目次
◇第1章 自動車で発生する騒音と、不快に感じるメカニズム◇
第1節 自動車の振動・騒音の発生メカニズムと制振・遮音・吸音材料による対策
1.レゾネータを用いた一重壁音響メタマテリアル
2.レゾネータ底面を薄膜化した二重壁音響メタマテリアル
第2節 自動車の騒音・振動の発生メカニズムの基礎、規制強化の動き
1.路面およびタイヤに起因する振動騒音現象
1.1 乗り心地
1.2 シェイク
1.3 フラッター
1.4 ロードノイズ
1.4.1 振動の入力、伝達系
1.4.2 騒音の放射部
1.5 パターンノイズ
2.パワーユニット(エンジン、モータ)に起因する振動騒音
2.1 エンジンの振動騒音
2.2 吸排気系振動騒音
2.3 こもり音
2.4 アイドリング振動
2.5 エンジンシェイク
3.駆動系に起因する現象
3.1 ギヤ音
3.2 駆動系ねじり共振
3.3 プロペラシャフト曲げ共振、ねじり共振
3.4 スナッチング
4.その他の現象
4.1 風切り音
4.2 ブレーキジャダー
4.3 ブレーキ鳴き
5.ハイブリッド車や電気自動車の振動騒音
6.規制強化の動き
6.1 新加速騒音試験
6.2 タイヤ単体騒音
第3節 ヒトの聴覚の特徴と音の快・不快のメカニズム
1.ラウドネス(loudness)
2.ノイジネス(noisiness)
3.シャープネス(sharpness)
4.高周波音の快・不快
5.低周波音の快・不快
6.卓越した周波数成分による快・不快
7.周波数成分間の干渉による快・不快
8.音の時間変化パターンと快・不快
◇第2章 遮音・吸音・防音材料の開発◇
第1節 自動車用防音材料の開発と軽量化への対応
1.防音材の分類と位置つけと自動車用防音製品の例
2.制振材料について
2.1 制振塗料の特徴
2.2 制振塗料の配合設計
3.遮音材料について
4.吸音材料について
5.音響技術の重要性
第2節 不織布系吸音材料の自動車分野での利用について
1.不織布とは
2.不織布の吸音特性と繊維構造
3.不織布系吸音材の具体例
3.1 内装
3.2 エンジン周辺
3.3 その他
4.不織布系自動車吸音材の課題と今後について
第3節 音響メタマテリアルの原理
1.ユニットセル=動吸振器
2.一次元メタマテリアル
3.二次元メタマテリアル
3.1 平板の振動解析
3.2 二次元メタマテリアル
第4節 軽量な粉体の特異な縦振動を利用した低周波数向けの薄い吸音材料
1.粉体・粒状体の吸音に関する先行研究
2.軽量で微細な粉体の吸音に関する先行研究
3.軽量な粉体と通常の粉体・粒状体との吸音特性の違い
4.軽量な粉体の吸音特性のシミュレーションと実験の比較
5.かさ密度が吸音カーブに与える影響のシミュレーション
6.軽量な粉体と通常の粉体・粒状体のマッピング
7.「粒子の縦振動による吸音」と「通常の多孔質としての吸音」の両方を考慮すべき粉体
第5節 マイクロポーラス金属の作製技術とその吸音特性
1.吸音材としてのポーラス金属
1.1 製造法
1.2 内部構造
2.吸音特性
2.1 ポーラス構造の影響
2.2 エアーギャップの影響
第6節 ナノファイバー不織布の製造とその吸音特性
1.メルトブロー法に基づくナノファイバー不織布の製造
1.1 CFDを用いた生産条件の最適化に基づく改良型メルトブロー法
1.2 ナノファイバー不織布
2.ナノファイバー不織布におけるBiot音響系パラメータの中の流れ抵抗に着目した吸音特性の検討
2.1 ナノファイバー不織布の空隙率や繊維間隙間と流れ抵抗
2.2 CFD解析による繊維体内の流れの検討
2.3 垂直入射吸音率と流れ抵抗
第7節 軽量高性能遮音・吸音材料の構造設計
1.吸音材料の構造設計
1.1 吸音 特性 の 評価 方法
1.2 吸音率算出法
1.3 吸音材料の評価例
1.4 共鳴器型吸音材料構造
2.遮音材料のの構造設計
2.1 遮音材料の設計例
2.2 遮音性能評価
2.3 遮音特性
2.3.1 シリカ含有量の影響
2.3.2 面密度の影響
2.3.3 ほかの遮音材との比較
2.3.4 遮音性能の予測
第8節 均質化法を用いた不織布と穿孔シートの積層構造による吸音率向上検討
1.対象材料と防音構造
2.均質化法による吸音率の計算法
3.解析・実験の比較検証および孔径・ピッチの影響検討
4.多層構造の解析検討
