目次
◇第1章 有用物質生産のための微生物・酵素の開発◇
1節 遺伝子改変による微生物育種開発
1.突然変異による微生物育種
1.1 抗生物質の生産
1.2 アミノ酸発酵
2.組換えDNA実験による微生物育種
2.1 遺伝子組換えのツール
2.2 遺伝子組み換え技術―部位特異的組換え
2.3 相同組換え
2.4 進化分子工学
2.5 ゲノム編集
2節 ゲノム編集による微生物育種開発
1.ゲノム編集技術の概略
1.1 CRISPR/Cas9技術の概要
1.2 CRISPR/Cas9の派生技術
1.2.1 Cas9以外のヌクレアーゼを用いたゲノム編集
1.2.2 ヌクレアーゼ活性に依存しないゲノム編集
2.主要微生物における育種の実例
2.1 大腸菌における育種の実例
2.2 酵母における育種の実例
3節 GMDによる迅速・低コストな大規模高生産変異株のスクリーニング
1.ゲルマイクロドロップ(GMD)とは
1.1 構造・作製方法
1.2 スクリーニングの概要
2.GMDを用いたスクリーニングの実際
2.1 タンパク質高生産変異株のスクリーニング
2.2 化合物生産に基づく酵素高生産変異株のスクリーニング
3.今後の展開
3.1 蛍光検出方法について
3.2 汎用性と今後の展望
4節 物質生産のための微生物代謝のin silico デザイン
1.化学量論モデルを使った代謝シミュレーション
1.1 代謝フラックスと物質収支式
1.2 代謝フラックス解析の種類
1.3 ゲノムスケールモデル
1.4 フラックスバランス解析
2.シミュレーションに基づく代謝デザイン
2.1 増殖連動型の物質生産のための代謝デザイン
2.2 多重遺伝子破壊の効果を予測するためのアルゴリズム
3. 代謝デザインに基づく育種
3.1 大腸菌による3ヒドロキシプロピオン酸生産
3.2 藍藻によるエタノール生産
3.3 大腸菌によるコハク酸生産
4.展望
5節 糖代謝の制御可能な改変微生物の開発事例
1.微生物発酵による化合物生産の課題
1.1 細胞増殖と化合物生産のトレードオフ
1.2 複数の糖の同時利用
2.Parallel Metabolic Pathway Engineeringとは
2.1 PMPEの概要
2.2 PMPEの代謝デザイン
2.3 TCAサイクルへの炭素流入の遮断
2.4 Dahms経路の導入による増殖能力の再獲得
3.PMPEを用いた物質生産
3.1 PMPE株によるグルコース-キシロース混合糖からのMA生産
3.2 MA生産株の炭素フラックス解析
3.3 PMPEの汎用性
3.3.1 他のシキミ酸経路誘導体への応用
3.2.2 シキミ酸経路以外の代謝経路から合成される化合物への応用
6節 高温発酵に耐えうる好熱性細菌の開発
1.好熱性細菌について
2.好熱性細菌の自然界からの単離
3.高温発酵のメリット
4.高温発酵による物質生産
5.適応的実験室進化と変異
6.遺伝子変換技術の開発
6.1 形質転換系の開発
6.2 ゲノム編集技術の開発
7節 発酵技術を用いた有用物質生産
1.RPとα-EGの両者の発酵生産法
1.1 α-EGとRPを高めた米焼酎の発酵法
1.2 α-EGとRPを高めたどぶろく発酵法
2.RPを高めた甘酒発酵法
8節 ゲノム解析に基づいた酵素の機能解析
1. プロリン
2. オルニチン
3. リジン
4. 分岐鎖アミノ酸
4,1 バリン
4.2 ロイシン
4.3 イソロイシン
9節 計算科学を用いた酵素の探索・改良技術
1.近年の計算的手法を用いた酵素探索・改良技術
2.酵素配列の機能予測モデル
3.深層学習を用いたタンパク質配列の特徴抽出技術
4.酵素反応の予測モデル
10節 二酸化炭素を原料とする微生物による物質生産技術
1.CO2を原料とした物質生産に生物を用いる利点と目的
1.1 CO2を資源化し物質生産を行うために微生物を用いる理由
