利用した製造方法
(渡辺 義見)
1.はじめに
2.スラリーへの重力あるいは遠心力印加
3.遠心鋳造を応用した遠心力法
4.遠心力を加圧に利用した製造法
5.おわりに
第6節 めっき法
(日野 実)
1.はじめに
2.めっきの種類と析出金属
3.めっきの特徴およびめっき皮膜の特性
4.めっき法を利用した傾斜機能材料
5.おわりに
第7節 傾斜機能を発現させるための接合手法
(重藤 暁津)
1.はじめに
2.界面の種類と接合手法
3.まとめと今後の展望
第3章 代表的評価方法
第1節 高温度落差場試験
(熊川 彰長)
1.はじめに
2.高温度落差場試験
3.試験結果の例
4.おわりに
第2節 熱衝撃・熱疲労試験
(川﨑 亮,渡辺 龍三)
1.はじめに
2.電子ビーム熱衝撃試験
3.イオンビーム熱衝撃試験
4.レーザー集光型熱衝撃・熱疲労試験
5.ガスタービンブレード模擬レーザー照射熱疲労試験
6.水素・酸素バーナー炎加熱試験
7.おわりに
第3節 超音波法による熱応力推定
(渡辺 龍三,川﨑 亮)
1.測定原理概要
2.組成分布の決定
3.超音波CTスキャン
第4節 熱電特性マッピング─サーマルプローブ法
(宗藤 伸治,有田 誠,松川 祐子)
1.はじめに
2.サーマルプローブ法
第Ⅱ編 創製編
第1章 材 料
第1節 構造材料
第1項 傾斜機能生体材料と耐摩耗性を付与した傾斜機能材料の作製
(小宮 良樹)
1.はじめに
2.傾斜機能生体材料
3.耐摩耗性を付与した傾斜機能材料の作製
第2項 総説:構造用傾斜機能材料の現状
(栗田 大樹)
1.緒 言
2.エネルギー吸収のための傾斜機能構造および材料
3.傾斜機能グラフェン強化複合構造
4.傾斜機能多孔質チタン足場材料
5.結 言
第2節 超高温耐用複相シリサイド合金の開発
(萩原 幸司,徳永 透子,中野 貴由)
1.緒 言
2.C40/C11b複相シリサイド合金の開発
3.製品化に向けたシリサイド積層造形の検討
第3節 遮熱コーティングの機械的性質
(脇 裕之)
1.はじめに
2.弾性係数
3.残留応力
4.界面破壊靭性
5.おわりに
第4節 エネルギー材料
第1項 熱電材料
(篠原 嘉一)
1.熱電材料とは
2.熱電エネルギー変換の原理
3.熱電材料の性能
4.段階的FGMsによる高性能化
5.連続的FGMsによる高性能化
第2項 エネルギーカスケード利用システムの熱特性
(草野 剛嗣,長谷崎 和洋)
1.はじめに
2.太陽熱利用システム
3.おわりに
第3項 熱硬化性ポリイミド/銅傾斜機能材料の合成
(大森 守)
1.緒 言
2.合成装置開発の背景
3.熱硬化性ポリイミド粉の固化
4.熱硬化性ポリイミド/銅傾斜機能材料の合成
第5節 生体材料
第1項 新規生体材料を実現する表面処理の開発
(塙 隆夫)
1.はじめに
2.表面処理の目的と分類
3.物理化学的活性表面
4.機能分子固定化
5.表面形態による生体機能発現
6.デュアルファンクション表面
7.おわりに
第2項 固液境界で機能的に傾斜した特性を持つバイオフィルムに関する研究
(中野 光一)
1.はじめに
2.各種界面に存在する機能性傾斜層
3.実験方法
4.実験結果および考察
5.まとめ
第6節 化学材料
第1項 有機系材料
(岡田 修司)
1.はじめに
2.屈折率分布型(GRIN)レンズ
3.屈折率分布型(GI)マルチモード光ファイバー
4.その他の光学素子
5.エレクトロニクス素子
6.おわりに
第2項 傾斜多孔質樹脂を用いた機能性材料の開発
(吉村 圭二郎,中野 万敬,西脇 武志)
1.はじめに
2.サンプルの作製
3.空孔の解析
4.DICを用いた力学的特性評価
5.傾斜多孔質複合材を用いたひずみセンサ材料
6.おわりに