第9節 材料表面吸音特性の高精度測定技術
1.測定概要
2.車内への試料持ち込み試験
2.1 目的および手法
2.2 設定
2.3 結果および考察
3.車内に施工された材料の測定
3.1 測定の設定
3.2 結果および考察
◇第3章 制振・防振材料の開発◇
第1節 振動発生メカニズムと一自由度振動系
1.加振力の種類と周波数分析
2.加振力が正弦波の場合
2.1 時刻歴応答から共振曲線へ
2.2 周波数分析
3.加振力がひずみ波の場合
4.加振力が非周期波の場合
4.1 不規則波の場合
4.2 矩形波衝撃パルスの場合
5.いくつかの加振力の例
5.1 歯車で発生する加振力と回転方向振動
5.2 ファンによる流体的加振力と筐体の応答
5.3 円筒を打撃したときの加振力と応答
第2節 自動車に向けた防振材料、制振材料の特性と設計、技術開発のポイント
1.自動車の振動現象の特徴と振動減衰対策の重要性
2.防振ゴムの改良開発の課題と対応
2.1 望ましい防振ゴムの特性
2.2 防振ゴムの配合設計から見た注意
3.制振材料の開発と今後の課題と対応
3.1 制振材料開発のためのコンセプト
3.2 制振材料の改良及び開発の具体的な方策
第3節 自動車用防振ゴムの劣化メカニズムと耐久性試験・寿命予測
1.ゴムの歴史
2.ゴムの特徴
3.防振ゴムの市場での疲労寿命予測
4.防振ゴムの疲労特性
4.1 S-N線図の傾き
4.2 製品のベンチテストにおける故障回数のばらつき
第4節 制振性スチレン系エラストマー「ハイブラー」SV-seriesの開発
1.制振性スチレン系エラストマー「ハイブラー」の構造と特性
2.「ハイブラー」SV-seriesの特徴
3.「ハイブラー」/ SEEPS / oil / PPコンパウンドの物性
4.「ハイブラー」 MAh-grafted typeの特徴
第5節 熱可塑性ポリオレフィンを用いた制振材料の開発
1.高分子制振材の基礎的な考え方
1.1 高分子制振材の分類:非拘束型と拘束型
1.1.1 2層構造:非拘束型高分子制振材料
1.1.2 3層構造:拘束型高分子制振材
1.2 高分子材料の粘弾性特性
1.2.1 粘弾性特性の温度依存性と周波数依存性
1.2.2 粘弾性特性の制御
2.熱可塑性ポリオレフィンABSORTOMER(R)の展開
2.1 ABSORTOMER(R)の特徴
2.2 ABSORTOMER(R)の動的粘弾性特性
2.3 ABSORTOMER(R)とEPDMの複合化
2.3.1 材料物性と動的粘弾性挙動
2.3.2 制振性
2.4 ABSORTOMER(R)を用いた拘束型制振材の開発事例
第6節 CFRP用の制振・エネルギー吸収材料と自動車への応用
1.CFRPの特徴
1.1 CFRPの弱点
2.エラストマーコンパウンドシート
2.1 破壊挙動
2.2 アコースティック
2.2.1 CFRP単体パネル
2.2.2 CFRP単体パネル+アルミニウムブチル
2.2.3 CFRP単体パネル+エラストマーコンパウンドシート
2.2.4 性能比較
2.2.5 耐衝撃
3.マルチマテリアル -CFRP+エラストマーコンパウンドシート KRAIBON+スチール-
第7節 短繊維複合天然ゴムの減衰特性発現メカニズム解明に向けた取り組み
1.微粒子複合化ゴムの減衰特性
1.1 試験片準備
1.2 動的粘弾性試験
2.X線CTによる微細構造の観察と配向度評価
2.1 放射光X線CTの実験
2.2 X線CTによる配向の観察
3.微細構造の変形評価
3.1 減衰特性の力学モデルと微細構造の変形評価の意義
3.2 微小変形場における材料内部の変形観察
3.3 ミクロ組織特徴点追跡法(Microstructure Feature Tracking method: MFT法)
3.4 微細構造のひずみ分布
第8節 織物複合材料の振動減衰特性とその推定法
1.一方向CFRPの振動特性
1.1 繊維配向角が減衰特性に及ぼす影響
1.2 繊維含有率が減衰特性に及ぼす影響
1.3 高分子系繊維を用いたFRPの振動減衰特性15-19)
2.織物複合材料の数値シミュレーション
2.1 織物複合材料のモデル化手法
2.2 織物複合材料の数値シミュレーションモデルの作成事例
3.織物複合材料の振動減衰特性
3.1 試験概要
3.2 振動試験結果
