目次
第1章 はじめに―構造強度信頼性技術の俯瞰と本書の位置づけ―
Q1 強度信頼性技術者の必要な技術,学術分野とは?
第2章 単位系と共通用語
2.1 単位系
Q1 SI 単位系と工学単位系の違いは?
Q2 仕事,エネルギー,熱量と仕事率の表示,定義,換算方法は?
Q3 仕事率はPS,HP,W などで表示されているが,その違いと換算方法は?
Q4 力,質量,重さの違いと換算方法は?
Q5 日本の尺貫法および英国,米国でのヤード・ポンド法の歴史と使用状況は?
2.2 共通用語
Q6 荷重,負荷,外力の定義,違いは?
Q7 強度(strength)と剛性(stiffness)の違いは?
Q8 引張強さ,破断強さ,真の破断強さ,降伏点,耐力などの定義は?
第3章 力の流れを知る―材料力学,破壊力学,弾性力学,塑性力学,有限要素法―
Q1 材料力学,弾性力学の違いは?
3.1 材料力学と弾性力学
Q2 材料力学,弾性力学の具体的な適用例と比較は?
Q3 戦国武将毛利元就の3本の矢の強さを力学的に説明すると?
Q4 塑性力学の概要と適用例は?
3.2 塑性力学
Q5 降伏条件と降伏曲面の違いは?
Q6 ひずみ増分理論と全ひずみ理論の違いは?
Q7 弾塑性解析はどのようなケースに使われているのか?
Q8 弾塑性曲げ変形でのスプリングバックとは?
Q9 有限要素法とは?
3.3 有限要素法
Q10 有限要素法の適用例と注意点は?
Q11 応力特異場パラメータについての理論と適用例は?
Q12 特定位置応力法についての理論と適用例は?
Q13 材料力学,弾性力学と破壊力学の関係は?
3.4 破壊力学
Q14 応力拡大係数Kとは?
第4章 事故解析,損傷解析
Q1 事故解析はどのような学術,技術としてとらえて対応すればよいか?
4.1 事故解析とは
Q2 事故解析の手順とは?
4.2 事故解析の手順,事故解析の手法,破面解析
Q3 事故解析の手法とは?
Q4 破面解析で何が得られるのか?
Q5 SEMとTEMの違いとは?
4.3 事故解析の手法,破面解析
Q6 フラクトグラフィとは? 種類・適用例は?
Q7 破壊起点はどのように推定するのか?
Q8 実働応力と残存寿命はどのように推定するのか?
Q9 実働応力と残存寿命推定の具体的な適用・計算例は?
Q10 破損の形態,種類とは?
4.4 破損の分類
Q11 衝撃負荷下あるいは低温化ではなぜ脆性破壊が起こりやすいのか?
第5章 強度解析,強度評価
Q1 種々の負荷下での材料の破損限界基準,強度評価は?
5.1 静的強度
Q2 衝撃負荷下,低温下,切欠き部ではなぜ脆性的な破壊になるのか?
5.2 衝撃強度
5.3 疲労強度
Q3 疲労損傷の機構とプロセスは?
Q4 疲労強度に影響を与える因子は?
Q5 疲労き裂進展挙動の破壊力学解析法とは?
Q6 疲労き裂進展挙動の影響因子とは?
Q7 腐食疲労と応力腐食割れは機構がどう違うのか?
5.4 腐食疲労と応力腐食割れ
Q8 腐食疲労の特徴,機構とは?
Q9 腐食疲労の影響因子とは?
Q10 腐食疲労の防止法とは?
Q11 応力腐食割れの分類,機構とは?
Q12 応力腐食割れの防止法とは?
第6章 フレッティング摩耗,フレッティング疲労
6.1 フレッティング摩耗
Q1 フレッティング摩耗と通常の摩耗の違いは?
Q2 フレッティング摩耗の実例,計算例とは?
Q3 フレッティング疲労とはどういうことか? その歴史,事例と特徴とは?
6.2 フレッティング疲労
Q4 フレッティング疲労はなぜ大幅な強度低下をきたすのにき裂進展速度は遅いのか?
Q5 接触端からのフレッティング疲労き裂発生はどのように予測するのか?
Q6 フレッティング疲労強度,寿命の予測法とは?
Q7 接触端部に発生した微小き裂は長き裂のような線形的な破壊力学取り扱いが可能であるか?
