ポイント
オンライン診療サービス企業11社、オンライン診療クリニック院長8名にインタビューを実施。プレイヤーの視点で市場を分析
多様化するオンライン診療サービスのビジネスモデルを分析し、各種統計データをベースに市場規模を算出
遠隔健康医療相談サービスについても市場を展望
レポート概要
2018年度の診療報酬改定でオンライン診療料、オンライン医学管理料等が新設され、外来診療・入院診療・在宅診療に次ぐ4番目の診療方法であるオンライン診療が保険診療として認められました。今後、オンライン診療は医療業界全体に大きな影響を与えていくと予測されます。
診療報酬上の要件が厳しいため、オンライン診療の急激な普及は見込めません。しかし患者にとってはとても便利なものであり、また今後、オンライン診療の臨床的な効果に関するエビデンスが多く出て来ることが見込まれ、この流れが変わることはないでしょう。一方で過渡的な状況であるがゆえに医師側の捉え方や意見が多様であり、また、オンライン診療や遠隔健康医療相談に関連したサービスの数が非常に多く、現状把握や将来展望は難しくなっています。
シード・プランニングでは「2016年版 遠隔診療サービスの現状と将来展望」の発刊以降も継続して情報収集を行っていましたが、診療報酬改定後に改めてオンライン診療を提供する医師およびサービス事業者にインタビュー取材を実施しました。これらの情報を分析し、オンライン診療サービスの現状と将来展望を本レポートにまとめました。レポートでは随所でプレイヤーのコメントを引用しながら、市場分析をしています。
本領域に参入を検討されているサービス事業者様、医療機関様をはじめ、関連するシステム、機器、医薬品に関わる事業者様にご活用いただければ幸いです。
レポート詳細
目次
I. オンライン診療の現状
1 定義
1) オンライン診療の定義
2) オンライン受診勧奨と遠隔健康医療相談
2 オンライン診療に関わる政策動向
1) 1997年12月24日通知
2) 2015年8月10日事務連絡
3) 医師法20条
4) 経済財政運営と改革の基本方針2015
5) 規制改革実施計画
6) 2016年3月18日通知
7) 2016年度診療報酬改定
8) 第2回未来投資会議
9) 第7回未来投資会議
10) 未来投資戦略2017
11) 2017年7月14日通知
12) オンライン診療の適切な実施に関する指針
13) 2018年度診療報酬改定
14) 疑義照会
15) 未来投資戦略2018─ 「Society 5.0」「データ駆動型社会」への変革─
16) 特区法改正とオンライン服薬指導
① 薬剤師法25条の2
② 国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案
③ 規制改革推進会議
④ オンライン服薬指導の実証実験
3 オンライン診療の対象患者
4 保険診療のオンライン診療
1) オンライン診療料
2) オンライン医学管理料
3) オンライン在宅管理料
4) 精神科オンライン在宅管理料
5) 在宅患者持続陽圧呼吸療法 遠隔モニタリング加算
6) 在宅患者酸素療法指導料 遠隔モニタリング加算
7) 心臓ペースメーカー指導管理料 遠隔モニタリング加算
5 電話等再診でのオンライン診療
6 海外でのオンライン診療活用
7 自由診療のオンライン診療
1) AGA、ED、ニキビ、低用量経口避妊薬等
2) 自由診療の手術の経過観察等
3) セカンドオピニオン
4) その他の自由診療
8 オンライン診療に対する規制
9 オンライン診療の実際
1) オンライン診療開始までの流れ
2) オンライン診療を実施する時間帯
3) オンライン診療の診療時間
4) オンライン診療の頻度
5) オンライン診療の処方
6) オンライン診療の実際
7) 診療以外でのコミュニケーション
10 オンライン診療のメリット・デメリット
1) 医療機関にとってのメリット
2) 医療機関にとってのデメリット
3) 患者にとってのメリット
4) 患者にとってのデメリット
11 オンライン診療サービスのビジネスモデル
1) 医療機関が使用料を支払うビジネスモデル
2) 患者が使用料を支払うビジネスモデル
3) 団体が使用料を支払うビジネスモデル
4) 介護施設が使用料を支払うビジネスモデル
12 オンライン診療に関連する実証実験
1) 鹿児島県錦江町・埼玉県横瀬町と「小児科オンライン」の連携
2) 徳島県石井町における地域医療介護オンライン連携の実証実験
3) 苫小牧市イノベーションマッチング実証事業
4) 栄区母子小児医療相談研究:SIMPLE Study
5) 梼原町(高知県) をモデルとした遠隔診療の実証実験プロジェクト