1.2 CO2を原料として生産する目的物質
2.微生物によるCO2からの物質生産の概要
2.1 活用するエネルギー
2.2 化学物質をエネルギー源として
2.2.1 酢酸生成菌
2.2.2 メタン生成菌
2.2.3 水素酸化細菌
2.3 光をエネルギー源として
2.3.1 酸素発生型光合成細菌
2.3.2 酸素非発生型光合成細菌
2.4 CO2を固定する経路
3.CO2を原料とした、コスト・環境負荷低減型のアセトン発酵生産
3.1 微生物による物質生産の課題
3.2 目的化合物の選択と特殊な微生物の利用を組み合わせた発酵分離同時工程による課題解決
3.3 発酵分離同時工程の実現性
3.4 ガスを原料としてアセトンを生産する好熱性微生物の設計
3.4.1 基質
3.4.2 代謝上の酸化還元バランス
3.4.3 細胞エネルギー
3.5 ガスを原料としてアセトンを生産する好熱性微生物の創出と課題
11節 C1化合物を原料とする有用物質生産
1.メチロトローフを用いた有用物質生産
1.1 メチロトローフのC1化合物代謝経路
1.2 メチロトローフによる物質生産の例
2.合成メチロトローフの創製
2.1 合成メチロトローフ細菌
2.2 合成メチロトローフ酵母
◇第2章 有用物質生産のための発酵プロセスの設計◇
1節 微生物発酵のメカニズムと物質生産への活用
1.発酵とは何か
2.発酵の歴史
3.発酵と呼吸
4.微生物を利用した物質生産
4.1 微生物の育種
4.2 遺伝子組換えによる微生物の育種
5.培地、培養の最適化による物質生産
5.1 物質生産のための培地組成の最適化
5.2 物質生産のための培養条件の最適化
6.発酵シミュレーションを活用した物質生産
2節 発酵生産プロセスに必要となるバイオリアクターとその活用
1.培養用バイオリアクターの構成
1.1 攪拌型リアクター
1.2 空気駆動型リアクター
1.3 攪拌型リアクターと空気駆動型リアクター:運転特性の比較
2.培養用バイオリアクターに必要な無菌性
2.1 バイオリアクターの設備仕様
2.2 空気の除菌
3.発酵プロセスの最適化戦略
3.1 発酵モニタリング
3.2 測定分析
3.3 培養制御
3節 発酵プロセスにおける微生物培養操作・管理のポイント
1.微生物の保存
1.1 凍結ストック
1.2 継代培養
1.3 乾燥保存法
2.前培養(種培養)条件の設定
2.1 前培養(種培養)の管理
2.2 前培養に使用する培地の選定
3.生産用培地の選定
3.1 論文調査による基礎培地に関する情報収集
3.2 阻害レベルの把握
3.3 培地組成の最適化
3.4 培地の調整
4.通気攪拌槽の準備と操作
4.1 電極の準備と管理
4.1.1 pH電極9)
4.1.2 溶存酸素(DO)電極
4.2 配管チューブの選定および取り付け
4.3 pH調整剤、消泡剤
4.4 通気攪拌槽の洗浄と組立て
4.5 最大攪拌速度の設定
5.培養時の監視
5.1 オンラインデータ
5.2 オフラインデータ
6.比速度と物質収支
6.1 比速度
6.2 物質収支
4節 機械学習を活用した発酵プロセスの開発
1.制御技術の開発
1.1 制御モデルの構築
1.2 制御結果
2.計測技術の開発
3.考察
(1)技術の実装について
(2)プロセス開発への応用について
5節 増殖非依存型プロセスによる効率的な有用物質生産とその展望
1.増殖非依存型プロセス
2.コリネ菌を用いた増殖非依存型プロセスにより高生産された化合物
2.1 L-乳酸, D-乳酸
2.2 コハク酸
2.3 アラニン
2.4 バリン
2.5 エタノール
2.6 イソブタノール
2.7 シキミ酸およびそれより派生する化合物
3.増殖非依存型プロセスにおけるコリネ菌の代謝特性とその分子基盤
4.増殖非依存型プロセスの現状と課題、展望
6節 メタン発酵の具体的留意点
1.メタン発酵の概要