第7節 研削砥石─砥粒傾斜分散メタルボンド砥石
(國峯 崇裕)
1.はじめに─研削砥石とその構造
2.砥粒傾斜分散メタルボンド砥石の製造方法
3.砥粒傾斜分散メタルボンド砥石を利用した炭素繊維強化プラスチックの穿孔加工事例
4.おわりに
第8節 生分解性材料
(桑折 仁)
1.はじめに
2.予備考察
3.実験および評価方法
4.実験結果および考察
5.まとめ
第2章 新設計方法
第1節 傾斜機能材料の非定常熱弾性応答
(上田 整)
1.はじめに
2.問題の設定
3.支配方程式および境界条件式
4.応力拡大係数
5.数値結果および考察
第2 節 解析手法
第1項 マイクロメカニクス
(塚本 英明)
1.はじめに─マイクロメカニクスへの招待
2.マイクロメカニクス解析手法の例
3.その他のマイクロメカニクス解析
4.おわりに
第2項 PFM/DEM連成法による粒子配列構造の焼結挙動の解析
(品川 一成)
1.はじめに
2.PFM/DEM連成法の概要
3.粒子配列構造の焼結変形解析
4.おわりに
第3項 機能的に傾斜した薄板の動的弾性挙動
(芦田 文博)
1.はじめに
2.傾斜機能薄板における動的弾性問題の数理解析
3.圧電性傾斜機能薄板における動的電気弾性問題の数理解析
4.圧電性傾斜機能薄板における動的弾性問題の数値解析
5.おわりに
第3節 柔軟な傾斜機能圧電複合材料の有限要素解析と設計
(森 孝太郎)
1.はじめに
2.圧電材料の基礎式
3.モデル
4.結 果
5.おわりに
第3章 新製造方法
第1節 金属およびセラミック部品のステレオリソグラフィー積層造形
(桐原 聡秀)
1.はじめに
2.積層造形法
3.セラミック部材の光造法
4.微粒子ペーストの調合
5.格子構造と空間充填
6.セラミック人工骨─傾斜型デンドライト構造
7.セラミック人工結晶
8.おわりに
第2節 Fe- Cu系液相焼結体の一方向浸炭により形成されるミニマムエネルギー傾斜化組織
(渡辺 龍三)
1.浸炭による伸長粒配向傾斜化組織の形成
2.傾斜化組織の定量と界面エネルギーの計算
3.液膜移動と伸長粒組織の形成メカニズム
4.ミニマムエネルギー則
5.まとめ
第3節 部分軟化成形法
(西脇 武志)
1.はじめに
2.部分軟化ブランクの作製方法
3.部分軟化張出し成形
4.部分軟化深絞り成形
5.まとめ
第4節 調和組織制御
(飴山 惠,藤原 弘)
1.はじめに
2.調和組織材料の製造方法
3.調和組織材料の力学的性質
4.調和組織材料の優れた特性発現のメカニズム
5.おわりに
第5節 コンビナトリル手法
第1項 薄膜材料のコンビナトリアル作製法と新規材料探索
(後藤 真宏)
1.はじめに
2.コンビナトリアルスパッタコーティングシステム(COSCOS)
3.COSCOS の各種材料作製モード
4.COSCOS による材料開発事例
5.まとめ
第2項 傾斜化できるプラズマ・ガス凝縮装置
(日原 岳彦)
1.はじめに
2.気相法によるナノ粒子の生成と粒子ビーム堆積
3.合金粒子のナノ傾斜
4.まとめ
第3項 異種アルミニウム合金からなる傾斜機能ポーラスアルミニウムの創製
(半谷 禎彦)
1.はじめに
2.プリカーサ法によるアルミニウム合金種を変化させたポーラスアルミニウム
3.焼結スペーサー法によるアルミニウム合金種を変化させたポーラスアルミニウム
4.おわりに
第4章 新評価方法
第1節 サーマルプローブ法の応用例─Ba8AuxSi46-xクラスレート熱電材料の局所ゼーベック係数測定
(宗藤 伸治,有田 誠,松川 祐子)
1.はじめに
2.Ba8AuxSi46-x クラスレート熱電材料
3.まとめ
第2節 腐食評価
(野田 和彦,八田 佳剛,小関 航,白鳥 遥)
1.はじめに
2.電気化学測定の補完技術