6) 5Gを活用した遠隔診療の実証試験
7) 福岡市「ICTを活用した『かかりつけ医』機能強化事業」
8) 宮崎県日南市の無医地区における遠隔診療の有効性に関する実証
II. 遠隔健康医療相談サービスの現状
1 遠隔健康医療相談サービスの定義
1) 無料の遠隔健康医療相談サービス
2 遠隔健康医療相談サービスのビジネスモデル
1) ユーザ月額課金モデル
2) 団体契約モデル
3) 医療機関集患モデル
4) 広告収入モデル
3 遠隔健康医療相談サービスにおける留意点
1) WELQ問題
III. オンライン診療サービスに関連する企業
1 オンライン診療サービス市場の全体像
2 オンライン診療に関連するヘルスケア機器の事業者
1) ヘルスケア機器との連携アプリ
① オムロン コネクト
② アップル ヘルスケア
2) 血圧計
3) 聴診器
4) 自己血糖測定器
5) ヘルスケア機器のオンライン診療での活用
3 自己採血検査サービスの事業者
1) 自宅で行う自己採血検査サービス
① KDDI株式会社「スマホdeドック」
② 株式会社リージャー「デメカル」
2) 薬局等で行う自己採血検査サービス
① ケアプロ株式会社「セルフ健康チェック」
4 遠隔健康医療相談サービスの事業者
1) 株式会社 iCARE「Carely」
2) 株式会社アドメディカ「Doctors Me」
3) 株式会社アナムネ「anamne」
4) ALSOKあんしんケアサポート株式会社「健康ダイヤル24」
5) 株式会社イーエックス・パートナーズ「ホスピタ」
6) 株式会社エス・エム・エス「なるカラ」「遠隔での特定保健指導サービス」
7) エヌ・ティ・ティ テクノクロス株式会社「ひかり健康相談」
8) エムスリー株式会社「AskDoctors」
9) 株式会社カラダメディカ「CARADA 健康相談」
10) 株式会社Kids Public「小児科オンライン」
11) GMOインターネット株式会社「病院プロナビ」
12) 株式会社C2「ポケットメディカ」
13) ティーペック株式会社「ハロー健康相談24」
14) 東京海上日動メディカルサービス株式会社「電話医療健康相談」
15) 株式会社 NOMAL「Reme」
16) 株式会社ファンクション・ティ「歯チャンネル88」
17) メディカルフィットネスラボラトリー株式会社「ask365」
18) 株式会社ライフケアパートナーズ「電話・Web相談サービス」
19) 株式会社リッチメディア「ヘルスケア大学」、「スキンケア大学」
5 オンライン診療システムの事業者
1) 株式会社キュア・アップ「治療アプリ」
2) スピンシェル株式会社「LiveCall ヘルスケア」
3) セコム医療システム株式会社「セコムVitalook」
4) テックファーム株式会社、株式会社NTTドコモ「MediTel」
5) メドケア株式会社「MEDICALLY」
6) オンライン診療システムの選定
7) オンライン診療システムの課題
6 オンライン受診勧奨サービスの事業者
1) 株式会社クリニカル・トライアル「オンコレ」
2) 株式会社MICIN「はしか向けのサービス」
7 遠隔モニタリングシステムの事業者
1) 心臓ペースメーカーの遠隔モニタリング
2) 在宅酸素療法の遠隔モニタリング
3) CPAP療法の遠隔モニタリング
8 オンライン服薬指導に関連するサービス
1) 株式会社日立システムズ「服薬支援クラウドサービス」
2) ブイキューブ「V-CUBE ミーティング」
3) 株式会社ミナカラ「ミナカラ」
IV. オンライン診療サービスの市場規模予測(国内)
1 オンライン診療サービス市場への投資
2 市場規模に含まれる範囲と算出における仮定
3 社会診療行為別調査について
4 オンライン診療の導入割合
5 保険診療のオンライン診療市場
6 遠隔での自由診療市場
7 オンライン診療システムの市場
8 遠隔健康医療相談サービスの市場
9 オンライン診療サービスの市場規模
V. オンライン診療導入医師インタビュー
1 Aクリニック(内科)
2 Bクリニック(内科)
3 Cクリニック(精神科)
4 Dクリニック(泌尿器科)
5 Eクリニック(在宅)
6 Fクリニック(産婦人科)
7 Gクリニック(眼科)
8 Hクリニック(自由診療)
VI. 参入各社の個票
オンライン診療システム提供企業
1 株式会社アイソル
2 株式会社インテグリティ・ヘルスケア
3 MRT株式会社
4 株式会社シェアメディカル
5 株式会社スマートゲート
6 ネクストイノベーション株式会社
7 ポート株式会社
8 株式会社MICIN