4.織物複合材料の振動減衰特性のモデル化
4.1 有限要素法に基づく定式化
4.2 三軸織物複合材の振動減衰解析
4.3 平織物複合材料の振動による材料内部のエネルギ消散
第9節 構造接着剤による自動車部材の制振技術の可能性
1.自動車用構造接着剤
1.1 ヘミング用接着剤
1.2 ウェルドボンド剤
1.3 マスチックシール剤
2.自動車における制振材の使用
2.1 構造接着剤による制振構造
3.制振、防振の理論
3.1 制振性
3.2 防振性
4.制振接着剤の設計
5.二成分系制振性接着剤の設計
6.添加剤による制振性の付与
第10節 連続的微分可能な減衰モデルにおける同定およびスペクトル解析
1.連続的微分可能な減衰モデル
1.1 連続的微分可能な減衰モデルの定義
1.2 減衰特性について
2.高次スペクトル解析について
2.1 非線形特性の取り扱いについて
2.2 高次スペクトル
2.3 トライスペクトル
2.4 ボルテラ級数について
2.5 高次周波数応答解析
3.数値シミュレーションによる検討
3.1 高次スペクトル解析結果
3.2 UKF(Unscented Kalman Filter)による同定結果
第11節 防振製品開発におけるCAEの適用事例
1.自動車用防振ゴムについて
2.防振製品における開発プロセス
3.フルビークルNVHシミュレーション
3.1 ロックアップ時振動低減検討
3.1.1 ロックアップ時振動Transfer Path Analysis(伝達経路解析分析)
3.1.2 ロックアップ時振動低減防振製品提案
3.1.3 フルビークルNVHシミュレーションと実機検証
4.コンポーネント解析技術
4.1 防振ゴムの荷重-たわみ特性予測
4.2 防振ゴムの動的特性・減衰特性予測
◇第4章 自動車の防音の設計と防音材料、防音部材の適用事例◇
第1節 自動車の防音性能設計と吸音・遮音の開発ニーズ
1.自動車業界の変革とニーズの変化
2.電動化に対する騒音への影響
3.防音パッケージの性能設計
4.騒音対策と相反する課題
4.1 防音材と軽量化の両立
4.2 防音材と熱の両立
5.MBD による複数機能の性能設計
6.防音材に求められる付加価値
第2節 自動車産業の変革がもたらすNVHの課題
1.自動車の大きな潮流
2.シェアド
3.コネクテッド
4.電動化
5.自動運転
第3節 1D CAEモデルを使用したコンセプト段階のNVH設計とMBDへの適用
1.自動車開発における機会とリスク
1.1 自動車開発における挑戦
1.2 MBDにおける性能設計
1.3 差別化要因としてのNVH性能
2.電動モーター音のMBDによる設計
2.1 電動モーターおよびインバーターの性能設計
2.1.1 システムレベルの性能設計
2.1.2 サブシステムレベルの性能設計
2.2 MBDでNVH性能設計するための応用技術
2.2.1 車両NVHの寄与成分分解と合成
2.2.2 モーターおよびインバーターのNVH用1DCAEモデル
2.3 電動ユニットのNVH用の1Dと3DCAE統合モデル
第4節 騒音・振動低減技術・材料とその適用法
1.騒音低減、振動低減の方法
2.固体伝搬音への対応
2.1 振動絶縁
2.1.1 振動絶縁とは
2.1.2 振動絶縁材料の種類とトレンド
2.1.3 いろいろな防振材料
2.1.3.1 防振ゴム
2.1.3.2 空気ばね
2.1.3.3 金属系ばね
2.2 制振
2.2.1 制振とは
2.2.2 制振材の種類と構成
2.2.2.1 材料系による制振(熱エネルギ変換)
2.2.2.2 構造系による制振(位相変換)
2.3 空気伝搬音への対応
2.3.1 遮音
2.3.1.1 遮音とは
2.3.1.2 遮音材料の種類とトレンド
2.3.1.3 遮音材料の適用に当たっての留意点
2.3.1.3.1 コインシデンス現象による性能低下
2.3.1.3.2 二重壁構造にすることによる得失
2.3.1.3.3 サウンドブリッジによる性能低下
2.3.1.3.4 遮音板の寸法や支持条件で音響透過損失は異なる
2.3.1.3.5 振動のある場所での遮音
2.3.1.3.6 隙間の影響
2.3.1.3.7 複合機能
2.3.2 吸音
2.3.2.1 吸音とは
2.3.2.2 吸音材料の役割と用途
2.3.2.3 吸音材料の種類とトレンド