2.メタン発酵が適用される廃水・廃棄物と留意点
3.メタン発酵の温度
4.固形分の可溶化(液化)過程の特徴と留意すべき点
5.発酵槽内液のpHと揮発性脂肪酸の蓄積に関する留意すべき点
6.難分解性化合物のメタン発酵
7節 エタノール発酵とその活用での留意点
1.エタノール発酵代謝系
1.1 酵母によるエタノール発酵
1.2 細菌によるエタノール発酵
1.3遺伝子組換え微生物を用いたエタノール発酵
2.エタノール発酵原料4)
2.1 六炭糖
2.2 五炭糖
2.3 デンプン
2.4 セルロース
3.エタノール活用の留意点
9節 乳酸発酵とその留意点
1.乳酸の性質と用途
2.従来の乳酸製造方法
2.1 発酵菌の選定
2.2 乳酸の製造方法
3.乳酸発酵の課題
4.乳酸発酵における新技術
4.1 多様な原料からの乳酸発酵
(1)リグノセルロース系バイオマス
(2)廃棄バイオマス
(3)CO2
4.2 非中和型乳酸発酵
4.3 ポリ乳酸の生合成
10節 微生物を用いたガス発酵技術の開発と廃棄物の資源循環プロセス
1.“ごみ”からエタノールに変換するプロセス開発と実証
1.1 資源としての”ごみ“の可能性
1.2 エタノールが果たす資源循環の役割と意義
1.3 ガス精製プロセスの開発
1.4 培養コントロール制御技術の開発
1.5 パイロットスケール検証結果
1.6 実証プラントスケール検証と社会実用化の取り組み
1.7 社会実用化に向けた取り組み
2.”ごみ“を芳香族化合物(高機能接着剤原料)に変換するプロセス開発
◇第3章 バイオマス原料の前処理技術と応用 ◇
1節 バイオマス原料の調達・活用の課題と留意点
1.バイオリファイナリーの規模
2.食糧と競合する原料のバイオリファイナリー
3.資源作物の利用
4.食糧と競合しない原料のバイオリファイナリー
5.未利用バイオマス資源の活用
5.1 食品加工廃棄物であるホエイの利用
5.2 産業廃棄物としての製紙汚泥の利用
6.比較的小規模でも成立するメタン発酵
2節 バイオマス原料からの目的物質の抽出技術
1.バイオマス原料の性状
1.1 バイオマスについて
1.2 糖質系バイオマス資源
1.3 でんぷん質系バイオマス資源
1.4 リグノセルロース系バイオマス資源
2.抽出
2.1 抽出操作
3節 バイオマス原料の水熱処理技術
1.超臨界水・亜臨界水とは
2.ペーパースラッジの亜臨界水処理
4節 バイオマス原料の成分分離技術
1.木質バイオマスからセルロースの成分分離技術
1.1 セルロースの分布
1.2 木材の構造とセルロースの存在箇所
1.3 セルロースの分離技術
1.4 溶解したセルロースの用途
2.甲殻類の甲殻からキチンの成分分離技術
2.1 カニ殻の構造とキチンの分布
2.2 キチンおよびキトサンの化学構造
2.3 キチンの分離技術
3.セルロース、キチン、キトサンの産業利用
5節 振動ディスクミルと粘土を組み合わせたセルロースの低分子化技術の開発
1.振動ディスクミルによるセルロースの低分子化
2.一般的な粉砕装置との比較
3.反応助剤が加水分解速度に及ぼす影響
6節 太陽光を用いた含水バイオマス液体の濃縮技術
1.含水バイオマス液体からの水分蒸発とその必要性および細胞を損傷させない蒸発メカニズム
2.蒸発促進用窒素ドープ多孔質グラフェンの作製
3.蒸発能力試験
4.サーモカメラを用いた熱分布計測と細胞観察
5.蒸発した水の成分分析
7節 酵素を用いたヘミセルロースの分解技術
1.ヘミセルロースの構造と分布
1.1 キシラン
2.分解酵素の種類と分類
2.1 キシラン分解酵素
3.酵素を用いたキシラン分解
8節 微生物反応による植物系バイオマス原料の脱リグニン同時糖化発酵
1.白色腐朽菌
2.多機能型白色腐朽菌
3.白色腐朽菌による脱リグニン同時糖化発酵~Integrated Fungal Fermentation~