9 株式会社メドレー
遠隔健康医療相談サービス提供企業
1 株式会社 法研
2 メドピア株式会社
図表 1 オンライン診療の定義
図表 2 遠隔医療、オンライン診療、オンライン受診勧奨、遠隔健康医療相談の関連
図表 3 保険診療のオンライン診療の項目と点数、金額、条件
図表 4 人口10万対一般診療所数(都道府県別)
図表 5 患者が医療機関を検索して受診するまでのフロー
図表 6 対面診療の場合の診療報酬例
図表 7 オンライン診療の場合の診療報酬例
図表 8 対面診療の場合の患者負担例
図表 9 オンライン診療の場合の患者負担例
図表 10 医療機関が使用料を支払うビジネスモデル
図表 11 患者が使用料を支払うビジネスモデル
図表 12 団体が使用料を支払うビジネスモデル その1
図表 13 団体が使用料を支払うビジネスモデル その2
図表 14 介護施設が使用料を支払うビジネスモデル
図表 15 遠隔健康医療相談サービスの種類
図表 16 ユーザ月額課金モデル
図表 17 団体契約モデル
図表 18 医療機関集患モデル
図表 19 広告収入モデル
図表 20 患者のフローと関連するサービス・機器
図表 21 遠隔健康医療相談サービスを提供している主な企業と提供サービス
図表 22 オンライン診療システムを提供している主な企業
図表 23 オンライン受診勧奨サービスを提供している主な企業
図表 24 診療報酬上、遠隔モニタリングが可能なシステム
図表 25 オンライン診療サービス関連企業への調達
図表 26 電話等再診 社会医療診療行為別調査の結果を12倍した点数(2014年~2017年)、平均(4年分)
図表 27 心臓ペースメーカー指導管理料 遠隔モニタリング加算 社会医療診療行為別調査の結果を12倍した点数(2014年~2017年)
図表 28 オンライン診療の対象となる項目 社会医療診療行為別調査の結果を12倍した件数(2014年~2017年)、平均(4年分)
図表 29 在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料2 社会医療診療行為別調査の結果を12倍した件数(2014年~2017年)
図表 30 在宅酸素療法指導管理料 その他 社会医療診療行為別調査の結果を12倍した件数(2014年~2017年)
図表 31 診療所における保険診療のオンライン診療市場(単位:千円)
図表 32 病院における保険診療のオンライン診療市場(単位:千円)
図表 33 一般診療所 保険診療収益とその他の診療収益の比率(単位:千円)
図表 34 病院 保険診療収益とその他の診療収益の比率(単位:千円)
図表 35 診療所における自由診療のオンライン診療市場(単位:千円)
図表 36 病院における自由診療のオンライン診療市場(単位:千円)
図表 37 オンライン診療システム市場(単位:千円)
図表 38 遠隔健康医療相談サービスの市場(単位:億円)
図表 39 遠隔健康医療相談サービス各社の売上一覧
図表 40 オンライン診療サービスの市場規模(単位:億円)
オンライン診療導入医師インタビュー インタビュー内容
・クリニックについて
・オンライン診療を始めたきっかけ
・オンライン診療の対象となる患者
・オンライン診療の対象とならない患者
・オンライン診療の患者数
・オンライン診療開始までの流れ
・オンライン診療を実施する時間帯
・オンライン診療の診療時間
・オンライン診療の頻度
・オンライン診療の処方
・オンライン診療の実際
・オンライン診療における検査
・診療以外でのコミュニケーション
・オンライン診療の効果
・オンライン診療の収益
・患者の反応
・医師にとってのメリット・デメリット
・まわりの医師のオンライン診療に対する反応
・オンライン診療システムの選定理由
・オンライン診療システムの課題
・平成30年度診療報酬改定とガイドラインについて
・初診からのオンライン診療
・今後について
???? 瑀ľ ??垠? 琄??? 琴??? 瑄?蹈? ??篨? ??蹈? ???? 辸? 界?軰?
オンライン診療システム提供企業へのインタビュー内容
・企業について
・サービス開発の経緯
・サービスの強みと特徴
・サービスのビジネスモデル
・サービスの導入実績とユーザの傾向
・実証事業について
・エビデンスについて
・ユーザのオンライン診療導入の動機
・ユーザの反応
・患者側の反応
・サービスの課題
・今後の展開
・海外での展開
・オンライン診療に対する考え方
・2018年度診療報酬改定とガイドラインについて
・企業や健保をターゲットにしたビジネスモデルについて
・データの収集分析