3.電気化学測定による腐食評価
4.おわりに
第Ⅲ編 実用編
第1章 放電プラズマ焼結(SPS)法によるFGMs 作製技術と製品への応用
(鴇田 正雄)
1.はじめに
2.SPS法によるFGMs製品づくりの留意点
3.WC/Co系FGMs超硬の作製
4.まとめ─今後の展望
第2章 マルチビーム式レーザ粉体肉盛装置による微細造形技術
(山下 順広,舟田 義則)
1.はじめに
2.マルチビーム式レーザ粉体肉盛装置
3.超硬合金を対象とした傾斜組成層形成の試み
4.機械学習による傾斜組成探索
5.おわりに
第3章 超硬合金およびサーメット切削工具における傾斜機能の実用例
(高橋 俊行)
1.はじめに
2.CVD被覆超硬合金工具に用いられる脱β層
3.サーメットに用いられる表面傾斜層
4.おわりに
第4章 ZrO2-Ti系FGMsの開発と超音波ホモジナイザー装置への実用化
(三井 保宏)
1.はじめに
2.超音波ホモジナイザー
3.傾斜機能材料先端工具の作成
4.おわりに
第5章 力学特性を傾斜化させたベータチタン合金による人工股関節用ステム
(花田 修治,山子 剛)
1.はじめに
2.チタン合金の開発と力学特性
3.医療機器の形状付与と力学特性傾斜化
4.バイオメカニクスによるヤング率傾斜化を検証
5.おわりに
第6章 遠心力混合粉末法による金属基自己潤滑軸受材料の開発
(佐藤 尚)
1.はじめに
2.遠心力混合粉末法による自己潤滑軸受材料の製造方法
3.遠心力混合粉末法にて製造したCu 基自己潤滑軸受材料における材料組織と摺動特性
4.遠心力混合粉末法にて製造したSUS430 基自己潤滑軸受材料における材料組織と摺動特性
5.まとめと今後の展望
第7章 太陽光熱複合発電模型教材
(三浦 賀一)
1.はじめに
2.太陽光熱複合発電教材の商品化
3.商品の普及,教育活動軌跡
4.まとめ
第8章 遠心力を用いた傾斜機能材料製造装置の開発
(大矢 泰正,渡辺 義見,佐藤 尚)
1.はじめに
2.遠心力下でのFGMs製造
3.開発したFGMs製造装置
4.開発した装置を用いたFGMsの製造事例
5.おわりに
第9章 レーザ・ワイヤDED方式金属3Dプリンタと傾斜機能材料造形
(鷲見 信行,藤井 崇史,橋本 隆)
1.はじめに
2.開発中の加工機仕様
3.適用事例
4.造形物の機械的特性
5.傾斜機能材料造形への展望
6.おわりに
第10章 強化ガラス
(秋葉 周作)
1.はじめに
2.ガラスの表面処理による組成および構造の傾斜手法
3.ガラスの物理強化
4.ガラスの化学強化
5.強化ガラスの強度特性
6.おわりに
第11章 フェノール樹脂/Cu系FGMsをモータ整流子へ応用
(中野 光一)
1.はじめに
2.傾斜機能継手としての傾斜層
3.出発材料
4.放電プラズマ焼結装置の概要と焼結条件
5.応用製品サンプル事例
6.機械的性質の評価
7.熱的性質の評価
8.おわりに
第12章 FGMs製品の非破壊検査手法として期待される色彩技術の応用
(中野 光一)
1.はじめに
2.色彩技術について
3.傾斜機能性管継手の光学的特性による機械的性質の評価
4.おわりに
第13章 溶接可能なFGMs超硬金属の開発と押出成形機スクリューへの応用
(中嶋 快雄)
1.はじめに
2.溶接可能なFGMs超硬合金の開発
3.押出成形機スクリューへの応用
4.おわりに
第Ⅳ編 付 録
第1章 傾斜機能材料研究会について
(篠原 嘉一)
1.傾斜機能材料研究会の発足
2.傾斜機能材料研究会について
第2章 データベース
(篠原 嘉一)
第3章 傾斜機能材料論文集について
(長谷崎 和洋)
1.傾斜機能材料論文集の紹介
2.投稿規定(抜粋)
3.投稿方法(抜粋)
4.著作権規定(抜粋)
5.査読規則(抜粋)