第5節 ノイズキャンセリング機能を有する防音材料の開発
1. 開発品の概要
1.1 開発品の防音構造
1.2 開発品のアイデア
2.開発品の有効性調査
2.1 平板試料の音響透過損失
2.2 フィルムと遮音材の振動
2.3 車両音響性能
2.3.1 スピーカ加振計測結果
2.3.2 加速走行計測結果
3.開発品の消音メカニズム
3.1 2×2 伝達マトリックス法
3.1.1 吸音材の 2×2 伝達マトリックス要素
3.1.2 遮音材の 2×2 伝達マトリックス要素
3.1.3 2×2 伝達マトリックス法による計算手法
3.1.3.1 吸音率の計算手法
3.1.3.2 音響透過損失の計算手法
3.1.3.3 周波数応答関数の計算手法
3.1.3.4 ランダム入射及び音場入射の計算手法
3.2 開発品の周波数応答関数
3.3 フィルムと遮音材の理想的な振動形態
第6節 不織布を用いた自動車用騒音対策部品の開発事例
1.Sekiso Acoustic Fiber
1.1 SAFの吸音メカニズム
1.2 開発したSAFの性能
2.Sekiso Acoustic Board
2.1 SAB開発の背景
2.2 開発したSABの特徴
3.SAF吸音材の応用事例
3.1 SAF吸音材の応用
3.2 SAF吸音材の効果
4.吸音性能の予測技術の向上
4.1 吸音性能予測技術の背景
4.2 実験結果
第7節 自動車用防音部品への繊維防音材「V-WAVE(R)」の活用
1.自動車用防音部品について
2.V-WAVE(R)の概要
3.V-WAVE(R)活用事例
3.1 フロアカーペットの変遷
3.2 フロアカーペットへの実用事例
4.V-WAVE(R)のグローバル展開
第8節 低騒音タイヤの技術開発動向
1.タイヤの基本構造
2.タイヤに起因する騒音
3.タイヤ低騒音化の取り組み
3.1 タイヤ構造振動
3.2 内部空気の共鳴
3.3 パターンノイズ
3.4 接地摩擦振動
3.5 気柱管共鳴音
第9節 自動車の高周波車内騒音への対策
1.自動車の高周波車内騒音の発生メカニズム
2.解析手法
2.1 SEA法
2.2 解析SEAモデル
2.3 防遮音材の材料特性
2.4 実験SEA
2.5 トリム撤去実験,リークのモデル化
2.6 入力パワーの計測
3.解析結果と実験検証
3.1 SEAモデル精度確認
3.2 CDMとTC走行の比較
3.3 寄与度分析と軽量化検討
◇第5章 アクティブノイズコントロール技術の開発と自動車での応用 ◇
第1節 自動車車室内音に対するアクティブ騒音制御技術
1.Hondaが開発したANC技術の概要
1.1 エンジンこもり音ANC
1.1.1 エンジンこもり音の特徴
1.1.2 システム構成
1.1.3 制御技術
1.2 アナログ式ドラミングANC
1.2.1 ドラミングの特徴
1.2.2 システム構成
1.2.3 制御技術
1.3 ディジタル式ドラミングANC
1.3.1 ドラミングANCのディジタル化の必要性
1.3.2 ドラミング制御のディジタル化の課題
1.3.2.1 FIRフィルタを用いた場合の課題
1.3.2.2 IIRフィルタを用いた場合の課題
1.3.3 二つの制御器が干渉するという課題
1.3.3.1 ウォータベッド効果のこもり音への影響
1.3.3.2 こもり音制御器から見た音場特性の変化
1.3.4 制御技術
1.3.5 二つのANCシステムの統合化技術
1.3.5.1 エンジンこもり音の増音の除去
1.3.5.2 ドラミングANCによる?変化の設定
1.4 加速サウンドを調整制御するASC
1.4.1 加速サウンド制御の目的
1.4.2 制御技術
1.4.2.1 音場補正処理
1.4.2.2 音色補正処理
1.4.2.3 音量調整処理
2.車室内音の統合制御システム
3.適用効果
3.1 こもり音ANCの制御効果
3.2 ドラミングANCの制御効果
3.3 ASCの制御効果
3.4 統合ANCの制御効果
第2節 ANCを用いた車内音の低減
1.自動車内 ANCへの乗車人数変化の影響
1.1 実験装置と実験内容
1.2 伝達特性への影響
1.3 ANC実験
1.3.1 1-4-4システムでのF.F.制御
1.3.2 4-4システムでのF.B.制御
2.バーチャルバーチャルセンシング技術センシング技術を用いたを用いたANCANC