必要な補正方法などはあるのか?
Q8 フレッティング疲労ではどうして赤茶けた粉(ココア)が恐れられているのか?
Q9 厳密な摩耗進展を逐次考慮したき裂進展,寿命解析は設計現場技術者にとって負担が大きい。
もう少し簡便な摩耗考慮した長寿命疲労限の予測法はあるのか?
Q10 フレッティング疲労損傷の防止法とは?
Q11 フレッティング疲労強度,寿命向上のためには接触面圧は高い方がいいか,低い方がいいか?
Q12 接触端が重畳すると,フレッティング疲労強度,寿命に影響を及ぼすのか?
Q13 接触面の特性改良によるフレッティング疲労強度,寿命向上法とは?
Q14 部材表面に圧縮残留応力を付与して疲労強度を向上する方法はショットピーニングなどで
有名であるが,フレッティング疲労にも有効なのか。具体的なデータもあるのか?
第7章 統一強度評価法
Q1 部材の強度評価にはどのような方法があるのか? その使い分け,問題点は?
7.1 材料力学的強度評価法,破壊力学的強度評価法および応力特異場パラメータ評価法
Q2 応力集中率α,切欠き係数βを用いた,材料力学的強度評価法とは?
7.2 材料力学的強度評価法
Q3 破壊力学的強度評価法とは?
7.3 破壊力学的強度評価法
Q4 事故解析での破面観察による稼働応力の推定法とは?
7.4 破壊力学による破断面解析による実働応力の推定法
Q5 応力特異場パラメータを用いた強度評価法の適用個所,手順とは?
7.5 応力特異場強度評価法
Q6 応力特異場パラメータを用いた鋭い切欠き端の強度評価法の適用例とは?
Q7 応力特異場パラメータを用いた接触端の強度評価法の適用例とは?
Q8 応力特異場パラメータを用いた接着端の強度評価法の適用例とは?
Q9 接着重ね継手強度のラップ長さ,被着体(基板)厚さ,接着端形状などの影響は? また,
これらの影響を無視できる汎用的なはく離強度評価法とは?
Q10 繰返し負荷下のはく離進展速度の応力特異場パラメータを用いた予測法とは?
Q11 設計部材のミクロ的構造の違いから材料力学的な強度評価,破壊力学的な強度評価,
応力特異場的強度評価を使い分けることは,強度設計現場の技術者には非常に面倒である。
統一的な強度評価法は?
7.6 統一的強度評価法としての特定位置応力法(Theory of Critical Distance;TCD)
Q12 特定位置応力法による疲労限の予測法と適用例とは?
Q13 特定位置応力法の材料科学的な根拠はあるのか?
Q14 有限要素法(FEM)を用いて応力解析,強度評価するうえで特定位置応力法のメリットとは?
Q15 特定位置応力法で,静的強度,低サイクル疲労強度・寿命,疲労き裂進展速度の予測は可能か。
評価事例があるのか?
Q16 特定位置応力法ではき裂に限らず一般応力集中部,応力特異場での疲労き裂の進展速度も
予測できるか。実例は?
Q17 特定位置応力法では疲労での平均応力mean(応力比R)の影響はどのように考慮するのか。
具体的実例とは?
Q18 特定位置応力法を用いた接着端の強度評価法の適用例とは?
Q19 特定位置応力法の目的,必要なデータとは?
第8章 締結要素
8.1 ねじ締結
Q1 ねじの起源とは?
Q2 日本でのねじ技術の経緯と現状とは?
Q3 ねじ締結の特徴,すばらしさ,問題点とは?
Q4 ねじ締結はなぜ小さな力で大きな締結力が得られるのか?
Q5 ねじ締結体の強度はなぜ大きいのか?
Q6 締付け力のばらつきが大きいのはなぜか?
Q7 ねじ締結体はなぜゆるむのか?
Q8 ねじ締結体のゆるみの限界条件の事例とは?
Q9 ねじ締結体の設計手順とは?
Q10 ねじ締結体の力学解析と強度解析の基本とは?
Q11 力学の基本に根差したねじ締結体の強度向上法とは?
Q12 構造物には,いろいろな方向,種類の負荷が加わるが,その中でのねじ締結体の方向(ボルト軸方向)は
どのように設定するのがいいのか? また負荷の種類別の強度設計法とは?