4.白色腐朽菌と細菌との複合微生物系によるセルロース変換
9節 木質バイオマスの利活用に向けた樹皮成分の糖化発酵技術
1.木質バイオマスの特長
2.樹皮の糖化条件の検討
2.1 湿式ミリング条件の検討
2.1.1 試験法
2.1.1 試験結果
2.2 樹皮糖化液を用いたメタン発酵の検討
2.2.1 試験法
2.2.2 試験結果
2.3 複数樹種と複数部位由来の糖化液の混合がメタン発酵に与える影響の検討
2.3.1 試験法
2.3.2 試験結果
3.総括
◇第4章 バイオプロセスにおける分離精製と残渣・廃液処理技術 ◇
1節 蒸留
1.蒸留
2.エタノール燃料製造による焼酎蒸留粕処理プロセスの開発
3.焼酎蒸留粕処理プロセスのエタノール燃料製造の蒸留装置の留出特性
2節 膜分離
1.膜分離機構
1.1 濾過モデル
1.2 膜濾過試験法
2.微生物細胞の膜分離
2.1 微生物細胞の特性
2.2 微生物細胞の定圧濾過
2.3 微生物細胞の定速濾過
2.4 クロスフロー濾過
3.生産物の膜分離
3.1 濃度分極モデル
3.2 代謝物による膜ファウリング
3節 嫌気発酵消化液の施設園芸向け成分分離濃縮技術
1.消化液利用の課題と濃縮研究の動向
1.1 消化液利用の課題
1.2 消化液濃縮の研究動向
2.濃縮バイオ液肥(Bio-CLF○R)の製造工程
3.濃縮バイオ液肥(Bio-CLF)の特性と水耕栽培における有機認証
3.1 濃縮バイオ液肥(Bio-CLF)の特性
3.2 水耕栽培における有機認証
4.Bio-CLFの普及に向けて
◇第5章 バイオプロセスの効率化・省エネ化と環境負荷低減 ◇
1節 バイオプロセスのコスト高要因とその対策
1.持続可能社会におけるバイオものづくり
2.バイオエコノミー社会実現に向けたバイオプロセス
3.バイオプロセスを用いたものづくり
3.1 糖化プロセス
3.2 発酵プロセス
4.バイオプロセスによる化学品生産
2節 メタン発酵の処理時間の短縮化
1.菌体保持による処理時間の短縮
1.1 UASB法
1.2 嫌気性MBR
2.高温メタン発酵による高速化
3.前処理による処理時間の短縮
3.1 生物学的前処理
3.2 化学的前処理
3.3 物理学的前処理
3節 バイオ製品におけるLCAの考え方
1.LCAの概要
1.1 LCAの実施方法
1.2 LCAの用途
2.バイオ製品のLCAの概要
2.1 バイオ製品のライフサイクルフロー図
2.2 バイオ製品と配分
2.3 他の影響領域と帰結的なLCA
◇第6章 バイオマス由来化学品・素材の微生物合成技術◇
1節 微生物合成による化学品の生産技術の開発
1.4-ヒドロキシ安息香酸の生産
2.プロトカテク酸の生産
3.4-アミノ安息香酸の生産
2節 微生物発酵での各種芳香化合物の生産
1.微生物による芳香族化合物の合成経路
1.1 芳香族アミノ酸の合成経路
1.2 テルペン合成経路
1.3 ポリケチド合成経路
2.高生産のための宿主となる微生物
3.シキミ酸経路の改変(生産量の向上)と香族アミノ酸の生産
4.発酵生産による芳香族化合物の生産
5.インジゴ
5.1 インジゴの発酵生産技術
5.2 インジゴ生産及び染色反応
3節 アクリル酸エステルのバイオマスベース化のための菌株育種とゲノム編集の応用事例
1.ABE発酵の概要
1.1 ABE発酵の歴史
1.2 ABE発酵の特徴と問題点
2.GroupIIイントロンを利用した遺伝子破壊によるホモブタノール発酵菌株の育種
2.1 GroupIIイントロンを利用した遺伝子破壊方法
2.2 アセトン生成の抑制によるホモブタノール発酵菌株の育種
3.ゲノム編集技術Target-AIDを利用したn-ブタノール高収率株の作成
3.1 Target-AIDによるゲノム編集の仕組み
3.2 Target-AIDによるホモブタノール発酵菌株の育種
3.2.1 pta遺伝子の改変