2.1 バーチャルセンシング技術の概要
2.2 バーチャルセンシング技術を用いたANCの事例
◇第6章 自動車の低振動化と振動騒音の抑制技術◇
第1節 車両のモデルベース開発とNVH
1.CAE活用の歴史
1.1 エンジンCAE活用の歴史
1.1.1 CAE活用黎明期
1.1.2 CAE活用発展期
1.1.3 CAE活用飛躍期
1.1.4 CAE活用定着期
1.1.5 CAE活用変革期
2.従来の車両開発プロセスと課題
2.1 従来の車両開発プロセスとCAE活用
2.1.1 車両開発V次プロセスと従来のエンジンCAE活用対象
2.1.2 車両開発とエンジン開発の連携プロセス
2.1.3 車両開発プロセスにおける問題点と原因
3.車両のモデルベース開発
3.1 MBDとは
3.2 MBDの歴史と動向
3.2.1 JMAAB
3.2.2 自動車コンソーシアム
3.2.3 国家プロジェクト(経産省)
3.2.4 MBDの国内動向
4.車両のモデルベース開発:プロセス概念と取り組み事例
4.1 MBD戦略
4.2 MBD戦術
4.3 MBD武器(モデル)
4.4 取り組み事例
第2節 部品間エネルギー伝達に着目した低騒音構造の初期設計
1.振動騒音の初期設計
1.1 解析SEAの基礎式
1.2 基礎式の拡張による放射音の考慮
2.GDI高圧ポンプを対象とした初期設計
2.1 対象製品
2.2 設計条件
2.2.1 要素分割
2.2.2 現行仕様の設計パラメータ値
2.2.3 入力条件
2.2.4 制約条件
2.3 結果と考察
3.試験機による検証
第3節 磁気応答性材料を用いた振動低減装置による自動車部品の制振と騒音低減
1.磁気応答性材料を用いた振動低減装置
2.自動車のエンジンを支持する部品の制振
3.路面からの振動入力の低減
4.その他の取り組み
第4節 電動オイルポンプとパワートレインの振動騒音設計手法
1.オイルポンプの振動問題の原因特定
1.1 研究に用いるオイルポンプの種類
1.2 ポケットの油圧調整とオイルギャラリー
1.3 計測した油圧脈動波形の分析
2.オイルポンプからの指示構造加振力モデリング
2.1 ポンプ出口のオイル脈動とそれによる反力
2.2 ポンプ出口のオイルギャラリー運動のダイナミクス
3.油圧波形生成メカニズムの簡単な数学的モデリング
3.1 動的モデルの説明
3.2 動的モデルの検証
4.振動騒音予測モデル構築方針
4.1 モデル構築方針
5.振動予測
5.1 ポンプ加振力の予測
5.2 模擬パワープラント・ハードウェアモデル
5.3 振動予測有限要素モデル
6.音響予測
6.1 模擬パワープラントからの放射音場計測
6.2 模擬パワープラントからの放射音場予測
7.EOP回転軸振動の予測技術開発
7.1 軸振動計測実験
7.1.1 実験方法
7.1.2 実験結果
7.2 軸への荷重予測
7.2.1.予測方法
7.2.2 計算例
7.3 軸振動の予測
7.3.1 計算モデル
7.3.2 予測計算結果
第5節 自動車の風騒音低減に向けた, 技術開発と応用
1. はじめに
1.1 流れによる音の発生の基礎理論
1.2 狭帯域音の発生機構
1.2.1 エオルス音(Aeolian tone)
1.2.2 エッジトーン(Edge tone)とキャビティトーン(Cavity tone)
1.2.3 ヘルムホルツ共鳴(Helmholtz resonance)とウインドスロッブ(Wind-throb)
1.3 広帯域音の発生機構
1.3.1 広帯域音の主音源である縦渦の流れ場
1.3.2 縦渦の音源分布
1.3.3 広帯域風騒音の発生機構
1.3.4 リアルワールドでの風騒音
2.風騒音の低減技術
2.1 狭帯域音の低減
2.1.1 エオルス音の低減
2.1.2 笛吹き音の低減
2.1.3 ウインドスロッブの低減
2.2 広帯域音の低減
第6節 タイヤ力の車速依存性を考慮したインホイールモータ車の前後制振制御
1.実験車両
2.駆動系システムモデル
3.タイヤモデル
3.1 剛体モデル
3.2 タイヤ動特性を考慮しないブラシモデル
3.3 タイヤ動特性を考慮したブラシモデル
4.タイヤ特性を考慮した駆動系システムモデル
4.1 提案モデルと実車の特性比較
4.2 ばね上前後制振制御
4.3 車輪速フィードバック制御への応用