Q13 ねじ締結体の力学解析において,荷重点の加わる軸方向位置はどのように考慮するのか?
Q14 教科書での軸方向負荷の力学モデルでは,ボルトが被締結体の中心で締付けられ,軸対称の負荷が
加わると想定したものが多い。偏心締付け,偏心外力のような場合はどう考慮すれば良いか?
Q15 ねじ締結体の構造解析は,有限要素法などのCAE(Computer Aided Engineering)を用いることが多い。
その場合の注意事項,有効活用法とは?
Q16 ねじ締結体の有限要素法適用の具体的な例とは?
Q17 ねじ締結体は軸直角方向負荷に対してゆるみやすいと言われるのはなぜか? また疲労強度は
どのように評価するのか?
Q18 なぜ座面と被締結体間ですべりが発生するとゆるむのか?
Q19 ゆるみ限界すべり量Scr の計算方法とは?
Q20 軸直角方向に負荷を受けるねじ締結体のゆるみ限界すべり量Scr,ゆるみ速度dFf=dN の実験による
検証方法とは?
Q21 軸直角方向に負荷を受けるねじ締結体のゆるみ限界すべり量Scr,ゆるみ速度dFf=dN の解析結果と
実験結果の比較,検証とは?
Q22 軸直角方向負荷下ではゆるみと疲労の両方を考慮した設計が必要となるがその設計例とは?
Q23 軸直角方向に負荷を受けるねじ締結体のゆるみ限界すべり量Scr,ゆるみ速度dFf=dN,疲労強度Wbc,
Wnc を向上させる方法とは?
Q24 軸方向負荷,曲げ負荷,軸直角方向負荷以外,たとえば軸回り方向負荷に対しての疲労強度,
ゆるみ評価とは?
Q25 軸回り方向に負荷を受けるねじ締結体のゆるみ限界すべり量Scr の解析法とは?
Q26 軸回り方向に負荷を受けるねじ締結体の疲労強度設計法とは?
Q27 ボルトは降伏点以上(塑性域)で締付けてもその後の負荷に対して十分耐えられるのか?
8.2 リベット締結
Q28 リベット締結の種類,特徴,使い分けとは?
Q29 リベット締結体の破壊形態,強度設計法とは?
Q30 複数のリベットで締結されているリベット継手での各リベットの荷重分担の解析法,
具体的設計事例とは?
Q31 リベット締結体の具体的設計事例は?
Q32 剛結合とピン結合の違い,特徴とは?
8.3 ピン締結
Q33 ピン締結の種類,機能,用途,材料などは?
Q34 ピン締結の設計法および設計事例などとは?
Q35 塑性変形を用いた接合技術,塑性締結の種類と原理,特徴,現状および課題とは?
8.4 塑性締結
Q36 ローラー拡管法の実際の加工例とは?
Q37 ゴム拡管法の実際の加工例,強度データなどとは?
Q38 ファスナー,止め輪などの簡易締結機器の種類,特徴,およびそれぞれの使用例とは?
8.5 簡易締結
Q39 軸締結の種類,特徴,およびそれぞれの強度計算法とは?
8.6 くさび締結および力ばめ締結
Q40 スプライン,セレーションなどはキー締結とどのような使い分けをするのか?
Q41 焼きばめ,締りばめなどの力ばめ締結体の,力学解析,強度解析の実際とは?
Q42 焼きばめ,締りばめ軸のねじり疲労強度と曲げ,引圧疲労の特性はどのように違うのか?
Q43 焼きばめ,力ばめ継手の設計には何に気を付けたらいいか? 設計例とは?
第9章 溶接
9.1 継手の形式,種類と特徴
Q1 継手にはどのような形式,種類があるのか?
接合方法(溶接,機械的接合(リベット,ねじなど),接着接合)の違いとは?
Q2 溶接継手の種類とその特徴とは?
9.2 溶接構造物の疲労設計
Q3 溶接構造物の継手形状ごとの強度評価法とは?
Q4 溶接構造物のルート部,止端部含めた汎用的な強度評価法とは?
Q5 溶接構造物の特定業界,分野に特化した簡便な強度評価法とは?
Q6 溶接構造物の疲労強度を,少々の誤差を許容しても現場的に簡易に予測する方法はあるのか?
適用事例とは?