3.2.2 ptb1遺伝子の改変
3.2.3 ctfB遺伝子の改変
4節 バイオポリマーへの応用に向けた海藻からの乳酸の生産
1.海藻に含まれる糖類
2.海藻からの乳酸の生産
2.1 緑藻類からの乳酸の生産
2.2 褐藻類からの乳酸の生産
2.3 紅藻類からの乳酸の生産
3.海藻から生産される乳酸の濃度の向上
5節 バイオマス変換によるアクリレートの開発技術
1.バイオマス由来アクリレートの設計について
1.1 代表的な原料
1.2 アクリレート化合物へのバイオマスの応用
2.バイオマスアクリレートの開発事例
2.1 モノアクリレート
2.2 ジアクリレートおよび多官能アクリレート
2.3 アクリルオリゴマー
2.4 その他の応用例
6節 微生物ポリエステルPHAの生合成メカニズムと産業応用
1.微生物ポリエステルPHAとは
2.PHA生合成の代謝経路と代謝工学
2.1 PHA生合成の代謝経路と代謝工学
2.2 PHA重合酵素の構造と機能
2.3 PHA生合成の調節機構
2.4 PHA生合成におけるストレス管理(膜小胞マーカー)
2.5 PHAの生分解機構
7節 非天然ポリエステルの微生物合成:多元ポリ乳酸LAHB・グリコール酸ポリマーの創製
1.PHAの合成生物学
1.1 PHAのテーラーメード型生合成
1.2 PHAのクリエイティブ型生合成
1.3 実バイオマスからのLAHB生産一貫プロセス開発
1.4 多元ポリ乳酸LAHBの物性・生分解性と用途開発
1.5 PHAオリゴマー分泌生産の発見とPLA生産短縮プロセスの開発
2.グリコール酸ポリマーなど他種非天然PHAの生合成
8節 高分子量体ポリヒドロキシアルカン酸の微生物合成
1.微生物ポリエステルの分子量
2.酵素重合モデル
3.分子量の影響因子
4.高分子量体P(3HB)の生産法
9節 リグニンからバイオプロセスにより誘導される基幹物質
「2-ピロン4,6-ジカルボン酸(PDC)」の生産と利用技術開発
1.PDCとは
2.PDCの発酵生産
2.1 リグニンを代謝中間体PDCへと高効率に変換するバイオリアクターの構築
2.2 バイオリアクターの高密度培養によるPDC高効率生産技術開発
3 PDCを骨格とするバイオベースポリマーの開発
3.1 PDCとテルフタル酸とのポリエステル共重合体
3.2 PDCと乳酸,コハク酸とのオールバイオマス由来のポリエステル共重合
3.3 PDC骨格を含むエンジニアリングプラスチック
4.接着剤への展開
4.1 PDC含有分子の強力接着剤
4.2 PDCを骨格とするエポキシ接着剤
◇第7章 バイオマス由来エネルギーの生産技術とその事業化◇
1節 カーボンリサイクルエネルギーの開発動向
1.カーボンリサイクルエネルギーの概要
2.CO2の分離回収方法
2.1 CO2の分離回収方法の概要
2.2 CO2の分離回収方法の開発状況
3.合成燃料
3.1 合成燃料の歴史
3.2 合成燃料の種類と製造方法
3.3 合成燃料の利点と課題
3.4 合成燃料製造プロセス
4.バイオ燃料
4.1 バイオ燃料の概要
4.2 バイオエタノール
4.3 バイオエタノールの燃料としての使用
4.4 バイオディーゼル(第一世代)
4.5 第二世代バイオディーゼル(HVO)
5.持続可能航空燃料(SAF)
2節 第2世代バイオエタノールSAFの現状と展望
1.第2世代バイオエタノールの製造技術
1.1 第2世代バイオエタノールの製造コスト
1.2 セルロース系バイオマスの前処理技術
1.3 酵素リサイクル技術
2.SAF製造プロセス
2.1 ETJ製造プロセス
2.2 ETJのCO2削減効果
3.期待される研究開発テーマ
3.1 ネガティブエミッション技術
3.2 プロセス副産物の高度利用
3節 選択的発酵酵母を利用したバイオエタノール生産
1.選択的発酵酵母
1.1 選択的発酵酵母の産業利用例