第7節 タイヤ空洞共鳴音を効果的に低減するデバイスの開発
1.タイヤ空洞共鳴音
1.1 タイヤ/路面による自動車騒音
1.2 ロードノイズ
1.3 タイヤ空洞共鳴音の発生メカニズム
1.4 タイヤ空洞共鳴音の特徴
2.タイヤ空洞共鳴音低減デバイス(開発デバイス)
2.1 開発デバイスの構造
2.2 開発デバイスのメカニズム
2.3 開発デバイスの効果
3.商品化へのアプローチ
3.1 現象把握:可視化
3.1.1 タイヤ内空気の可視化の手段
3.1.2 タイヤ内空気の可視化の結果
3.1.3 タイヤ内空気の可視化の考察
3.2 異分野の技術応用
3.3 多孔板採用に伴う課題解決
3.4 QCD対応
第8節 タイヤ気柱共鳴音レゾネータの開発と世代進化
1.第一世代デバイス技術概要
2.第二世代デバイス技術概要
3.デバイスの狙い
4.システム構成と基本構造コンセプト
5.樹脂製レゾネータ材料の選定
6.第一世代技術内容
6.1 消音機能
6.2 強度機能と組付け性
6.3 ホイール構造
7.第二世代技術内容
7.1 レゾネータ配置最適化
7.2 レゾネータ形状最適化
8.ロードノイズ低減効果
第9節 動吸振器のメカニズムとその応用
1.基本 3 要素について
2.定点理論
2.1 定点理論とは
2.2 拡張定点理論と周波数伝達関数
2.3 最適同調条件
2.4 最適減衰条件
2.5 最適同調条件
3.動吸振器の設計
3.1 変位振幅比
3.2 最適同調
3.3 最適減衰
3.4 最適2条件が満たされた時の最大振幅比
3.5 動吸振器の最適設計式と制振効果
3.6 主振動系の減衰を考慮した時の応答曲線
3.7 等価減衰と制振設計
4.動吸振器の構成要素
4.1 ばね要素
4.2 減衰要素
5.磁気ダンパを有する動吸振器の設計事例
5.1 ラム構造物
5.2 動吸振器内蔵のボーリングバーの構成
5.3 各部形状の決定
5.4 動剛性の測定方法と測定結果
6.騒音制御・遮音への応用遮音への応用
6.1 対象 機械構造物
6.2 騒音の低減化のための動吸振器設計法
6.3 平板の振動特性
7.境界要素法による放射音の予測
8.動吸振器の設計と振動・騒音低減効果
8.1 動吸振器の設計
8.2 制振効果と騒音抑制効果
9 実験
9.1 実験装置の概要
9.2 実験モード解析結果
9.3 使用した2重動吸振器の構造
10.アクティブ遮音のための平板の振動制御アクティブ遮音のための平板の振動制御
10.1 LQ制御による平板の振動制御についてLQ制御による平板の振動制御について
10.2 平板の振動特性平板の振動特性
10.3 LQ制御
10.4 ハイブリッド動吸振器による遮音効果ハイブリッド動吸振器による遮音効果
第10節 電磁式可変特性動吸振器による自動車駆動系ねじり振動の低減
1.可変磁気ばね剛性の設計方針
1.1 磁気ばねの特徴と分類
1.1.1 電磁石型
1.1.2 永久磁石型
1.1.3 電磁石・永久磁石併用型
1.2 可変磁気ばね剛性を実現するための機構
2.電磁式可変特性動吸振器の研究例
2.1 段スキュー型
2.2 コンシクエントポール型
2.3 自転磁石型
2.4 パラメトリック型
第11節 ハイポイドギヤ歯面のうねり性状評価手法の開発
1.高次数ギヤ音の発生メカニズム
1.1 ハイポイドギヤの歯面うねりと高次数ギヤ音の関係
1.2 歯面うねりの定量評価方法の目的
2.歯面うねり性状の測定と評価手法の構築
2.1 歯面形状の3次元測定
2.2 多項式近似を用いた歯形形状除去
2.3 2次元高速フーリエ変換によるうねり成分の検出
2.4 逆高速フーリエ変換による3次元データの抽出
3.うねりの定量評価結果と実機検証
3.1 実機ギヤ放射音と歯面うねりの周期性比較
3.2 実機ギヤ放射音圧と歯面うねりの振幅値の関係
第12節 ブレーキ鳴きの発生メカニズムとその低減
1.ブレーキの構造とその作動
1.1 ブレーキの構造とブレーキシステム
1.2 ブレーキパッドの摩擦材料
2.ブレーキパッドの摩擦特性が及ぼす影響
2.1 摩擦係数μの速度勾配特性dμ/dv<0がブレーキ鳴きに及ぼす影響
2.2 摩擦係数μがブレーキ鳴きに及ぼす影響
2.3 ブレーキ摩擦面の熱分解物がブレーキ鳴きに及ぼす影響
3.ブレーキ構成部品の振動特性と幾何学的要因の及ぼす影響
3.1 実際のブレーキにおけるブレーキ鳴き現象の解明
3.2 振動系の動的不安定によるブレーキ鳴きの発生
3.3 ディスクブレーキの鳴きの発生メカニズム
3.4 ディスクブレーキの鳴きのFEM解析
4.ブレーキ鳴き発生のトリッガー
4.1 ブレーキ鳴き発生のトリッガーとフラッタ
4.2 ブレーキ鳴き発生のトリッガーの実験解析
4.3 ブレーキ鳴き発生のトリッガーの理論解析
4.4 摩擦材原料のフェノール樹脂がブレーキ鳴きに及ぼす影響
4.5 摩擦材原料の粒径などがブレーキ鳴きに及ぼす影響
第13節 エンジン補器駆動ベルトシステムの共振
1.ベルトシステムの共振例
2.固有値解析
2.1 解析手法
2.2 固有値の次数と固有モード
2.3 張力モード
2.4 滑りモード
3.固有値解析の適用例
3.1 4軸4気筒エンジンの例(固定テンショナ)
3.2 6軸4気筒エンジンの例(AT付き)
3.3 回転変動モータの例(固定テンショナ)
3.4 固有値解析事例のまとめ
4.共振対策について
4.1 ベルト側の共振対策
4.2 システム側の共振対策
◇第7章 車室内の音質評価と快適性の評価方法◇
第1節 境界要素法を用いた車室内音場解析と実測
1.測定方法
1.1 内装部材の吸音特性測定
1.2 車室内音場の測定
1.3 搭乗者頭部位置での音圧周波数特性の測定
2.測定結果
2.1 内装部材の吸音特性
2.2 車室内音場の音圧分布
2.3 搭乗者頭部位置での音圧周波数特性
3.車室内音場の解析
3.1 解析モデルと境界要素法を用いた車室内音場解析について
3.2 解析条件
3.3 解析結果
4.測定値と解析結果の比較
4.1 車室内音場
4.2 搭乗者頭部位置での音圧周波数特性
第2節 ANSYSおよびWAONを用いた構造音響解析・流体音響解析
1.BEM音場シミュレーションの特長
1.1 BEMの計算方法と演算コストの概説
1.2 FMBEMの計算方法概略と演算コスト
1.3 形状や周波数に対する各手法の計算コスト比較
2.構造音響解析、流体音響解析および流体構造音響解析例
2.1 超音波センサーの解析例(音響解析)
2.2 モーター音の解析例(構造音響連成解析)
2.3 ドアミラーの気流音(流体音響連成)解析
2.4 車室内気流音(流体-構造-音響連成)の解析例
第3節 実験・理論のハイブリッドSEA法を用いた自動車の高周波音響解析
1. SEA法
2.実験・理論のハイブリッドSEA法
2.1 解析SEAモデル作成のための必要情報収集
2.2 解析SEAモデル作成
2.3 入力サブシステムの定義
2.4 伝達経路ネットワーク図作成
2.5 構造・音響加振実験
2.5.1 エネルギー伝達率(Energy Ratio:ER)の測定
2.5.2 内部損失率の測定
2.6 ハイブリッド化
3.ハイブリッドSEA法の精度検証
4.ハイブリッドSEA法の有用性
第4節 逆解析手法による転動タイヤの振動伝達系の推定
1.解析モデル
1.1 コンボリューション演算(畳み込み)
1.2 デコンボリューション演算(逆畳み込み)
2.突起乗り越し試験への適用
2.1 突起乗り越し試験
2.2 試験データ解析
3.解析事例
3.1 タイヤサイズと速度による変化
3.2 タイヤ構造による変化
3.3 突起形状による変化
3.4 前後力波形の解析例
4.位相干渉による振動の速度変化(接地面フィルタリング)
◇第8章 快適な音作り、注意喚起の音作り◇
第1節 音のデザインの特徴、基礎と自動車におけるサウンドデザイン
1.「音」のデザインについて
1.1 音のデザインとは
1.2 音のデザインの特徴
1.3 音のデザインプロセス
1.4 音のデザインの価値
2.自動車におけるサウンドデザインについて
2.1 自動車音の「高級感」の検討及び「アンサーバック音」のデザイン
2.1.1 高級車の音の高級感評価
2.1.2 車の専門家と非専門家間の比較
2.1.3 他社の同じグレードの車種と自社の違うグレードの車種との比較
2.1.4 自動車の「アンサーバック音」のデザイン
2.2 警笛の国際比較による交通システムのデザイン
2.2.1 自動車の警笛使用に関する設問調査
2.2.2 自動車の警笛使用に関する実地調査及びシミュレーション評価
第2節 人間の感性を考慮した音響デザインのための心理音響評価