1.2 製糖産業における選択的発酵のニーズ
1.3 ショ糖非資化性酵母の利用
2.選択的発酵を利用した逆転生産プロセス
2.1 逆転生産プロセスとは8?9)
2.2 逆転生産プロセスの導入メリット8?9)
3.社会実装に向けた取り組み
3.1 逆転生産プロセス用酵母GYK-10株の開発
3.2 製糖工場でのパイロットプラント実証11)
3.3 逆転生産システムの経済性評価12)
3.4 逆転生産プロセスの課題
4節 日鉄エンジニアリング(株)のセルロース系バイオエタノール製造技術
1.セルロース系バイオエタノール製造技術の特徴
2.バイオエタノール製造技術実証試験の概要
3.実証試験の結果
3.1 エタノール収量目標達成に向けて
3.1.1 バガスにおける前処理条件探索
3.1.2 資源作物からのエタノール収量向上策
3.2 前処理装置15日連続運転達成に向けて
4.今後の展望
4.1 技術適用先の拡大
4.1.1 既設バイオエタノールプラントへの技術適用
4.1.2 原料多様化の取り組み
4.2 エタノール残渣の有効利用
5節 植物由来のバイオディーゼル燃料の製造技術と開発動向
1.原料となる植物油の性状
2.エステル交換によるバイオディーゼル燃料の製造
3.水素化脱酸素によるバイオディーゼル燃料の製造
6節 微細藻類からのバイオ燃料の大量生産技術
1.微細藻類とは
1.1 微細藻類からの有用物質を生産する場合の利点
1.2 有用物質の大量生産に利用されている微細藻類の例
1.2.1 ヘマトコッカス
1.2.2 ナンノクロロプシス
1.2.3 クロレラ
1.2.4 スピルリナ
1.2.5 ボツリオコッカス
1.3 微細藻類を利用する際の欠点
1.3.1 他の生物の侵襲
1.3.2 培養液の分離と処理
2. 藻類バイオ燃料
2.1 これまでの藻類バイオ燃料の開発
2.2 藻類バイオ燃料の利点
2.3 藻類バイオ燃料の欠点
2.4 藻類バイオ燃料の現状と今後の課題
7節 バイオガス発電
1.バイオガスとバイオマス
1.1 バイオマス
1.2 バイオガスについて
2.バイオガス発電
2.1 バイオガス発電所の普及状況
2.2 バイオガス発電所
2.2.1 メタン発酵技術
2.2.2 バイオガス発電の特徴
2.2.3 バイオガス発電所の構成
3.バイオガス発電の将来と課題
8節 エタノール化反応を前処理に用いたメタン発酵技術
1.メタン発酵の前処理
2.エタノール化反応を前処理に用いるメタン発酵
3.模擬厨芥を基質とした本法の適用可能性の検証
4.嫌気性膜分離法(AnMBR法)を組み合わせた高負荷運転
4.1 実験方法
4.2 実験結果と考察
5.特許等に関する情報
9節 Daigasグループのバイオガス技術と取り組み事例
1.Daigasグループおよびガス業界の脱炭素化の取組み
2.バイオガス製造技術
2.1 固形有機物からバイオガスを作る技術
2.2 排水からバイオガスを作る技術
2.3 Daigasエナジーが保有するバイオガス製造技術
3.バイオガス利用技術
3.1 ボイラでの利用
3.2 エンジンでの利用
3.3 自動車での利用
3.4 都市ガス導管への注入
3.5 バイオガスの貯蔵技術
4.バイオガス活用事例
4.1 発電
4.2 導管注入
4.3 バイオガストラックによる生ごみ収集実証
5.バイオメタネーション
10節 LCAによるバイオガスプラントの環境負荷削減効果の可視化
1.バイオガスプラントとは
1.1 バイオガスプラントとバイオガスについて
1.2 バイオガスプラント消化液について
2.政府方針と実際
2.1 家庭由来生ごみのリサイクル率低迷
2.2 エネルギー収支で見たバイオガスプラント活用
3.生ごみのバイオガスプラント処理と焼却処理のLCA比較
3.1 本LCAの目的
3.2 LCAの概要
3.3 評価範囲とインベントリ分析
3.4 結果