1.聴覚機能と音質評価
1.1 従来の音響評価量
1.2 心理音響評価量
2.心理音響評価量の計算
2.1 臨界帯域(Bark)
2.2 スペクトルマスキング
2.3 ラウドネス(Loudness:L)の計算
2.4 シャープネス(Sharpness:S)の計算
2.5 変動強度(Fluctuation Strength:F)とラフネス(Roughness:R)の計算
3.心理音響評価の聴感実験
3.1 聴感実験の試供音
3.2 聴感実験結果の抽出方法
3.3 実験結果と考察
4.心理音響評価量の応用例
4.1 自動車空気騒音分析
4.2 新幹線車内騒音分析
4.3 木質構造床の床衝撃音分析
4.4 電気製品の音響デザイン
第3節 サウンド・デザインのための音色・音質評価
1.製品音の快音化が求められる
2.多様なメッセージを伝えるサイン音の活用が広まってきた
3.音色・音質の評価はサウンド・デザインの効果を実証する
4.聴覚的印象は,大きさ,高さ,音色に大別される
5.音色の印象的側面は音色3因子に集約できる
6.音色・音質を尺度構成法によって測定する
7.音質評価指標は音の物理的特性から音の印象を予測する
8.シャープネスはスペクトルの重心と対応する
9.変動強度はワンワンワンといったゆっくりした音の変動感を表す
10.ラフネスはトゥルルルルといったあわただしい音の変動感を表す
11.擬音語を音色・音質評価に活かす
第4節 感性工学を活用したエンジンサウンドデザイン
1.サウンドデザインプロセス
2.可視化:コンセプトの可視化
2.1 検討方法
2.2 検討結果
3.音の造形:音響特性抽出
3.1 評価方法
3.2 評価結果
4.音響特性のエンジンサウンド反映と評価
5.実車でのサウンドデザイン評価
第5節 直感的車両内サイン音による運転者への意思表示
1.序論
1.1 ねらい
1.2 ブザービープによる報知音の課題
1.2.1 音色についての課題
1.2.2 報知内容識別についての課題
1.2.3 ドライバが受ける印象
2.望ましい車両内サイン音とは
2.1 期待される効果
2.2 ブザービープ音との違い
2.3 車両の機能と報知の関係
3.次世代サイン音の要件
3.1 聴覚感性観点
3.2 音楽的要件
3.2.1 メロディ観点
3.2.2 リズム観点
3.2.3 ハーモニー観点
3.3 音色的要件
3.4 定位的要件
3.5 高齢者についての要件
第6節 自動車のドア閉まり音の快音化設計
1.閉まり音評価指標
1.1 提示音
1.2 被験者
1.3 評価尺度
1.4 官能評価実験
2.音質評価尺度の検討
3.音色の評価指標
4.海外嗜好調査
4.1 評価方法
4.2 提示音
4.3 被験者
4.4 各国の嗜好
5.閉まり音メカニズム
5.1 過渡状態における振動挙動の解析
5.2 実稼動モード解析(OMA)
5.3 時刻歴振動挙動(ODS)
5.4 時刻歴ODSとOMAの関連
5.5 音響放射現象の検証
5.6 統計的最適化近距離音響ホログラフィ(SONAH)
5.7 音響放射現象の検証結果
6.構造変更による低周波成分コントロール
6.1 構造の検討
6.2 構造変更ドアの効果確認結果
6.3 構造変更ドアの音検証
第7節 心理音響評価量を用いた自動車車室内空調音の評価
1.自動車空調音に関する評価語の選定と評価
1.1 評価語の選定
1.2 自動車空調音の主観評価実験と因子分析
1.3 心理音響評価量を用いた自動車空調音の評価
1.3.1 心理音響評価量
1.3.2 空調評価語に対する主観評価と心理音響評価量
1.4 温感を含めた自動車空調音の評価
1.4.1 空調編集音に対する主観評価実験
1.4.2 温感評価語の得点とシャープネスの関係
1.4.3 温感評価語を含めた因子分析
1.5 自動車空調音の年代別での評価
1.5.1 被験者および聴力検査
1.5.2 年代別での温感評価語の得点とシャープネスの関係
1.5.3 年代別での因子分析
第8節 一対比較法及び脳磁界計測による自動車用空調音の快適性評価
1.主観評価実験
1.1 空調音
1.2 実験方法
1.3 実験結果
1.4 結果分析
2.生理評価実験
2.1 実験方法
2.2 実験結果及び分析
3.主観評価と音響特徴量の関係
3.1 分析方法
3.2 分析結果